現金・預金を活かす

投資商品を買えば預金金利アップ。本当に得になる?

増える側と出ていく側を、同じ1年に円で並べます。

このページの要点

預金3,000,000円が0.30ポイント上がると、税引後で7,171円増えます。条件が500,000円の保有で、年1.0%=5,000円と買うとき2.2%=11,000円なら、1年目は16,000円かかって8,829円のマイナス。累計で追いつくのは6年目です。

最終更新 2026年9月30日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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会員登録なしで解けます。このページには答えと解説を載せています。

目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 条件付き金利
  2. 条件付き金利
  3. 追加リスク

わかる 2 問

  1. 追加リスク
  2. 金融商品のコスト

見抜く 3 問

  1. 追加リスク
  2. 金融商品のコスト
  3. 総合損益

ケースで考える 5 問

  1. 預金利息
  2. 金融商品のコスト
  3. 総合損益
  4. 総合損益
  5. 条件付き金利

判断する 2 問

  1. 条件付き金利
  2. 総合損益

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

NICTの資料は、標準電波のもとになる時計の精度を示しています。

セシウム原子時計では、1秒の誤差が生じるまでどれくらいとされていますか。

  • A 約30万年 正解

    正解です。約30万年以上とされています。

  • B 約3万年

    約3万年は送信信号のほうの精度です。

  • C 約10万年

    約10万年は宣伝で使われる値です。

  • D 約1,200年

    1,200kmは距離のほうの数字です。

資料は「約30万年以上」としています。

知る現金・預金を活かす★★★★
どこの値か精度1秒ずれるまで
セシウム原子時計およそ1×10⁻¹³以下約30万年以上
送信される信号±1×10⁻¹²以内約3万年
電波時計の宣伝で使われる値—約10万年に1秒

NICT「標準電波に関するQ&A」の本文から。元は30万年でも、送信の段階で10分の1に落ちる。

資料はセシウム原子時計の精度をおよそ1×10⁻¹³以下とし、「約30万年以上経ってようやく1秒の誤差を生じる」としています。約3万年は送信信号の精度(±1×10⁻¹²)から出る値、約10万年は電波時計の宣伝で使われる値。1,200kmは伝搬遅延の話に出てくる距離です。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

「標準電波として送られる信号の精度は、もとのセシウム原子時計と同じだ」と考えました。

資料で見ると、どうですか。

  • A 原子時計と同じ精度である

    送信の段階で落ちるとされています。

  • B 原子時計より良くなる

    良くはならず落ちます。

  • C 送信信号の精度は資料に書かれていない

    「電波時計の誤差は?」に書かれています。

  • D 10分の1まで落ちるとされている 正解

    正解です。10⁻¹³から10⁻¹²へ落ちます。

1×10⁻¹³から±1×10⁻¹²になります。

知る現金・預金を活かす★★★★

増える利息と、条件のためにかかる費用を、円に直して並べる

金利が上がる幅だけを見て得だと考える

率のままでは、かかる相手が違うので比べられない。

資料は原子時計の精度をおよそ1×10⁻¹³以下、送信信号の精度を±1×10⁻¹²以内としています。「送信機などによる信号の劣化があります」と書かれており、10分の1に落ちます。年数でいうと約30万年から約3万年へ。元の良さではなく、途中の劣化が手元の値を決めます。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 短波帯の標準電波は現在も運用されている

    平成13年3月31日に廃止されました。

  • B 福島局の周波数は40kHzである 正解

    通ります。福島局は40kHzです。

  • C 九州局の周波数も40kHzとされている

    九州局は60kHzとされています。

  • D 停波は年に100回行われる

    年に1回数日間とされています。

資料は「福島局、周波数:40kHz」です。

知る現金・預金を活かす★★★★

1年目の内訳(こちらで置いた例)

  • 増える利息(税引後) +7,171円
  • 保有中にかかる分 −5,000円(毎年)
  • 買うときにかかる分 −11,000円(1回だけ)
  • 差し引き −8,829円
  • 2年目以降 +2,171円/年

1回だけの費用と毎年の費用を分けて置く。

資料は福島局を40kHz、九州局を60kHzとしています。周波数を分けたのは、同じだと干渉して受信できない地域ができるからです。短波帯の標準電波は平成13年3月31日に廃止されました。定期点検の停波は年に1回数日間で、100回ではありません。数字は項目と突き合わせます。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

資料の項目と、その値を組み合わせてください。

答え 福島局の周波数 … 40kHz/九州局の周波数 … 60kHz/1,200kmの伝搬遅延 … 約4ミリ秒/定期点検での停波 … 年に1回数日間

周波数は2つの局で違います。

わかる現金・預金を活かす★★★★

資料で確かめたこと

  • セシウム原子時計の精度はおよそ1×10⁻¹³以下
  • 約30万年以上でようやく1秒の誤差
  • 送信信号の精度は±1×10⁻¹²以内と定めている
  • 1,200kmを伝わる遅延は約4ミリ秒
  • 鉄筋のビル内や地下街では受信が困難

手元に届く精度は、元の時計ではなく途中でいちばん落ちるところで決まる。

資料は福島局を40kHz、九州局を60kHzとし、1,200kmの伝搬遅延を約4ミリ秒、定期点検の停波を年に1回数日間としています。周波数を分けたのは、同じだと干渉して受信できない地域ができるからです。4ミリ秒は1秒の250分の1で、原子時計の精度とは桁が違う大きさです。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

資料から読み取れるものを、すべて選んでください。

答え 短波帯の標準電波は平成13年3月31日に廃止されたとされている/1,200kmの伝搬遅延は約4ミリ秒とされている/定期点検の停波は年に1回数日間とされている

資料は標準電波についてのものです。

わかる現金・預金を活かす★★★★

資料が示していること

  • 原子時計と送信信号の精度
  • 1,200kmの伝搬遅延
  • 2つの長波局の周波数と運用開始日
  • 受信が難しい場所

資料が示していないこと

  • 投資信託にかかる費用
  • 優遇金利の条件や上がり幅
  • どの商品を買うとよいか

借りているのは「途中の劣化が手元の値を決める」という形だけ。

資料が示しているのは、短波帯の標準電波が平成13年3月31日に廃止されたこと、1,200kmの伝搬遅延が約4ミリ秒であること、定期点検の停波が年に1回数日間であることです。投資信託の費用も優遇金利の条件も、標準電波の資料には出てきません。この回の率はこちらで置いた例です。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

1年で増える7,171円は、投資額500,000円が_動けば同じ大きさになります。

  • A 約0.30%

    約0.30%は預金金利の上がり幅です。

  • B 約1.00%

    約1.00%は保有中にかかる率です。

  • C 約1.43% 正解

    正解です。7,171 ÷ 500,000 = 約1.43%です。

  • D 値動きでは消えない

    同じ大きさになる幅は出せます。

7,171 ÷ 500,000 の分です。

見抜く現金・預金を活かす★★★★
増える利息(税引後) 7,171円→投資額500,000円の0.5% 2,500円→投資額500,000円の1.43% 7,171円→投資額500,000円の3% 15,000円

上がるか下がるかは示さない。大きさを並べているだけである。

7,171 ÷ 500,000 = 0.01434 で約1.43%です。約0.30%は預金金利の上がり幅、約1.00%は保有中にかかる率。価格が上がるか下がるかはこの回では示しませんが、1年かけて増える利息が、これくらいの値動きと同じ大きさだということは言えます。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

増える利息7,171円を投資額500,000円で割ると1.434%でした。保有中にかかる率がこれを超えたとします。

どうなりますか。

  • A 費用は出ない

    率が決まっているので費用は出ます。

  • B 1年目だけ足が出る

    1年目だけでなく毎年になります。

  • C 毎年足が出る 正解

    正解です。毎年マイナスになります。

  • D 率では決まらない

    増える利息を投資額で割れば出ます。

毎年の費用が増える利息を超えます。

見抜く現金・預金を活かす★★★★

保有中にかかる率を変えたとき(投資額500,000円・増える利息7,171円)

年0.5%
2,500円 → 毎年4,671円残る
年1.0%(この回で置いた例)
5,000円 → 毎年2,171円残る
年1.434%
7,171円 → ちょうど釣り合う
年2.0%
10,000円 → 毎年2,829円足が出る
境目の出し方
増える利息 ÷ 投資額

保有中の率が1.434%を超えると、500,000円にかかる費用が7,171円を上回るので、買うときの分を除いても毎年マイナスになります。置いた年1.0%なら5,000円で、2年目以降は2,171円残ります。境目は「増える利息 ÷ 投資額」で出せます。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

四つの額を、大きい順に並べてください(投資額500,000円・預金3,000,000円)。

答え 16,000円(1年目にかかる費用の合計) → 11,000円(買うときにかかる分) → 7,171円(1年で増える利息・税引後) → 5,000円(保有中に毎年かかる分)

増える利息は、上から3番目に入ります。

見抜く現金・預金を活かす★★★★
  1. 平成11年6月10日長波帯の福島局(40kHz)が運用開始
  2. 平成13年3月31日短波帯の標準電波が廃止
  3. 平成13年10月1日2局目の九州局(60kHz)が運用開始
  4. 毎年定期点検のため年に1回数日間の停波

NICT「標準電波に関するQ&A」の本文から。

1年目の費用16,000円、買うときの11,000円、増える利息7,171円、保有中の5,000円の順です。増える利息は、買うときの分より小さく、保有中の分より大きい。だから1年目はマイナスで、2年目からはプラスになります。順番を見るだけで、いつ向きが変わるか見当がつきます。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんの預金は3,000,000円です。条件を満たすと金利が年0.02%から年0.32%になります。利息からは20.315%が引かれます(円未満切り捨て)。

1年で増える利息は、税を引いたあとでいくらですか。

答え 7171円

7,650円と479円の差です。

ケース現金・預金を活かす★★★★
  • 3,000,000円預金残高
  • 年0.02%(手取り479円)優遇なし
  • 年0.32%(手取り7,650円)条件を満たすと
  • 7,171円1年で増える分
  • 指定の投資信託を500,000円以上保有条件

金利も条件も率も、こちらで置いた例。資料には出てこない。

年0.02%なら600円で手取り479円、年0.32%なら9,600円で手取り7,650円。差は 7,650 − 479 = 7,171円です。ここまでは増える側だけの話。条件を満たすために何がかかるかは、まだ数えていません。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

条件は「指定の投資信託を500,000円以上保有すること」です。保有中は年1.0%、買うときには2.2%がかかります。

1年目にかかる費用の合計は、いくらですか。

  • A 5,000円

    5,000円は保有中の分だけです。

  • B 16,000円 正解

    正解です。5,000 + 11,000 = 16,000円です。

  • C 11,000円

    11,000円は買うときの分だけです。

  • D 費用はかからない

    率が決まっているのでかかります。

5,000円と11,000円を足します。

ケース現金・預金を活かす★★★★
16,000÷7,171×1=約2.2倍

保有中は 500,000 × 0.01 = 5,000円、買うときは 500,000 × 0.022 = 11,000円で、合わせて16,000円です。増える利息7,171円の2.23倍にあたります。5,000円は2年目以降だけの額、11,000円は買うときの分だけ。1年目は両方かかります。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

1年で増える利息は7,171円、1年目にかかる費用は16,000円でした。

1年目の差し引きは、いくらのマイナスですか(マイナスの記号は書かずに数字だけ)。

答え 8829円

16,000 − 7,171 の分です。

ケース現金・預金を活かす★★★★
  • 1年で増える利息(円)
  • 1年目にかかる費用(円)

1年目は8,829円のマイナス。2年目からは2,171円のプラスに変わる。

16,000 − 7,171 = 8,829円のマイナスです。金利が0.30ポイント上がっても、条件を満たす費用のほうが大きければ1年目は足が出ます。2年目からは買うときの分がなくなるので 7,171 − 5,000 = 2,171円のプラスに変わります。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

買うときの11,000円は1回だけ、保有中の5,000円は毎年かかります。増える利息は毎年7,171円です。

累計でプラスに変わるのは、何年目ですか。

  • A 6年目 正解

    正解です。6年目にプラスへ変わります。

  • B 2年目

    2年目は年ごとに黒字になるだけです。

  • C 1年目

    1年目は8,829円のマイナスです。

  • D 追いつかない

    毎年2,171円ずつ埋まるので追いつきます。

11,000 ÷ 2,171 = 5.07 です。

ケース現金・預金を活かす★★★★
  • 1年目までの利息(円)
  • 1年目までの費用(円)
  • 6年目までの利息(円)
  • 6年目までの費用(円)

買うときの11,000円は1回だけ。毎年2,171円ずつ差が縮まる。

毎年 7,171 − 5,000 = 2,171円ずつ埋まるので、11,000 ÷ 2,171 = 5.07年かかります。5年後は利息35,855円と費用36,000円で145円のマイナス、6年後は43,026円と41,000円で2,026円のプラス。2年目から年ごとには黒字ですが、累計で追いつくのは6年目です。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

資料によると、電波の伝わる速度は光と同じ3×10⁸ m/sです。

1,200km先まで伝わるとき、遅れは何ミリ秒になりますか。

答え 4ミリ秒

1,200,000 ÷ 300,000,000 の分です。

ケース現金・預金を活かす★★★★
  1. 増える利息を1年ぶんで出す(7,171円)
  2. 条件のためにかかる率を書き出す(年1.0%と2.2%)
  3. それぞれに投資額をかけて円にする(5,000円と11,000円)
  4. 1回だけの分と毎年の分に分ける
  5. 1年目と累計の両方で差し引きを出す

率のままでは、かかる相手が違うので並べられない。

1,200,000 ÷ 300,000,000 = 0.004秒で4ミリ秒です。資料も「約4ms」としています。原子時計は30万年に1秒という精度ですが、受け取る側には4ミリ秒の遅れが乗ります。1秒の250分の1で、精度の話とは桁がまるで違います。大きいほうが効きます。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

「投資商品を買えば預金の金利が上がるなら、買ったほうがいいでしょう」と聞きました。

一緒に出しておくのは、どれでしょう。

  • A 条件を満たす費用 正解

    正解です。費用を円に直して出します。

  • B 上がる金利の幅だけを見る

    0.30ポイントはもう分かっています。

  • C 去年の利息

    去年の利息とは別の話になります。

  • D 銀行の数

    銀行の数からは出てきません。

1年目は16,000円かかっていました。

判断現金・預金を活かす★★★★
条件を満たすと預金金利が0.30ポイント上がる(増える利息7,171円)
  • 費用がなければ → そのまま7,171円残る
  • 保有中だけ年1.0%なら → 毎年2,171円残る
  • 買うとき2.2%も入れると → 1年目は8,829円のマイナス
  • 累計で追いつくのは → 6年目

率も額もこちらで置いた例。買うかどうかは決めない。

増える利息は7,171円でも、1年目の費用は16,000円で8,829円のマイナス。累計で追いつくのは6年目です。金利の上がり幅はもう0.30ポイントと分かっていますし、去年の利息や銀行の数からは出てきません。買うかどうかは、ここでは決めません。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

「金利が上がるのだから、何を買っても得でしょう」と聞きました。

一緒に確かめるのは、どれでしょう。

  • A 上がる金利

    上がる幅はもう分かっています。

  • B 買う商品の値動き

    値動きだけでは費用が分かりません。

  • C 去年の利息

    去年の利息とは別の話になります。

  • D 費用と値動きの両方 正解

    正解です。費用と値動きの両方を見ます。

費用は確実に出て、値動きは分かりません。

判断現金・預金を活かす★★★

メリット

  • 率に金額をかけて円に直せば、増える側と並べられる
  • 1回だけの費用と毎年の費用を分ければ、何年で追いつくか出せる

デメリット

  • 値動きは上がるか下がるか分からないので、損益には入れられない
  • 増える利息は投資額の1.43%にあたり、その程度の動きで釣り合う

買うかどうかは、この回では決めない。特定の商品も挙げない。

1年目の費用16,000円は増える利息7,171円の2.2倍で、確実に出ていきます。値動きは上がるか下がるか分かりませんが、7,171円は投資額の1.43%にあたるので、その程度の動きで釣り合う大きさです。セシウム原子時計が30万年に1秒でも、送信で3万年に落ち、受信で4ミリ秒の遅れが乗るのと同じで、効くのは途中の差し引きです。どうするかは、ここでは決めません。

出典 NICT「標準電波に関するQ&A」 / 2026年9月時点の情報

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