収入を管理する

残業代がなくなったら毎月3万円赤字。どこに問題がある?

埋めている側ではなく、埋められている側を見ます。

このページの要点

手取り280,000円と支出270,000円なら10,000円の黒字。ところが基本給の分240,000円だけでは30,000円の不足です。1時間あたり2,000円なら、埋めるのに必要な残業は15時間。いまの20時間との差5時間が余力で、これが黒字10,000円と一致します。この法律では勤務時間が一週間当たり三十八時間四十五分とされ、それ以外の勤務は「臨時又は緊急の必要がある場合」に命じられるものとして書き分けられています。

最終更新 2026年9月11日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

このレッスンを解く

会員登録なしで解けます。このページには答えと解説を載せています。

目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 基本給
  2. 変動収入
  3. 変動収入

わかる 2 問

  1. 損益分岐点
  2. 損益分岐点

見抜く 3 問

  1. 変動収入
  2. 家計余力
  3. 基本給

ケースで考える 5 問

  1. 基本給
  2. 損益分岐点
  3. 固定費
  4. 家計余力
  5. 家計余力

判断する 2 問

  1. 固定費
  2. 損益分岐点

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

この法律の第五条では、職員の勤務時間は、休憩時間を除き、一週間当たり_とする、とされています(一般職の国家公務員についての定めです)。

  • A 38時間45分 正解

    正解です。一日につき七時間四十五分の五日ぶんです。

  • B 40時間00分

    40時間とは書かれていません。

  • C 35時間30分

    35時間30分とも書かれていません。

  • D 42時間15分

    42時間15分とも書かれていません。

一日につき七時間四十五分の五日ぶんです。

知る収入を管理する★★★
定めている内容
第五条勤務時間は、休憩時間を除き、一週間当たり三十八時間四十五分
第六条第一項日曜日及び土曜日は週休日
第六条第二項月曜日から金曜日までの五日間に、一日につき七時間四十五分を割り振る
第十三条第二項臨時又は緊急の必要がある場合に、正規の勤務時間以外の勤務を命ずることができる

一般職の国家公務員についての定め。民間は労働基準法や就業規則で決まる。

第五条は「一週間当たり三十八時間四十五分とする」としています。第六条第二項では月曜日から金曜日までの五日間に一日につき七時間四十五分を割り振るとされていて、7.75時間 × 5日 = 38.75時間、つまり38時間45分で一致します。この時間が「正規の勤務時間」の土台になります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

この法律は、正規の勤務時間とその外側を書き分けています。

それぞれ、どう定めていますか。

答え 第五条 … 勤務時間は、休憩時間を除き、一週間当たり三十八時間四十五分/第六条第二項 … 月曜日から金曜日までの五日間に、一日につき七時間四十五分を割り振る/第十三条第二項 … 臨時又は緊急の必要がある場合に、正規の勤務時間以外の勤務を命ずることができる/第十三条の二 … 超過勤務手当の一部の支給に代わる措置の対象となる時間を指定できる

外側の勤務には条件が付いています。

知る収入を管理する★★★★
第五条 → 一週間当たり三十八時間四十五分第六条第二項 → 五日間に一日七時間四十五分を割り振る第十三条第二項 → 臨時又は緊急の必要がある場合に、外側の勤務を命じられる第十三条の二 → 超過勤務手当の一部の支給に代わる時間を指定できる

第五条から第八条などによる勤務時間を「正規の勤務時間」と呼んでいる。

第五条と第六条が正規の勤務時間を定め、第十三条がその外側の勤務を書いています。第十三条第二項は「公務のため臨時又は緊急の必要がある場合には」と条件を付けています。第十三条の二では、超過勤務手当の一部の支給に代わる措置として超勤代休時間を指定できるとされています。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 正規の勤務時間以外の勤務は臨時や緊急のとき 正解

    通ります。第十三条第二項に条件が書かれています。

  • B 一日に割り振る勤務時間は八時間とされている

    七時間四十五分と書かれています。

  • C 日曜日と土曜日は勤務日とされている

    日曜日と土曜日は週休日です。

  • D 年次休暇の日数は一の年において十日である

    二十日と書かれています。

第十三条第二項に条件が書かれています。

知る収入を管理する★★★★

この法律で確かめたこと

  • 勤務時間は、休憩時間を除き、一週間当たり三十八時間四十五分
  • 日曜日及び土曜日は週休日
  • 五日間に、一日につき七時間四十五分を割り振る
  • 正規の勤務時間以外の勤務は、臨時又は緊急の必要がある場合に命じられる
  • 超過勤務手当の一部の支給に代わる措置として、超勤代休時間を指定できる

年次休暇の日数は一の年において二十日。十二月二十九日から翌年の一月三日までも休日。

第十三条第二項は「公務のため臨時又は緊急の必要がある場合には」としています。第六条第二項では一日につき七時間四十五分、第六条第一項では日曜日及び土曜日を週休日としています。年次休暇の日数は第十七条第一項第一号で二十日とされています。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

Aさんは「毎月黒字だから問題ない」と考えています。

どう考えますか。

  • A 残業代が少ないことが問題

    残業代の多い少ないの前に、超えている分があります。

  • B 支出が基本給を超えている 正解

    正解です。240,000円で270,000円は払えません。

  • C 問題はない

    基本給だけでは30,000円足りません。

  • D 基本給が減ったのが問題

    基本給は240,000円のままです。

240,000円で270,000円は払えません。

わかる収入を管理する★★★

残業代を入れずに、支出と基本給を直接比べる

合計が黒字であることだけを見て、内訳を見ない

支出270,000円は基本給240,000円を30,000円超えている。

黒字になっているのは残業代40,000円が入っているからです。支出270,000円は、基本給の分240,000円を30,000円超えています。残業代を増やす話ではなく、超えている部分がどれだけあるかを先に出す形になります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

不足30,000円を1時間あたり2,000円で割ると、15時間になりました。

この15時間は、何を表していますか。

  • A いまの残業時間である

    いまの残業時間は20時間です。

  • B 不足を埋める残業時間 正解

    正解です。これを下回ると足りなくなります。

  • C 週の勤務時間である

    週の勤務時間は38時間45分です。

  • D 余力にあたる時間

    余力にあたる時間は5時間です。

これを下回ると足りなくなります。

わかる収入を管理する★★★★

支出 270,000円

  • 基本給の分の手取り 240,000円
  • 不足 30,000円
  • 1時間あたり 2,000円 → 必要な残業 15時間
  • いまの残業 20時間 → 余力 5時間(10,000円)

必要な15時間を下回った月は、その分だけ足りなくなる。

いまの残業時間は20時間、週の勤務時間は38時間45分、余力にあたる時間は5時間で、どれも別の数字です。15時間は、支出270,000円を基本給240,000円と残業代でちょうどまかなえる時間にあたります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

「残業すれば、必ずその分の残業代が入る」と考えました。

この法律で見ると、どうですか。

  • A そのとおり必ず全額入る

    一部が休みに代わる場合があります。

  • B 手当の一部が休みに代わる 正解

    正解です。超勤代休時間という定めがあります。

  • C 残業代の額は決まっていない

    超過勤務手当を支給すべき職員という書き方があります。

  • D 残業は命じられない

    第十三条では命ずることができるとされています。

超勤代休時間という定めがあります。

見抜く収入を管理する★★★★
正規の勤務時間以外の勤務
  • 命じられる場合 → 公務のため臨時又は緊急の必要があるとき
  • 超過勤務手当 → 支給すべき職員がいる
  • 超勤代休時間 → 手当の一部の支給に代わる措置として指定できる
  • 指定された時間 → 正規の勤務時間でも勤務することを要しない

一般職の国家公務員についての定め。民間は就業規則などで決まる。

第十三条の二は、超過勤務手当の一部の支給に代わる措置の対象となるべき時間として「超勤代休時間」を指定できるとしています。指定された時間には、正規の勤務時間でも勤務することを要しません。働いた分がそのまま手当になるとはかぎらない、という形です。これは一般職の国家公務員についての定めです。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

この資料とこの回の計算から言えるのは、どれでしょう。

答え 勤務時間は、休憩時間を除き一週間当たり三十八時間四十五分とされている/正規の勤務時間以外の勤務は、臨時又は緊急の必要がある場合に命じられる/合計が黒字でも、基本給だけでは赤字のことがある

合計10,000円の黒字でも、基本給では30,000円不足でした。

見抜く収入を管理する★★★★

基本給だけで回るかを単独で出し、必要な残業時間を逆算する

合計が黒字であることだけを見て、何で埋めているかを見ない

必要な残業は15時間、いまは20時間、余力は5時間。

一週間当たりの勤務時間も、外側の勤務の条件も条文のとおりです。この回では合計280,000円で10,000円の黒字でも、基本給240,000円では30,000円足りませんでした。日曜日と土曜日は週休日とされ、超過勤務手当は一部が超勤代休時間に代わる場合があります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

この回では、合計ではなく基本給の分だけで収支を出しました。

それは、なぜですか。

  • A 残業代は月ごとに変わるから 正解

    正解です。必要な15時間を下回る月があります。

  • B 基本給の桁が大きいから

    桁の大きさの話ではありません。

  • C 明細の行が多いから

    行の数は、計算に入ってきません。

  • D 支出の額が大きいから

    額の大きさより、動くかどうかを見ています。

必要な15時間を下回る月があります。

見抜く収入を管理する★★★★
30,000円(埋めるのに必要な残業代)÷40,000円(いまの残業代)×10075%

合計280,000円で見ると10,000円の黒字ですが、その黒字は残業20時間ぶんが入っての結果です。必要な残業は15時間で、いまの残業に占める割合は75%。残業が15時間を下回った月は、その分だけ足りなくなります。基本給だけで出しておくと、その線が見えます。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんの手取りは、基本給の分が240,000円、残業代が40,000円で合わせて280,000円です。毎月の支出は270,000円なので、いまは10,000円の黒字です(これらの額はこちらで置いた例です)。

基本給の分だけで見ると、毎月いくら足りませんか。(単位:円)

答え 30000円

270,000 − 240,000 で、30,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  1. 支出 270,000円
  2. 基本給の分の手取り 240,000円
  3. 不足 30,000円
  4. 残業代40,000円で埋めて10,000円の黒字

金額はこちらで置いた例。

合計で見ると10,000円の黒字ですが、基本給の分だけで見ると30,000円足りません。黒字か赤字かは、どちらの数字で見るかで変わります。埋まっていることと、何で埋めているかは別の話です。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

毎月の不足は30,000円でした。Aさんの残業代は1時間あたり2,000円です(残業代40,000円が月20時間ぶんだったとして置いた額で、割増率から計算したものではありません)。

不足を埋めるには、何時間の残業が必要ですか。(単位:時間)

答え 15時間

30,000 ÷ 2,000 で、15時間です。

ケース収入を管理する★★★
  • 30,000円毎月の不足
  • 2,000円1時間あたり
  • 15時間埋めるのに必要な残業
  • 20時間いまの残業
  • 5時間(10,000円)余力

2,000円は明細から出した額。割増率から計算したものではない。

いまの残業は20時間なので、差は5時間。この5時間ぶん、つまり10,000円が黒字の額と一致します。毎月15時間は、埋めるために要る時間です。この15時間を下回った月は、その分だけ足りなくなります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

支出270,000円の内訳を、固定費180,000円と変動費90,000円として置きます(この分け方もこちらで置いた例です)。基本給の分の手取りは240,000円です。

基本給から固定費を引くと、いくら残りますか。(単位:円)

答え 60000円

240,000 − 180,000 で、60,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 基本給の分の手取り(円)
  • 固定費(円)
  • 残り(円)
  • 変動費(円)

60,000 − 90,000 = −30,000。最初の不足額と一致する。

残った60,000円で変動費90,000円を払おうとすると、60,000 − 90,000 で30,000円足りません。最初に出した不足額と同じです。固定費と変動費に分けて計算しても、同じ30,000円が出てきます。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

数か月のあいだ残業ができなくなり、残業代が0円になったとします。支出は270,000円のままです。

この状態が3か月続くと、どうなりますか。

  • A 3か月とも黒字のまま続く

    残業代がないと黒字にはなりません。

  • B 不足は1か月だけ

    毎月続くので、1か月だけではありません。

  • C 支出も自動で減る

    支出が自動で減る仕組みはありません。

  • D 毎月30,000円の不足 正解

    正解です。3か月で90,000円足りません。

3か月で90,000円足りません。

ケース収入を管理する★★★★

残業ができなくなったAさん

基本給の分の手取り
240,000円
残業代
40,000円 → 0円
支出
270,000円(変わらない)
毎月の不足
30,000円
3か月では
90,000円

金額はこちらで置いた例。

毎月30,000円ずつ足りない状態が3か月続くので、合わせて90,000円です。支出のほうは270,000円のまま動きません。固定費180,000円は毎月出ていくので、減らせるとすれば変動費のほうになります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

毎月30,000円足りない状態が、3か月続くとします。

3か月では、いくら足りませんか。(単位:円)

答え 90000円

30,000 × 3 で、90,000円です。

ケース収入を管理する★★★
  • 毎月の不足(円)
  • 3か月ぶんの不足(円)

支出270,000円は動かない。固定費180,000円は毎月出ていく。

この90,000円は、手元にある資金から出すことになります。残業が戻れば埋まりますが、それは月ごとに変わる分です。必要な残業は毎月15時間で、いまの20時間から5時間ぶんが余力でした。余力の5時間だけでは、止まった月の不足は埋まりません。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

この回では、基本給だけの手取り・固定費と変動費・残業の時間単価を並べました。

基本給だけで回るかを出すとき、役に立たないのはどれですか。

  • A 基本給だけの手取り

    支出と直接比べる相手です。

  • B 固定費と変動費の額

    どこまで払えるかを分けて見られます。

  • C 残業した日の曜日 正解

    正解です。曜日は、計算に入ってきません。

  • D 残業の時間単価

    不足を時間に直すときに使います。

曜日は、計算に入ってきません。

判断収入を管理する★★★
基本給の分の手取り → 240,000円支出 → 270,000円(固定費180,000+変動費90,000)不足 → 30,000円1時間あたり → 2,000円 → 必要な残業15時間3か月続くと → 90,000円

この法律では、正規の勤務時間とその外側が書き分けられている。

この回の計算に入ってきたのは、基本給の分240,000円、固定費180,000円と変動費90,000円、そして1時間あたり2,000円でした。どれか一つが変われば、必要な残業時間も変わります。何曜日に残業したかは、そのどこにも入ってきません。合計が黒字かどうかより先に、基本給だけで出す形になります。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

家計が安定収入だけで成り立っているか、確かめようとしています。

確かめるのは、どれでしょう。

  • A 基本給だけで回るか 正解

    正解です。30,000円の不足が残っていました。

  • B 同僚の残業時間を聞く

    他人の時間は、自分の収支を教えてくれません。

  • C 今月の黒字だけ見る

    黒字は残業代が入っての結果です。

  • D 会社の階数を数える

    階数は、計算に入ってきません。

30,000円の不足が残っていました。

判断収入を管理する★★★

合計で見ると

  • 手取り 280,000円
  • 支出 270,000円
  • 10,000円の黒字

基本給だけで見ると

  • 手取り 240,000円
  • 支出 270,000円
  • 30,000円の不足
  • 埋めるには毎月15時間の残業

同じ家計を、二通りの数字で見たもの。

この回では、合計で10,000円の黒字でも、基本給の分だけでは30,000円足りませんでした。埋めるのに必要な残業は毎月15時間。この法律でも、正規の勤務時間以外の勤務は「臨時又は緊急の必要がある場合」に命じられるものとして書かれています。同僚の残業時間も、階数も、自分の不足額を教えてくれません。

出典 e-Gov法令検索「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

このレッスンを解く