収入を管理する

残業で月5万円増えるなら、その分を毎月使っていい?

平均が同じでも、散らばりは残ります。

このページの要点

6か月の残業代が30,000円から70,000円まであるとき、平均も中央値も50,000円。それでも範囲は40,000円で、平均の80%にあたります。平均の50,000円を毎月使うと、いちばん少ない月は20,000円足りません。統計局の資料では「データ集団は代表値だけではデータ全体の様子をとらえる事ができません」とされ、範囲は最大値と最小値の差で求めるとされています。

最終更新 2026年9月11日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 変動収入
  2. 収入変化
  3. 変動収入

わかる 2 問

  1. 生活水準
  2. 収入変化

見抜く 3 問

  1. 変動収入
  2. 貯蓄余力
  3. 生活水準

ケースで考える 5 問

  1. 変動収入
  2. 収入変化
  3. 変動支出
  4. 収入変化
  5. 貯蓄余力

判断する 2 問

  1. 変動支出
  2. 貯蓄余力

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

統計局の資料は、散らばりを見るための言葉を並べています。

それぞれ、どう説明されていますか。

答え 範囲(レンジ) … 変量の中の最大値と最小値の差/第2四分位数 … 中央値と同じもの/四分位範囲 … 第3四分位数から第1四分位数を引いた値/度数 … 各階級に属するものの個数

範囲は最大値と最小値の差です。

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範囲(レンジ) → 変量の中の最大値と最小値の差第2四分位数 → 中央値と同じもの四分位範囲 → 第3四分位数から第1四分位数を引いた値度数 → 各階級に属するものの個数

範囲は分布範囲ともいうと書かれている。

範囲(レンジ)は「変量の中の最大値と最小値の差で求めます」。第2四分位数は「これは中央値と同じ」とされています。四分位範囲は「(第3四分位数-第1四分位数)の値」で、中心付近の散らばりの目安。度数は「各階級に属するものの個数」です。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 範囲は最大値と最小値の差で求める 正解

    通ります。資料に「最大値と最小値の差」とあります。

  • B 平均値が同じなら散らばりも同じである

    平均が同じでも散らばりは異なることがあります。

  • C 四分位範囲は第1四分位数から第3四分位数を引く

    第3四分位数から第1四分位数を引きます。

  • D 第2四分位数は最大値と同じである

    第2四分位数は中央値と同じです。

資料に「最大値と最小値の差」とあります。

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統計局の資料で確かめたこと

  • データ集団は代表値だけでは全体の様子をとらえることができない
  • 平均値が同じでも、散らばりが大きく異なることがある
  • 範囲(レンジ)は、変量の中の最大値と最小値の差
  • 第2四分位数は中央値と同じ
  • 四分位範囲は、第3四分位数から第1四分位数を引いた値

登校時間の例では、最小値−35、最大値37で範囲は72とされている。

資料では、A、B、Cのデータは「平均値を見ると、どれも5となり」ながら「平均からの散らばりが大きく異なっていて」とされています。四分位範囲は「(第3四分位数-第1四分位数)の値」で、引く向きが逆です。第2四分位数は「これは中央値と同じ」とされています。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

統計局の資料では、範囲は変量の中の最大値と最小値の_で求めます、とされています。

  • A 正解

    正解です。登校時間の例では72になっていました。

  • B

    和では幅を示せません。

  • C

    積では幅を示せません。

  • D

    商では幅を示せません。

登校時間の例では72になっていました。

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言葉資料の説明
範囲(レンジ)変量の中の最大値と最小値の差。分布範囲ともいう
登校時間の例最小値−35、最大値37。範囲は72
四分位範囲第3四分位数から第1四分位数を引いた値
ヒストグラム量的データの分布の様子を見るのに用いられる

ドットプロットは、点の数で度数を表したグラフと説明されている。

資料は「具体的には、変量の中の最大値と最小値の差で求めます」としています。登校時間の例では、8時0分を基準に最小値が−35、最大値が37で、37 −(−35)= 72。資料の「72となります」と一致します。範囲は分布範囲ともいうと書かれています。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

Aさんは「残業代は平均5万円だから、その分を毎月の外食や趣味に使おう」と考えています。

どう考えますか。

  • A 平均なので毎月使ってよい

    平均どおりに入る月とは限りません。

  • B 散らばりも見てから決める 正解

    正解です。いちばん少ない月は30,000円でした。

  • C 残業代は使えない

    使えないわけではありません。

  • D 平均は関係していない

    平均は出発点になります。

いちばん少ない月は30,000円でした。

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平均のほかに、範囲やいちばん少ない月も出しておく

平均の額をそのまま毎月の支出の増加幅にする

平均50,000円、範囲40,000円、いちばん少ない月30,000円。

平均は50,000円ですが、月ごとの額は30,000円から70,000円まで違います。毎月50,000円ずつ使うと、少ない月には20,000円足りません。資料も「中心的な傾向だけではなく、データの散らばり具合にも着目しなければなりません」としています。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

6か月の残業代から出した40,000円という数字があります。

この40,000円は、何を表していますか。

  • A 6か月の平均である

    6か月の平均は50,000円です。

  • B 最小の月の額である

    いちばん少ない月は30,000円です。

  • C 不足にあたる額である

    平均に合わせた月の不足は20,000円です。

  • D 最大と最小の差である 正解

    正解です。70,000 − 30,000 の結果です。

70,000 − 30,000 の結果です。

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6か月の残業代

  • 合計 300,000円
  • 平均 50,000円/中央値 50,000円
  • いちばん少ない月 30,000円
  • いちばん多い月 70,000円
  • 範囲 40,000円(平均の80%)

代表値が同じでも、散らばりは残る。

6か月の平均は50,000円、いちばん少ない月は30,000円、平均に合わせた月の不足は20,000円で、どれも別の数字です。40,000円は最大値70,000円と最小値30,000円の差、つまり資料でいう範囲にあたります。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

「平均値が同じなら、同じ特徴のデータだ」と考えました。

資料で見ると、どうですか。

  • A そのとおり同じである

    平均が同じでも、散らばりは違います。

  • B 散らばりが違うことがある 正解

    正解です。資料のA、B、Cは平均がどれも5でした。

  • C 平均値は関係しない

    平均値は代表値の一つです。

  • D 範囲は平均値と同じである

    範囲は最大値と最小値の差です。

資料のA、B、Cは平均がどれも5でした。

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代表値で見ると

  • 平均 50,000円
  • 中央値 50,000円
  • どちらも同じ額

散らばりで見ると

  • いちばん少ない月 30,000円
  • いちばん多い月 70,000円
  • 範囲 40,000円(平均の80%)

代表値だけでは全体の様子をとらえられないと資料にある。

資料は「A、B、Cのデータは平均値を見ると、どれも5となり、全く同じ特徴をもったデータとなってしまいますが、どれも平均からの散らばりが大きく異なっていて、それぞれ違う特徴をもったデータであることが推測できます」としています。この回の残業代も、平均と中央値がどちらも50,000円でしたが、範囲は40,000円ありました。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

この資料とこの回の計算から言えるのは、どれでしょう。

答え 範囲は、変量の中の最大値と最小値の差で求める/平均値が同じでも、散らばりが大きく異なることがある/平均に合わせて支出を増やすと、平均を下回った月は足りなくなる

代表値だけではとらえられないとあります。

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平均のほかに範囲を出し、いちばん少ない月を基準に考える

平均の額をそのまま毎月使える額として扱う

平均50,000円、範囲40,000円、いちばん少ない月30,000円。

範囲の求め方も、平均が同じでも散らばりが異なることも資料のとおりです。この回では平均50,000円に合わせて支出を増やすと、30,000円の月は20,000円足りませんでした。第2四分位数は中央値と同じで、資料は「代表値だけではデータ全体の様子をとらえる事ができません」としています。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

この回では、平均のほかに範囲も出しました。

それは、なぜですか。

  • A 平均には出てこない幅があるから 正解

    正解です。範囲は平均の80%にあたりました。

  • B 平均の桁が大きいから

    桁の大きさの話ではありません。

  • C 明細の行が多いから

    行の数は、計算に入ってきません。

  • D 残業代の名前が違うから

    名前は、計算に入ってきません。

範囲は平均の80%にあたりました。

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40,000円(範囲)÷50,000円(平均)×10080%

平均も中央値も50,000円でしたが、月ごとの額は30,000円から70,000円まで違います。範囲40,000円は平均の80%にあたる幅です。この幅は代表値には出てこないので、別に出しておくことになります。資料もそう書いています。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんの残業代(手取り)は、この6か月で30,000円、40,000円、50,000円、50,000円、60,000円、70,000円でした(これらの額はこちらで置いた例です)。合計は300,000円です。

6か月の平均は、いくらですか。(単位:円)

答え 50000円

300,000 ÷ 6 で、50,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 30,000/40,000/50,000/50,000/60,000/70,000円6か月の残業代
  • 300,000円合計
  • 50,000円平均
  • 50,000円中央値

金額はこちらで置いた例。

小さい順に並べると真ん中の2つはどちらも50,000円なので、中央値も50,000円です。平均も中央値も同じ額になりました。それでも6か月の額は30,000円から70,000円まで違っています。代表値が同じでも、月ごとの違いは残ります。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

6か月の残業代のうち、いちばん多い月は70,000円、いちばん少ない月は30,000円でした。資料では、範囲は変量の中の最大値と最小値の差で求めるとされています。

範囲は、いくらですか。(単位:円)

答え 40000円

70,000 − 30,000 で、40,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • いちばん少ない月(円)
  • 平均(円)
  • いちばん多い月(円)
  • 範囲(円)

範囲は平均の80%にあたる。

平均50,000円に対して、範囲は40,000円。平均の80%にあたる幅があります。平均も中央値も50,000円で同じでしたが、この40,000円は代表値には出てきません。資料が「代表値だけではデータ全体の様子をとらえる事ができません」と書いているのは、この形のことです。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

Aさんは外食や趣味の支出を毎月50,000円増やしました。ところがいちばん少ない月の残業代は30,000円でした。

その月は、いくら足りませんか。(単位:円)

答え 20000円

50,000 − 30,000 で、20,000円です。

ケース収入を管理する★★★

平均に合わせて支出を増やしたAさん

増やした支出
毎月50,000円
いちばん少ない月の残業代
30,000円
その月の不足
20,000円
いちばん多い月の残業代
70,000円
その月の余り
20,000円

金額はこちらで置いた例。

いちばん多い月(70,000円)なら20,000円余りますが、余った分を使ってしまえば少ない月の不足は埋まりません。平均に合わせて支出を増やすと、平均を下回った月の分だけ足りなくなります。増えた支出は習慣になりやすく、月ごとに戻すのは簡単ではありません。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

残業が突然なくなり、残業代が0円になりました。増やした支出は毎月50,000円のままです。

どうなりますか。

  • A 支出も自動で減る

    支出が自動で減る仕組みはありません。

  • B 毎月50,000円足りない 正解

    正解です。増やした支出はそのまま残ります。

  • C 不足は20,000円にとどまる

    20,000円は残業代が30,000円あった月の不足です。

  • D 平均で埋められる

    平均は入ってこなくなります。

増やした支出はそのまま残ります。

ケース収入を管理する★★★★
増やした支出 毎月50,000円
  • 残業代70,000円の月 → 20,000円余る
  • 残業代50,000円の月 → ちょうど
  • 残業代30,000円の月 → 20,000円足りない
  • 残業代0円の月 → 50,000円足りない

支出の側は50,000円のまま動かない。

残業代が0円になっても、外食や趣味の支出はそのまま続きます。20,000円で済むのは残業代が30,000円入った月の話で、0円の月は50,000円まるごと足りません。平均も範囲も、収入がなくなった月には使えない数字になります。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

もし、いちばん少ない月の30,000円を基準にして支出を増やしていたとします。6か月の残業代の合計は300,000円です。

6か月で残るのは、いくらですか。(単位:円)

答え 120000円

30,000 × 6 = 180,000。300,000 − 180,000 で、120,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 平均を基準にしたときに残る額(円)
  • 最小を基準にしたときに残る額(円)

6か月の残業代の合計はどちらも300,000円。

平均の50,000円を基準にすると6か月の支出は300,000円で、残るのは0円です。いちばん少ない月を基準にすれば120,000円残ります。同じ収入でも、どの額を基準に置くかで残る額が変わります。支出を細かく削ったのではなく、基準を取り替えただけです。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

この回では、過去6か月の残業代・いちばん少ない月の額・増やした支出を並べました。

毎月いくらまで使えるかを出すとき、役に立たないのはどれですか。

  • A 過去数か月の残業代

    並べれば平均も範囲も出せます。

  • B いちばん少ない月の額

    足りない月の額を決めます。

  • C 残業した日の天気 正解

    正解です。天気は、計算に入ってきません。

  • D 増やした支出の額

    不足や余りを出す相手になります。

天気は、計算に入ってきません。

判断収入を管理する★★★
6か月の残業代 → 30,000〜70,000円平均 → 50,000円範囲 → 40,000円増やした支出 → 毎月50,000円足りない月 → 30,000円の月に20,000円

資料では、範囲は最大値と最小値の差で求めるとされている。

この回の計算に入ってきたのは、6か月分の残業代、その最小値30,000円と最大値70,000円、そして増やした支出50,000円でした。どれか一つが変われば、足りる月と足りない月の並びも変わります。残業した日の天気は、そのどこにも入ってきません。平均が同じかどうかより先に、幅を見る形になります。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

増えた残業代を、毎月の支出にどこまで充てるか考えています。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A いちばん少ない月の額 正解

    正解です。平均を下回る月があります。

  • B 同僚の残業代を聞く

    他人の額は、自分の幅を教えてくれません。

  • C 平均だけを見ておく

    平均には範囲が出てきません。

  • D 会社の窓の数を数える

    窓の数は、計算に入ってきません。

平均を下回る月があります。

判断収入を管理する★★★
  1. 過去6か月の残業代を並べる
  2. 平均と範囲を出す(50,000円と40,000円)
  3. いちばん少ない月を見る(30,000円)
  4. どの額を基準に支出を増やすか決める

平均を基準にすると6か月で0円、最小を基準にすると120,000円残る。

この回では平均50,000円でも、いちばん少ない月は30,000円。平均に合わせて支出を増やすとその月は20,000円足りません。最小を基準にすれば6か月で120,000円残ります。同僚の残業代も、窓の数も、自分の少ない月の額を教えてくれません。

出典 総務省統計局「データの散らばりを捉える」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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