お金の土台を作る

ボーナス100万円がある家計。通常月が赤字でも大丈夫?

年間の黒字は、埋めている側の額で決まっています。

このページの要点

厚生労働省は、賞与を「あらかじめ支給条件は決められているがその額の算定方法が決定されていないもの」として特別に支払われた給与に分類しています。毎月20,000円の不足は1年で240,000円。賞与1,000,000円があれば年間は760,000円の黒字ですが、賞与が240,000円まで下がると年間はちょうど0円になります。半減しても260,000円の黒字は残る一方、通常月の不足は毎月そのままです。なお残業代は、額が毎月変わっても「きまって支給する給与」に含まれます。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 現金給与総額
  2. 現金給与総額
  3. 所定外給与

わかる 2 問

  1. 家計の安定性
  2. 年間収支

見抜く 3 問

  1. 特別給与
  2. 家計の安定性
  3. 特別給与

ケースで考える 5 問

  1. 通常収入
  2. 年間収支
  3. 臨時収入
  4. 現金給与額
  5. ボーナス依存

判断する 2 問

  1. 年間収支
  2. 通常収入

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

厚生労働省は、給与を次のように分けています。

それぞれ、どういう給与ですか。

答え きまって支給する給与 … あらかじめ定められた支給条件、算定方法によって支給される給与/所定内給与 … きまって支給する給与のうち、所定外労働給与以外のもの/所定外給与 … 所定の労働時間を超える労働などに対して支給される給与/特別に支払われた給与 … 一時的又は突発的理由に基づくものや、3ヵ月を超える期間ごとに算定されるもの

一つだけ、算定の間隔で分けています。

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現金給与総額

  • きまって支給する給与(定期給与)= 所定内給与 + 所定外給与
  • 特別に支払われた給与(特別給与)

現金給与総額は、この二つの合計額。所定外給与は、きまって支給する給与の中に入る。

きまって支給する給与は、支給条件と算定方法があらかじめ定められているもの。その中を、所定外労働給与とそれ以外に分けたのが所定外給与と所定内給与です。特別に支払われた給与だけは、一時的・突発的なものか、算定が3ヵ月を超える期間ごとに行われるものという分け方になっています。分ける基準が、ほかと違います。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

現金給与総額は、きまって支給する給与と_との合計額です。

  • A 特別に支払われた給与 正解

    正解です。賞与などが入るほうです。

  • B 所定内給与

    所定内給与は、きまって支給する給与の中にあります。

  • C 所定外給与

    所定外給与も、きまって支給する給与の中にあります。

  • D 事業所が定めた手当の合計

    そのような項目は、資料にありません。

賞与などが入るほうです。

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現金給与総額 → きまって支給する給与 + 特別に支払われた給与きまって支給する給与 → 所定内給与 + 所定外給与

所定内給与と所定外給与を足すと、きまって支給する給与に戻る。

資料は「『現金給与総額』とは、『きまって支給する給与』と『特別に支払われた給与』との合計額である」としています。所定内給与と所定外給与は、きまって支給する給与を分けたものなので、足すと二重に数えることになります。分類の階層を取り違えると、同じ額を二度足してしまいます。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 特別に支払われた給与には、賞与は含まれない

    夏季、年末賞与等も含めるとされています。

  • B 所定内給与には、残業代が含まれる

    所定内給与は、所定外労働給与以外のものです。

  • C 所定外給与は、きまって支給する給与に含まれる 正解

    通ります。額が毎月変わっても、こちら側です。

  • D 現金給与額は、所得税を差し引いたあとの金額である

    差し引く以前の総額とされています。

額が毎月変わっても、こちら側です。

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資料に書いてあること

  • きまって支給する給与は、所定外労働給与を含む
  • 所定内給与は、きまって支給する給与のうち所定外労働給与以外
  • 所定外給与は、時間外手当、早朝出勤手当、休日出勤手当、深夜手当等
  • 現金給与額は、所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く以前の総額

名前が「きまって」でも、額が毎月同じという意味ではない。

資料は「きまって支給する給与」を「所定外労働給与を含む」としています。だから残業代は、額が毎月変わっても、きまって支給する給与の中に入ります。所定内給与は、そこから所定外労働給与を除いたものです。賞与は特別に支払われた給与に含まれ、現金給与額は所得税や社会保険料などを差し引く前の総額です。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

賞与は年2回で合計1,000,000円あり、年間の収支は760,000円の黒字でした。

この家計は、大丈夫と言えますか。

  • A 大丈夫と言える

    黒字であることと、毎月回っていることは別です。

  • B 通常月は足りない 正解

    正解です。黒字は、賞与が埋めた結果です。

  • C 賞与があれば安全

    賞与は、額の算定方法が決まっていないものとされています。

  • D 判断する材料がない

    通常月の数字も賞与の額も分かっているので、判断できます。

黒字は、賞与が埋めた結果です。

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通常月だけを見る

  • 毎月 −20,000円
  • 12か月で −240,000円
  • 毎月足りない形が続く

賞与を足す

  • 年2回で +1,000,000円
  • 年間 +760,000円
  • 足りない分を埋めている

金額はこの回で置いた例。

1,000,000 − 240,000 = 760,000円。年間では黒字ですが、通常月は12か月とも20,000円ずつ足りません。埋めているのは賞与のほうです。厚生労働省は賞与を「あらかじめ支給条件は決められているがその額の算定方法が決定されていないもの」として特別に支払われた給与に分類しています。額が先に決まっているものではありません。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

通常月の不足は1年で240,000円です。賞与がいくらまで下がると、年間の収支がちょうど0円になるかを考えます。

その額は、いくらですか。

  • A 760,000円

    760,000円は、いまの年間の収支です。

  • B 500,000円

    500,000円は、半減したときの賞与です。

  • C 1,000,000円

    1,000,000円は、いまの賞与です。

  • D 240,000円 正解

    正解です。不足の額と、同じになります。

不足の額と、同じになります。

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  • いまの賞与(円)
  • 年間が0円になる賞与(円)

差は760,000円。割合では76.0%減まで、年間は黒字のまま。

賞与をXとすると、X − 240,000 = 0 なので X = 240,000円です。いまの1,000,000円から240,000円まで、760,000円ぶん下がってよいことになります。割合でいえば76.0%減まで年間は黒字のまま。ところが、そのときも通常月は毎月20,000円ずつ足りません。年間の黒字は、賞与が埋めているだけです。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 賞与は、特別に支払われた給与に分類される/所定外給与は、きまって支給する給与に含まれる/現金給与額は、所得税などを差し引く前の総額である

名前と、額が動くかどうかは別です。

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賞与を除いた収入だけで、12か月分を足し直してみる

年間が黒字だから、家計は回っていると読む

賞与は「あらかじめ支給条件は決められているがその額の算定方法が決定されていないもの」。

賞与が特別に支払われた給与に入ること、所定外給与がきまって支給する給与に含まれること、現金給与額が差し引く前の総額であることは、いずれも資料に書かれています。一方、きまって支給する給与には残業代が含まれるので、毎月同じ額とはかぎりません。賞与は「その額の算定方法が決定されていないもの」として挙げられています。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

「年間で黒字なのだから、この家計は安定している」と考えました。

この考え方は、どうですか。

  • A 通常月で見る 正解

    正しい見方です。埋めている側が減ると、すぐ効きます。

  • B 年間黒字なら安定

    年間が黒字でも、通常月は毎月足りていません。

  • C 賞与も収入のうち

    収入であることは確かですが、額は先に決まっていません。

  • D 合計で見れば十分

    合計だけでは、途中で足りなくなるかが分かりません。

埋めている側が減ると、すぐ効きます。

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メリット

  • 年間で足すと、黒字になっている
  • 賞与が76.0%減るまで、年間の黒字は保てる

デメリット

  • 通常月は12か月とも20,000円ずつ足りない
  • 賞与は、額の算定方法が決定されていないものとされている
  • 賞与が入るまでは、不足が積み上がる

年間の合計と、途中で足りるかどうかは別の問い。

年間760,000円の黒字は、賞与1,000,000円が240,000円の不足を埋めた結果です。賞与が240,000円まで下がれば年間はちょうど0円、それを下回れば赤字になります。しかも資料は、賞与を額の算定方法が決定されていないものとして分類しています。年間の合計が黒字であることは、通常月が回っていることを意味しません。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

賞与は、特別に支払われた給与に分類されています。

資料が挙げている理由は、どれですか。

  • A 金額が大きいから

    金額の大きさは、理由として挙げられていません。

  • B 額の算定方法が決まっていない 正解

    正解です。支給条件は決まっていても、額は別です。

  • C 年に2回だけだから

    回数ではなく、算定の間隔と算定方法で分けています。

  • D 税率が違うから

    税率の話は、この資料に出てきません。

支給条件は決まっていても、額は別です。

見抜くお金の土台を作る★★★★
特別に支払われた給与に含まれるもの
  • 一時的又は突発的理由に基づき、契約や規則等によらず支払われた給与
  • 支給条件や算定方法が定められていても、算定が3ヵ月を超える期間ごとに行われるもの
  • 夏季、年末賞与等のように、支給条件は決められているが額の算定方法が決定されていないもの
  • 結婚手当等のように、支給事由の発生が不確定なもの

出るかどうかの条件と、いくらになるかは別。

資料は「夏季、年末賞与等のようにあらかじめ支給条件は決められているがその額の算定方法が決定されていないもの」も特別に支払われた給与に含めるとしています。出るかどうかの条件は決まっていても、いくらになるかは先に決まっていない、ということです。だから去年と同じ額を前提に置くと、ずれることがあります。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

通常月は手取り250,000円に対して支出が270,000円で、毎月20,000円足りません。賞与のある月を除くと、この月が12回あります。

1年で、いくら足りませんか。(単位:円)

答え 240000円

20,000 × 12 で、240,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
  • 250,000円/月通常月の手取り
  • 270,000円/月通常月の支出
  • 20,000円毎月の不足
  • 240,000円1年分の不足

この額を、賞与で埋めることになる。金額はこの回で置いた例。

この240,000円が、賞与で埋めることになる額です。通常月だけを並べると、毎月同じだけ足りない形が12回くり返されています。賞与が入るのは年に2回なので、その間は不足が積み上がっていきます。金額は、この回で置いた例です。資料の現金給与額は税や社会保険料を差し引く前の総額なので、ここでいう手取りとは別の数字になります。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

通常月の不足は1年で240,000円、賞与は年2回で合計1,000,000円です。

年間の収支は、いくらですか。(単位:円)

答え 760000円

1,000,000 − 240,000 で、760,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
  1. 賞与 +1,000,000円
  2. − 通常月の不足 240,000円
  3. = 年間の収支 +760,000円

年間の手取り4,000,000円 − 年間の支出3,240,000円 = 760,000円 でも同じ。

別の数え方でも確かめられます。年間の手取りは 250,000 × 12 + 1,000,000 = 4,000,000円、年間の支出は 270,000 × 12 = 3,240,000円で、差は760,000円。どちらの順に足しても同じ答えになります。ただし、この760,000円がどこから来たのかは、足し算の順番では見えません。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

翌年、賞与が半分の500,000円になりました。通常月の不足は変わらず1年で240,000円です。

年間の収支は、いくらですか。(単位:円)

答え 260000円

500,000 − 240,000 で、260,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 賞与1,000,000円のとき(円)
  • 賞与500,000円のとき(円)
  • 賞与が0円のとき(円)

通常月の不足240,000円は、どの場合も変わらない。

賞与が半分になっても、年間ではまだ260,000円の黒字です。ただし通常月の不足は1円も変わっていません。毎月20,000円ずつ足りない形は、賞与が入るまで続きます。年間の合計が黒字であることと、途中で足りなくなるかどうかは、別の問いになります。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

資料は、現金給与額を「差し引く以前の総額」としています。

何を差し引く前の額ですか。

  • A 通勤にかかった交通費

    交通費は、差し引くものとして挙げられていません。

  • B 所得税や社会保険料 正解

    正解です。手元に入る額とは、別の数字です。

  • C 残業代の分

    残業代は、差し引くものではなく含まれるほうです。

  • D 賞与の分

    賞与も、差し引くものではありません。

手元に入る額とは、別の数字です。

ケースお金の土台を作る★★★
現金給与額 → 所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く以前の総額手取り → 差し引いたあとに、実際に受け取る額

統計の数字と、口座に入る額は違う。どちらを使うかを先に決める。

資料は「所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く以前の総額」としています。だから統計に出てくる現金給与額と、口座に振り込まれる額は違います。家計の計算に使うときは、どちらの数字なのかを先に決めることになります。この回で置いた250,000円は、差し引いたあとの手取りとして扱っています。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

年間の手取りは、通常月が 250,000 × 12 = 3,000,000円、賞与が1,000,000円で、合わせて4,000,000円です。

賞与は、年間の手取りの何%ですか。(単位:%)

答え 25%

1,000,000 ÷ 4,000,000 × 100 で、25%です。

ケースお金の土台を作る★★★
1,000,000円÷4,000,000円×10025.0%

年間の手取りの4分の1が賞与です。この割合が大きいほど、賞与が動いたときに家計が受ける影響も大きくなります。厚生労働省の分類では、賞与は額の算定方法が決定されていないものに入るので、この4分の1は毎年同じとはかぎりません。割合を出しておけば、どれだけ揺れうるかが見えます。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

「年間では黒字だ」と聞きました。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 明細が届いた日付

    日付は、収支と関わりません。

  • B 賞与を除いた12か月 正解

    正解です。埋めている側を外して、足し直します。

  • C 振込先の銀行名

    銀行名も、関わりません。

  • D 通帳の記号番号

    記号番号も、関わりません。

埋めている側を外して、足し直します。

判断お金の土台を作る★★★

賞与を外して、通常月だけで12か月分を足す

年間が黒字だから、毎月も回っていると読む

賞与を外すと、1年で240,000円の不足になる。

年間760,000円の黒字でも、賞与を除けば毎月20,000円ずつ足りず、1年で240,000円の不足です。賞与を外して足し直せば、通常月だけで回っているかどうかが出ます。届いた日付も、銀行名も、記号番号も、その区別を教えてくれません。賞与は、額の算定方法が決定されていないものとして分類されています。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

収入を並べて書き出そうとしています。

分けておくのは、どれですか。

  • A 振込があった曜日

    曜日は、収入の性質と関わりません。

  • B 明細の紙の大きさ

    紙の大きさも、関わりません。

  • C 毎月入るかどうか 正解

    正解です。額が先に決まっているかも、別に見ます。

  • D 数字の書き方の癖

    書き方の癖も、関わりません。

額が先に決まっているかも、別に見ます。

判断お金の土台を作る★★★★
収入毎月入るか額が先に決まっているか
所定内給与入る定められている
所定外給与(残業代)入る働いた分で変わる
賞与年に数回算定方法が決定されていない

所定外給与は、額が変わっても「きまって支給する給与」に含まれる。

厚生労働省は、あらかじめ支給条件と算定方法が定められているものと、そうでないものを分けています。ただし残業代は前者に入るのに額は毎月変わるので、名前だけでは決まりません。毎月入るかどうかと、額が先に決まっているかどうかを、それぞれ見ることになります。曜日も、紙の大きさも、書き方の癖も、その区別に関わりません。

出典 厚生労働省「毎月勤労統計調査で使用されている主な用語の説明」 / 2026年9月時点の情報

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