家計を整える

固定費が手取りの半分。収入が減ったら家計は耐えられる?

いま黒字かではなく、いくらまで下がれるかを見ます。

このページの要点

手取り300,000円、固定費150,000円、変動費90,000円で、毎月60,000円残ります。支出を変えないなら下限は240,000円で、20%減まで。変動費を半分にすれば195,000円で35%減まで。固定費だけなら150,000円で50%減まで。この50%は固定費率150,000 ÷ 300,000 = 50%と同じ数字です。

最終更新 2026年9月14日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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会員登録なしで解けます。このページには答えと解説を載せています。

目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 損益分岐
  2. 可変性
  3. 損益分岐

わかる 2 問

  1. 損益分岐
  2. 損益分岐

見抜く 3 問

  1. 家計余力
  2. 固定費率
  3. 家計余力

ケースで考える 5 問

  1. 家計余力
  2. 収入減リスク
  3. 損益分岐
  4. 可変性
  5. 固定費率

判断する 2 問

  1. 収入減リスク
  2. 家計余力

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

資料は「損益分岐点売上高」という言葉を説明しています。

どんな売上高のことですか。

  • A 過去いちばん高かった月の売上高

    過去の記録の話ではありません。

  • B 目標としたい売上高

    目標として立てる額とは別です。

  • C 赤字にならない最低限の額 正解

    正解です。赤字にならない最低限の額です。

  • D 経費を引く前の売上高

    経費を引く前の額ではありません。

資料は「赤字にならない最低限の売上高」としています。

知る家計を整える★★★

資料で確かめたこと

  • 損益分岐点売上高は赤字にならない最低限の売上高
  • 売上高に比例する費用が変動費
  • 売上高に比例しない費用が固定費
  • 変動費以外の費用は全て固定費と考えてよい
  • 変動費か固定費か分からない場合は疑わしきは固定費

日本政策金融公庫の創業コラムから。事業についての解説である。

資料は「損益分岐点売上高とは、事業が赤字にならない最低限の売上高のことを言います。」としています。目標でも、過去の記録でもありません。ここを下回ると赤字になる、という下限の額です。資料の例では、経費合計410,000円と売上総利益率70%から、410,000 ÷ 70% = 585,714円と計算されています。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

「変動費か固定費か分からない費用は、変動費に入れておけばいい」と考えました。

資料で見ると、どうですか。

  • A 変動費に入れる

    変動費ではなく固定費に寄せます。

  • B 両方に半分ずつ

    半分ずつとは書かれていません。

  • C 計算から外してよい

    外してよいとは書かれていません。

  • D 疑わしきは固定費 正解

    正解です。疑わしきは固定費が鉄則です。

資料は「疑わしきは固定費」としています。

知る家計を整える★★★★

分からない費用は固定費に入れて、下限を高めに見る

分からない費用を変動費に入れて、下限を低く見る

資料は「疑わしきは固定費」を鉄則としている。

資料は「変動費か固定費か解らない場合は、「疑わしきは固定費」と考えるのが鉄則です。」としています。固定費に入れておけば、損益分岐点は高めに出ます。つまり「これだけは要る」と見積もる側に寄せるということ。変動費に入れると、売上が減れば自動で減るものとして扱われ、下限を低く見積もることになります。安全側に倒すための決め方です。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 固定費は売上に比例する

    比例しないほうが固定費です。

  • B 損益分岐点は最大の売上高

    最低限の売上高のことです。

  • C 疑わしきは固定費 正解

    通ります。資料の鉄則です。

  • D 売上原価率30%なら総利益率も30%

    30%なら総利益率は70%です。

資料が鉄則として挙げています。

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資料が示した分け方

  • 変動費 = 売上高に比例する費用
  • 固定費 = 売上高に比例しない費用
  • 変動費以外の費用は全て固定費と考えてよい
  • 分からない場合は疑わしきは固定費

事業についての解説である。

資料は「変動費か固定費か解らない場合は、「疑わしきは固定費」と考えるのが鉄則です。」としています。固定費は「売上高に比例しない費用」で、比例するのは変動費のほうです。損益分岐点売上高は最大ではなく「赤字にならない最低限の売上高」。売上原価率30%なら売上総利益率は70%で、資料も「売上原価率を30%で試算しています。ということは、売上総利益率は70%ということですね。」としています。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

四つの言葉を、その中身と組み合わせてください。

答え 変動費 … 売上高に比例する費用/固定費 … 売上高に比例しない費用/損益分岐点売上高 … 赤字にならない最低限の売上高/売上総利益率 … 売上高に占める売上総利益の割合

分け方の基準は「比例するかどうか」です。

わかる家計を整える★★★
項目創業当初損益分岐点売上高
売上高540,000円585,714円
売上原価162,000円175,714円
売上総利益378,000円410,000円
経費合計410,000円410,000円
利益−32,000円0円

資料の表のまま。売上総利益率は70%。

資料は「売上高に比例する費用のことを変動費と呼びます。」「逆に売上高に比例しない費用は固定費になります。」としています。売上総利益率は、資料の例では売上原価率30%に対して70%。損益分岐点売上高は、売上総利益が経費合計と同じになる売上高です。ここで大事なのは、事業の変動費が売上に比例して「減る」ということ。家計の変動費は、手取りが減っても自動では減りません。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

資料から読み取れるものを、すべて選んでください。

答え 損益分岐点売上高は赤字にならない最低限の売上高/変動費は売上高に比例する費用/疑わしきは固定費と考えるのが鉄則

資料は事業の話で、家計には触れていません。

わかる家計を整える★★★★

事業(資料)

  • 変動費は売上に比例して減る
  • 損益分岐点は 経費合計 ÷ 売上総利益率
  • 410,000 ÷ 70% = 585,714円

家計(この回の当てはめ)

  • 変動費は手取りに比例して減らない
  • 下限は 固定費 + 削れない変動費
  • 150,000 + 90,000 = 240,000円

家計に当てはめたのはこちらの判断で、資料の主張ではない。

資料が書いているのは、損益分岐点売上高が赤字にならない最低限の売上高であること、変動費は売上高に比例する費用であること、分からない場合は疑わしきは固定費とすることです。家計については何も書かれていません。また資料は「単純に410,000円+売上原価162,000円=572,000円としてしまうと間違いです。」として、足し算で出すことをはっきり否定しています。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

支出を変えないなら、耐えられる手取りの下限は_です。

  • A 300,000円

    300,000円はいまの手取りです。

  • B 240,000円 正解

    正解です。支出の合計と同じ額です。

  • C 150,000円

    150,000円は固定費だけの額です。

  • D 60,000円まで下げられる

    60,000円は残っている額のほうです。

支出の合計と同じ額です。

見抜く家計を整える★★★★
  • いまの手取り(円)
  • 支出を変えないときの下限(円)

差の60,000円が耐えられる幅。60,000 ÷ 300,000 = 20%。

支出は固定費150,000円と変動費90,000円で240,000円。手取りがこれを下回ると赤字になるので、下限は240,000円です。いまの300,000円との差は60,000円で、これは毎月残っている額と同じ。率にすると60,000 ÷ 300,000 = 0.2で、20%減までしか耐えられません。事業のように割り算はしません。家計の変動費は手取りに比例して減らないので、ただの引き算になります。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

この世帯の固定費率は150,000 ÷ 300,000 = 50%です。

この50%は、何を意味しますか。

  • A いまの黒字の割合

    黒字の割合は20%です。

  • B 削り切った先の限界 正解

    正解です。50%減が限界ということです。

  • C 来月の手取りの割合

    来月の手取りとは関係ありません。

  • D 変動費を半分にしたときの下限

    そちらは195,000円という額です。

耐えられる減少率と足すと100%になります。

見抜く家計を整える★★★★

手取りがどこまで下がれるか

支出を変えない
下限240,000円(20%減まで)
変動費を半分に
下限195,000円(35%減まで)
固定費だけ
下限150,000円(50%減まで)
固定費率
50%。耐えられる減少率と足して100%

固定費率50%は、支出のうち動かせない部分が半分だということ。裏返すと、どれだけ削っても手取りが半分より下がれば払えません。耐えられる減少率の上限50%と、固定費率50%を足すと100%になります。いまの黒字の割合は60,000 ÷ 300,000 = 20%で別の数字、変動費を半分にしたときの下限は195,000円です。固定費率は、いまの余裕ではなく限界のほうを教えています。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

四つの額を、高いほうから順に並べてください。

答え 300,000円(いまの手取り) → 240,000円(支出を変えない下限) → 195,000円(変動費を半分にした下限) → 150,000円(固定費だけの下限)

削れる余地が増えるほど、下限は下がります。

見抜く家計を整える★★★★
  1. 300,000円いまの手取り
  2. 240,000円支出を変えない下限(20%減)
  3. 195,000円変動費を半分(35%減)
  4. 150,000円固定費だけ(50%減)

下へ行くほど、生活を削ることになる。

300,000円がいまの手取りで、240,000円が支出を変えない場合の下限、195,000円が変動費を半分にした場合、150,000円が固定費だけになった場合です。下へ行くほど耐えられる幅は広がりますが、その分だけ生活を削ることになります。いちばん下の150,000円は、変動費をゼロにするという現実には届かない前提の額。実際にはこの手前で行き詰まります。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんの世帯は手取り300,000円。固定費は家賃85,000円、保険料20,000円、通信費15,000円、ローン30,000円で、変動費は90,000円です。

毎月残るのは、いくらですか。

答え 60000円

固定費150,000円と変動費90,000円を引いた分です。

ケース家計を整える★★★
  • 300,000円手取り
  • 150,000円(率50%)固定費
  • 90,000円変動費
  • 60,000円毎月残る額

金額はこちらで置いた例。

固定費は85,000 + 20,000 + 15,000 + 30,000 = 150,000円。変動費90,000円を足すと支出は240,000円で、300,000 − 240,000 = 60,000円が残ります。固定費率は150,000 ÷ 300,000 = 50%。いまは黒字ですが、それは手取りが300,000円だからです。手取りが動いたときにどうなるかは、この数字だけでは分かりません。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

手取りが5万円減って250,000円になりました。支出は240,000円のままです。

毎月残るのは、いくらですか。

  • A 10,000円 正解

    正解です。250,000 − 240,000 = 10,000円です。

  • B 60,000円

    60,000円は手取りが300,000円のときです。

  • C 50,000円

    50,000円は手取りが減った額のほうです。

  • D 残らず赤字になる

    まだ10,000円残っています。

250,000 − 240,000 の分です。

ケース家計を整える★★★
  • 手取り300,000円のとき残る額(円)
  • 手取り250,000円のとき残る額(円)

支出240,000円は動かない。減った50,000円がそのまま引かれる。

250,000 − 240,000 = 10,000円で、まだ黒字です。ただし残っていた60,000円が10,000円になったので、減り方は50,000円ぶん。手取りが減った額とちょうど同じです。支出が動いていないので、減った分がそのまま黒字から引かれます。あと10,000円下がれば、残りはゼロになります。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

資料の例では、経費合計は410,000円、売上総利益率は70%です。

損益分岐点売上高は、いくらですか。

答え 585714円

410,000 ÷ 70% の分です。

ケース家計を整える★★★★
410,000÷70%585,714円

資料は「損益分岐点売上高をXとして、X×70%=410,000円という関係になっています。ここから、X=410,000÷70%=585,714円と計算できます。」としています。ここで単純に410,000 + 162,000 = 572,000円としてはいけない、とも書かれています。売上が増えれば売上原価も増えるからです。売上に比例して増える費用があるので、足し算ではなく割り算になります。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

変動費90,000円のうち、半分の45,000円までなら削れるとします。

耐えられる手取りの下限は、いくらですか。

  • A 195,000円 正解

    正解です。150,000 + 45,000 = 195,000円です。

  • B 240,000円

    240,000円は変動費を削らない場合です。

  • C 150,000円

    150,000円は変動費をゼロにした場合です。

  • D 45,000円まで下がる

    45,000円は削ったあとの変動費です。

150,000 + 45,000 の分です。

ケース家計を整える★★★★
  1. 固定費を確かめる(150,000円は動かせない)
  2. 削れる変動費を決める(90,000 → 45,000円)
  3. 足して下限を出す(150,000 + 45,000 = 195,000円)
  4. 率に直す(105,000 ÷ 300,000 = 35%)

45,000円まで削れるかどうかは世帯による。ここでは置いた例。

固定費150,000円は動かせないので、変動費を45,000円まで削ったときの支出は195,000円。これが下限になります。300,000 − 195,000 = 105,000円まで耐えられ、率にすると105,000 ÷ 300,000 = 0.35で35%減まで。支出を変えない場合の20%から、15ポイント伸びました。削れる余地がどれだけあるかが、そのまま耐えられる幅になります。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

変動費をすべて削れたとすると、支出は固定費150,000円だけになります。

手取りは何%減るまで耐えられますか。

答え 50%

150,000 ÷ 300,000 の分です。

ケース家計を整える★★★★
固定費率50% → 耐えられるのは50%減まで固定費率60% → 40%減まで固定費率75% → 25%減まで二つを足すと、いつも100%

変動費をゼロにできる前提の上限。実際はもっと手前で行き詰まる。

下限は150,000円なので、300,000 − 150,000 = 150,000円まで減っても耐えられます。率にすると150,000 ÷ 300,000 = 0.5で50%。これは固定費率150,000 ÷ 300,000 = 50%とまったく同じ数字です。耐えられる減少率の上限と固定費率は、足すと100%になります。固定費率が60%なら耐えられるのは40%減まで、75%なら25%減まで。ただし変動費をゼロにはできないので、これは届かない上限です。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

手取りが月5万円減りました。それでもまだ10,000円の黒字です。

次に確かめるのは、どれでしょう。

  • A あと何円減ると赤字か 正解

    正解です。下限までの距離を見ます。

  • B 去年の手取りとの差

    去年との差では下限が出ません。

  • C 同僚の手取りの額

    他人の額でも下限は出ません。

  • D いちばん高かった月の手取り

    過去の最高額でも下限は出ません。

黒字であることは、下限を教えてくれません。

判断家計を整える★★★★
手取りが250,000円になった
  • 下限240,000円まで あと10,000円
  • 変動費を半分にすれば 下限195,000円
  • 固定費だけなら 下限150,000円
  • 固定費を下げれば 下限そのものが動く

金額はこちらで置いた例。

10,000円の黒字は、手取りが250,000円という一点での話です。あと10,000円下がれば残りはゼロになります。下限が240,000円だと分かっていれば、いまどこにいるかが言えます。去年との差や同僚の額、いちばん高かった月の手取りからは、この下限は出てきません。黒字かどうかではなく、下限までの距離を見る、ということです。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

「毎月黒字なんだから、収入が減っても大丈夫でしょう」と聞きました。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A 黒字の順位

    順位では下限が出ません。

  • B 去年との差

    去年との差でも出ません。

  • C いちばん高い月

    いちばん高い月でも出ません。

  • D 赤字になる手取りの額 正解

    正解です。ここで距離が測れます。

黒字は、いまの手取りでの話です。

判断家計を整える★★★

メリット

  • 下限を出しておくと、いまどこにいるかが言える
  • 固定費率から、削り切った先の限界が分かる

デメリット

  • いま黒字であることは、下限を教えてくれない
  • 変動費をゼロにはできないので、限界の手前で行き詰まる

固定費をどこまで持つかは、この回では決めない。

60,000円の黒字は、手取りが300,000円のときの話。支出240,000円を変えないなら、手取りが240,000円を下回った時点で赤字です。耐えられるのは20%減まで。順位や去年との差、いちばん高い月を見ても、この下限は出てきません。固定費をどこまで持つかは世帯によって違うので、ここでは決めません。下限を出しておくところまでが、この回の範囲です。

出典 日本政策金融公庫「創業コラム 第6回 赤字にならない売上はいくら?」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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