投資信託・ETFを選ぶ

毎月分配金が出るファンド。そのぶん増えている?

分配金は、信託財産から出ています。受け取った分だけ、基準価額は下がります。

このページの要点

基準価額は、純資産総額を総口数で割った一口あたりの値段です。1口1円で運用を開始した投資信託は、1万口あたりの基準価額を公表します。分配金は信託財産から支払われるため、支払われると純資産総額と基準価額は下落します。1万口あたり12,000円のファンドが500円の分配金を出せば、基準価額は11,500円になり、受け取った500円と足すと12,000円で元と同じです。分配金の頻度は毎月から年1回までさまざまで、状況によっては支払われないこともあります。また基準価額は1日に1つだけ公表され、投資家は当日の基準価

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 基準価額
  2. 基準価額
  3. 基準価額

わかる 2 問

  1. 分配金
  2. 分配金

見抜く 3 問

  1. 分配金
  2. ブラインド方式
  3. 分配金

ケースで考える 5 問

  1. 基準価額
  2. 分配金
  3. 分配金
  4. 分配金
  5. 分配金

判断する 2 問

  1. 分配金
  2. 判断の順序

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

基準価額は、どうやって計算されますか。

  • A 総口数を、純資産総額で割る

    割る向きが逆です。これでは一口あたりになりません。

  • B 純資産総額を、総口数で割る 正解

    正解です。純資産総額 ÷ 総口数 です。

  • C 組み入れた株式の株価を平均する

    株価の平均ではありません。

  • D 前日の基準価額に、分配金を足す

    分配金を足すのではありません。

純資産総額 ÷ 総口数 です。

知る投資信託・ETFを選ぶ★★
純資産総額÷総口数基準価額(1口あたり)

協会は「この純資産総額を投資信託の総口数で割ると、一口あたりの価額、すなわち『基準価額』が算出されます」としています。純資産総額とは、投資信託の資産のうち投資家に帰属する額のことです。組み入れている株式や債券の時価評価をもとに算出されるので、株価そのものの平均ではありません。割る向きを逆にすると、まったく意味のない数になります。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 分配金は、投資信託の信託財産から支払われる 正解

    通ります。出どころは信託財産だ、と書かれています。

  • B 分配金は、必ず毎月支払われることになっている

    毎月から年1回まで、投資信託によってさまざまです。

  • C 基準価額は、1日に何度も公表され直される

    1日に1つの価額として公表されます。

  • D 投資家は、当日の基準価額を見てから注文できる

    公表は申込の締切後です。見てからは注文できません。

出どころは信託財産だ、と書かれています。

知る投資信託・ETFを選ぶ★★★

資料に書いてあること

  • 分配金は、投資信託の信託財産から支払われます
  • 毎月支払われるものから年1回だけのものまでさまざま
  • 状況によっては支払われないこともあります
  • 1日に1つの価額として公表されます

どれも、言い切りの向きに注意して読む。

協会は「分配金は、投資信託の信託財産から支払われます」と明記しています。支払いの頻度は毎月支払われるものから年1回だけのものまでさまざまで、状況によっては支払われないこともあります。基準価額は1日に1つの価額として公表されます。そして申込の締切後に公表されるので、投資家は当日の基準価額が分からないまま注文することになります。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

一般的な投資信託の基準価額は、1日に_公表されます。

  • A 1つ 正解

    正解です。1日に1つの価額として公表されます。

  • B 2つ

    2つではありません。

  • C 4つ

    4つでもありません。

  • D 何度も

    刻々と動くのは、上場株式のほうです。

1日に1つの価額として公表されます。

知る投資信託・ETFを選ぶ★★

上場株式

  • 市場が開いている間、刻々と変動
  • その時々の株価で売買できる

一般的な投資信託

  • 1日に1つの価額として公表
  • 申込の締切後に公表される

時間帯を選んで有利に買う、ということができない。

協会は「一般的な投資信託の基準価額は、投資信託が組み入れている株式や債券などの時価評価を基に算出され、1日に1つの価額として公表されます」としています。証券取引所に上場している株式は市場が開いている間ずっと株価が動きますが、投資信託は違います。その日の値段が一つしかないので、時間帯を選んで有利に買うということができません。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

分配金が支払われると基準価額が下がるのは、なぜですか。

  • A 分配金の分だけ、持っている口数が減るから

    口数は減りません。減るのは値段のほうです。

  • B 決算のたびに、手数料が差し引かれるから

    手数料による下落ではありません。

  • C 分配金は、運用会社が立て替えているから

    運用会社が立て替えるものではありません。

  • D 分配金が、信託財産から出ているから 正解

    正解です。同じ財布から出ているので、その分減ります。

同じ財布から出ているので、その分減ります。

わかる投資信託・ETFを選ぶ★★★
分配金が支払われる
  • 信託財産から出ていく
  • 純資産総額が減る
  • 総口数で割った基準価額も下がる

口数は変わらない。減るのは値段のほう。

分配金は運用して得た収益を投資家に分配するもので、投資信託の信託財産から支払われます。財産から出ていくので、純資産総額が減り、それを総口数で割った基準価額も下がります。口数が減るわけではありません。手数料の話でもなく、運用会社が別に用意しているお金でもありません。出どころが同じ財布だ、というところがすべてです。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

1万口あたり500円の分配金が支払われました。

このとき、それぞれはどう動きますか。

答え 純資産総額 … 減る/1万口あたりの基準価額 … 減る/持っている口数 … 変わらない/手元に受け取ったお金 … 増える

減るのは財産と値段。口数は動きません。

わかる投資信託・ETFを選ぶ★★★
項目分配後
純資産総額減る
1万口あたりの基準価額減る
持っている口数変わらない
手元に受け取ったお金増える

ファンドの中にあったものが、手元に移っただけ。

分配金が支払われると、純資産総額と基準価額はどちらも下落します。一方、持っている口数は変わりません。減るのは値段のほうで、量ではないということです。そして手元には分配金が入ります。つまり、ファンドの中にあったものが手元に移っただけで、四つのうち二つが減り、一つが増え、一つは動いていません。どこから来たお金なのかは、この動き方を見れば分かります。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

毎月分配金が出るファンドについて、正しいのはどちらでしょう。

  • A 分配のたびに基準価額は下がるので、増えたとは限らない 正解

    正解です。受け取った額と、増えた額は別のものです。

  • B 分配金の分だけ、確実に増えていることになる

    同じだけ基準価額が下がっています。

  • C 分配金は運用会社から出るので、財産は減らない

    信託財産から支払われます。

  • D 分配が多いほど、運用がうまくいっている証拠になる

    分配方針によるもので、運用成績とは別です。

受け取った額と、増えた額は別のものです。

見抜く投資信託・ETFを選ぶ★★★★

分配金の合計と、基準価額の動きを両方見る

分配金の合計だけを見て、増えたと考える

分配金は信託財産から出ているので、そのぶん基準価額が下がる。

分配金は信託財産から支払われるので、支払われるたびに基準価額は下がります。だから受け取った額をいくら足しても、それだけでは増えたことにはなりません。増えたかどうかは、分配金の合計と、そのあいだの基準価額の動きを両方見て決まります。分配の回数や額は分配方針によるもので、運用がうまくいっているかどうかを直接には表しません。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

ブラインド方式について、正しく言えているのはどれですか。

  • A 基準価額を見てから、その価額で注文できる仕組み

    見てから注文することはできません。

  • B 運用会社が、基準価額を公表しない仕組みのこと

    公表はされます。順番が後になるだけです。

  • C 当日の基準価額が分からないまま注文する 正解

    正しい言い方です。公表されるのは、申込を締め切ったあとです。

  • D 注文の内容を、ほかの投資家に見せない仕組み

    他の投資家に見せるかどうかの話ではありません。

公表されるのは、申込を締め切ったあとです。

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取引の申込を締め切るそのあとで基準価額が公表される投資家は当日の価額が分からないまま注文している

すでに保有している投資家の利益が阻害されないようにするため。

協会は「基準価額が公表されるのは、投資信託の取引の申込を締め切った後で、投資家は当日の基準価額が分からない状況で投資信託の取引を行います。このことを『ブラインド方式』といいます」としています。理由も書かれていて、確定した基準価額を見てから取引できると、すでに保有している投資家の利益が阻害されるためです。公表しないのではなく、順番が決まっているということです。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

分配金について言えるのは、どれでしょう。

答え 支払われると、純資産総額と基準価額が下がる/支払いの頻度は、投資信託によってさまざま/状況によっては、支払われないこともある

出どころと、当てにならなさの二つが要点です。

見抜く投資信託・ETFを選ぶ★★★★

資料が押さえていること

  • 分配金は信託財産から支払われる
  • 支払われると純資産総額と基準価額が下落する
  • 頻度は毎月から年1回までさまざま
  • 状況によっては支払われないこともある

受け取る額と、資産が増えることは別。

分配金は信託財産から支払われるので、払われれば純資産総額と基準価額はどちらも下がります。頻度は毎月から年1回までさまざまで、決算の内容や分配方針によって額も変わり、支払われないこともあります。多いほど有利だと決まっているわけではありませんし、外から補われるお金でもありません。受け取る額の大きさと、資産が増えることは、別々に見ることになります。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Uさんが見ているファンドは、純資産総額が1億2,000万円、総口数が1億口です。このファンドは1口1円で運用を開始したので、1万口あたりの基準価額を公表しています。

1万口あたりの基準価額は、いくらですか。(単位:円)

答え 12000円

1口1.2円なので、1万口で12,000円です。

ケース投資信託・ETFを選ぶ★★★
  1. 純資産総額 1億2,000万円 ÷ 総口数 1億口 = 1.2円(1口あたり)
  2. 1口1円で始まったので、1万口あたりで公表する
  3. 1.2円 × 10,000 = 12,000円

ファンドの大きさではなく、値段のほうを表す数字。

純資産総額を総口数で割ると、一口あたりの値段が出ます。1億2,000万円 ÷ 1億口 で1.2円。1口1円で始まった投資信託は1万口あたりで公表するので、1.2円を1万倍して12,000円です。つまり12,000円という数字は、口数が増えても減っても変わらない「一口あたりいくらか」を1万口分に直したものです。ファンド全体の大きさではなく、値段のほうを表しています。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

このファンドの決算があり、1万口あたり500円の分配金が支払われました。分配金は、投資信託の信託財産から支払われます。

分配金が支払われたあと、1万口あたりの基準価額はいくらですか。(単位:円)

答え 11500円

12,000円 − 500円 で、11,500円です。

ケース投資信託・ETFを選ぶ★★★
  • 分配前の基準価額(円)
  • 分配後の基準価額(円)

分配金は信託財産から支払われるので、その分だけ下がる。

協会は「分配金は、投資信託の信託財産から支払われます。そのため、分配金が支払われると、『純資産総額』および『基準価額』は下落します」としています。信託財産から500円分が外に出るので、基準価額も500円下がって11,500円になります。分配金は、どこか別のところから足されるお金ではありません。同じ財布から出ているという点が、この回のいちばん大事なところです。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

Uさんは1万口を持っています。分配金として500円を受け取り、基準価額は11,500円になりました。

受け取った分配金と基準価額を合わせると、1万口あたりいくらですか。(単位:円)

答え 12000円

500 + 11,500 で、分配前と同じ12,000円です。

ケース投資信託・ETFを選ぶ★★★
  • 500円受け取った分配金
  • 11,500円分配後の基準価額
  • 12,000円合計
  • 12,000円分配前の基準価額

増えた分ではなく、中から手元へ移っただけ。

分配前の12,000円と、まったく同じ数になります。500円は増えた分ではなく、12,000円の中から500円が手元に移っただけです。だから分配を受けた瞬間には、合計は1円も増えていません。増えたか減ったかを知りたければ、分配金の額ではなく、この合計が期間の初めからどう動いたかを見ることになります。分配金の多さは、増え方の大きさとは別のことです。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

友人から「毎月分配金が出るファンドを持っている。1年で6万円もらった。得だよね?」と聞かれました。

まず確かめるべきなのは、どれですか。

  • A 分配金が振り込まれた日付と、その曜日

    日付は、増減の計算を変えません。

  • B 1年で基準価額がどう動いたか 正解

    正解です。受け取った額だけでは、増えたか分かりません。

  • C 同じファンドを持つ人の数

    他の人の数は、判断材料になりません。

  • D 分配金の受け取り方の設定

    受け取り方の設定も、増減とは別の話です。

受け取った額だけでは、増えたか分かりません。

ケース投資信託・ETFを選ぶ★★★★
  1. 1年前と1年後の基準価額を並べる
  2. その差を出す
  3. 受け取った分配金の合計と合わせて見る

基準価額の下がり方が大きければ、受け取っていても減っている。

分配金が支払われるたびに基準価額は下がるので、6万円という受取額だけでは何も分かりません。1年前の基準価額と1年後の基準価額を並べ、その差と6万円を合わせてはじめて、増えたのか減ったのかが見えます。もし基準価額が6万円分より大きく下がっていれば、受け取ってはいても全体では減っています。振込の日付も、持っている人の数も、受け取り方の設定も、その計算を変えません。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

分配前の基準価額が12,000円、分配金が500円、分配後が11,500円でした。Uさんは1万口を持っています。

この決算で、Uさんの持ち分はどう変わりましたか。

  • A 分配金の分だけ、500円ぶん増えた

    合計は増えていません。

  • B 分配金の分だけ、500円ぶん減った

    合計は減ってもいません。

  • C 合計は変わらず、内訳が移った 正解

    正解です。中にあった500円が、手元に移りました。

  • D 持っている口数が減り、値段が上がった

    口数は変わっていません。

中にあった500円が、手元に移りました。

ケース投資信託・ETFを選ぶ★★★
  • 基準価額 12,000円分配前
  • 基準価額 11,500円 + 分配金 500円分配後
  • どちらも12,000円合計

口数も変わっていない。

受け取った500円と、分配後の基準価額11,500円を足すと12,000円で、分配前とまったく同じです。増えても減ってもいません。ファンドの中にあった500円が、手元に移っただけです。口数も変わっていません。分配のあとに増えているか減っているかは、この決算の前後ではなく、買ったときからの動きを見て決まります。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

分配金の多いファンドを見つけました。

あわせて見るのは、どちらでしょう。

  • A 同じ期間に、基準価額がどう動いたか 正解

    正解です。同じ期間で並べないと、差し引きが出ません。

  • B そのファンドの名前が、覚えやすいか

    名前は、増減とは関わりません。

  • C 分配金が振り込まれる曜日はいつか

    曜日も、増減とは関わりません。

  • D そのファンドが設定された年はいつか

    設定年も、その期間の差し引きを変えません。

同じ期間で並べないと、差し引きが出ません。

判断投資信託・ETFを選ぶ★★★★

分配金の合計と、同じ期間の基準価額の変化を並べる

受け取った分配金の合計だけを見る

この二つは、同じ動きの表と裏。

分配金が払われれば基準価額は下がるので、この二つは同じ動きの表と裏です。片方だけを見ると、必ず片側に偏った見方になります。分配金の合計と、同じ期間の基準価額の変化を並べて、はじめて増えたか減ったかが出ます。ファンドの名前も、振込の曜日も、設定された年も、その差し引きを変えません。並べるのは、額と価額の二つです。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

「毎月お金がもらえます」と聞いたとき、確かめるのはどれですか。

  • A 受け取り口座を、どこに指定できるか

    口座の指定先は、出どころとは別の話です。

  • B 分配金が振り込まれる日が、月の何日か

    振込日も、出どころを変えません。

  • C 分配金の名前が、正式には何というのか

    呼び方も、金額とは関わりません。

  • D そのお金が、どこから出てきているのか 正解

    正解です。出どころが分かれば、何が減るかも分かります。

出どころが分かれば、何が減るかも分かります。

判断投資信託・ETFを選ぶ★★★
毎月お金がもらえます
  • そのお金は、どこから出ているのか
  • 信託財産から出るなら、純資産総額と基準価額が下がる
  • 外から足されるお金ではない

出どころが分かれば、同時に何が減るかも分かる。

毎月お金が入ってくると聞くと、外から足されるように感じます。しかし投資信託の分配金は信託財産から支払われるので、払われた分だけ純資産総額と基準価額が下がります。出どころを確かめれば、同時に何が減っているのかも分かります。受け取り口座も、振込日も、正式な呼び方も、その出どころを変えません。まず、どこから出ているのかを聞きます。

出典 資産運用業協会「基準価額と分配金」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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