収入を管理する

年収が100万円下がる転職。生活はどこまで変える必要がある?

額面の減り方と、課税される側の減り方は一致しません。

このページの要点

国税庁の資料では、令和8年分の基礎控除は合計所得金額が336万円超489万円以下で104万円、489万円超655万円以下で67万円。合計所得金額が5,000,000円から4,000,000円へ1,000,000円減ると、基礎控除は370,000円増えるので、課税所得は4,330,000円から2,960,000円へ1,370,000円減ります。通勤費が月15,000円減れば年180,000円。額面の減り1,000,000円との差は820,000円です。

最終更新 2026年9月14日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 手取り差
  2. 手取り差
  3. 手取り差

わかる 2 問

  1. 手取り差
  2. 貯蓄余力

見抜く 3 問

  1. 手取り差
  2. 生活水準
  3. 貯蓄余力

ケースで考える 5 問

  1. 年収減
  2. 年収減
  3. 年収減
  4. 固定費
  5. 生活水準

判断する 2 問

  1. 生活水準
  2. 年収減

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

国税庁の資料では、基礎控除の額は何に応じて決まるとされていますか。

  • A 勤めている会社の規模で決まる

    会社の規模では決まりません。

  • B 住んでいる市町村

    市町村では決まりません。

  • C 納税者本人の合計所得金額 正解

    正解です。区分ごとに額が示されています。

  • D 家族の人数だけで決まる

    家族の人数は別の控除の話です。

区分ごとに額が示されています。

知る収入を管理する★★★
合計所得金額令和8年分の基礎控除
336万円超 489万円以下104万円
489万円超 655万円以下67万円
655万円超 2,350万円以下62万円
2,350万円超 2,400万円以下48万円

令和元年分以前は、合計所得金額にかかわらず一律38万円とされていた。

資料は「基礎控除は、納税者本人の合計所得金額に応じてそれぞれ次のとおりとなります」として、132万円以下から2,500万円超までの区分ごとに額を表で示しています。令和8年分では336万円超489万円以下が104万円、489万円超655万円以下が67万円です。なお注4では「令和元年分以前の基礎控除の金額は、納税者本人の合計所得金額にかかわらず、一律38万円です」とされています。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

「基礎控除は、だれでも同じ額だ」と考えました。

資料で見ると、どうですか。

  • A 合計所得金額で変わる 正解

    正解です。一律38万円は令和元年分以前です。

  • B だれでも同じ額である

    区分ごとに額が違います。

  • C 会社が決める額である

    会社が決めるものではありません。

  • D 令和8年分は一律38万円とされている

    一律38万円は令和元年分以前の額です。

一律38万円は令和元年分以前です。

知る収入を管理する★★★★

資料で確かめたこと

  • 基礎控除は、納税者本人の合計所得金額に応じて決まる
  • 令和8年分は336万円超489万円以下が104万円
  • 令和8年分は489万円超655万円以下が67万円
  • 2,500万円超は0円
  • 令和元年分以前は、合計所得金額にかかわらず一律38万円だった

令和8年4月1日現在法令等の内容として本文と表を確認した。

資料は「基礎控除は、納税者本人の合計所得金額に応じてそれぞれ次のとおりとなります」として区分ごとの額を示しています。だれでも同じ額ではありません。注4には「令和元年分以前の基礎控除の金額は、納税者本人の合計所得金額にかかわらず、一律38万円です」とあり、一律だったのは令和元年分以前の話です。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 基礎控除は合計所得金額で変わる 正解

    通ります。区分ごとに額が示されています。

  • B 令和8年分も一律38万円である

    一律38万円は令和元年分以前です。

  • C 所得が上がると控除も大きくなる

    所得が上がるほど小さくなります。

  • D 2,500万円超でも控除は残るとされる

    2,500万円超は0円とされています。

区分ごとに額が示されています。

知る収入を管理する★★★★

合計所得金額 5,000,000円 → 4,000,000円

  • 区分が489万円超655万円以下から336万円超489万円以下へ
  • 基礎控除は670,000円から1,040,000円へ(370,000円増)
  • 引いた後の額は4,330,000円から2,960,000円へ
  • 減り方は1,370,000円で、所得の減り1,000,000円より大きい

控除の額は資料の表。金額の置き方はこちらの例。

資料は基礎控除を「納税者本人の合計所得金額に応じて」決まるとしています。一律38万円は「令和元年分以前」の話です。令和8年分は336万円超489万円以下が104万円、489万円超655万円以下が67万円、655万円超2,350万円以下が62万円で、所得が上がるほど小さくなります。2,500万円超は0円とされています。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

資料に出てくる合計所得金額の区分と、令和8年分の基礎控除の額です。

正しく組み合わせてください。

答え 336万円超 489万円以下 … 104万円/489万円超 655万円以下 … 67万円/655万円超 2,350万円以下 … 62万円/2,500万円超 … 0円

所得が上がるほど控除は小さくなります。

わかる収入を管理する★★★★
336万円超 489万円以下 → 104万円489万円超 655万円以下 → 67万円655万円超 2,350万円以下 → 62万円2,500万円超 → 0円

令和8年分の額。所得が上がるほど控除は小さくなる。

資料の表では、令和8年分の基礎控除は132万円以下から336万円超489万円以下までが104万円、489万円超655万円以下が67万円、655万円超2,350万円以下が62万円、2,350万円超2,400万円以下が48万円、2,400万円超2,450万円以下が32万円、2,450万円超2,500万円以下が16万円、2,500万円超が0円とされています。所得が上がるほど控除の額は小さくなる並びです。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

年収が下がる転職を考える前に、確かめることを選びます。

あてはまるものを、すべて選んでください。

答え 合計所得金額がどの区分に入るか/転職で減る支出がいくらあるか/固定費がそのまま残るかどうか

額面の外にも見る場所があります。

わかる収入を管理する★★★★
  • 1,000,000円合計所得金額の減り
  • 370,000円基礎控除の増え
  • 1,370,000円引いた後の額の減り
  • 180,000円通勤費の減り(年)
  • 820,000円額面の減りとの差

金額はこちらで置いた例。控除の額は資料の表。

確かめるのは、合計所得金額がどの区分に入るか、転職で減る支出がいくらあるか、固定費がそのまま残るかどうかです。この回では区分が変わって基礎控除が370,000円増え、通勤費が年180,000円減りました。同業者の年収や、去年より増えたかどうかは、自分の区分や支出の変化を教えてくれません。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

合計所得金額は1,000,000円減りました。引いた後の額は4,330,000円から2,960,000円になりました。

引いた後の額は、いくら減りましたか。

  • A 1,000,000円で同じ

    同じではありません。

  • B 370,000円だけ

    370,000円は控除が増えた分です。

  • C 630,000円にとどまる

    630,000円にはなりません。

  • D 1,370,000円 正解

    正解です。基礎控除が370,000円増えた分です。

基礎控除が370,000円増えた分です。

見抜く収入を管理する★★★★
  • 合計所得金額の減り(円)
  • 引いた後の額の減り(円)

差の370,000円は基礎控除が670,000円から1,040,000円に増えた分。

4,330,000 − 2,960,000 = 1,370,000円です。合計所得金額の減り1,000,000円に、基礎控除の増え370,000円を足した額と一致します。1,000,000 + 370,000 = 1,370,000。1,370,000 ÷ 1,000,000 = 1.37で、引いた後の額は所得の1.37倍の幅で減っています。額面の減り方と、課税される側の減り方は一致しません。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

この回では、額面の減り1,000,000円、引いた後の額の減り1,370,000円、支出の減り180,000円という三つの数字が出ました。

額面だけを見ると、どうなりますか。

  • A 三つとも見ていることになるはずだ

    見ているのは一つだけです。

  • B 課税所得の減りも見ている

    課税所得の減りは額面から出ません。

  • C 三つのうち一つしか見ていない 正解

    正解です。残る二つは額面から出ません。

  • D 支出の減りも入っている

    支出の減りも額面から出ません。

残る二つは額面から出ません。

見抜く収入を管理する★★★★

額面で見ると

  • 1,000,000円減る
  • それだけ
  • 減り方は一つの数字

三つ並べると

  • 額面 1,000,000円減
  • 引いた後の額 1,370,000円減
  • 通勤費 180,000円減

金額はこちらで置いた例。控除の額は資料の表。

額面の減り1,000,000円からは、引いた後の額が1,370,000円減ることも、通勤費が180,000円減ることも出てきません。基礎控除の区分が変わったことは資料の表を見ないとわからず、通勤費が減ることは支出の側を見ないとわかりません。額面はそのうちの一つです。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

年収が下がる転職を見ていく順序です。

正しい順に、並べてください。

答え 転職前と後の合計所得金額を書き出す → それぞれがどの区分に入るかを資料で確かめる → 基礎控除を引いた後の額を出して比べる → 転職で減る支出の額を足して並べる

区分が決まってから控除が決まります。

見抜く収入を管理する★★★★
  1. 転職前と後の合計所得金額を書き出す
  2. それぞれがどの区分に入るかを資料で確かめる
  3. 基礎控除を引いた後の額を出して比べる
  4. 転職で減る支出の額を足して並べる

区分を確かめないと、370,000円の差が出てこない。

まず転職前と後の合計所得金額5,000,000円と4,000,000円を書き出します。次にそれぞれがどの区分に入るかを資料で確かめます。489万円超655万円以下と、336万円超489万円以下です。それで基礎控除670,000円と1,040,000円が決まり、引いた後の額4,330,000円と2,960,000円が出ます。最後に減る支出180,000円を並べます。区分を確かめる前に額面だけで判断すると、370,000円の差が出てきません。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんの転職前の合計所得金額は5,000,000円です。国税庁の資料では、令和8年分の基礎控除は489万円超655万円以下の区分で67万円とされています。

基礎控除を引いた後の額は、いくらですか。

答え 4330000円

5,000,000 − 670,000 の分です。

ケース収入を管理する★★★
670,000円(基礎控除)÷5,000,000円(合計所得金額)×10013.4%

5,000,000円は489万円超655万円以下の区分に入るので、令和8年分の基礎控除は670,000円です。5,000,000 − 670,000 = 4,330,000円。資料は基礎控除を「確定申告や年末調整において所得税額の計算をする場合に、総所得金額などから差し引くことができる控除の1つ」としています。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

転職して合計所得金額が4,000,000円になりました。令和8年分の基礎控除は_になります。

  • A 67万円のまま

    67万円は転職前の区分の額です。

  • B 104万円 正解

    正解です。336万円超489万円以下の区分です。

  • C 62万円

    62万円は655万円超2,350万円以下の区分です。

  • D 48万円

    48万円は2,350万円超2,400万円以下の区分です。

336万円超489万円以下の区分です。

ケース収入を管理する★★★

額面のほかに、課税所得の減りと支出の減りも並べて見る

額面が100万円減ったので、家計も100万円分きびしくなると考える

資料の基礎控除は、合計所得金額の区分によって額が変わる。

4,000,000円は336万円超489万円以下の区分に入るので、令和8年分の基礎控除は104万円です。転職前の5,000,000円は489万円超655万円以下で67万円でした。所得が下がって区分が変わったことで、控除は104 − 67 = 37万円増えます。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

転職後の合計所得金額は4,000,000円、令和8年分の基礎控除は1,040,000円です。

基礎控除を引いた後の額は、いくらですか。

答え 2960000円

4,000,000 − 1,040,000 の分です。

ケース収入を管理する★★★★
1,040,000円(基礎控除)÷4,000,000円(合計所得金額)×10026%

4,000,000 − 1,040,000 = 2,960,000円です。転職前は4,330,000円だったので、4,330,000 − 2,960,000 = 1,370,000円減りました。合計所得金額の減りは1,000,000円だったのに、引いた後の額は1,370,000円減っています。差の370,000円は、基礎控除が670,000円から1,040,000円に増えた分です。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

転職で通勤の時間が短くなり、通勤費が月15,000円減りました。

年間では、いくら支出が減りますか。

  • A 15,000円

    15,000円は1か月分です。

  • B 180,000円 正解

    正解です。15,000 × 12 の分です。

  • C 1,000,000円になる

    1,000,000円は額面の減りです。

  • D 通勤費は変わらない

    この回では減る前提です。

15,000 × 12 の分です。

ケース収入を管理する★★★★

年収が下がる転職をするAさん

合計所得金額(前→後)
5,000,000円→4,000,000円
基礎控除(前→後)
670,000円→1,040,000円
引いた後の額の減り
1,370,000円
通勤費の減り
月15,000円/年180,000円
額面の減りとの差
820,000円

金額はこちらで置いた例。控除の額は資料の表。

15,000 × 12 = 180,000円です。額面の減り1,000,000円から支出の減り180,000円を引くと、1,000,000 − 180,000 = 820,000円。額面が1,000,000円減っても、家計への影響はそのまま1,000,000円ではありません。減る支出の側も並べて見る必要があります。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

額面は1,000,000円減りました。一方で通勤費が年180,000円減ります。

額面の減りから支出の減りを引くと、いくらですか。

答え 820000円

1,000,000 − 180,000 の分です。

ケース収入を管理する★★★★
  • 額面の減り(円)
  • 通勤費の減り(年)(円)

差は820,000円。

1,000,000 − 180,000 = 820,000円です。額面が1,000,000円減っても、支出も180,000円減るので、家計が受ける差はそのまま1,000,000円ではありません。さらに課税所得は1,370,000円減っているので、税の計算の元になる額はもっと大きく減っています。この回では税額そのものは出しませんが、額面だけを見ると三つの数字のうち一つしか見ていないことになります。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

年収が100万円下がる転職を考えています。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 区分と減る支出 正解

    正解です。額面の外に二つの数字があります。

  • B 同業者の年収

    他人の年収は、自分の区分とは別です。

  • C 去年との差

    去年との差では区分が出ません。

  • D いちばん多かった月の給与

    多かった月の給与でも出ません。

額面の外に二つの数字があります。

判断収入を管理する★★★★
  1. 転職前合計所得金額5,000,000円・基礎控除670,000円
  2. 転職後合計所得金額4,000,000円・基礎控除1,040,000円
  3. 支出の側通勤費が年180,000円減る

控除の額は資料の表。金額の置き方はこちらの例。

この回では、合計所得金額の区分が変わって基礎控除が370,000円増え、引いた後の額は1,370,000円減りました。通勤費は年180,000円減ります。額面の減り1,000,000円だけを見ると、この二つが出てきません。同業者の年収、去年との差、いちばん多かった月の給与は、どれも自分の区分や支出の変化を教えてくれません。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

「年収が100万円下がるから、生活も100万円分きびしくなる」と聞きました。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A 年収の順位

    順位では出ません。

  • B 去年との差

    去年との差でも出ません。

  • C いちばん高かった月

    高い月の額でも出ません。

  • D 減る支出もあるか 正解

    正解です。額面の減りは一つの数字です。

額面の減りは一つの数字です。

判断収入を管理する★★★
  • 1,000,000円額面の減り
  • 370,000円基礎控除の増え
  • 1,370,000円引いた後の額の減り
  • 180,000円通勤費の減り(年)
  • 820,000円額面の減りとの差

金額はこちらで置いた例。控除の額は資料の表。

この回では、額面が1,000,000円減る一方で、基礎控除が370,000円増えて引いた後の額は1,370,000円減り、通勤費は年180,000円減りました。1,000,000 − 180,000 = 820,000円で、家計が受ける差は額面の減りとは別の数字になります。年収の順位も、去年との差も、いちばん高い月も、この二つを教えてくれません。

出典 国税庁 タックスアンサー「No.1199 基礎控除」 / 2026年9月時点の情報

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