お金の基本

純資産の変化を読む

去年より35万円増えた。それだけでは、何が良かったのか分かりません。動いた場所まで見ると、次に何をすればよいかが見えてきます。

このページの要点

純資産の変化は、4つに分けて読める。①収入から回した分 ②負債が減った分 ③資産の値打ちが動いた分 ④減っていった分。合計が同じでも、内訳が違えば意味が違う。自分で動かせるのは①と②で、③は自分では決められない。だから①②が続いているかを見る。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 変化の4つの内訳
  2. 合計だけでは
  3. 自分で動かせる分
  4. 比べる相手

わかる 3 問

  1. 変化を読む手順
  2. 内訳と金額
  3. なぜ分けるのか

見抜く 4 問

  1. 内訳を足すと
  2. 今年の純資産
  3. 変化の判定
  4. 値動きで増えた年

ケースで考える 2 問

  1. 変化を読む
  2. 減った年

判断する 2 問

  1. 動かせる部分を見る
  2. 純資産の変化を読む

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

純資産の変化は、どの4つに分けて読めますか。

  • A 収入から回した分、負債が減った分、値打ちが動いた分、減っていった分 正解

    この4つで、変化の中身が分かります。

  • B 春の分、夏の分、秋の分、冬の分

    季節では、原因が分かりません。

  • C 現金の分、預金の分、投資の分、住まいの分

    置き場所別では、原因が分かりません。

  • D 自分の分、家族の分、会社の分、国の分

    持ち主別では、原因が分かりません。

回した分、負債の減り、値打ちの動き、減価の4つです。

知るお金の基本★★★

純資産の変化・4つの内訳

  • 収入から回した分(自分で動かせる)
  • 負債が減った分(自分で動かせる)
  • 資産の値打ちが動いた分(市場が決める)
  • 減っていった分(年数が決める)

4つのうち、上の2つは自分の行動で動きます。値打ちの動きは市場が決め、減価は年数が決めます。だから増えていても、動いていたのが自分の行動なのか、それ以外なのかで意味がまったく違う。合計だけでは、そこが分かりません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次の説明は、純資産の変化について正しいですか。

  • A 同じ35万円の増加でも、内訳が違えば意味が違う 正解

    続けられる増え方かどうかが変わります。

  • B 35万円増えていれば、内訳にかかわらず同じ意味である

    内訳によって、来年の見通しが変わります。

  • C 内訳は、専門家でないと分けられない

    引き算だけで分けられます。

  • D 内訳を見ても、次に何をすべきかは分からない

    内訳が、次に動かす場所を教えてくれます。

同じ増加でも、内訳が違えば意味が違います。

知るお金の基本★★★

値動きが30万円の場合

  • 合計 +35万円
  • 来年は同じとは限らない

積み立てと返済が30万円の場合

  • 合計 +35万円
  • 来年も同じことができる

35万円のうち30万円が値動きによるものなら、来年は同じようにいかないかもしれません。逆に30万円が積み立てと返済によるものなら、来年も同じことができます。続けられる増え方かどうかは、内訳を見ないと分かりません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

4つの内訳のうち、自分の行動で動かせるのはどれですか。

  • A 収入から回した分と、負債が減った分 正解

    この2つは、自分で決められます。

  • B 値打ちが動いた分と、減っていった分

    値動きと年数は、自分では決められません。

  • C 4つとも、自分で動かせる

    半分は、自分では決められません。

  • D 4つとも、自分では動かせない

    半分は、自分で決められます。

収入から回した分と、負債が減った分の2つです。

知るお金の基本★★★
誰が決めるか次の行動に
収入から回した分自分つながる
負債が減った分自分つながる
値打ちが動いた分市場つながらない
減っていった分年数つながらない

毎月いくら回すか、いくら返すかは自分で決められます。市場の値動きや、車の年式が古くなることは決められません。だから見るべきは、動かせる2つが続いているかどうか。動かせない部分に一喜一憂しても、次の行動にはつながりません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

純資産の変化を読むとき、比べる相手は__の自分です。

  • A 去年 正解

    同じやり方で数えた去年となら、差が意味を持ちます。

  • B 他人

    事情の違う他人とは、比べようがありません。

  • C 平均

    平均は、自分の事情を映しません。

  • D 将来

    将来の数字は、まだありません。

比べる相手は、去年の自分です。

知るお金の基本★★
  1. 去年140万円
  2. 今年175万円
  3. +35万円

年齢も働き方も家族構成も違う他人と比べても、意味のある情報は出てきません。同じやり方で数えた去年の自分となら、その差はそのまま自分の1年の動きを表します。数え方をそろえておくことが、比べられる条件になります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

純資産の変化を読む手順を、正しい順に並べてください。

答え 去年と今年の純資産を並べる → 差を出す → 差を4つの内訳に分ける

並べ、差を出し、4つに分けます。

わかるお金の基本★★★
  1. 去年と今年の純資産を並べる
  2. 差を出す(+35万円)
  3. 差を4つの内訳に分ける

差だけを見て「増えた」で止めると、次の行動が出てきません。4つに分けると、動かせる部分が続いているかが分かる。目標を決めるのは、そのあとです。何が効いていたかを知らずに目標だけ立てても、達成の道筋が見えません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの動きと、1年ぶんの金額を対応させてください。

答え 毎月2万円の積み立て … 年24万円のプラス/返済で減った負債 … 年18万円のプラス/車の売値が下がった … 年12万円のマイナス

動きごとに、金額も向きも違います。

わかるお金の基本★★★
  • 積み立て+24万円
  • 負債の減り+18万円
  • 車の減価−12万円

合計だけでは、相殺されて見えなくなる

積み立ては12倍して24万円、返済で減った元本が18万円、車は年12万円ぶん下がりました。プラスとマイナスが混ざっているので、合計だけでは相殺されて見えなくなる。分けて並べると、それぞれの大きさが分かります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

変化を4つに分けるのは、何のためですか。

  • A 次に何を動かせばよいかが分かるから 正解

    動かす場所が、分かるようになります。

  • B 合計の金額を、大きくできるから

    分けても、合計は変わりません。

  • C 計算が、簡単になるから

    分けるほうが、手間はかかります。

  • D 他人と比べやすくなるから

    他人とは、事情が違います。

次に何を動かせばよいかが分かるからです。

わかるお金の基本★★★
4つに分けると
  • 回した分が少ない → 回す額を見直す
  • 負債の減りが遅い → 返済の順番を見直す
  • 減価が大きい → 持ち方を見直す

「積み立ては続いているが、車の減価が大きい」と分かれば、次に考えることが決まります。「値動きで増えただけで、回した分はゼロ」と分かれば、それも次の行動につながる。合計のままでは、どこにも手が伸ばせません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

積み立て+24万円、負債の減り+18万円、車の減価−12万円、値動き+5万円のとき、純資産はいくら増えましたか。

  • A +35万円 正解

    24 + 18 − 12 + 5 = 35万円です。

  • B +59万円

    59万円は、マイナスを引いていない数です。

  • C +42万円

    42万円は、値動きを入れていない数です。

  • D +24万円

    24万円は、積み立てだけの額です。

24 + 18 − 12 + 5 = 35万円です。

見抜くお金の基本★★★★
  • +24万円積み立て
  • +18万円負債の減り
  • −12万円車の減価

プラスが3つとマイナスが1つ。足し引きすると35万円になります。もし合計だけを見ていたら、車の12万円ぶんが目減りしていたことに気づきません。増えた年でも、減っている部分はある。そこが見えるのが、分けることの値打ちです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

去年の純資産は140万円でした。今年は35万円増えています。

今年の純資産は、いくらになりますか。

答え 175万円

140万円 + 35万円 = 175万円です。

見抜くお金の基本★★★★
  1. 去年140万円
  2. 今年175万円
  3. 来年175万円と比べる

来年もこの表を作れば、175万円と比べることになります。3年ぶん並べば、増え方が速まっているのか、緩んでいるのかも見えてきます。1回では点、2回で線、3回で傾きが分かる。続けるほど読み取れることが増えます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの説明が、変化の読み方として正しいかどうかを判定してください。

  • A 増えた年でも、減っている内訳はありうる 正解

    減価は、ほぼ毎年マイナスに働きます。

  • B 純資産が増えていれば、すべての内訳がプラスである

    プラスとマイナスが混ざるのがふつうです。

  • C 値動きで増えた年は、来年も同じだけ増える

    値動きは、来年も同じとは限りません。

  • D 減った年は、努力が足りなかったということである

    動かせない部分の影響で減ることもあります。

増えた年でも、減っている内訳はあります。

見抜くお金の基本★★★★

回した分と返した分が続いているかを見る

合計が減った年を、努力不足と決めつける

車の減価はほぼ毎年マイナスに働きます。値動きは、増える年も減る年もある。だから減った年が、必ずしも行動の問題とは限りません。回した分と返した分が続いていれば、動かせる部分はきちんと動いています。そこを見ます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

増えた35万円のうち、30万円が値動きによるものだった場合、どう読むのが適切ですか。

  • A 自分で動かせた部分は5万円だけ。来年も同じとは限らないので、回す額を見直す材料になる 正解

    動かせた部分を確かめておく意味があります。

  • B 35万円増えたのだから、来年も35万円増える

    値動きは、翌年も同じとは限りません。

  • C 値動きで増えたほうが、努力より価値がある

    価値の比較ではなく、続くかどうかの話です。

  • D 値動きの分は、純資産に入れなくてよい

    値動きの分も、純資産には含まれます。

自分で動かせた部分は5万円だけ、という読み方です。

見抜くお金の基本★★★★★

今年

  • 値動き +30万円
  • 回した分 +5万円
  • 合計 +35万円

値動きがマイナスの年

  • 値動き −20万円
  • 回した分 +5万円
  • 合計 −15万円

値動きは翌年マイナスになることもあります。そのとき、回した分が5万円しかなければ、合計は簡単にマイナスに転じる。増えた年ほど、動かせる部分がいくらだったかを確かめておく意味があります。良い年の数字に慣れないことです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Wさんは、2年目の純資産を出し終えたところです。

このあと行うべきことを、すべて選んでください。

答え 去年と今年の純資産を並べて、差を出す/差を4つの内訳に分ける/自分で動かせた部分がいくらかを確かめる

差を出し、4つに分け、動かせた部分を確かめます。

ケースお金の基本★★★★

2年目にやる3つ

  • 去年と今年を並べて、差を出す
  • 差を4つの内訳に分ける
  • 自分で動かせた部分はいくらか

合計だけで止めると、値動きで増えただけの年を「うまくいった年」と勘違いします。動かせた部分がいくらかまで見れば、来年も続けられるかが分かる。他人との比較は、事情が違うので判断の材料になりません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Xさんの純資産は、今年12万円減りました。内訳を見ると、積み立て+24万円、負債の減り+18万円、車の減価−14万円、値動き−40万円でした。

この年を、どう読むのが適切ですか。

  • A 自分で動かせた部分は+42万円で続いている。減ったのは値動きの影響が大きい 正解

    動かせた部分と、そうでない部分を分けて読みます。

  • B 減っているので、積み立ても返済も間違っていた

    積み立ても返済も、きちんと進んでいます。

  • C 減っているので、来年は積み立てをやめるべきである

    やめると、動かせる部分まで止まります。

  • D 値動きが悪いので、資産をすべて現金にすべきである

    置き場所は、使う時期から決めることです。

動かせた部分は+42万円で、きちんと続いています。

ケースお金の基本★★★★★
  • 積み立て+24万円
  • 負債の減り+18万円
  • 車の減価−14万円
  • 値動き−40万円

合計は−12万円。ただし動かせた部分は+42万円

24+18で42万円。動かせる部分は前年と同じように進んでいます。減ったのは値動きが−40万円だったためで、これは自分では決められない部分です。内訳を見ずに合計だけを見ていたら、続けるべき行動をやめてしまったかもしれません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

純資産の変化を読むとき、いちばん見るべきなのはどこですか。

  • A 自分で動かせた部分が、続いているかどうか 正解

    自分の行動が、そのまま出る部分です。

  • B 合計が、増えているかどうか

    合計は、動かせない部分にも左右されます。

  • C 値動きが、プラスだったかどうか

    値動きは、自分では決められません。

  • D 他人より、増えているかどうか

    他人とは、事情が違います。

自分で動かせた部分が、続いているかどうかです。

判断お金の基本★★★★

回した分と返した分が続いているかを見る

合計の増減だけで、良し悪しを決める

合計は、自分では決められない部分に左右されます。回した分と返した分だけは、自分の行動がそのまま出る。ここが続いていれば、良い年も悪い年もならして前に進みます。合計に一喜一憂すると、続けるべき行動をやめてしまいかねません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

この回で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A 差を4つに分け、自分で動かせた部分が続いているかを見る 正解

    分けて読むことが、この回の要点でした。

  • B 純資産の合計が増えていれば、それでよい

    合計だけでは、続くかどうかが分かりません。

  • C 純資産が減った年は、行動が間違っていたということ

    動かせない部分の影響で減ることもあります。

  • D 値動きで増えた年は、来年も同じだけ増える

    値動きは、来年も同じとは限りません。

4つに分け、動かせた部分が続いているかを見ます。

判断お金の基本★★★★★

純資産の変化を読む

  • 差を4つに分ける(回した分・負債の減り・値打ちの動き・減価)
  • 自分で動かせるのは、上の2つ
  • 動かせた部分が続いているかを見る

回した分と返した分は自分で動かせ、値打ちの動きと減価は自分では決められません。合計が減った年でも、動かせた部分が+42万円なら、行動は続いています。次回は、この純資産をどこまで増やせばよいのかという見方に進みます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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