NISAを活用する

NISAで損したら、他の利益と相殺できる?

非課税は、利益が出たときの話です。損が出たときは、どう扱われるのでしょうか。

このページの要点

令和6年以降のNISAでは、18歳以上(口座開設の年の1月1日現在)の居住者等が、つみたて投資枠と成長投資枠で取得した上場株式等の配当等や譲渡益が非課税になります。年間投資上限額はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、合わせて360万円。非課税保有限度額は1,800万円で、そのうち成長投資枠だけの上限が1,200万円(内数)です。一方、非課税口座で取得した上場株式等を売却して生じた損失は、ないものとみなされます。だから特定口座や一般口座の譲渡益との損益通算も、繰越控除もできません。また非課

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. NISA制度
  2. 非課税保有限度額
  3. NISA制度

わかる 2 問

  1. NISA制度
  2. 非課税保有限度額

見抜く 3 問

  1. 損益通算
  2. 損益通算
  3. NISA制度

ケースで考える 5 問

  1. 年間投資上限額
  2. 非課税保有限度額
  3. 非課税保有限度額
  4. 損益通算
  5. 株式数比例配分方式

判断する 2 問

  1. NISA制度
  2. 判断の順序

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

令和6年以降のNISAを使えるのは、口座開設の年の1月1日現在で_以上の居住者等です。

  • A 15歳

    15歳ではありません。

  • B 16歳

    16歳でもありません。

  • C 18歳 正解

    正解です。18歳以上です。1月1日現在で見ます。

  • D 20歳

    20歳ではありません。

18歳以上です。1月1日現在で見ます。

知るNISAを活用する★★
口座開設の年の1月1日現在18歳以上の居住者等年の途中で18歳になった人は、翌年から

誕生日ではなく、1月1日時点で判定する。

資料は「18歳以上(口座開設の年の1月1日現在)の居住者等」としています。誕生日を迎えたかどうかではなく、その年の1月1日時点で18歳以上かどうかで判定します。だから年の途中で18歳になった人は、その年ではなく翌年からになります。なお令和5年までのジュニアNISAは、18歳未満(口座開設の年の1月1日現在)またはその年に出生した居住者等が対象でした。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

令和6年以降のNISAの非課税保有限度額は、いくらですか。

  • A 1,200万円

    1,200万円は、成長投資枠だけの上限です。

  • B 1,800万円 正解

    正解です。1,800万円です。1,200万円は内数のほうです。

  • C 2,400万円

    2,400万円ではありません。

  • D 3,600万円

    3,600万円でもありません。

1,800万円です。1,200万円は内数のほうです。

知るNISAを活用する★★

非課税保有限度額(全体)

  • 1,800万円
  • つみたて投資枠だけなら、ここまで使える

内数

  • 成長投資枠のみの上限 1,200万円
  • 成長投資枠だけで1,800万円は使えない

二つの数字は、並んでいるのではなく入れ子。

資料は「非課税保有限度額は1,800万円(内数として成長投資枠のみの上限が1,200万円)」としています。二つの数字が並んでいるので取り違えやすいところですが、全体が1,800万円、そのうち成長投資枠だけで使えるのが1,200万円までです。1,200万円が全体だと思っていると、つみたて投資枠で使える分を600万円も少なく見積もることになります。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 令和5年までのNISAの商品も、非課税が続く 正解

    通ります。外枠で、引き続き非課税の対象になります。

  • B ジュニアNISAは、18歳以上が対象だった

    ジュニアNISAは18歳未満が対象でした。

  • C つみたてNISAの年間投資額は、120万円だった

    つみたてNISAは40万円、120万円は一般NISAです。

  • D 一般NISAの非課税期間は、最長20年だった

    一般NISAは最長5年、20年はつみたてNISAです。

外枠で、引き続き非課税の対象になります。

知るNISAを活用する★★★

令和5年までの制度

  • 一般NISA:年間120万円、最長5年
  • つみたてNISA:年間40万円、最長20年
  • ジュニアNISA:18歳未満が対象、年間80万円、最長5年

これらで投資した商品は、令和6年以降のNISAの外枠で引き続き非課税。

資料は「令和5年までのNISAにおいて投資した商品は、令和6年以降のNISAの外枠で、引き続き非課税の対象となります」としています。ジュニアNISAは18歳未満が対象でした。つみたてNISAの年間投資額は40万円で、120万円は一般NISAのほうです。非課税期間は一般NISAが最長5年、つみたてNISAが最長20年なので、20年なのはつみたてNISAのほうです。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

それぞれの年間投資額は、いくらですか。

答え つみたて投資枠(令和6年以降) … 年120万円/成長投資枠(令和6年以降) … 年240万円/つみたてNISA(令和5年まで) … 年40万円/ジュニアNISA(令和5年まで) … 年80万円

新しい制度のほうが、大きくなっています。

わかるNISAを活用する★★★
制度年間投資額
つみたて投資枠(令和6年以降)120万円
成長投資枠(令和6年以降)240万円
一般NISA(令和5年まで)120万円
つみたてNISA(令和5年まで)40万円
ジュニアNISA(令和5年まで)80万円

どの制度の話かを、先に決める。

令和6年以降はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円。令和5年までは一般NISAが120万円、つみたてNISAが40万円、ジュニアNISAが80万円でした。つみたての枠は40万円から120万円へ3倍になっています。数字が似ているものが混ざっているので、どの制度の話かを先に決めてから金額を見ることになります。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

「内数として成長投資枠のみの上限が1,200万円」とは、どういう意味ですか。

  • A 1,800万円とは別に、1,200万円が使える

    別枠ではありません。中に含まれています。

  • B 成長投資枠だけで、1,800万円まで使える

    成長投資枠は1,200万円までです。

  • C 1,800万円の中で、成長は1,200万円まで 正解

    正解です。外に足すのではなく、中に含まれています。

  • D つみたて投資枠は、600万円までしか使えない

    つみたて投資枠には、内側の上限がありません。

外に足すのではなく、中に含まれています。

わかるNISAを活用する★★★★
非課税保有限度額 1,800万円そのうち成長投資枠は 1,200万円までつみたて投資枠には、内側の上限がない

制限がかかっているのは片方だけ。

内数とは、全体の中に含まれているという意味です。1,800万円の枠のうち、成長投資枠で使えるのは1,200万円まで。だから成長投資枠だけで1,800万円を埋めることはできません。一方、つみたて投資枠には内側の上限がないので、つみたてだけなら1,800万円まで使えます。制限がかかっているのは片方だけで、枠は対称になっていません。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

NISA口座で売却して損失が出たとき、正しく言えているのはどれですか。

  • A 他の口座の利益と、損益通算できる

    損益通算はできません。

  • B 翌年以降に、繰り越して控除できる

    繰越控除もできません。

  • C 損失の分だけ、非課税枠が戻ってくる

    枠が戻るかどうかは、この注記の話ではありません。

  • D 損失はないものとみなされる 正解

    正しい言い方です。「ないもの」とされるので、使えません。

「ないもの」とされるので、使えません。

見抜くNISAを活用する★★★★

NISAの売却損は、ないものとみなされる

NISAの売却損も、課税口座の利益と相殺できる

非課税は利益が出たときに効く。損が出たときは、むしろ不利に働く。

資料は「非課税口座で取得した上場株式等を売却したことにより生じた損失はないものとみなされます」としています。だから特定口座や一般口座で保有する上場株式等の配当等や譲渡益との損益通算も、繰越控除もできません。課税口座なら損を利益にぶつけて税を減らせますが、NISAではそれができません。非課税は利益が出たときに効く仕組みで、損が出たときはむしろ不利に働きます。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

ある年に、NISA口座で100万円の損、特定口座で100万円の利益が出ました。

この年は、どうなりますか。

  • A NISAの損はないものとされ、利益に課税される 正解

    正解です。差し引きゼロには、なりません。

  • B 相殺されて、税金はかからないことになる

    相殺はできません。

  • C NISAの損の分だけ、税金が戻ってくる

    戻ってくる仕組みではありません。

  • D 翌年に繰り越して、控除することができる

    繰越控除もできません。

差し引きゼロには、なりません。

見抜くNISAを活用する★★★★
  1. NISA口座の損 100万円 → ないものとみなされる
  2. 特定口座の利益 100万円 → そのまま残る
  3. 残った100万円の利益に課税される

両方が課税口座なら、損益通算できていた。

手元では100万円の損と100万円の利益で差し引きゼロに見えますが、税の計算ではそうなりません。NISAの損はないものとみなされるので、特定口座の100万円の利益だけが残り、そこに課税されます。もし両方が課税口座なら損益通算できて税はかかりませんでした。同じ損益でも、どちらの口座で出たかで結果が変わる、ということになります。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

NISA口座について、できないのはどれでしょう。

答え 売却損を、他の口座の利益と損益通算する/売却損を、翌年以降に繰り越して控除する/発行者から直接受け取る配当を、非課税にする

損の扱いと、配当の受け取り方が効いてきます。

見抜くNISAを活用する★★★★

できないこと

  • 売却損の損益通算
  • 売却損の繰越控除
  • 発行者から直接交付される配当等を非課税にすること

配当を非課税にするには、株式数比例配分方式を選択している必要がある。

NISAの売却損はないものとみなされるので、損益通算も繰越控除もできません。また非課税とされる配当等は、非課税口座を開設している金融商品取引業者等を経由して交付されるもの、つまり株式数比例配分方式を選択したものに限られ、発行者から直接交付されるものは課税扱いです。一方、二つの枠の併用はでき、令和5年までのNISAの商品も外枠で引き続き非課税です。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Bさんは令和6年以降のNISAを使おうとしています。年間投資上限額は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。二つの枠は併用できます。

1年間に投資できる上限は、合計いくらですか。(単位:万円)

答え 360万円

120 + 240 で、年360万円です。

ケースNISAを活用する★★
  • 年120万円つみたて投資枠
  • 年240万円成長投資枠
  • 年360万円合計

1年ぶんの枠。生涯の枠は別に決められている。

つみたて投資枠の120万円と成長投資枠の240万円を足して、年360万円です。二つは併用できるので、どちらか一方を選ぶ必要はありません。月に直すと30万円で、実際にここまで使う人は多くないと思われますが、上限として決められているのはこの額です。ここで出した360万円は1年ぶんの枠で、生涯で持てる額とは別に決められています。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

非課税保有限度額は1,800万円で、そのうち成長投資枠だけの上限が1,200万円(内数)です。Bさんが成長投資枠を上限の1,200万円まで使ったとします。

残りの枠は、いくらですか。(単位:万円)

答え 600万円

1,800 − 1,200 で、600万円です。

ケースNISAを活用する★★★★
  1. 非課税保有限度額 1,800万円
  2. そのうち成長投資枠は 1,200万円まで(内数)
  3. 上限まで使うと、残りは 600万円
  4. 残りはつみたて投資枠でしか使えない

つみたて投資枠には、内側の上限がない。

成長投資枠の1,200万円は、1,800万円の外にあるのではなく中にあります。だから上限まで使えば、残るのは600万円。そしてこの600万円は、成長投資枠がもう使えないので、つみたて投資枠でしか使えません。逆に、つみたて投資枠には内側の上限がないので、つみたてだけなら1,800万円まで使えます。枠は対称になっていません。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

非課税保有限度額は1,800万円。年間投資上限額は、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて360万円です。

毎年上限まで使うと、最短で何年かかりますか。(単位:年)

答え 5年

1,800 ÷ 360 で、5年です。

ケースNISAを活用する★★★
1,800万円÷360万円5年

1,800万円を年360万円で割ると5年です。このとき成長投資枠は240万円 × 5年で1,200万円となり、ちょうど内数の上限に届きます。つみたて投資枠は120万円 × 5年で600万円。合わせて1,800万円になり、二つの上限が同時に埋まる形です。これより速く埋めることはできません。年間の枠が、生涯の枠を埋める速さの上限を決めています。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

友人から「NISAで損が出た。確定申告すれば税金が戻る?」と聞かれました。

まず伝えるべきなのは、どれですか。

  • A NISAの損は、ないものとされる 正解

    正解です。申告しても、使える損がありません。

  • B 申告すれば、必ず戻ってくる

    戻る仕組みではありません。

  • C 3年間、繰り越して控除できる

    繰越控除はできません。

  • D 損の分だけ、枠が増えることになる

    枠が増えるという話ではありません。

申告しても、使える損がありません。

ケースNISAを活用する★★★★

NISAの損は、税の計算では存在しない

確定申告すれば、NISAの損も使える

損益通算も繰越控除も、資料ではっきり否定されている。

NISA口座の売却損は、そもそもないものとみなされます。だから確定申告をしても、差し引く損が存在しません。損益通算も繰越控除もできないと資料に明記されています。課税口座なら申告して損を使える場面もありますが、NISAでは別の話になります。まず「損がないものとされる」という前提を伝えることになります。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

Bさんは、NISA口座で持っている株の配当を受け取ろうとしています。

配当が非課税になるのは、どの場合ですか。

  • A どんな受け取り方を選んでも、非課税になる

    受け取り方によって、扱いが変わります。

  • B 株式数比例配分方式を選んでいる場合 正解

    正解です。受け取り方式を選んでいないと、課税されます。

  • C 発行者から直接受け取る場合

    直接交付されるものは、課税扱いです。

  • D 現金で郵便局から受け取る場合

    発行者から直接受け取る形になり、課税扱いです。

受け取り方式を選んでいないと、課税されます。

ケースNISAを活用する★★★★
NISA口座の株の配当
  • 株式数比例配分方式を選択 → 金融商品取引業者等を経由 → 非課税
  • それ以外(発行者から直接交付)→ 課税扱い

買っただけでは足りず、受け取り方式の設定が要る。

資料は「非課税とされる配当等は非課税口座を開設している金融商品取引業者等を経由して交付されるもの(株式数比例配分方式を選択したもの)に限られていますので、上場株式等の発行者から直接交付されるものは課税扱いとなります」としています。NISA口座で買っただけでは足りず、配当の受け取り方式を選んでおく必要があります。ここを設定していないと、非課税のつもりで課税されます。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

NISAで投資を始めようと考えています。

頭に入れておくのは、どちらでしょう。

  • A 損が出ても、他の利益と相殺できないこと 正解

    正解です。効き方が、上と下で違います。

  • B 非課税保有限度額が、1,800万円だということ

    枠の大きさは、損が出たときの扱いを教えません。

  • C 年間の上限が、360万円だということ

    年間の上限も、同じく上限の話です。

  • D 口座を開けるのが、18歳以上だということ

    年齢の条件も、損の扱いとは別です。

効き方が、上と下で違います。

判断NISAを活用する★★★★
振れ方NISAでの扱い
利益が出た配当等・譲渡益が非課税
損が出た損失はないものとみなされる(損益通算・繰越控除ができない)

上に振れたときだけ効く仕組み。

非課税というのは、利益が出たときに税がかからないという意味です。裏を返せば、損が出たときには何も助けになりません。しかも課税口座なら使えたはずの損益通算や繰越控除が使えないので、その分だけ不利になります。枠の大きさも年齢の条件も知っておくべきことですが、それらは上限を教えてくれるだけで、下に振れたときの扱いは教えてくれません。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

「NISAは非課税だから有利」と聞いたとき、あわせて確かめるのはどれですか。

  • A NISAという名前の、由来はどこか

    由来は、有利かどうかを決めません。

  • B 制度が始まったのが、何年からか

    開始年も、扱いとは関わりません。

  • C 口座を開ける金融機関が、何社あるか

    金融機関の数も、関わりません。

  • D 損が出たときに、どう扱われるか 正解

    正解です。有利に働くのは、片側だけです。

有利に働くのは、片側だけです。

判断NISAを活用する★★★
非課税だから有利
  • 利益が出た場合 → たしかに有利
  • 損が出た場合 → 損益通算も繰越控除もできない

片側だけを見た言い方になっている。

非課税が効くのは利益が出たときで、損が出たときにはむしろ課税口座より不利になります。売却損がないものとみなされ、損益通算も繰越控除もできないからです。だから「非課税だから有利」という言い方は、上に振れた場合だけを見ています。名前の由来も、制度の開始年も、扱う金融機関の数も、この非対称を教えてくれません。両側を見てから判断します。

出典 国税庁「NISA制度」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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