収入を管理する

基本給アップとボーナスアップ。どちらが家計を安定させる?

1年で比べると、同じに見えてしまいます。

このページの要点

基本給が月10,000円上がるA社と、賞与が年120,000円増えるB社。1年目の額面増加はどちらも120,000円です。ただし通常月に使える額が増えるのはA社だけ。2年目にB社の賞与増がなくなると、2年合計はA社240,000円、B社120,000円。労働基準法施行規則第五条では、書面の交付などで明示する事項は第一号から第四号までで、賞与は第五号です。

最終更新 2026年9月11日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 賞与
  2. 賞与
  3. 基本給

わかる 2 問

  1. 固定収入
  2. 年間収入

見抜く 3 問

  1. 家計安定性
  2. 家計安定性
  3. 家計安定性

ケースで考える 5 問

  1. 年間収入
  2. 基本給
  3. 賞与
  4. 年間収入
  5. 変動収入

判断する 2 問

  1. 家計安定性
  2. 固定収入

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

労働基準法施行規則第五条第三項では、書面の交付などによって明示する事項は、第一項第一号から_までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く)とされています。

  • A 第四号 正解

    正解です。賞与は第五号なので、入っていません。

  • B 第五号

    第五号は賞与などの号です。

  • C 第八号

    第八号は職業訓練に関する事項です。

  • D 第十一号

    第十一号は休職に関する事項です。

賞与は第五号なので、入っていません。

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中身
第三号賃金の決定、計算及び支払の方法、支払の時期並びに昇給に関する事項
第四号退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
第五号臨時に支払われる賃金、賞与、最低賃金額に関する事項
第三項書面の交付などで明示する事項は第一号から第四号まで(昇給に関する事項を除く)

第五条第一項ただし書では、第四号の二から第十一号までは定めをしない場合はこの限りでないとされている。

第五条第三項は「第一項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)」としています。賃金の決定、計算及び支払の方法は第三号なので、この範囲に入っています。賞与は第五号なので入っていません。制度の側でも、二つの扱いは分かれています。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

労働基準法施行規則は、明示しなければならない労働条件を号ごとに並べています。

それぞれ、何のことですか。

答え 第五条第一項第三号 … 賃金の決定、計算及び支払の方法、支払の時期並びに昇給に関する事項/第五条第一項第五号 … 臨時に支払われる賃金、賞与、最低賃金額に関する事項/第五条第三項 … 書面の交付などで明示する事項は、第一号から第四号まで/第八条 … 一箇月を超える期間の出勤成績によつて支給される精勤手当など

賃金と賞与が、別の号に置かれています。

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第五条第一項第三号 → 賃金の決定、計算及び支払の方法、支払の時期、昇給第五条第一項第五号 → 臨時に支払われる賃金、賞与、最低賃金額第五条第三項 → 書面の交付などで明示する事項は第一号から第四号まで第八条 → 一箇月を超える期間の出勤成績による精勤手当など

第八条は、賞与に準ずるものを3つ挙げている。

賃金の決定、計算及び支払の方法は第三号、賞与は第五号。書面の交付などで明示する事項は第一号から第四号までなので、第三号は入り、第五号は入りません。第八条は、賞与に準ずるものとして一箇月を超える期間にかかわる手当を挙げています。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 賞与は定めをしない場合は明示事項から外れる 正解

    通ります。第五条第一項のただし書きに入っています。

  • B 賞与に関する事項も書面の交付の対象である

    対象は第一号から第四号までです。

  • C 昇給に関する事項は書面の交付の対象である

    昇給に関する事項を除く、と書かれています。

  • D 賞与に準ずるものに一箇月以内の手当が含まれる

    一箇月を超える期間のものが挙げられています。

第五条第一項のただし書きに入っています。

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労働基準法施行規則で確かめたこと

  • 明示しなければならない労働条件が、号ごとに並んでいる
  • 第四号の二から第十一号までは、定めをしない場合はこの限りでない
  • 賃金の決定、計算及び支払の方法は第三号
  • 賞与は第五号
  • 書面の交付などで明示する事項は第一号から第四号まで(昇給に関する事項を除く)

第五条第二項は、明示する労働条件を事実と異なるものとしてはならないとしている。

第五条第一項のただし書きは、第四号の二から第十一号までについて「使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない」としています。賞与は第五号。書面の交付などの対象は第一号から第四号までで、しかも「昇給に関する事項を除く」。第八条が挙げるのは、いずれも一箇月を超える期間にかかわるものです。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

A社は毎月の手取りが8,000円増えました。B社は賞与の支給月以外、毎月の手取りは変わりません(8,000円は明細に書かれていた額としてこちらで置いた仮の数字です)。

通常月に使える額が増えるのは、どちらですか。

  • A A社もB社も増える

    B社の通常月は変わりません。

  • B B社だけ増える

    B社が増えるのは支給月です。

  • C A社だけ増える 正解

    正解です。B社は支給月まで増えません。

  • D どちらも増えない

    A社は毎月増えています。

B社は支給月まで増えません。

わかる収入を管理する★★★★
額面年収の増加 120,000円
  • A社 → 12か月とも手取りが増える
  • B社 → 支給月の2回だけ増える
  • 通常月に使える額 → A社だけ増える

手取りの額は、明細に書かれていた額としてこちらで置いた仮の数字。

A社は12か月とも手取りが増えます。B社は賞与の支給月に増えますが、それ以外の10か月は変わりません。家賃や光熱費は毎月やってくるので、通常月に使える額が増えるかどうかは別に見ることになります。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

2年で見たときの差は120,000円でした。

この120,000円は、何を表していますか。

  • A A社の2年ぶんの昇給額

    A社の2年ぶんは240,000円です。

  • B 続く分と続かない分の差 正解

    正解です。基本給は次の年にも乗ります。

  • C 賞与の1回ぶんの額である

    賞与の1回ぶんは60,000円です。

  • D B社の2年分の合計

    B社の2年合計はこの額と同じですが、差ではありません。

基本給は次の年にも乗ります。

わかる収入を管理する★★★★

1年目の額面増加 どちらも120,000円

  • A社 基本給が上がったまま → 2年目も120,000円
  • B社 賞与の増加分が消える → 2年目は0円
  • 2年合計 A社240,000円/B社120,000円
  • 差 120,000円

1年目だけを見ていたら、この差は出てこない。

A社の基本給は上がったままで2年目も乗り、B社の賞与の増加分は2年目になくなりました。その違いが積み上がった差です。A社の2年ぶんの増加は240,000円、賞与の1回ぶんは60,000円、B社の2年合計は120,000円で、どれも別の数字です。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

「額面年収の増加が同じなら、家計への効き方も同じだ」と考えました。

どうですか。

  • A そのとおり同じである

    入ってくる回数が違います。

  • B 入る時期が違っている 正解

    正解です。A社は12回、B社は2回に分かれます。

  • C 額面年収は関係ない

    年収は比べる出発点になります。

  • D 賞与は年収に入らない

    賞与も年収に含まれます。

A社は12回、B社は2回に分かれます。

見抜く収入を管理する★★★★

通常月に増える額と、2年で足した額を別に出す

額面年収の増加が同じなら同じだと考えて、そこで止める

1年目は両社とも120,000円で、見分けがつかない。

1年目の額面はどちらも120,000円ですが、A社は毎月10,000円ずつ、B社は支給月に60,000円ずつ。通常月に使える額が増えるのはA社だけです。しかも2年目に賞与の増加分がなくなると、2年合計はA社240,000円、B社120,000円になります。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

この資料とこの回の計算から言えるのは、どれでしょう。

答え 賞与に関する事項は、定めをしない場合は明示事項から外れる/書面の交付などで明示する事項は、第一号から第四号まで/額面年収の増加が同じでも、通常月に使える額は違うことがある

通常月に増えたのはA社だけでした。

見抜く収入を管理する★★★★
  • A社120,000円/B社120,000円1年目の額面増加
  • A社8,000円/B社0円通常月に増える額
  • A社240,000円/B社120,000円2年合計
  • 50%B社がA社に占める割合

1年で比べると同じに見え、2年で足すと差が出る。

ただし書きの範囲も、書面の交付の対象も条文のとおりです。この回では額面年収の増加がどちらも120,000円でしたが、通常月に使える額が増えたのはA社だけ。賞与は第五号なので、書面の交付などの対象には入っていません。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

この回では、額面年収だけでなく入り方も見ました。

それは、なぜですか。

  • A 入る時期が違うから 正解

    正解です。同じ額が12回と2回に分かれます。

  • B 額面の桁が大きいから

    桁の大きさの話ではありません。

  • C 明細の行が多いから

    行の数は、計算に入ってきません。

  • D 賞与の名前が違うから

    名前は、計算に入ってきません。

同じ額が12回と2回に分かれます。

見抜く収入を管理する★★★★
120,000円(B社の2年合計)÷240,000円(A社の2年合計)×10050%

家賃や光熱費は毎月やってきますが、賞与は年に何回かです。同じ120,000円でも、12回に分かれるか2回に分かれるかで、通常月に使える額が変わります。2年で足したときには、B社の合計はA社の50%になりました。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

A社では基本給が月10,000円上がりました。B社では賞与が年120,000円増えました(A社・B社という設定は、この回でこちらが置いた例です)。

1年目の額面年収の増加は、どうなりますか。

  • A A社のほうが年間では大きい

    年に置き換えると同じ額です。

  • B どちらも120,000円 正解

    正解です。10,000 × 12 で120,000円です。

  • C B社のほうが年間では大きい

    賞与の増加も同じ120,000円です。

  • D 比べることはできない

    年にそろえれば比べられます。

10,000 × 12 で120,000円です。

ケース収入を管理する★★★

A社

  • 基本給が月10,000円上がる
  • 年に置き換えると120,000円
  • 毎月の明細に出る

B社

  • 賞与が年120,000円増える
  • 年に置き換えると120,000円
  • 毎月の明細には出ない

額面の年収という一つの数字では、同じに見える。

A社の基本給の増加を年に置き換えると120,000円。B社の賞与の増加も120,000円です。額面の年収という一つの数字で見るかぎり、二つは同じになります。だからこの数字だけでは、どちらがどうとは言えません。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

A社の基本給は、月10,000円上がりました。

1年では、額面でいくら増えますか。(単位:円)

答え 120000円

10,000 × 12 で、120,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  1. A社の基本給の増加 月10,000円
  2. 12か月ぶん
  3. 年の額面増加 120,000円
  4. B社の賞与の増加と同じ額

入ってくるタイミングは違う。

B社の賞与の増加と同じ額になりました。ただし、A社は毎月の明細の基本給の欄が上がっていて、B社は賞与の支給月にだけ額が増えます。年で足した数字は同じでも、入ってくるタイミングが違います。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

B社の賞与の増加分120,000円は、年2回の支給に等分されます(回数はこの回でこちらが置いた例です)。

1回あたり、いくら増えますか。(単位:円)

答え 60000円

120,000 ÷ 2 で、60,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 月10,000円 × 12回A社
  • 1回60,000円 × 2回B社
  • 120,000円どちらも年で
  • 10か月B社の増加がない月

賞与の回数は、この回でこちらが置いた例。

支給月に60,000円ずつ増える形です。それ以外の10か月は、増加分がありません。A社は12か月とも10,000円ずつ増えます。同じ120,000円が、12回に分かれるか2回に分かれるかの違いになります。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

A社の基本給は上がったままです。2年目も同じ月10,000円の増加が続きます。

2年間の額面の増加を合わせると、いくらですか。(単位:円)

答え 240000円

120,000 × 2 で、240,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • A社の2年合計(円)
  • B社の2年合計(円)

2年目にB社の賞与の増加分がなくなった場合。

基本給は上がった額がそのまま次の年にも乗ります。B社のほうは、2年目に業績が悪化して増えた賞与の分がなくなったとします。すると2年間の合計は120,000円のままです。1年目だけを見ていたら、この違いは出てきません。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

2年間の額面の増加は、A社が240,000円、B社が120,000円になりました。

その差は、いくらですか。(単位:円)

答え 120000円

240,000 − 120,000 で、120,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • B社の2年合計(円)
  • A社の2年合計(円)

差の120,000円は、ちょうど1年ぶんの昇給額と同じ額。

この差は、ちょうど1年ぶんの昇給額と同じ額です。B社の2年合計はA社の50%にあたります。1年目だけを見ていたら、二つは同じ120,000円でした。年をまたいで足したときに初めて差が出る形になります。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

この回では、通常月に増える額・賞与の増加と回数・見る期間を並べました。

収入の安定性を見るとき、役に立たないのはどれですか。

  • A 毎月の手取りの増加

    通常月に使える額が分かります。

  • B 賞与の増加と回数

    何回に分かれるかが分かります。

  • C 会社の名前の長さ 正解

    正解です。名前の長さは、計算に入ってきません。

  • D 見る期間の長さ

    1年で見るか2年で見るかで差が変わります。

名前の長さは、計算に入ってきません。

判断収入を管理する★★★
A社 → 基本給が月10,000円。12回に分かれるB社 → 賞与が年120,000円。2回に分かれる通常月に増える額 → A社8,000円/B社0円2年合計 → A社240,000円/B社120,000円

施行規則では、賃金は第三号、賞与は第五号に置かれている。

この回の計算に入ってきたのは、毎月の手取りの増加8,000円、賞与の増加120,000円とその回数、そして1年で見るか2年で見るかでした。どれか一つが変われば、比べた結果も変わります。会社の名前が何文字かは、そのどこにも入ってきません。額面年収が同じかどうかより先に、入り方を見る形になります。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

収入の増え方を評価しようとしています。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A 通常月に増える額 正解

    正解です。1年目の額面は同じ120,000円でした。

  • B 同僚の年収を聞く

    他人の年収は、自分の入り方を教えてくれません。

  • C 額面年収だけ見る

    額面だけでは、入り方が分かりません。

  • D 会社の設立年を調べる

    設立年は、計算に入ってきません。

1年目の額面は同じ120,000円でした。

判断収入を管理する★★★

A社とB社を並べると

1年目の額面増加
どちらも120,000円
通常月に増える額
A社8,000円/B社0円
入る回数
A社12回/B社2回
2年合計
A社240,000円/B社120,000円
120,000円

手取りの額と賞与の回数は、この回でこちらが置いた例。

この回では、額面年収の増加が同じでも通常月に増える額が違いました。A社は月8,000円、B社は0円。2年で足すと差は120,000円になります。同僚の年収も、会社の設立年も、自分の通常月がどうなるかを教えてくれません。

出典 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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