収入を管理する

夫婦の片方が退職。世帯年収は減るけど固定費はそのままでいい?

固定費は動かないので、割合のほうが跳ね上がります。

このページの要点

世帯収入700,000円に対する固定費385,000円は55%。片方が退職して420,000円になると、同じ385,000円が約92%を占めます。住宅費210,000円だけでも30%から50%へ。残る額は315,000円から35,000円になり、その差280,000円は退職した側の収入と同じ額です。保険料は月30,000円=年360,000円で、資料の2人以上世帯の平均35.3万円より7,000円多い額になります。

最終更新 2026年9月14日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 保険料
  2. 保険料
  3. 保険料

わかる 2 問

  1. 保険料
  2. 固定費率

見抜く 3 問

  1. 住宅費
  2. 固定費率
  3. 生活余力

ケースで考える 5 問

  1. 世帯収入
  2. 固定費率
  3. 生活余力
  4. 保険料
  5. 生活余力

判断する 2 問

  1. 世帯収入
  2. 固定費率

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

生命保険文化センターの調査では、2人以上世帯の1世帯あたりの年間払込保険料はいくらとされていますか。

  • A 平均17.1万円になる

    17.1万円は個人の全体平均です。

  • B 平均19.6万円だとされる

    19.6万円は男性の平均です。

  • C 平均15.4万円

    15.4万円は女性の平均です。

  • D 平均35.3万円 正解

    正解です。2024年度の全国実態調査の数字です。

2024年度の全国実態調査の数字です。

知る収入を管理する★★★
調査対象年間払込保険料の平均
生活保障に関する調査(2025年度)個人 全体17.1万円
同上男性19.6万円
同上女性15.4万円
生命保険に関する全国実態調査(2024年度)2人以上世帯35.3万円

いずれも個人年金保険の保険料を含む。一時払や頭金の保険料は除く。

資料は「生命保険文化センターの『生命保険に関する全国実態調査』(2024年度)によると、2人以上世帯では1世帯あたりの年間払込保険料(個人年金保険の保険料を含む)は平均35.3万円となっています」としています。17.1万円は個人の全体平均、19.6万円は男性、15.4万円は女性の平均です。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

「世帯の保険料は、平均のあたりに集まっているはずだ」と考えました。

資料の分布で見ると、どうですか。

  • A 36万円から48万円未満が最多

    36万円から48万円未満は9.9%です。

  • B 平均のあたりが最も多い

    平均の35.3万円を含む区分が最多ではありません。

  • C 12万円から24万円未満が最多 正解

    正解です。19.3%で最も多い区分です。

  • D 分布は示されていない

    分布は示されています。

19.3%で最も多い区分です。

知る収入を管理する★★★★

資料で確かめたこと

  • 2人以上世帯の1世帯あたり年間払込保険料は平均35.3万円
  • 分布は12万円から24万円未満が19.3%で最多
  • 次いで12万円未満17.8%、24万円から36万円未満15.7%
  • 36万円から48万円未満は9.9%
  • 個人は全体17.1万円、男性19.6万円、女性15.4万円

いずれも個人年金保険の保険料を含み、一時払や頭金の保険料は除く。

資料は「金額の分布では、『12万円から24万円未満』が19.3%と最も多く、次いで『12万円未満』(17.8%)、『24万円から36万円未満』(15.7%)、『36万円から48万円未満』(9.9%)の順になっています」としています。平均は35.3万円ですが、最も多いのは12万円から24万円未満の区分です。上位4区分を足すと19.3 + 17.8 + 15.7 + 9.9 = 62.7%になります。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 2人以上世帯の平均は35.3万円 正解

    通ります。2024年度の全国実態調査の数字です。

  • B 個人の平均は男女で同じ額である

    男性19.6万円、女性15.4万円で違います。

  • C 分布で最も多いのは36万円以上

    12万円から24万円未満が最も多い区分です。

  • D 一時払の保険料も含めた数字である

    一時払や頭金の保険料は除くとされています。

2024年度の全国実態調査の数字です。

知る収入を管理する★★★★
  • 共働きのときに残る額(円)
  • 片働きになって残る額(円)

差の280,000円は、退職した側の収入と同じ額。

資料は2人以上世帯の1世帯あたり年間払込保険料を平均35.3万円としています。個人は全体17.1万円、男性19.6万円、女性15.4万円で、男女で同じではありません。分布で最も多いのは「12万円から24万円未満」の19.3%で、36万円から48万円未満は9.9%です。注記では「一時払や頭金の保険料は除く」とされています。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

資料に出てくる区分と、年間払込保険料の平均です。

正しく組み合わせてください。

答え 個人 全体の平均 … 17.1万円/男性の平均 … 19.6万円/女性の平均 … 15.4万円/2人以上世帯の平均 … 35.3万円

個人と世帯は別の調査です。

わかる収入を管理する★★★★
個人 全体の平均 → 17.1万円男性の平均 → 19.6万円女性の平均 → 15.4万円2人以上世帯の平均 → 35.3万円

17.1 × 2 = 34.2。世帯の35.3万円は、これより1.1万円多い。

資料は「生活保障に関する調査」(2025年度)による個人の数字として全体17.1万円、男性19.6万円、女性15.4万円を挙げ、「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)による2人以上世帯の数字として35.3万円を挙げています。男性と女性の差は19.6 − 15.4 = 4.2万円。世帯の35.3万円は個人の全体平均17.1万円の約2.1倍にあたります。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

片働きになったとき、確かめることを選びます。

あてはまるものを、すべて選んでください。

答え いまの収入での固定費の割合/固定費を引いて残る額/いちばん大きい固定費が収入の何割か

額ではなく割合で見ます。

わかる収入を管理する★★★★

世帯収入 700,000円 → 420,000円

  • 固定費385,000円は変わらない
  • 固定費率は55%から約92%へ
  • 住宅費210,000円は30%から50%へ
  • 残る額は315,000円から35,000円へ

差の280,000円は、退職した側の収入と同じ額。

確かめるのは、いまの収入での固定費の割合、引いて残る額、そしていちばん大きい固定費が収入の何割かです。この回では固定費率が55%から約92%へ、住宅費だけで30%から50%へ上がり、残る額は315,000円から35,000円になりました。同僚の世帯収入や、去年より増えたかどうかは、自分の割合と残る額を教えてくれません。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

住宅費210,000円は、世帯収入700,000円のときは30%でしたが、420,000円になると_を占めます。

  • A 50% 正解

    正解です。210,000 ÷ 420,000 の分です。

  • B 30%のまま

    30%は共働きのときの割合です。

  • C 20%に下がる

    下がるのではなく上がります。

  • D 15%ほどになる

    15%にはなりません。

210,000 ÷ 420,000 の分です。

見抜く収入を管理する★★★★

いまの収入で割り直して、固定費の割合と残る額を出す

固定費の額が変わっていないので、そのままでよいと考える

額が同じでも、収入が減れば割合は上がる。

210,000 ÷ 420,000 = 0.5で50%です。住宅費ひとつで、片働きの世帯収入の半分を占めることになります。共働きのときは210,000 ÷ 700,000 = 0.3で30%でした。固定費全体の55%から約92%という動きの中でも、住宅費が占める大きさが目立ちます。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

固定費385,000円は、世帯収入が700,000円だったときに決めたものです。

いま何が起きていますか。

  • A 決めたときの収入がなくなった 正解

    正解です。決めた前提が変わっています。

  • B 固定費のほうが増えている

    固定費の額は変わっていません。

  • C 割合は決めたときのままだ

    55%から約92%に変わっています。

  • D 収入も固定費も同じだけ減った

    減ったのは収入だけです。

決めた前提が変わっています。

見抜く収入を管理する★★★★

決めたとき

  • 世帯収入 700,000円
  • 固定費 385,000円(55%)
  • 残る額 315,000円

いま

  • 世帯収入 420,000円
  • 固定費 385,000円(約92%)
  • 残る額 35,000円

固定費の額は同じ。変わったのは収入のほう。

固定費385,000円は、700,000円という収入を前提に決めた額です。その前提のうち280,000円分がなくなりました。固定費の額は変わっていないので、55%だった割合が約92%になります。増えたのは固定費ではなく、固定費が占める割合のほうです。決めたときの前提が変わったかどうかが、見直すかどうかの起点になります。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

固定費を見直すかどうかを見ていく順序です。

正しい順に、並べてください。

答え いまの世帯収入を書き出す → 固定費の合計を書き出す → いまの収入で固定費の割合を出す → 固定費を引いて残る額を出す

割合は二つの額が決まってから出ます。

見抜く収入を管理する★★★★
  1. いまの世帯収入を書き出す
  2. 固定費の合計を書き出す
  3. いまの収入で固定費の割合を出す
  4. 固定費を引いて残る額を出す

固定費の額だけを見ていると、何も変わっていないように見える。

まずいまの世帯収入420,000円を書き出します。次に固定費の合計385,000円を書き出します。その二つで割合を出すと約92%。最後に引いて残る額35,000円を出します。固定費の額だけを見ていると、385,000円は共働きのときと同じなので何も変わっていないように見えます。割合と残る額を出して、はじめて動きが見えます。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんの世帯は共働きで、手取りは420,000円と280,000円、合わせて700,000円です。280,000円のほうが退職しました。

世帯収入は、いくらになりますか。

答え 420000円

700,000 − 280,000 の分です。

ケース収入を管理する★★★
280,000円(減った分)÷700,000円(共働きの世帯収入)×10040%

700,000 − 280,000 = 420,000円です。世帯収入は4割にあたる280,000円が減りました。ところが住宅費や保険などの固定費は、この月からすぐには変わりません。額が変わらないものが、小さくなった収入の中でどれだけを占めるかを見ることになります。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

固定費は385,000円です。世帯収入は700,000円から420,000円になりました。

固定費の割合は、どう変わりますか。

  • A 55%のまま変わらない

    分母が小さくなるので上がります。

  • B 55%から約92%へ 正解

    正解です。割る数が小さくなったからです。

  • C 下がって40%になる

    下がるのではなく上がります。

  • D 固定費も同じだけ減ることになる

    固定費は自動では減りません。

割る数が小さくなったからです。

ケース収入を管理する★★★

共働きから片働きになった世帯

世帯収入(前→後)
700,000円→420,000円
固定費
385,000円(変わらない)
固定費率
55%→約92%
住宅費
210,000円
保険料
月30,000円

金額はこちらで置いた例。

385,000 ÷ 700,000 = 0.55で55%。385,000 ÷ 420,000 = 0.91666…で約92%です。固定費の額は1円も変わっていません。変わったのは割る数のほうで、収入が280,000円減ったことで割合が跳ね上がりました。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

世帯収入は420,000円、固定費は385,000円です。

固定費を引いた残りは、いくらですか。

答え 35000円

420,000 − 385,000 の分です。

ケース収入を管理する★★★★
35,000円(残る額)÷420,000円(片働きの世帯収入)×100約8%

420,000 − 385,000 = 35,000円です。共働きのときは700,000 − 385,000 = 315,000円が残っていました。315,000 − 35,000 = 280,000円の差で、これは退職した側の収入とちょうど同じ額です。収入が減った分が、そのまま残る額から消えています。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

この世帯の保険料は月30,000円です。資料の2人以上世帯の平均は年35.3万円とされています。

年間で比べると、どうなりますか。

  • A 平均より少ない

    平均より多くなります。

  • B 平均とちょうど同じ

    ちょうど同じではありません。

  • C 平均の半分ほどになる

    半分ではありません。

  • D 7,000円多い 正解

    正解です。30,000 × 12 = 360,000 です。

30,000 × 12 = 360,000 です。

ケース収入を管理する★★★★
  • 30,000円この世帯の保険料(月)
  • 360,000円年間にすると
  • 35.3万円(353,000円)資料の2人以上世帯の平均
  • 7,000円
  • 385,000円のうち30,000円固定費に占める保険料

保険料の額はこちらで置いた例。平均は資料の数字。

30,000 × 12 = 360,000円です。資料の平均35.3万円は353,000円なので、360,000 − 353,000 = 7,000円多いことになります。ほぼ平均どおりの水準です。固定費385,000円のうち保険料は30,000円で、住宅費210,000円と比べると小さい部分にあたります。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

再就職まで1年以上かかりそうです。毎月残るのは35,000円です。

1年で残る額の合計は、いくらですか。

答え 420000円

35,000 × 12 の分です。

ケース収入を管理する★★★★
  • 共働きのとき1年で残る額(円)
  • 片働きで1年で残る額(円)

315,000 × 12 = 3,780,000。35,000 × 12 = 420,000。

35,000 × 12 = 420,000円です。共働きのときは315,000 × 12 = 3,780,000円が残る計算でしたから、大きく変わります。しかもこの35,000円からは、食費や日用品などの変動費も出ていきます。固定費を引いたあとに残るのが35,000円という意味であって、自由に使える額ではありません。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

共働きから片働きになることになりました。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 同僚の世帯収入

    他人の収入は、自分の割合とは別です。

  • B いまの収入での割合と残る額 正解

    正解です。額だけでは変化が見えません。

  • C 去年の世帯収入との差

    去年との差では割合が出ません。

  • D いちばん収入が多かった月の額

    多かった月の額でも出ません。

額だけでは変化が見えません。

判断収入を管理する★★★★
  1. 共働きのとき700,000円・固定費55%・残り315,000円
  2. 片方が退職420,000円・固定費約92%・残り35,000円
  3. 1年続くと残る額の合計は420,000円

金額はこちらで置いた例。

この回では、固定費385,000円の額は変わらないのに、割合は55%から約92%へ、残る額は315,000円から35,000円へ動きました。住宅費だけでも30%から50%です。同僚の世帯収入、去年との差、いちばん多かった月は、どれも自分の割合と残る額を教えてくれません。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

「固定費は変えていないから、そのままで大丈夫」と聞きました。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A 固定費の順位

    順位では割合が出ません。

  • B 去年との差

    去年との差でも出ません。

  • C いまの収入での割合 正解

    正解です。額が同じでも割合は変わります。

  • D いちばん高かった月

    高かった月の額でも出ません。

額が同じでも割合は変わります。

判断収入を管理する★★★
  • 700,000円→420,000円世帯収入(前→後)
  • 385,000円(変わらない)固定費
  • 55%→約92%固定費率
  • 30%→50%住宅費の割合
  • 315,000円→35,000円残る額

金額はこちらで置いた例。

この回では、固定費385,000円の額は1円も変わっていません。ところが世帯収入が700,000円から420,000円になったので、割合は55%から約92%へ。残る額は315,000円から35,000円になり、その差280,000円は退職した側の収入と同じ額でした。固定費の順位も、去年との差も、いちばん高かった月も、この割合を教えてくれません。

出典 生命保険文化センター「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」 / 2026年9月時点の情報

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