お金の基本

負債の重さをどう測るか

同じ100万円でも、人によって重さは違います。収入に対してどれくらいか、あと何年続くか、率はいくつか。3つの目盛りで測ります。

このページの要点

負債の重さは残高だけでは決まらない。①収入に対する年間返済額の割合 ②返す期限までの残り時間 ③率の3つで測る。手取り年300万円で年60万円返しているなら、割合は20パーセント。割合は「いまの苦しさ」、残り時間は「いつまで続くか」、率は「増えていく速さ」を表す。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 重さを測る3つ
  2. 収入に対する割合
  3. 残り時間
  4. 率も重さの一部

わかる 3 問

  1. 3つの目盛り
  2. 残高だけでは
  3. 割合を出す手順

見抜く 4 問

  1. 重さの判定
  2. 返済の割合
  3. 割合が高いと
  4. 同じ残高でも

ケースで考える 2 問

  1. 重さを測る
  2. 毎月は軽いが

判断する 2 問

  1. 3つを並べて
  2. 負債の重さをどう測るか

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

負債の重さを測るとき、見るべき3つの目盛りはどれですか。

  • A 収入に対する割合、返し終わるまでの残り時間、率 正解

    この3つで、重さが測れます。

  • B 借りた相手、借りた場所、借りた日

    相手や場所は、重さを決めません。

  • C 残高の大きさ、借りた回数、借りた理由

    借りた回数や理由は、いまの重さとは別です。

  • D 毎月の返済額だけ

    毎月の額だけでは、いつまで続くかが分かりません。

収入に対する割合、残り時間、率の3つです。

知るお金の基本★★

負債の重さを測る3つ

  • 収入に対する割合(いまの苦しさ)
  • 返し終わるまでの残り時間(いつまで続くか)
  • 率(増えていく速さ)

残高100万円が重いかどうかは、それだけでは決まりません。年収が300万円の人と1,000万円の人では違いますし、来年終わるのか20年続くのかでも違う。率が高ければ、その間ずっと膨らみ続けます。3つそろって、はじめて重さが測れます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

収入に対する割合は、1年の返済額を__の年収で割って出します。

  • A 手取り 正解

    実際に使えるお金で割ります。

  • B 額面

    額面では、実際より軽く出ます。

  • C 去年

    去年の数字では、いまの状況と合いません。

  • D 来年

    来年の収入は、まだ分かりません。

手取りの年収で割ります。

知るお金の基本★★★
1年の返済額手取りの年収で割ると収入に対する割合

出ていくお金と使えるお金を、同じ土俵で比べる

額面から税金や社会保険料が引かれたあとの、実際に使えるお金が手取りです。返済はそこから出ていくので、割るのも手取りにそろえます。額面で割ると、実際より軽い数字が出てしまう。使えるお金と出ていくお金を、同じ土俵で比べます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

「返し終わるまでの残り時間」を見ると、何が分かりますか。

  • A その負担が、あと何年続くのか 正解

    あと何年続くかが分かります。

  • B その負債が、いくら減ったのか

    減った額は、別の数字です。

  • C その負債の、率が高いか低いか

    率は、3つめの目盛りです。

  • D その負債を、いつ借りたのか

    借りた日は、いまの重さとは別です。

その負担が、あと何年続くのかが分かります。

知るお金の基本★★
  • あと1年合計60万円
  • あと5年合計300万円
  • あと10年合計600万円

毎月5万円の返済。残り時間が総額を決める

毎月5万円の返済でも、あと1年なら60万円、あと10年なら600万円です。残り時間は、これから出ていく総額を決めます。同時に、その間は毎月の自由なお金が減り続けるということでもある。金額と期間は、必ず両方を見ます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次の説明は、負債の率について正しいですか。

  • A 率が高いほど、返している間ずっと費用がかかり続ける 正解

    返している間、ずっとかかり続けます。

  • B 率は、借りるときだけ関係する

    借りたあとも、ずっと関係します。

  • C 率が高くても、毎月の返済額が同じなら重さは同じ

    率が高いと、元本が減るのが遅くなります。

  • D 率は、返す総額には影響しない

    率は、返す総額を大きく変えます。

率が高いほど、返している間ずっと費用がかかります。

知るお金の基本★★★

年3%

  • 100万円に対して
  • 1年で3万円の利息

年15%

  • 100万円に対して
  • 1年で15万円の利息

同じ100万円でも、年3パーセントなら1年で3万円、年15パーセントなら15万円の利息がつきます。毎月の返済額が同じでも、率が高ければ元本が減るのが遅く、返す期間が長くなる。率は、返している間ずっと効き続ける目盛りです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

それぞれの目盛りと、そこで分かることを対応させてください。

答え 収入に対する割合 … いまの苦しさ/残り時間 … いつまで続くか/率 … 増えていく速さ

目盛りごとに、分かることが違います。

わかるお金の基本★★★
目盛り分かること
いまの苦しさ収入に対する割合毎月どれだけ圧迫されているか
続く長さ残り時間あと何年出ていくか
増える速さ返している間の費用

3つは別々のことを教えてくれます。割合が低くても20年続くなら軽いとは言えず、期間が短くても率が高ければ費用は重い。1つだけを見て「大丈夫」と判断すると、ほかの2つで詰まります。3つそろえて、はじめて全体が見えます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

負債を残高だけで見ていると、何が分かりませんか。

  • A いまの暮らしをどれだけ圧迫しているか、いつまで続くか、どれだけ増えるか 正解

    この3つは、残高からは読み取れません。

  • B その負債の、金額の大きさ

    金額の大きさは、残高に出ています。

  • C その負債を、誰から借りたか

    相手は、重さを決めません。

  • D その負債の、名前や種類

    名前や種類も、重さを決めません。

圧迫の度合い、続く長さ、増える速さが分かりません。

わかるお金の基本★★★

残高を出発点にして、3つの目盛りで測る

残高の大きさだけで、重い・軽いを決める

残高100万円という数字は、大きさだけを表します。同じ100万円でも、年収300万円の人が20年かけて年15パーセントで返すのと、年収600万円の人が2年で年2パーセントで返すのでは、まったく別のものです。残高は出発点であって、重さそのものではありません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

収入に対する割合を出す手順を、正しい順に並べてください。

答え 1年の返済額を出す → 手取りの年収を出す → 割って、割合を出す

返済額、手取り年収、割り算の順です。

わかるお金の基本★★★
  1. 毎月の返済額 × 12 = 1年の返済額
  2. 手取りの年収を出す
  3. 返済額 ÷ 手取り年収 = 割合

毎月の返済額を12倍して1年ぶんにし、手取りの年収も1年ぶんにそろえてから割ります。単位をそろえることが要点です。減らす方法を探すのは、割合が出たあと。数字を見てから、動かすかどうかを決めます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

それぞれの説明が、負債の重さの見方として正しいかどうかを判定してください。

  • A 割合が低くても、残り時間が長ければ出ていく総額は大きくなる 正解

    長く続けば、総額は大きくなります。

  • B 割合が低ければ、残り時間は見なくてよい

    残り時間も、必ず見ます。

  • C 望ましい割合の水準は、誰にとっても同じ数字である

    基準は、貸し手や事情によって違います。

  • D 率が低ければ、割合も自動的に低くなる

    率と割合は、別の目盛りです。

割合が低くても、長く続けば総額は大きくなります。

見抜くお金の基本★★★★
望ましい割合はいくつか
  • 貸し手や商品で基準が違う
  • 家族構成や住まいでも変わる
  • 自分の割合を出して、変化を追うほうが役に立つ

望ましい水準は、貸し手や商品によって基準が違い、家族構成や住まいの形でも変わります。ひとつの数字を覚えるより、自分の割合を出して、去年と比べたり、返済が終わったあとの姿を思い描いたりするほうが役に立ちます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

手取りが月25万円の人が、毎月5万円を返済しています。

1年の返済額は、手取りの年収の何パーセントにあたりますか。

答え 20%

年60万円 ÷ 年300万円 = 20パーセントです。

見抜くお金の基本★★★★
  • 60万円1年の返済額
  • 300万円手取りの年収
  • 20%割合

手取り年収は25万円 × 12で300万円、返済は5万円 × 12で60万円。割ると20パーセントです。この数字が出れば、去年と比べたり、返済が終わったあとに月5万円が自由になることを見通したりできます。月額のままでは、この見通しは立ちません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

収入に対する返済の割合が高いと、暮らしのうえで何が起きやすいですか。

  • A 急な出費に回せるお金が少なくなり、新たに借りることでしのぎやすくなる 正解

    余裕が薄くなり、借りてしのぐ形になりやすくなります。

  • B 急な出費が、起きにくくなる

    割合は、出費の起きやすさを変えません。

  • C 返済が、自動的に早く終わる

    割合が高くても、返済が早く終わるわけではありません。

  • D 手取りの収入が、増えていく

    返済は、収入を増やしません。

急な出費に回せるお金が少なくなります。

見抜くお金の基本★★★★
返済の割合が高い急な出費に回せるお金が薄いので借りてしのぐ

すぐ使える資産があれば、この経路を断てる

手取り300万円のうち60万円が返済に固定されていれば、残りは240万円。ここから生活費を出すので、余裕は薄くなります。急な出費があったとき、すぐ使える資産がなければ借りるしかない。負債が負債を呼ぶ形になりやすいのは、この経路です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

残高がどちらも100万円の負債A(年15パーセント・あと2年)と負債B(年2パーセント・あと20年)について、正しい見方はどれですか。

  • A 重さの中身が違う。Aは費用が重く、Bは長く続く 正解

    中身が違うので、並べて比べます。

  • B 残高が同じなので、重さも同じである

    残高が同じでも、重さは違います。

  • C Aのほうが期間が短いので、必ず軽い

    期間が短くても、費用は重いことがあります。

  • D Bのほうが率が低いので、必ず軽い

    率が低くても、長く続きます。

重さの中身が違います。片方は費用、片方は長さです。

見抜くお金の基本★★★★★
残り
負債A年15%2年
負債B年2%20年
どちらが重いか状況による

Aは1年で15万円の利息がつきますが、2年で終わります。Bは1年で2万円ですが、20年続きます。どちらが重いかは、いまの家計に何が効くかで変わる。「必ずこちらが軽い」とは言えません。3つの目盛りを並べて、自分の状況に当てはめて判断します。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Iさんは、自分の負債がどれくらい重いのかを確かめようとしています。

このときに行うべきことを、すべて選んでください。

答え 1年の返済額を、手取りの年収で割る/それぞれの負債が、あと何年続くかを書く/それぞれの率を書き出す

割合、残り時間、率の3つをそろえます。

ケースお金の基本★★★★

重さを測る3つ

  • 1年の返済額 ÷ 手取りの年収 = 割合
  • それぞれの負債の残り年数
  • それぞれの率

毎月の額だけでは、いつまで続くか分かりません。残高がいちばん大きいものだけを見ると、率の高い小さな負債を見落とします。3つの目盛りを全部の負債について書き出す。そこまでやって、はじめて全体の重さが測れます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Jさんの返済は毎月8,000円で、家計にはほとんど響いていません。ただ、残りはあと18年あります。

この状況を、どう読むのが適切ですか。

  • A いまの割合は低いが、あと18年で合計およそ173万円が出ていく。長さも重さの一部 正解

    長さも、重さの一部です。

  • B 毎月が軽いので、まったく問題はない

    総額を見ないと、判断できません。

  • C 毎月が軽いのだから、残り年数は関係ない

    残り年数は、総額を決めます。

  • D 18年もあるので、いま返し方を変えても意味がない

    早く返せば、その先の年数ぶんが自由になります。

毎月は軽くても、18年で合計は大きくなります。

ケースお金の基本★★★★★
  • 8,000円毎月
  • 96,000円1年で
  • およそ173万円18年で

8,000円 × 12か月 × 18年で、およそ173万円です。毎月の額だけを見ていると、この総額は見えません。18年のあいだ、この分は使えないお金として固定される。それが必要な負債かどうかを判断するには、月額と総額の両方を見る必要があります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

負債の重さを判断するとき、いちばん大事なことは何ですか。

  • A 3つの目盛りを並べてから判断すること 正解

    3つ並べれば、見落としが減ります。

  • B 1つの目盛りだけで、早く判断すること

    1つだけでは、必ず見落とします。

  • C 望ましい水準の数字を、暗記しておくこと

    望ましい水準は、事情によって変わります。

  • D ほかの人と、残高を比べること

    他人とは、事情が違います。

3つの目盛りを並べてから判断することです。

判断お金の基本★★★★

割合・残り時間・率の3つを並べてから判断する

1つの目盛りだけを見て、重い・軽いを決める

1つだけを見ると、必ずどこかを見落とします。割合が低くて安心していたら18年続いていた、期間が短くて安心していたら率が高かった。3つ並べる手間は一度きりで、そのあとは同じ表を更新するだけです。人と比べても、事情が違えば意味がありません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

この回で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A 重さは残高では決まらない。収入に対する割合・残り時間・率の3つで測る 正解

    3つの目盛りをそろえる回でした。

  • B 負債は、残高が大きいほど重い

    残高は、出発点にすぎません。

  • C 毎月の返済額が小さければ、負債は軽い

    毎月が軽くても、長く続くことがあります。

  • D 率が低ければ、負債の重さは気にしなくてよい

    率が低くても、長く続けば総額は大きくなります。

割合・残り時間・率の3つで測ります。

判断お金の基本★★★★★

負債の重さをどう測るか

  • 収入に対する割合 → いまの苦しさ
  • 残り時間 → いつまで続くか
  • 率 → 増えていく速さ

割合はいまの苦しさ、残り時間はいつまで続くか、率は増えていく速さ。3つの中身が違うので、1つでは測れません。望ましい水準は事情によって変わるので、自分の数字を出して追うことが役に立ちます。次回は、複数ある負債をどの順で返していくかに進みます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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