本ページはプロモーションが含まれています。
このページの内容の理解度をクイズでチェック!
目次
はじめに
債券投資は、株式投資と比べて比較的安定した資産運用方法として知られていますが、決してリスクがないわけではありません。その中でも、特に注意すべきリスクの一つが「デフォルト(債務不履行)」です。デフォルトとは、債券の発行体(国や企業)が、約束された利子や元本を支払えなくなる状態を指します。
この記事では、債券投資におけるデフォルトについて、初心者の方にも分かりやすく解説します。デフォルトの定義、原因、投資家への影響、そして回避するための対策まで、網羅的に理解することで、より安全で賢明な債券投資を目指しましょう。

債券は安全資産と思われがちですが、発行体の状況によってはデフォルトというリスクも存在します。しっかりと理解して投資に臨みましょう。
デフォルトとは?債務不履行の定義と具体例
デフォルト(Default)とは、債券の発行体(国や企業)が、契約上約束された期日までに「利子」や「元本」の支払いを実行できない状態、つまり「債務不履行」になることです。これは、債券投資において最も深刻な信用リスクの現実化と言えます。具体的には、以下のようなケースがデフォルトに該当します。
- 約束された利息の支払いが期日に行われない
- 満期日に元本が償還されない
- 債券の発行体が破産宣告を受ける
例えば、A社が発行した社債を購入したとします。A社は、毎年6月と12月に利息を支払い、5年後の満期日には元本を償還する約束をしています。しかし、A社の業績が悪化し、6月の利息を支払うことができませんでした。この場合、A社は社債の利息に関してデフォルトしたことになります。さらに、業績が回復せず、5年後の満期日に元本を償還できなければ、元本に関してもデフォルトしたことになります。
デフォルトは、投資家にとって大きな損失につながる可能性があります。債券の価値が大幅に下落し、最悪の場合、投資した資金をほとんど回収できなくなることもあります。そのため、債券投資を行う際には、デフォルトのリスクを十分に理解しておくことが重要です。

デフォルトは、債券投資における最大の脅威の一つです。定義をしっかり理解し、リスクを認識することが大切です。
なぜデフォルトは起こる?企業の資金繰り悪化と経済状況
国や企業は、様々な要因によって資金繰りが困難になり、デフォルトに至る可能性があります。主な原因としては、以下のものが挙げられます。
- 経済状況の悪化: 景気後退や不況により、企業の売上が減少し、資金繰りが悪化することがあります。特に、景気に左右されやすい業界(旅行、航空、不動産など)の企業は、デフォルトのリスクが高まります。
- 経営不振: 企業の経営戦略の失敗、競争激化、技術革新への対応の遅れなどにより、業績が悪化し、資金繰りが困難になることがあります。
- 過剰な借入: 企業が過剰な借入を行うと、利息の支払い負担が大きくなり、資金繰りが圧迫されることがあります。特に、金利が上昇すると、利息の支払い負担がさらに増し、デフォルトのリスクが高まります。
- 予期せぬ災害: 地震、台風、洪水などの自然災害や、パンデミックなどの感染症の流行により、企業の事業活動が停止し、資金繰りが悪化することがあります。
- 政治的なリスク: 政情不安、法規制の変更、貿易摩擦などにより、企業の事業環境が悪化し、資金繰りが困難になることがあります。
特に企業の場合、過剰な借入や売上減少が続くと、資金繰りが悪化し、債券保有者への支払いができなくなりデフォルトに至ります。企業の財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)を分析することで、企業の財務状況や資金繰りの状況を把握することができます。これらの情報を参考に、デフォルトのリスクが高い企業への投資は避けるようにしましょう。
また、国のデフォルトも起こりえます。国の場合は、財政赤字の拡大、経済成長の鈍化、政治的な不安定などが原因で、国債の利払いや償還が困難になることがあります。過去には、アルゼンチンやギリシャなどの国がデフォルトを経験しています。

デフォルトの原因は一つではありません。経済状況、企業の経営状態、予期せぬ災害など、様々な要因が複合的に影響します。
デフォルトがもたらす深刻な影響:投資家の損失と市場への波及
デフォルトが起きた場合、投資家は支払われるべき利子や元本を受け取れず、債券の市場価値はほぼゼロになるか、大幅に下落します。これにより、投資元本を大きく割り込む「元本割れ」という決定的な損失を被ります。
具体例として、100万円で購入したA社債がデフォルトした場合を考えてみましょう。デフォルト発生前は100万円の価値があったA社債ですが、デフォルト発生後はほぼ無価値となり、市場で売却しても数万円程度の価格しかつかない可能性があります。つまり、投資家は90万円以上の損失を被ることになります。
デフォルトの影響は、債券投資家だけでなく、金融市場全体にも波及する可能性があります。一つの企業のデフォルトが連鎖的なデフォルトを引き起こし、信用収縮(お金が貸し渋られる状態)を招くことがあります。また、投資家のリスク回避姿勢が強まり、株式市場など他の市場にも悪影響を及ぼすことがあります。
さらに、デフォルトは企業の信用力を低下させ、将来的な資金調達を困難にする可能性があります。そのため、企業はデフォルトを回避するために、経営改善やコスト削減などの様々な対策を講じる必要があります。

デフォルトは投資家にとって大きな痛手となります。元本割れのリスクを理解し、慎重な投資判断を心がけましょう。
債務整理と投資家:回収の可能性と手続き
デフォルトした発行体は「債務整理」に入り、支払い可能な金額が決定されます。投資家はその一部を受け取れる可能性はありますが、全額が戻ることは稀です。このため、投資家は大きな損失を覚悟する必要があります。
債務整理の手続きは、一般的に以下の流れで進められます。
- 債務整理の開始: デフォルトした発行体が、裁判所または債権者集会を通じて債務整理の手続きを開始します。
- 債権の届け出: 債券保有者は、債務整理の手続きにおいて、自身の債権(未払い利息、未償還元本)を届け出る必要があります。
- 債務の確定: 裁判所または債権者集会が、債務の総額や債権者の権利などを確定します。
- 弁済計画の策定: 発行体は、債権者に対して弁済計画(支払い方法、支払い時期など)を提示します。
- 弁済計画の承認: 債権者集会で弁済計画が承認されると、その計画に基づいて債権者への支払いが開始されます。
債務整理の結果、投資家が回収できる金額は、発行体の残存資産や債権者の優先順位などによって異なります。一般的に、担保付き債券(抵当権などが設定されている債券)の保有者は、担保権を実行することで、優先的に債権を回収することができます。一方、無担保債券(担保が付いていない債券)の保有者は、残存資産が少ない場合、ほとんど回収できないこともあります。
債務整理の手続きは複雑で時間がかかるため、弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。

デフォルト後の債務整理は、投資家にとって非常に重要なプロセスです。専門家の助けを借りながら、少しでも多くの資金を回収できるように努めましょう。
デフォルト回避のための対策:発行体と投資家の双方の努力
発行体がデフォルトを避けるため、国は金融政策や経済対策を、企業は経営改善やコスト削減に努めます。投資家側は、格付けを参考に信用力の高い債券を選び、リスクを分散しておくことが重要です。
具体的には、以下のような対策が考えられます。
- 発行体の対策:
- 経営改善: 売上増加、コスト削減、資産売却などにより、収益性を高めます。
- 資金調達: 銀行からの融資、株式発行などにより、資金を確保します。
- 債務再編: 債権者との交渉により、債務の返済条件(金利、返済期限など)を変更します。
- リスク管理: 為替変動リスク、金利変動リスクなど、事業を取り巻く様々なリスクを管理します。
- 投資家の対策:
- 格付けの確認: 格付け機関(ムーディーズ、S&P、フィッチなど)が付与する格付けを参考に、信用力の高い債券を選びます。一般的に、格付けが高い債券ほど、デフォルトのリスクは低くなります。
- 分散投資: 複数の発行体に分散投資することで、一つの発行体がデフォルトした場合の損失を軽減することができます。
- 投資ポートフォリオの見直し: 定期的に投資ポートフォリオを見直し、リスク許容度に合わせて資産配分を調整します。
- 専門家への相談: 債券投資に関する知識や経験が少ない場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することも有効です。
デフォルトリスクを完全に回避することはできませんが、これらの対策を講じることで、リスクを軽減し、安全な債券投資を行うことができます。

デフォルトは誰にとっても避けたい事態です。発行体と投資家がそれぞれの立場で対策を講じることが重要です。
まとめとやるべきアクション
この記事では、債券投資におけるデフォルトについて、その定義、原因、影響、対策などを詳しく解説しました。デフォルトは、債券投資において最も深刻なリスクの一つであり、投資家は十分な注意を払う必要があります。格付けの確認、分散投資、投資ポートフォリオの見直しなど、様々な対策を講じることで、デフォルトのリスクを軽減し、安全な債券投資を目指しましょう。
企業のニュースを見るときに「借入金」や「売上」の情報を確認し、その企業の資金繰りの安全性を想像してみましょう。日頃から企業の財務状況に関心を持つことが、デフォルトリスクを回避するための第一歩となります。

債券投資は奥が深く、リスクも伴います。この記事を参考に、知識を深め、慎重な投資判断を心がけてください。


