ETFと投資信託(非上場)の違いとは?価格・手数料・流動性を徹底比較

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はじめに

投資の世界への第一歩を踏み出すにあたり、多くの人が最初に検討するのが投資信託とETF(上場投資信託)です。どちらも複数の資産に分散投資できる便利な金融商品ですが、その仕組みや特徴には大きな違いがあります。特に、「価格の決まり方」「買い方」の違いを理解することは、自分に合った投資スタイルを見つける上で非常に重要です。

この記事では、投資信託(非上場)とETFの違いについて、価格決定のメカニズム、売買の自由度、コスト、流動性といった重要なポイントを比較しながら、初心者にもわかりやすく解説します。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の投資目標やリスク許容度に最適な選択をするための知識を身につけましょう。

投資信託とETFは、どちらも分散投資の入り口として有効な手段です。それぞれの特性を理解し、ご自身の投資戦略に合った選択をすることが大切です。迷ったら、まずは少額から始めてみるのも良いでしょう。

ETFの価格決定メカニズム:リアルタイムで変動する市場価格

ETF(上場投資信託)の最大の特徴は、その価格が証券取引所の市場でリアルタイムに変動する点です。これは、ETFが株式と同様に上場されており、市場の需給によって価格が決まるためです。つまり、投資家は取引時間中であれば、いつでも現在の市場価格でETFを売買することができます。

この価格決定メカニズムを理解するために、もう少し詳しく見ていきましょう。ETFの価格は、そのETFが連動を目指す指数(例えば、日経平均株価やTOPIXなど)や、組み入れられている資産の価値に基づいて変動します。市場参加者(投資家)がETFを買いたいと思えば価格は上昇し、売りたいと思えば価格は下落します。

例えば、日経平均株価に連動するETFの場合、日経平均株価が上昇すれば、そのETFの価格も上昇する傾向にあります。また、ある特定のセクター(例えば、テクノロジー関連企業)に投資するETFであれば、そのセクターの企業の業績や市場の動向が価格に影響を与えます。

ETFの価格は、市場の動向を敏感に反映するため、短期的な価格変動リスクが存在します。しかし、同時に、市場の状況をリアルタイムで把握しながら、機動的な売買戦略を実行できるというメリットもあります。株価ボードを見ながら、指値注文や成行注文を出すことが可能です。

ETFの価格が、そのETFが本来持つべき価値(基準価額)から大きく乖離しないように、マーケットメーカーと呼ばれる専門の業者が存在し、市場での売買を活発化させることで価格の安定化に貢献しています。

ETFのリアルタイムな価格変動は、投資のタイミングを見極める上で重要です。しかし、短期的な価格変動に惑わされず、長期的な視点で投資することが大切です。

非上場投資信託の価格決定:1日1回算出される基準価額

一方、一般的な投資信託(非上場投資信託)の価格は、1日1回算出される基準価額によって決まります。基準価額とは、投資信託が保有する資産(株式や債券など)の時価総額から、信託報酬などの費用を差し引いたものを、総口数で割ったものです。

基準価額は、通常、その日の取引終了後(多くの場合、15時以降)に計算され、翌営業日に発表されます。したがって、投資家はリアルタイムで価格を確認しながら売買することはできません。購入または解約の申し込みをした日の基準価額ではなく、申し込み日の翌営業日に確定した基準価額で取引が成立します。

非上場投資信託の価格決定メカニズムは、ETFとは大きく異なります。ETFが市場の需給によってリアルタイムで価格が変動するのに対し、非上場投資信託は、その日の資産価値に基づいて客観的に算出された基準価額で取引されます。このため、市場の短期的な変動に左右されにくいという特徴があります。

例えば、ある投資信託が国内外の株式に投資している場合、その日の株式市場の動向や為替レートの変動などが、基準価額に影響を与えます。しかし、基準価額はあくまでその日の資産価値を反映したものであり、市場の短期的な思惑や感情に左右されることはありません。

非上場投資信託は、長期的な視点でじっくりと資産を形成したいと考える投資家にとって、適した選択肢と言えるでしょう。特に、積立投資のように、定期的に一定金額を投資していく場合は、価格変動に一喜一憂することなく、着実に資産を積み上げていくことができます。

非上場投資信託の基準価額は、その日の資産価値を客観的に反映したものです。短期的な価格変動に惑わされず、長期的な視点で投資することが大切です。

ETFと非上場投信の売買方法:リアルタイム取引 vs. 申込日の翌営業日

ETFと非上場投資信託の売買方法も大きく異なります。ETFは、株式と同様に証券取引所の取引時間内であれば、いつでもリアルタイムで売買できます。これは、ETFが株式と同じように上場されているため、市場で自由に売買できるからです。指値注文や成行注文を出すことも可能です。

一方、非上場投資信託は、申込(購入)や解約(売却)の注文をした日の翌営業日に基準価額が確定し、取引が成立します。つまり、投資家はリアルタイムで価格を確認しながら売買することはできません。購入または解約の申し込みをした後、実際に取引が成立するまでに時間がかかるという点に注意が必要です。

例えば、月曜日に非上場投資信託の購入を申し込んだ場合、その日の基準価額ではなく、火曜日に確定した基準価額で取引が成立します。このため、月曜日に予想していた価格と、実際に取引が成立した価格が異なる場合があります。

ETFのリアルタイム取引は、市場の状況に合わせて機動的な売買戦略を実行したいと考える投資家にとって魅力的です。例えば、株価が急騰した際に、すぐに利益を確定させたり、株価が急落した際に、すぐに買い増ししたりすることができます。

しかし、リアルタイム取引は、短期的な価格変動に左右されやすいというデメリットもあります。特に、投資経験の浅い初心者は、感情的な判断で売買してしまうリスクがあります。一方、非上場投資信託は、取引が成立するまでに時間がかかるため、冷静な判断をする時間を与えてくれます。

ETFのリアルタイム取引は、チャンスが多い反面、リスクも伴います。ご自身の投資経験やリスク許容度に合わせて、慎重に判断することが大切です。

売買にかかるコストの違い:手数料 vs. 取引委託手数料

投資信託とETFでは、売買にかかるコストの構造が異なります。非上場投資信託の場合、販売手数料(購入時手数料)がかかる場合があります。販売手数料は、投資信託を購入する際に、販売会社(証券会社や銀行など)に支払う手数料です。販売手数料の金額は、投資信託の種類や販売会社によって異なります。

一方、ETFは、販売手数料はかかりません。しかし、ETFを売買する際には、株式と同様に売買委託手数料(取引手数料)がかかります。売買委託手数料は、証券会社に支払う手数料で、取引金額に応じて金額が決まります。近年では、インターネット証券を中心に、売買委託手数料が無料の証券会社も増えています。

例えば、ある投資信託の販売手数料が3%の場合、100万円分の投資信託を購入すると、3万円の販売手数料がかかります。一方、ETFの場合、販売手数料はかかりませんが、100万円分のETFを売買する際に、例えば0.1%の売買委託手数料がかかると、1000円の手数料がかかります(売買で2000円)。

どちらがお得かは、取引頻度や取引金額によって異なります。頻繁に売買する場合は、販売手数料がかからないETFの方が有利になる可能性があります。一方、長期保有を考えている場合は、販売手数料がかかっても、信託報酬(運用管理費用)が低い投資信託の方が有利になる可能性があります。

また、近年では、販売手数料が無料(ノーロード)の投資信託も増えています。ノーロード投資信託は、購入時のコストを抑えることができるため、初心者にもおすすめです。

手数料は、投資のパフォーマンスに大きく影響します。手数料の種類や金額をしっかりと確認し、ご自身に合った投資信託やETFを選ぶことが大切です。

ETFと非上場投信の流動性:市場での取引 vs. 基準価額での取引

ETFと非上場投資信託では、流動性にも違いがあります。流動性とは、金融商品をすぐに現金化できる度合いのことです。一般的に、流動性が高い金融商品は、必要な時にすぐに売買できるため、便利であると考えられます。

ETFは、株式と同じように市場で取引されるため、市場参加者が多ければ流動性が高くなります。つまり、多くの投資家がETFを売買していれば、いつでも希望する価格で売買できる可能性が高くなります。特に、人気の高いETFは、流動性が高く、スムーズに取引できます。

一方、非上場投資信託は、市場で取引されるわけではないため、ETFほどの流動性はありません。しかし、基準価額で確実に売買できるというメリットがあります。つまり、市場の需給によって価格が変動することがないため、安心して取引できます。また、非上場投資信託は、償還(運用終了)までの期間が長いため、長期保有に適しています。

例えば、急にお金が必要になった場合、ETFであれば、すぐに市場で売却して現金化することができます。一方、非上場投資信託の場合、解約手続きが必要となり、現金化までに時間がかかる場合があります。しかし、非上場投資信託は、市場の変動に左右されずに、基準価額で確実に解約できるため、安心して保有できます。

流動性は、投資の目的や期間によって重要度が異なります。短期的な売買を考えている場合は、流動性の高いETFが適しています。一方、長期的な資産形成を考えている場合は、流動性よりも安定性を重視した非上場投資信託が適していると言えるでしょう。

流動性は、投資の安全性にも関わる重要な要素です。ご自身の投資スタイルに合わせて、適切な流動性の金融商品を選ぶことが大切です。

非上場投信の仕組み:市場価格の乖離リスクがない

非上場投資信託の仕組みは、ETFとは大きく異なります。非上場投資信託は、投資家が証券会社や銀行を通して購入した代金が、信託銀行を通じて運用会社に渡り、運用会社がその資金で株式や債券などの組み入れ銘柄を購入します。そして、その運用成果が投資家に分配されるという仕組みです。

非上場投資信託は、市場を通さずに取引されるため、市場価格と基準価額の乖離リスクがありません。これは、ETFの大きなリスクの一つである乖離リスクを回避できるというメリットになります。乖離リスクとは、ETFの市場価格が、そのETFが本来持つべき価値(基準価額)から大きくズレてしまうリスクのことです。

例えば、市場でETFの売り注文が殺到した場合、ETFの市場価格が急落し、基準価額との間に大きな乖離が生じる可能性があります。このような場合、ETFを売却すると、本来の価値よりも低い価格で売却せざるを得なくなることがあります。

一方、非上場投資信託は、市場を通さずに基準価額で取引されるため、このような乖離リスクはありません。安心して長期保有することができます。

非上場投資信託は、市場価格の変動に左右されずに、安定的な運用を目指したいと考える投資家にとって、適した選択肢と言えるでしょう。特に、投資初心者や、リスクを抑えたいと考える投資家におすすめです。

乖離リスクは、ETF特有のリスクです。非上場投資信託は、この乖離リスクがないため、安心して長期保有できます。ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて、適切な投資信託を選ぶことが大切です。

まとめとやるべきアクション

この記事では、ETFと非上場投資信託の違いについて、価格決定のメカニズム、売買の自由度、コスト、流動性、そして市場価格の乖離リスクといった様々な観点から比較・解説しました。

それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

  • ETF:市場価格でリアルタイムに取引できる。流動性が高く、機動的な売買戦略が可能。売買委託手数料がかかる。市場価格と基準価額の乖離リスクがある。
  • 非上場投資信託:基準価額で取引される。価格変動が少なく、安定的な運用が可能。販売手数料がかかる場合がある。市場価格の乖離リスクがない。

どちらの投資信託を選ぶかは、ご自身の投資目標やリスク許容度によって異なります。短期的な利益を狙いたい場合はETF長期的な資産形成を目指したい場合は非上場投資信託が適していると言えるでしょう。また、投資初心者やリスクを抑えたい場合は、非上場投資信託がおすすめです。

最後に、投資を始めるにあたって、ぜひやっていただきたいアクションをご紹介します。

まずは、証券会社のウェブサイトで、投資信託とETFそれぞれの購入画面を確認してみてください。価格決定のタイミングや手数料の違いなど、具体的な情報を比較することができます。また、少額から投資を始めてみるのもおすすめです。実際に投資をすることで、より深く理解することができます。

投資は、将来の自分のためのお金を守り、増やすための有効な手段です。この記事が、あなたの投資の第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

投資は、将来の夢を叶えるための手段です。焦らず、じっくりと学びながら、ご自身に合った投資スタイルを見つけてください。応援しています!

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