FX・為替を判断する

件数が多い日が、いちばん重い日とはかぎらない

数える単位を変えると、順位が入れ替わります。

このページの要点

金融先物取引業協会は、為替相場が大きく動いた日のロスカット等未収金の発生状況を速報値として公表しています。2015年1月15日は個人1,137件・1,948百万円、2015年8月24日は個人4,820件・828百万円。件数では8月のほうが3,683件多いのに、金額では1月のほうが多くなっています。1件あたりに割り直すと、1月が約171万円、8月が約17万円で、順位が入れ替わります。なお発生金額は単位未満切り捨てのため、内訳を足しても合計欄に一致しないことがあります。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. ロスカット等未収金
  2. 発生金額
  3. ロスカット等未収金

わかる 2 問

  1. ロスカット等未収金
  2. 発生金額

見抜く 3 問

  1. ロスカット等未収金
  2. ロスカット等未収金
  3. 1件あたり

ケースで考える 5 問

  1. ロスカット等未収金
  2. 1件あたり
  3. 1件あたり
  4. ロスカット等未収金
  5. ロスカット等未収金

判断する 2 問

  1. ロスカット等未収金
  2. 1件あたり

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

協会が速報値を公表している四つの日です。

それぞれ、個人の件数と金額はどれですか。

答え 2015年1月15日 … 個人 1,137件/1,948百万円/2015年8月24日 … 個人 4,820件/828百万円/2019年1月3日 … 個人 6,389件/808百万円/2021年3月22日 … 個人 3,444件/1,375百万円

件数がいちばん多い日と、金額がいちばん多い日は違います。

知るFX・為替を判断する★★★★
個人の発生件数個人の発生金額
2015年1月15日1,137件1,948百万円
2015年8月24日4,820件828百万円
2019年1月3日6,389件808百万円
2021年3月22日3,444件1,375百万円

件数の最多と金額の最多は、別の日になっている。いずれも速報値。

件数がいちばん多いのは2019年1月3日の6,389件、金額がいちばん多いのは2015年1月15日の1,948百万円です。四つの日を件数の順に並べたときと、金額の順に並べたときとで、並びが一致しません。件数の最多である2019年1月3日は、金額では四つのうちいちばん小さくなっています。いずれも速報値です。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

表の注には、発生金額は単位未満_と書かれています。

  • A 切り捨て 正解

    正解です。小さいほうに寄せて丸めています。

  • B 切り上げ

    切り上げではありません。

  • C 四捨五入

    四捨五入でもありません。

  • D 概算

    概算とは書かれていません。

小さいほうに寄せて丸めています。

知るFX・為替を判断する★★★
発生金額は単位未満切り捨て
  • 表の金額は、本当の額と同じか、それより小さい
  • 大きく出ることはない
  • 割って出した1件あたりも、実際より小さめに出る

件数のほうには、この注が付いていない。

四つの表すべてに「発生金額は単位未満切り捨て」という注が付いています。切り捨てなので、表に出ている金額は本当の額より小さいか、同じかのどちらかです。大きく出ることはありません。だから1件あたりを割って出したときも、その答えは実際より小さめに出ます。件数のほうには、こうした注が付いていません。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 公表されているのは、確定した数字である

    いずれも「速報値」と明記されています。

  • B 内訳を足しても、合計欄に一致しないことがある 正解

    通ります。金額のほうは、切り捨ててから並べてあります。

  • C 記録があるのは、個人の分だけである

    法人の行もあります。

  • D 発生件数が多い日ほど、発生金額も多くなっている

    2015年8月24日は件数が多く、金額は少なくなっています。

金額のほうは、切り捨ててから並べてあります。

知るFX・為替を判断する★★★★

表で確かめられること

  • 四つの表はいずれも速報値
  • 個人の行と法人の行がある
  • 発生金額は単位未満切り捨て
  • 2019年1月3日 法人の金額 店頭126+市場8=134、合計欄は135

件数のほうは切り捨てがないので、内訳を足すと合計欄に一致する。

2019年1月3日の法人の発生金額は、店頭126と市場8を足すと134ですが、合計欄は135です。単位未満切り捨てなので、切り捨てる前の数で足してから切り捨てると1大きくなることがあります。四つの表はいずれも速報値と明記されています。法人の行もあり、個人だけではありません。件数と金額の順位は一致していません。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

同じ二つの日の、個人の発生金額です。1月15日が1,948百万円、8月24日が828百万円でした。

金額が多いのは、どちらの日ですか。

  • A 件数がずっと多い8月24日

    8月24日は件数では多いものの、金額では下回ります。

  • B 件数の少ない1月15日 正解

    正解です。件数と金額で、順位が逆になっています。

  • C 二つはほぼ同じ額

    ほぼ同じではなく、倍以上の開きがあります。

  • D 表からは読み取れない

    表に両方の列が載っています。

件数と金額で、順位が逆になっています。

わかるFX・為替を判断する★★★

2015年1月15日(個人)

  • 発生件数 1,137件
  • 発生金額 1,948百万円

2015年8月24日(個人)

  • 発生件数 4,820件
  • 発生金額 828百万円

件数では8月が多く、金額では1月が多い。いずれも速報値。

件数では8月24日が4,820件で1月15日の1,137件を大きく上回りますが、金額では1月15日の1,948百万円が8月24日の828百万円を上回ります。件数の多い日が金額でも多いとはかぎりません。二つの列は別のものさしなので、どちらを見ているのかを先に決める必要があります。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

2019年1月3日の店頭の発生金額は、個人582と法人126です。足すと708ですが、合計欄は709でした。

考えられる理由は、どれですか。

  • A 件数のほうを取り違えて書いている

    取り違えではありません。

  • B 市場取引の分が混ざっている

    市場取引は別の欄に分かれています。

  • C 法人の分が二重に入っている

    二重には入っていません。

  • D 切り捨てる前の数で足している 正解

    正解です。注に「単位未満切り捨て」とあります。

注に「単位未満切り捨て」とあります。

わかるFX・為替を判断する★★★★
  1. 切り捨てたあとの数で足す:582 + 126 = 708
  2. 切り捨てる前の数で足す:582.6 + 126.5 = 709.1
  3. それを切り捨てる:709
  4. 表の合計欄は709

小数の値は、ずれの説明のために置いた例。資料には載っていない。

切り捨てる前の数、たとえば582.6と126.5を足すと709.1で、切り捨てて709になります。一方、先に切り捨てた582と126を足すと708です。どちらの順で丸めるかで、答えが1だけずれます。表は各欄をそれぞれ切り捨てているので、内訳を足した数と合計欄が一致しないことがあります。件数には切り捨てがないので、こうしたずれは出ません。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 件数がいちばん多い日と、金額がいちばん多い日は違う/発生金額は単位未満切り捨てで記録されている/個人だけでなく、法人にも未収金が発生している

件数と金額は、別々に動いています。

見抜くFX・為替を判断する★★★★

件数と金額を別々に見て、必要なら割って1件あたりを出す

件数が多い日を、そのまま「いちばん重い日」と読む

公表されているのは速報値。発生金額は単位未満切り捨て。

件数の最多は2019年1月3日、金額の最多は2015年1月15日で、別の日です。四つの表はいずれも速報値と明記されており、確定した金額とは書かれていません。法人の行もあります。そして2015年8月24日は件数が最多に近い一方で1件あたりは小さく、件数と1件あたりが同じ向きに動くとはかぎりません。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

「件数を見れば、その日の大きさが分かる」と考えました。

この考え方は、どうですか。

  • A 件数だけで順位が決まる

    件数だけでは決まりません。

  • B 金額は件数に比例する

    比例していません。件数と金額は別のものさしです。

  • C 件数と金額で順位が変わる 正解

    正しい見方です。割って初めて、並べられます。

  • D 件数のほうがいつも正確である

    どちらが正確という話ではありません。

割って初めて、並べられます。

見抜くFX・為替を判断する★★★★
  • 2015年1月15日 1件あたり(万円)
  • 2015年8月24日 1件あたり(万円)

件数では8月が4倍以上多い。1件あたりでは1月が約10倍重い。

2015年8月24日は個人4,820件で、1月15日の1,137件の4倍以上です。ところが金額は828百万円で、1月15日の1,948百万円を下回ります。1件あたりに割り直すと、約17万円と約171万円で、およそ10倍の開きになります。件数はどれだけの口座で起きたかを、金額はどれだけの額が生じたかを表していて、別のことを数えています。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

1件あたりの金額を出しました。

この数字について、正しいのはどれですか。

  • A 資料に載っている数字

    資料には載っていません。

  • B 割って作った平均 正解

    正解です。一つひとつの額とは違います。

  • C 最も大きい1件の額

    最も大きい1件の額ではありません。

  • D 確定した1件の額

    確定した額でもありません。

一つひとつの額とは違います。

見抜くFX・為替を判断する★★★★

メリット

  • 金額と件数から、日どうしを並べられる
  • 件数だけでは見えない差が出る

デメリット

  • 一つひとつの未収金の額ではない
  • 発生金額は単位未満切り捨てなので、小さめに出る
  • 資料に載っている数字ではない

割って作った平均であることを、外さない。

資料に載っているのは件数と金額だけで、1件あたりは載っていません。金額を件数で割って作った平均です。平均なので、その日の一つひとつの未収金がその額だったわけではありません。大きいものと小さいものが混ざった結果です。しかも発生金額は単位未満切り捨てなので、割った答えも実際より小さめに出ます。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

協会の速報値では、個人の発生件数は2015年1月15日が1,137件、2015年8月24日が4,820件でした。

8月24日は、1月15日より何件多いですか。(単位:件)

答え 3683件

4,820 − 1,137 で、3,683件です。

ケースFX・為替を判断する★★★
  • 2015年1月15日 個人の発生件数
  • 2015年8月24日 個人の発生件数

単位は件。差は3,683件。いずれも速報値。

件数だけを見ると、8月24日のほうが4倍以上多く起きています。ここまでなら「8月のほうが大きな出来事だった」と読めます。ただしこの表には、件数の隣にもう一つ、発生金額の列があります。件数と金額は別のものさしなので、片方だけで結論を出すと足をすくわれます。どちらも速報値です。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

2015年1月15日の個人は、1,137件で1,948百万円でした。1,948百万円は194,800万円にあたります。

1件あたりは、およそ何万円ですか。(万円未満は四捨五入。単位:万円)

答え 171万円

194,800 ÷ 1,137 で、約171万円です。

ケースFX・為替を判断する★★★★
194,800万円÷1,137件約171万円

金額を件数で割ると、1件あたりの重さが出ます。百万円と万円が混ざっているので、まず単位をそろえます。1,948百万円は194,800万円。これを1,137件で割ると171.3…となり、四捨五入して約171万円です。この数字は資料には載っていません。二つの列から割って作ったものです。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

2015年8月24日の個人は、4,820件で828百万円でした。828百万円は82,800万円にあたります。

1件あたりは、およそ何万円ですか。(万円未満は四捨五入。単位:万円)

答え 17万円

82,800 ÷ 4,820 で、約17万円です。

ケースFX・為替を判断する★★★★
  • 2015年1月15日 1件あたり
  • 2015年8月24日 1件あたり

単位は万円。件数では8月が4倍以上多いのに、1件あたりでは1月が約10倍重い。

1月15日の約171万円と比べると、およそ10分の1です。件数では8月24日が4倍以上多かったのに、1件あたりでは1月15日が約10倍重い。割ったあとで順位がひっくり返ります。件数を数えるだけでは、この違いは見えません。どちらの日が「大きかった」かは、何で数えるかを決めてからでないと言えません。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

四つの日のうち、個人の発生件数がいちばん多かった日があります。

それは、どの日ですか。

  • A 2019年1月3日 正解

    正解です。金額では、四つのうち最も小さい日です。

  • B 2015年8月24日

    4,820件で、2番目です。

  • C 2021年3月22日

    3,444件で、3番目です。

  • D 2015年1月15日

    1,137件で、最も少ない日です。

金額では、四つのうち最も小さい日です。

ケースFX・為替を判断する★★★
  • 6,389件/808百万円2019年1月3日
  • 4,820件/828百万円2015年8月24日
  • 3,444件/1,375百万円2021年3月22日
  • 1,137件/1,948百万円2015年1月15日

個人の分。件数の順に並べると、金額はほぼ逆順になっている。

個人の発生件数は2019年1月3日が6,389件で、8月24日の4,820件、2021年3月22日の3,444件、2015年1月15日の1,137件を上回ります。ところが個人の発生金額は808百万円で、四つのうち最も小さくなっています。件数の最多と金額の最多は、別の日です。いずれも速報値です。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

この表を読んでいくときの順序です。

正しい順に、並べてください。

答え 件数の列と、金額の列を分けて見る → 単位をそろえる → 金額を件数で割って、1件あたりを出す → 丸め方の注を読んで、どこまで言えるかを決める

割るのは、単位をそろえたあとです。

ケースFX・為替を判断する★★★
  1. 件数の列と、金額の列を分けて見る
  2. 単位をそろえる
  3. 金額を件数で割って、1件あたりを出す
  4. 丸め方の注を読んで、どこまで言えるかを決める

注を読まずに終えると、切り捨てのぶん小さめに出ていることを見落とす。

まず件数と金額を別の列として分け、次に百万円と万円のような単位をそろえます。そのうえで割って1件あたりを出し、最後に丸め方の注を読んで、その答えをどこまで信用してよいかを決めます。単位をそろえる前に割ると桁が狂い、注を読まずに終えると、切り捨てのぶん小さめに出ていることを見落とします。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

「その日は何千件も発生した」という説明を読みました。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 発表された曜日

    曜日は、大きさを教えてくれません。

  • B 発表元の所在地

    所在地も、関わりません。

  • C 金額はいくらか 正解

    正解です。件数と金額は、別々に動いています。

  • D 表の罫線の太さ

    罫線の太さも、関わりません。

件数と金額は、別々に動いています。

判断FX・為替を判断する★★★★

件数を聞いたら、金額も確かめる

件数の多さだけで、その日の大きさを決める

2019年1月3日は件数が最多、金額は四つのうち最小。

件数が多くても金額が小さいことがあり、その逆もあります。2019年1月3日は個人6,389件で四つのうち最多ですが、金額は808百万円で最小です。件数だけを聞いて大きさを判断すると、順位を取り違えます。曜日も、発表元の所在地も、罫線の太さも、その区別を教えてくれません。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

「1件あたり約171万円」という数字を見ました。

外してはいけないのは、どれですか。

  • A 数字の桁数が三桁であること

    桁数は、意味を変えません。

  • B 万の位の数字が1であること

    万の位の数字も、関わりません。

  • C 平均であること 正解

    正解です。一つひとつの額ではありません。

  • D 奇数になっているということ

    奇数かどうかも、関わりません。

一つひとつの額ではありません。

判断FX・為替を判断する★★★★
1件あたり → 金額 ÷ 件数 で作った平均元の金額 → 単位未満切り捨てで記録されているだから平均 → 実際より小さめに出る公表されている数字 → 速報値

平均を見たら、何を何で割ったのかまで戻れるようにしておく。

この数字は金額を件数で割った平均で、資料に載っているものではありません。その日の未収金が一件ずつ171万円だったわけではなく、大きいものと小さいものが混ざった結果です。しかも発生金額は単位未満切り捨てなので、実際より小さめに出ています。平均を見たときは、何を何で割ったのか、元の数字がどう丸められているのかまで戻れるようにしておくことになります。

出典 金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生状況」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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