お金の基本

資産が増える2つの道

資産が増える道は2つあります。収入から回す分と、資産そのものが生む分。はじめは前者しか効きませんが、育ってくると後者が追いついてきます。

このページの要点

資産が増える道は、収入から回す分と、資産が生む分の2つ。はじめは種が小さいので、生む分はごくわずかで、増える速さはほぼ回した額で決まる。月2万円を年3%で積むと、資産が生む額が年24万円に届くのは20年を超えたあたり。ただし生む分は約束されたものではなく、減ることもある。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 2つの道
  2. 収入から回す分
  3. 資産が生む分
  4. 生む分の不確かさ

わかる 3 問

  1. 増え方の順序
  2. 2つの道の性格
  3. どちらが先に効くか

見抜く 4 問

  1. 100万円が生む額
  2. 入れ替わる時期
  3. 2つの道の判定
  4. 生む分を使い切ると

ケースで考える 2 問

  1. 2つを並べて見る
  2. 率ばかり追いかける

判断する 2 問

  1. まず種を作る
  2. 資産が増える2つの道

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

次の説明は、資産が増える道について正しいですか。

  • A 収入から回す分と、資産そのものが生む分の、2つの道がある 正解

    この2つで、資産は増えていきます。

  • B 資産が増える道は、収入から回す分だけである

    資産が生む分も、増える道の1つです。

  • C 資産が増える道は、資産が生む分だけである

    収入から回す分も、増える道の1つです。

  • D 資産は、何もしなくても勝手に増えていく

    何もしなければ、増えるとは限りません。

収入から回す分と、資産が生む分の2つです。

知るお金の基本★★

資産が増える2つの道

  • 収入から回す分(自分で決められる)
  • 資産が生む分(資産の大きさに左右される)

毎月の給料から積み立てる分が1つめ。預金の利息、株式の配当、貸している部屋の家賃などが2つめです。どちらも資産を増やしますが、性格がまったく違います。1つめは自分で決められ、2つめは持っている資産の大きさに左右される。分けて見ると、いま何が効いているかが分かります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

「収入から回す分」とは、どういうものですか。

  • A 入ってきたお金のうち、使わずに資産に移した分 正解

    使わずに残った分が、資産に移ります。

  • B 資産が生んだ利息や配当のこと

    利息や配当は、資産が生む分のほうです。

  • C 資産の値段が上がった分のこと

    値段が上がった分も、生む分のほうです。

  • D 将来もらう予定のお金のこと

    まだ受け取っていないものは、含まれません。

入ってきたお金のうち、使わずに資産に移した分です。

知るお金の基本★★
入ってきたお金のうち使わずに残した分資産に移る

自分の手で大きさを決められる道

給料が30万円で支出が28万円なら、残りの2万円が回せる分です。この道は、自分の手で大きさを決められます。収入を増やすか支出を減らせば、回せる額は増える。資産が小さいうちは、こちらが増える速さのほとんどを決めています。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

「資産が生む分」にあたるのは、次のうちどれですか。

  • A 預金の利息や、株式の配当 正解

    持っていることから生まれます。

  • B 毎月の給料

    給料は、働くことから生まれます。

  • C 受け取った贈り物

    贈り物は、資産が生んだものではありません。

  • D 節約してういたお金

    節約した分は、収入から回す側に入ります。

預金の利息や、株式の配当などです。

知るお金の基本★★★
どこから生まれるかどちらの道か
利息・配当持っていること資産が生む分
給料働くこと収入から回す分
節約でういたお金使わないこと収入から回す分

持っていることから生まれるものが、この道です。給料は働くことから生まれ、節約は使わないことから生まれるので、どちらも収入から回す側に入ります。生む分は、資産が大きくなるほど大きくなる。だから育つのに時間がかかります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

資産が生む分は、額が変わることも、入らなくなることも__。

  • A あります 正解

    変わることも、入らなくなることもあります。

  • B ありません

    額が変わらない保証はありません。

  • C 禁じられています

    禁じられているわけではありません。

  • D 決まっています

    決まっているものではありません。

額が変わることも、入らなくなることもあります。

知るお金の基本★★★

生む分は変わりうるものとして、あてにしすぎない

毎年必ず入るものとして、計画に組み込む

利息の率は変わりますし、配当は出ないこともあります。貸している部屋が空けば家賃は入りません。「持っていれば自動的に入る」という保証はどこにもない。だから計画を立てるときは、生む分をあてにしすぎないほうが安全です。ここは、はっきり押さえておくところです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

資産が育っていく順序を、正しく並べてください。

答え 収入から回して、種を大きくする → 生む分が少しずつ増えていく → 生む分が回す分に近づいてくる

回して種を作り、生む分が育ち、やがて近づきます。

わかるお金の基本★★★
  1. 収入から回して、種を大きくする
  2. 生む分が少しずつ増えていく
  3. 生む分が回す分に近づいてくる

順序は飛ばせません。生む分は資産の大きさに比例するので、種が小さいうちはどれだけ待っても大きくならない。まず回す。これが唯一の入口です。最後の段階まで届くかどうかは人によりますが、少なくとも順番はこの通りになります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの道と、その性格を対応させてください。

答え 収入から回す分 … 自分で決められる/資産が生む分 … 資産の大きさで決まる/どちらにも共通 … 増えるほど次の年が有利になる

決められるものと、決まってしまうものがあります。

わかるお金の基本★★★

収入から回す分

  • 自分で決められる
  • 今日から変えられる
  • 種が小さいうちの主役

資産が生む分

  • 資産の大きさで決まる
  • 時間がかかる
  • 育つほど効いてくる

回す分は今日から変えられますが、生む分は資産が大きくならない限り増えません。ただ、どちらで増やしても翌年の元手が大きくなる点は同じです。今年回した2万円は、来年から生む側にも加わる。2つの道はつながっています。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

資産が小さいうちは、2つの道のどちらが増える速さを決めますか。

  • A 収入から回す分。生む分は、種が小さいうちはごくわずかにしかならない 正解

    種が小さいうちは、回す額の影響が大きくなります。

  • B 資産が生む分。率さえ高ければ、種の大きさは関係ない

    種が小さいと、率を上げても額は小さいままです。

  • C 両方が、はじめから同じくらい効く

    はじめは、大きさに差があります。

  • D どちらも効かず、時間だけが決める

    時間だけでは、種は大きくなりません。

収入から回す分が、増える速さを決めます。

わかるお金の基本★★★★
  • 100万円が年3%で生む年3万円
  • 月2万円を回す年24万円

種が小さいうちは、回す額のほうがずっと大きい

100万円を年3パーセントで置いても、生む分は年3万円です。同じ年に月2万円ずつ回せば年24万円。8倍の差があります。種が小さいうちは、率をどう上げても回す額には追いつきません。まず回すことが、いちばん効く時期があるということです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

100万円を、年3パーセントで置いているとします。

この資産が1年で生む額は、いくらになりますか。

答え 3万円

100万円 × 3パーセント = 3万円です。

見抜くお金の基本★★★★
  • 100万円資産
  • 年3%
  • 3万円(月2,500円)1年で生む額

月にすれば2,500円です。この額を見ると、種が小さいうちは生む分に頼れないことが分かります。逆に800万円あれば、同じ率でも年24万円。生む分は、率よりも資産の大きさに強く左右されます。だから最初にやることは、種を大きくすることになります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

月2万円を年3パーセントで積み立て続けると、資産が生む分が積み立て分に追いつくのは、およそどのくらい先になりますか。

  • A 20年を超えたあたり 正解

    20年を超えたあたりで、生む分が上回ります。

  • B 3年ほど

    3年では、残高がまだ小さすぎます。

  • C 7年ほど

    7年でも、まだ届きません。

  • D 追いつくことはない

    続ければ、いつかは追いつきます。

20年を超えたあたりです。

見抜くお金の基本★★★★★
  1. 10年後残高283万円/生む額 年8万円
  2. 20年後残高664万円/生む額 年19万円
  3. 24年後残高851万円/生む額 年25万円

10年後の残高は約283万円で、その年に生む額は約8万円。20年後は残高約664万円で約19万円。24年たつと約851万円になり、生む額は約25万円と、積み立てている年24万円を上回ります。追いつくまでには、かなりの時間がかかるということです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの説明が、2つの道の見方として正しいかどうかを判定してください。

  • A 種が小さいうちに率ばかり追いかけても、額としては大きくならない 正解

    額としての差は、種の大きさに縛られます。

  • B 率を高くすれば、種の大きさに関係なく大きく増える

    種が小さいと、率を上げても額は限られます。

  • C 生む分は、いったん増えれば必ず増え続ける

    率も配当も、下がることがあります。

  • D 回す分を増やしても、資産の増え方は変わらない

    回す分は、増え方を直接動かします。

種が小さいうちは、率を上げても額は小さいままです。

見抜くお金の基本★★★★
  • 1万円100万円の年1%
  • 3万円100万円の年3%
  • 2万円

100万円の1パーセントは1万円、3パーセントでも3万円。差は2万円です。同じ手間を回す額を増やすほうに使えば、もっと大きく動くこともあります。率が効いてくるのは、種が育ってからです。順番を取り違えないことが、この回のねらいです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

資産が生んだ分を、その都度すべて使ってしまうと、どうなりますか。

  • A 種が大きくならないので、生む分もそれ以上増えなくなる 正解

    戻さなければ、種は同じ大きさのままです。

  • B 生む分だけが、自動的に増えていく

    使い切れば、生む分は増えません。

  • C 種が自然に大きくなっていく

    種は、自然には大きくなりません。

  • D 生む分が、翌年は倍になる

    倍になる仕組みはありません。

種が大きくならないので、生む分も増えなくなります。

見抜くお金の基本★★★★
資産が生んだ分
  • 戻す → 種が大きくなり、翌年の生む分も増える
  • 使う → 種は同じ大きさのまま

生んだ分を戻せば、翌年はその分だけ大きな種から生まれます。使ってしまえば、種は同じ大きさのまま。複利の回で見た「利息が利息を生む」形になるかどうかは、生んだ分を戻すかどうかで決まります。使うこと自体が悪いのではなく、そのぶん育たないというだけのことです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんは、資産をどう増やしていくか考え始めたところです。

はじめに行うべきことを、すべて選んでください。

答え 毎月いくら回せるかを確かめる/いま持っている資産が、1年でいくら生んでいるかを出す/2つを並べて、どちらが大きいかを見る

回せる額、生んでいる額、その比較の3つです。

ケースお金の基本★★★★

はじめに出す3つ

  • 毎月いくら回せるか
  • いまの資産が1年で生む額
  • 2つを並べて、どちらが大きいか

2つを並べると、いまどちらが主役かが分かります。回す分のほうがずっと大きければ、率を探すより回す額を見直すほうが効きます。生む分は変わりうるものなので、毎年必ず入る前提で計画を立てるのは危うい。まず、いまの位置を数字で押さえます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Bさんの資産は50万円です。年1パーセントから年3パーセントへ移す方法を、何日もかけて調べています。毎月の家計は見直していません。

この状況をどう読むのが適切ですか。

  • A 50万円では率を上げても差は年1万円。回せる額の見直しのほうが、動く額は大きいことがある 正解

    数字を並べると、どちらが大きく動くか分かります。

  • B 率を上げることが最優先なので、この使い方は正しい

    最優先かどうかは、種の大きさで変わります。

  • C 資産が50万円では、何をしても意味がない

    50万円でも、回す額を増やせば育ちます。

  • D 家計の見直しは、資産が大きくなってから行うべきである

    家計の見直しは、種が小さいときほど効きます。

50万円では、率の差は年1万円にしかなりません。

ケースお金の基本★★★★★

率を上げる

  • 50万円の1%→3%
  • 年5,000円→15,000円
  • 差は年1万円

回す額を増やす

  • 月3,000円ういたら
  • 年36,000円
  • 差は年3.6万円

50万円の1パーセントは5,000円、3パーセントで15,000円。差は年1万円です。一方、家計を見直して月3,000円ういたら年36,000円。同じ手間なら、どちらが大きく動くかは数字を並べれば分かります。率を上げることが無意味なのではなく、いまはもう一方のほうが効きやすいということです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

資産を増やしていくうえで、はじめに置くべき考え方はどれですか。

  • A 種が小さいうちは、回す額のほうが大きく効く 正解

    種を作れるのは、回す道だけです。

  • B 種の大きさにかかわらず、率がいちばん効く

    種が小さいと、率の効き目は限られます。

  • C 生む分が増えるまで、何もしないで待つ

    待っていても、種は大きくなりません。

  • D 回す額は、資産が大きくなってから増やせばよい

    回すのが遅れるほど、育つ時間が減ります。

種が小さいうちは、回す額のほうが大きく効きます。

判断お金の基本★★★★

いまどちらの時期にいるかを数字で確かめてから決める

種の大きさを見ないまま、率だけを追いかける

生む分は資産に比例するので、種がなければ生まれません。そして種を作れるのは、回す道だけです。時期によって効く道が違う、というだけの話で、率が無意味なのではありません。いまどちらの時期にいるかを、数字で確かめてから決めます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

この回で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A 増える道は2つ。種が小さいうちは回す分が効き、育つと生む分が効いてくる。生む分は約束されていない 正解

    時期と、不確かさの両方を押さえた回でした。

  • B 資産は、率さえ高ければいくらでも増える

    種が小さいうちは、率の効き目は限られます。

  • C 資産が生む分だけを頼りにすればよい

    生む分は、約束されたものではありません。

  • D 収入から回すことは、資産が大きくなってから始めればよい

    始めるのが遅れるほど、育つ時間が減ります。

時期で効く道が変わり、生む分は約束されていません。

判断お金の基本★★★★★

資産が増える2つの道

  • 収入から回す分:自分で決められる、はじめの主役
  • 資産が生む分:資産の大きさに比例し、育つと効いてくる
  • 生む分は変わりうる。あてにしすぎない

回す分は自分で決められ、生む分は資産の大きさに左右される。月2万円を年3パーセントで積んでも、生む分が追いつくのは20年を超えたあたりです。そして生む分は、変わることも入らなくなることもある。次回は、資産の値段がどうやって決まるのかを見ていきます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

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