収入を管理する

年収50万円アップの転職。本当に家計は50万円改善する?

額面の差は、家計の差とは別の数字です。

このページの要点

額面年収の差は500,000円。控除が年100,000円増えると手取りの差は400,000円。そこから家賃の増加180,000円と通勤定期の自己負担60,000円を引くと、残るのは160,000円で額面差の32%です。国税庁の資料では、通勤手当は一定の限度額まで非課税で、1か月当たり15万円を超える場合は15万円が限度、超える部分は給与として課税されます。

最終更新 2026年9月11日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 追加支出
  2. 通勤手当
  3. 通勤手当

わかる 2 問

  1. 年収差
  2. 実質的な収入増

見抜く 3 問

  1. 実質的な収入増
  2. 年収差
  3. 追加支出

ケースで考える 5 問

  1. 手取り差
  2. 追加支出
  3. 実質的な収入増
  4. 固定費
  5. 年収差

判断する 2 問

  1. 実質的な収入増
  2. 手取り差

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 通勤手当は一定の限度額まで非課税となる 正解

    通ります。資料の冒頭にそう書かれています。

  • B 通勤手当の非課税限度額は1か月20万円である

    15万円と書かれています。

  • C グリーン料金も非課税の通勤手当に含まれる

    含まれません、と書かれています。

  • D 限度額を超える部分も課税されない

    超える部分は給与として課税されます。

資料の冒頭にそう書かれています。

知る収入を管理する★★★★

国税庁 No.2582 で確かめたこと

  • 通勤手当や通勤定期券などは、一定の限度額まで非課税
  • 交通機関だけの場合は、最も経済的かつ合理的な経路および方法の定期券などの金額
  • 1か月当たり15万円を超える場合は、15万円が非課税となる限度額
  • グリーン料金は含まれない
  • 限度額を超える部分は、給与として課税される

パートやアルバイトなど短期間雇い入れる人についても、月を単位にして計算するとされている。

資料は「通勤手当や通勤定期券などは、一定の限度額まで非課税となっています」としています。限度額は1か月当たり15万円。グリーン料金は「最も経済的かつ合理的な通勤経路および方法のための料金とは認められないため含まれません」。限度額を超える部分は「給与として課税されます」。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

資料では、最も経済的かつ合理的な経路および方法による通勤手当などの金額が、1か月当たり_を超える場合には、その額が非課税となる限度額となります。

  • A 15万円 正解

    正解です。資料にこの額が書かれています。

  • B 10万円

    10万円とは書かれていません。

  • C 20万円

    20万円とは書かれていません。

  • D 30万円

    30万円とは書かれていません。

資料にこの額が書かれています。

知る収入を管理する★★★
場合非課税となる限度額
交通機関だけを利用最も経済的かつ合理的な経路および方法の定期券などの金額
その金額が1か月15万円を超えるとき15万円が限度
交通機関とマイカーなどを併用(1)と(2)の合計。1か月当たり15万円が限度
限度額を超えて支給する場合超える部分の金額が給与として課税される

グリーン料金は非課税の通勤手当に含まれない。

資料は「1か月当たり15万円を超える場合には、15万円が非課税となる限度額となります」としています。たとえば通勤手当が1か月160,000円支給される場合、160,000 − 150,000 で10,000円が給与として課税される部分になります。線がどこに引かれているかが分かる数字です。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

資料は、通勤手当の扱いを場合ごとに書き分けています。

それぞれ、どう書かれていますか。

答え 交通機関だけを利用する場合 … 最も経済的かつ合理的な経路および方法の定期券などの金額/1か月当たり15万円 … 交通機関だけの場合も、併用の場合も限度となる額/グリーン料金 … 非課税の通勤手当には含まれない/限度額を超える部分 … 支給した月の給与に上乗せして源泉徴収する

限度額の内側と外側で扱いが変わります。

知る収入を管理する★★★★
交通機関だけを利用 → 最も経済的かつ合理的な経路および方法の定期券などの金額1か月当たり15万円 → 交通機関だけの場合も併用の場合も限度となる額グリーン料金 → 非課税の通勤手当には含まれない限度額を超える部分 → 支給した月の給与に上乗せして源泉徴収

新幹線や特急列車の運賃等は、経済的かつ合理的な経路および方法に該当する場合には含まれる。

交通機関だけの場合の限度額は、最も経済的かつ合理的な経路および方法の定期券などの金額。ただし1か月当たり15万円が上限です。グリーン料金は含まれません。限度額を超えて支給された部分は、支給した月の給与に上乗せして源泉徴収されます。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

Aさんは「年収が50万円高いのだから、家計も50万円よくなる」と考えています。

どう考えますか。

  • A そのとおり50万円改善する

    額面の差は引かれる前の数字です。

  • B 手取り差と支出を見る 正解

    正解です。手取りの差は400,000円でした。

  • C 年収差は関係していない

    年収差は、出発点になります。

  • D 転職しても改善しない

    改善しないとはかぎりません。

手取りの差は400,000円でした。

わかる収入を管理する★★★

手取りの差を出し、そこから増える支出を引く

求人に書かれた年収の差を、そのまま家計の改善幅にする

額面差500,000円に対し、手取りの差は400,000円。

額面の差は引かれる前の数字です。手取りの差は400,000円。しかも住む場所や通い方が変われば、支出の側も動きます。改善しないという話ではなく、額面の差そのままにはならないという話です。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

額面年収の差500,000円と、1年で残る160,000円の差は340,000円でした。

この340,000円は、何を表していますか。

  • A 改善につながらない分 正解

    正解です。控除100,000円と支出240,000円の合計です。

  • B 実質的な改善にあたる額

    実質的な改善は160,000円です。

  • C 家賃の増加の年額

    家賃の増加は180,000円です。

  • D 手取りの増加の額

    手取りの増加は400,000円です。

控除100,000円と支出240,000円の合計です。

わかる収入を管理する★★★★
  • 1年で残る額(円)
  • 額面年収の差(円)

差の340,000円は、控除100,000円と支出240,000円の合計。

実質的な改善は160,000円のほう、家賃の増加は180,000円、手取りの増加は400,000円で、どれも別の数字です。340,000円は、明細に出る控除100,000円と、明細に出ない支出240,000円を合わせた分にあたります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料とこの回の計算から言えるのは、どれでしょう。

答え 通勤手当や通勤定期券などは、一定の限度額まで非課税となる/非課税となる限度額を超える部分は、給与として課税される/額面年収の差と、家計に残る額は同じとはかぎらない

額面差500,000円に対して160,000円でした。

見抜く収入を管理する★★★★

額面差から、控除と新しい支出を順に引いてから比べる

求人の年収欄の差だけを見て、家計の改善幅を決める

この回では500,000円のうち、残ったのは160,000円だった。

限度額までの非課税も、超える部分の課税も資料のとおりです。この回では額面の差500,000円から控除100,000円と支出240,000円を引いて160,000円になりました。グリーン料金は含まれず、限度額を超えれば課税されます。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

「額面年収の差が50万円なら、家計も50万円よくなる」と考えました。

どうですか。

  • A そのとおり50万円よくなる

    額面の差そのままにはなりません。

  • B 引く分と増える支出がある 正解

    正解です。控除100,000円と支出240,000円があります。

  • C 額面年収は関係ない

    額面年収の差は出発点になります。

  • D 支出は変わらない

    家賃と通勤費が増えています。

控除100,000円と支出240,000円があります。

見抜く収入を管理する★★★★
額面年収の差 500,000円
  • 控除の増加 −100,000円 → 手取りの差 400,000円
  • 増える支出 −240,000円 → 残る額 160,000円
  • 一段目は明細に出る。二段目は明細に出ない

引き算は二段。引く相手の性質が違う。

額面の差は引かれる前の数字です。控除が増えて手取りの差は400,000円になり、そこから家賃と通勤費の240,000円を引くと160,000円。額面の差の32%です。よくならないのではなく、額面の差とは別の数字になります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

この回では、収入の差だけでなく増える支出も並べました。

それは、なぜですか。

  • A 収入だけでは残る額が出ない 正解

    正解です。残るのは、引いたあとの額です。

  • B 支出の桁が大きいから

    桁の大きさの話ではありません。

  • C 明細の行が多いから

    行の数は、計算に入ってきません。

  • D 転職の時期が決まっているから

    時期は、割合を決めていません。

残るのは、引いたあとの額です。

見抜く収入を管理する★★★★
160,000円(1年で残る額)÷500,000円(額面年収の差)×10032%

手取りの差400,000円は、まだ引き算の途中の数字です。家賃と通勤費で240,000円増えるので、残るのは160,000円。額面差に対して32%になります。収入の側だけを並べると、この32%が見えないままになります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんが検討している転職先は、年収が500,000円高い会社です。年収が上がると控除も増え、その分が年100,000円だったとします(この額は、明細に書かれていた額としてこちらで置いた仮の数字です)。

手取りの差は、いくらですか。(単位:円)

答え 400000円

500,000 − 100,000 で、400,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  1. 額面年収の差 500,000円
  2. 控除の増加 −100,000円
  3. 手取りの差 400,000円
  4. 額面差に対して80%

控除の増加は、明細に書かれていた額としてこちらで置いた仮の数字。

額面の差500,000円のうち、100,000円は控除に回ります。手取りの差は400,000円で、額面差の80%。ここまでは明細を見れば分かる引き算です。この回では、そのあとにもう一段あります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

転職先に通うため、Aさんは引っ越すことにしました。家賃は月15,000円上がり、通勤定期の自己負担も月5,000円増えます(この2つの額は、この回でこちらが置いた例です)。

増える支出は、1年でいくらですか。(単位:円)

答え 240000円

(15,000 + 5,000)× 12 で、240,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 月15,000円 → 年180,000円家賃の増加
  • 月5,000円 → 年60,000円通勤定期の自己負担
  • 年240,000円合計
  • 年400,000円手取りの差

支出の額は、この回でこちらが置いた例。

家賃が180,000円、通勤定期の自己負担が60,000円。合わせて240,000円です。どちらも毎月出ていく固定費で、明細には出てきません。手取りの差400,000円から、この240,000円を引くことになります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

手取りの差は年400,000円、増える支出は年240,000円でした。

1年で残るのは、いくらですか。(単位:円)

答え 160000円

400,000 − 240,000 で、160,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 額面年収の差(円)
  • 手取りの差(円)
  • 1年で残る額(円)

額面差に対して32%。

額面の差500,000円に対して160,000円ですから、割合は32%。改善はしていますが、額面の差の3分の1ほどです。引き算は二段でした。一段目は明細に出る控除、二段目は明細に出ない家賃と通勤費です。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

手取りは年400,000円増えますが、家賃と通勤費で年240,000円の支出が増えます。

家計は、どうなりますか。

  • A 400,000円改善する

    増える支出を引く前の額です。

  • B 160,000円改善する 正解

    正解です。400,000 − 240,000 で、160,000円です。

  • C 改善しない

    160,000円は残っています。

  • D 240,000円悪化する

    手取りの増加のほうが大きいので、悪化はしません。

400,000 − 240,000 で、160,000円です。

ケース収入を管理する★★★★

転職を検討しているAさん

額面年収の差
500,000円
控除の増加
100,000円
手取りの差
400,000円
増える支出
240,000円(家賃180,000+通勤60,000)
1年で残る額
160,000円

控除と支出の額は、明細と契約に書かれていた額としてこちらで置いた仮の数字。

改善はしますが、手取りの差そのままではありません。増えた支出のうち家賃は契約で決まり、通勤定期は通い方で決まります。どちらも毎月出ていくので、手取りが増えた分から先に引いておくことになります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

額面年収の差は500,000円、1年で残るのは160,000円でした。

その差は、いくらですか。(単位:円)

答え 340000円

500,000 − 160,000 で、340,000円です。

ケース収入を管理する★★★

額面年収の差 500,000円

  • 控除の増加 100,000円(明細に出る)
  • 家賃の増加 180,000円(明細に出ない)
  • 通勤定期の自己負担 60,000円(明細に出ない)
  • 1年で残る額 160,000円

100,000 + 180,000 + 60,000 = 340,000。500,000 − 340,000 = 160,000 と合う。

内訳は、控除の増加100,000円と増える支出240,000円。足すと100,000 + 240,000 = 340,000円で、引き算の結果と合います。同じ「額面差から減る分」でも、明細に出るのは100,000円のほうだけです。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

この回では、額面年収の差・控除の増加・家賃と通勤費の増加を並べました。

家計に残る額を出すとき、役に立たないのはどれですか。

  • A 明細の手取りの差

    一段目の引き算の結果です。

  • B 増えた固定費の額

    二段目で引く額の一つです。

  • C 新しい会社の社名 正解

    正解です。社名は、計算に入ってきません。

  • D 通勤定期の自己負担

    二段目で引く額のもう一つです。

社名は、計算に入ってきません。

判断収入を管理する★★★
額面年収の差 → 500,000円控除の増加 → 100,000円家賃の増加 → 180,000円通勤定期の自己負担 → 60,000円1年で残る額 → 160,000円

通勤手当は一定の限度額まで非課税で、超える部分は給与として課税される。

この回の計算に入ってきたのは、手取りの差400,000円、家賃の増加180,000円、通勤定期の自己負担60,000円でした。どれか一つが変われば、残る額も変わります。会社の名前は、そのどこにも入ってきません。年収の差が大きいかどうかより先に、引く相手が何個あるかを見る形になります。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

年収が高い会社への転職を検討しています。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A 手取り差と追加支出 正解

    正解です。引き算は二段ありました。

  • B 同僚の年収を聞く

    他人の年収は、自分の支出を教えてくれません。

  • C 求人の年収欄だけ

    年収欄は、引かれる前の数字です。

  • D 会社の所在地を測る

    距離だけでは、自己負担の額は出ません。

引き算は二段ありました。

判断収入を管理する★★★

求人票で見える数字

  • 額面年収の差 500,000円

引いたあとに見える数字

  • 控除の増加 −100,000円
  • 手取りの差 400,000円
  • 家賃と通勤費 −240,000円
  • 1年で残る額 160,000円(32%)

控除と支出の額は、この回でこちらが置いた例。

この回では、額面の差500,000円から控除100,000円と支出240,000円を引いて160,000円になりました。手取りの差と増える支出の両方が分かって初めて、残る額が出ます。同僚の年収も、地図上の距離だけでは、自分の通勤定期がいくら増えるかは分かりません。

出典 国税庁 タックスアンサー No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 2026年9月時点の情報

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