お金の土台を作る

株式500万円、預金100万円、借金300万円。どこまでが自分の資産?

片方だけが動くとき、差引はその倍の割合で動きます。

このページの要点

東京証券取引所は、一日の値動きの幅を価格水準に応じて制限しています。基準値段2,500円なら制限値幅は上下500円で、1日に20%動きうる幅です。株式5,000,000円・預金1,000,000円・借入金3,000,000円なら差引は3,000,000円。株価が下限まで下がると資産合計は6,000,000円から5,000,000円へ約16.7%減りますが、差引は3,000,000円から2,000,000円へ約33.3%減ります。負債が動かないぶん、差引だけが倍の割合で振れます。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

このレッスンを解く

会員登録なしで解けます。このページには答えと解説を載せています。

目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 基準値段
  2. 制限値幅
  3. 制限値幅

わかる 2 問

  1. 金融資産
  2. 資産一覧

見抜く 3 問

  1. 制限値幅
  2. 評価額
  3. 負債

ケースで考える 5 問

  1. 資産一覧
  2. 制限値幅
  3. 評価額
  4. 負債
  5. 資産一覧

判断する 2 問

  1. 金融資産
  2. 負債

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

制限値幅は、前日の終値又は最終気配値段などを基準として定められます。この基準を_といいます。

  • A 基準値段 正解

    正解です。前日の終値などが、その日の基準になります。

  • B 呼値の単位

    呼値の単位は、注文する値段の刻みのことです。

  • C 売買単位

    売買単位は、何株から売買できるかのことです。

  • D 特別気配

    特別気配は、別の仕組みです。

前日の終値などが、その日の基準になります。

知るお金の土台を作る★★★
基準値段制限値幅
100円未満上下 30円
500円未満上下 80円
3,000円未満上下 500円
10,000円未満上下 1,500円
50,000,000円以上上下 10,000,000円

表の一部。基準値段は、前日の終値又は最終気配値段など。臨時に変更することがある。

資料は「制限値幅は、前日の終値又は最終気配値段など(これを『基準値段』と呼びます)を基準として、以下の表のとおりです」としています。呼値の単位は「売買の注文をする際の値段の刻み」で、別のものです。制限値幅は、東京証券取引所が「一日の売買における値動きの幅を価格水準に応じて一定に制限」するために置いているものです。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

資料の表は、基準値段の水準ごとに制限値幅を定めています。

それぞれ、上下いくらですか。

答え 基準値段 100円未満 … 上下 30円/基準値段 500円未満 … 上下 80円/基準値段 3,000円未満 … 上下 500円/基準値段 10,000円未満 … 上下 1,500円

値段が上がるほど、幅も大きくなります。

知るお金の土台を作る★★★★
基準値段 100円未満 → 上下 30円基準値段 500円未満 → 上下 80円基準値段 3,000円未満 → 上下 500円基準値段 10,000円未満 → 上下 1,500円

幅は額で決まる。基準値段2,500円なら 500 ÷ 2,500 = 20%にあたる。

制限値幅は額で決められているので、基準値段に対する割合は行ごとに変わります。100円未満の行は上下30円なので、たとえば基準値段100円なら30%。3,000円未満の行は上下500円なので、基準値段2,500円なら20%、2,999円なら約16.7%。同じ表でも、値段によって動きうる割合は違います。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 制限値幅は、価格水準にかかわらず同じ額である

    価格水準に応じて、行ごとに違います。

  • B 制限値幅は、臨時に変更することがある 正解

    通ります。資料は、そのとおり書いています。

  • C 呼値の単位は、どの銘柄でも1円である

    銘柄と値段の水準に応じて変わります。

  • D 制限値幅の基準値段は、翌日の終値である

    前日の終値又は最終気配値段などです。

資料は、そのとおり書いています。

知るお金の土台を作る★★★★

資料に書いてあること

  • 一日の値動きの幅を、価格水準に応じて一定に制限している
  • 基準値段は、前日の終値又は最終気配値段など
  • ただし、臨時に制限値幅を変更することがある
  • 2営業日連続で一定の要件に当たると、翌営業日から制限値幅を拡大する

呼値の単位は、銘柄及びその値段の水準に応じて決まる別の仕組み。

資料は「ただし、臨時に制限値幅を変更することがあります」としています。制限値幅は「価格水準に応じて一定に制限」するものなので、水準ごとに額が違います。呼値の単位は「銘柄及びその値段の水準に応じて」決まり、その他の銘柄なら1,000円以下は1円、5,000円以下は5円です。基準値段は前日の終値又は最終気配値段などで、翌日のものではありません。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 呼値の単位」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

この会社員は、証券口座に出ている5,000,000円を自分の資産額だと考えています。

全体を見るには、どうしますか。

  • A 証券口座の額だけで数える

    一つの口座の額では、全体になりません。

  • B 借金を足して合計を出す

    借金は足すのではなく、引きます。

  • C 預金を足し、借金を引く 正解

    正解です。足すものと引くものが、別にあります。

  • D 預金だけを見る

    預金だけでも、全体にはなりません。

足すものと引くものが、別にあります。

わかるお金の土台を作る★★★

証券口座の画面

  • 株式の評価額 5,000,000円
  • 日々動く

全体を並べたとき

  • 株式の評価額 5,000,000円(動く)
  • 預金 1,000,000円
  • 借入金の残高 3,000,000円(動かない)
  • 差引 3,000,000円

同じ人の同じ日の話。見ている範囲だけが違う。

証券口座の評価額は、持っているもののうち一つにすぎません。ほかに預金があれば足し、返す約束のある借入金があれば引きます。この回では 5,000,000 + 1,000,000 − 3,000,000 = 3,000,000円。証券口座の画面の額とは、170万円も違います。しかも株式の評価額は日々動きますが、借入金の残高は動きません。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

全体像を確かめようとしています。

どう並べますか。

  • A 証券口座の評価額だけを見る

    一つの口座では、全体になりません。

  • B 資産と負債を分けて並べる 正解

    正解です。動くものと動かないものが混ざっています。

  • C 借金は見ないでおく

    負債を外すと、差引が出ません。

  • D 預金だけを合計する

    預金だけでも、全体にはなりません。

動くものと動かないものが混ざっています。

わかるお金の土台を作る★★★
区分中身下落前下落後
資産(動く)株式の評価額5,000,000円4,000,000円
資産(動かない)預金1,000,000円1,000,000円
負債(動かない)借入金の残高3,000,000円3,000,000円
差引資産合計 − 負債3,000,000円2,000,000円

動いたのは一行だけ。それでも差引は約33.3%減っている。

資産の側には、株式のように日々動くものと、預金のように動かないものがあります。負債の側は返す約束の額で、株価では動きません。分けて並べれば、どこが動いたのか、動いた結果として差引がどう変わったのかが追えます。一つの口座の額だけを見ても、差引は分かりません。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 制限値幅は、価格水準に応じて定められている/基準値段は、前日の終値又は最終気配値段などである/一定の要件に当たると、翌営業日から制限値幅が拡大される

幅は決まっていますが、小さいとは限りません。

見抜くお金の土台を作る★★★★

1日でどこまで動きうるかを、割合で確かめる

制限があるのだから、大きくは動かないと考える

基準値段2,500円の制限値幅は上下500円。500 ÷ 2,500 = 20%にあたる。

価格水準に応じて定められていること、基準値段が前日の終値又は最終気配値段などであること、2営業日連続で一定の要件に当たれば翌営業日から拡大されることは、いずれも資料に書かれています。一方、借入金は株価では動きません。また基準値段2,500円なら制限値幅は上下500円で、これは20%にあたります。幅があることと、幅が小さいことは別です。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

資産の合計は6,000,000円から5,000,000円になりました。減ったのは約16.7%です。「それなら影響は小さい」と考えました。

このとき、差引はどうなっていますか。

  • A 資産と同じ割合で減っている

    同じ割合にはなりません。分母が違います。

  • B 差引は倍の割合で減る 正解

    正解です。3,000,000円が2,000,000円になりました。

  • C 差引は減っていない

    1,000,000円減っています。

  • D 借金も同じだけ減る

    借入金は動きません。

3,000,000円が2,000,000円になりました。

見抜くお金の土台を作る★★★★★
  • 下落前の資産合計(円)
  • 下落後の資産合計(円)
  • 下落前の差引(円)
  • 下落後の差引(円)

減った額はどちらも1,000,000円。割合は約16.7%と約33.3%で、約2倍の差になる。

減った額はどちらも1,000,000円です。ちがうのは、何で割るかです。資産合計は 1,000,000 ÷ 6,000,000 = 約16.7%。差引は 1,000,000 ÷ 3,000,000 = 約33.3%。負債の3,000,000円が動かないので、割る前の額が小さい差引のほうだけ、割合が大きく出ます。33.3 ÷ 16.7 = 約2倍です。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

同じ1,000,000円の減りなのに、差引のほうが大きな割合で減りました。

それは、なぜですか。

  • A 預金も同時に減るから

    預金1,000,000円は動いていません。

  • B 株数が減ってしまうから

    株数は2,000株のままです。

  • C 借金の利息が増えるから

    この回では利息を置いていません。

  • D 借金は減らないから 正解

    正解です。減らないものが引かれたままだからです。

減らないものが引かれたままだからです。

見抜くお金の土台を作る★★★★
1,000,000円の減り
  • 資産合計 6,000,000円で割る → 約16.7%
  • 差引 3,000,000円で割る → 約33.3%

負債3,000,000円が動かないので、差引のほうが分母が小さくなる。

資産のうち動いたのは株式だけで、預金も借入金も動いていません。それでも差引は 資産 − 負債 なので、負債が同じ額のまま残ると、差引は資産より小さい額からのスタートになります。小さい額から同じ1,000,000円を引けば、割合は大きく出ます。負債が多いほど、この差は開きます。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

株式の評価額が5,000,000円、預金が1,000,000円、借入金の残高が3,000,000円あります。

資産の合計から負債を引くと、いくらですか。(単位:円)

答え 3000000円

6,000,000 − 3,000,000 で、3,000,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 株式の評価額(円)
  • 預金(円)
  • 借入金の残高(円)
  • 差引(円)

証券口座の画面に出るのは、いちばん上の5,000,000円だけ。

株式と預金を足すと 5,000,000 + 1,000,000 = 6,000,000円。ここから借入金3,000,000円を引くと3,000,000円です。証券口座の画面には5,000,000円としか出ていませんが、その額だけを見ていると、預金の1,000,000円も借入金の3,000,000円も入っていません。三つを並べて初めて、差引がいくらかが分かります。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

持っている株式の基準値段は2,500円です。資料の表では、2,000円未満は上下400円、3,000円未満は上下500円とされています。

この株式の制限値幅は、上下いくらですか。(単位:円)

答え 500円

2,500円は「3,000円未満」の行に当たります。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 2,500円基準値段
  • 3,000円未満当てはまる行
  • 上下 500円制限値幅
  • 500 ÷ 2,500 = 20%基準値段に対する割合

「2,000円未満」の行(上下400円)ではない。2,500円は2,000円以上だから。

2,500円は2,000円以上なので「2,000円未満」の行には入らず、「3,000円未満」の行に当たります。制限値幅は上下500円です。500 ÷ 2,500 = 0.2 なので、この株式は1日で20%動きうる幅を持っていることになります。資料は「一日の売買における値動きの幅を価格水準に応じて一定に制限」するものだとしています。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

基準値段2,500円の株式を2,000株持っています(2,500 × 2,000 = 5,000,000円)。制限値幅は上下500円です。その日の下限まで下がりました。

株式の評価額は、いくらになりますか。(単位:円)

答え 4000000円

2,000円 × 2,000株 で、4,000,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. 基準値段 2,500円
  2. 制限値幅 上下 500円 → 下限は 2,500 − 500 = 2,000円
  3. 保有株数 2,000株
  4. 評価額 2,000 × 2,000 = 4,000,000円(5,000,000円から1,000,000円減)

株数は変わらないので、株価の下落率20%がそのまま評価額の下落率になる。

株価は 2,500 − 500 = 2,000円。2,000株持っているので 2,000 × 2,000 = 4,000,000円です。5,000,000円から1,000,000円減りました。割合にすると 500 ÷ 2,500 = 20%で、評価額の減り方も同じ20%になります。株数は変わらないので、株価の下がった割合がそのまま評価額の割合になります。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

株式の評価額が5,000,000円から4,000,000円に下がりました。借入金の残高は3,000,000円です。

この借入金は、どうなりますか。

  • A 変わらない 正解

    正解です。返す約束の額は、株価では動きません。

  • B 同じ割合で減る

    株価と連動して減ることはありません。

  • C 半分になる

    半分にもなりません。

  • D 自動で相殺される

    相殺は自動では起きません。

返す約束の額は、株価では動きません。

ケースお金の土台を作る★★
  • 下落前の借入金の残高(円)
  • 下落後の借入金の残高(円)

同じ日に株式の評価額は5,000,000円から4,000,000円へ動いた。負債は動かない。

借入金は返す約束の額なので、株価が下がっても増えも減りもしません。動いたのは資産のほうだけです。だから資産と負債を並べたとき、片側だけが動く形になります。制限値幅は「一日の売買における値動きの幅」を制限するものですが、その制限がかかるのは値段が付く側だけです。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

下落後は、株式の評価額が4,000,000円、預金が1,000,000円、借入金の残高が3,000,000円です。

資産の合計から負債を引くと、いくらですか。(単位:円)

答え 2000000円

5,000,000 − 3,000,000 で、2,000,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  1. 株式の評価額 4,000,000円
  2. 預金 1,000,000円 → 資産合計 5,000,000円
  3. 借入金の残高 3,000,000円(動かない)
  4. 差引 5,000,000 − 3,000,000 = 2,000,000円(はじめは3,000,000円)

証券口座の画面では、5,000,000円が4,000,000円になったようにしか見えない。

4,000,000 + 1,000,000 = 5,000,000円から、借入金3,000,000円を引いて2,000,000円です。はじめは3,000,000円だったので、1,000,000円減りました。証券口座の画面だけを見ていると5,000,000円が4,000,000円になっただけに見えますが、全体を並べると、差引は3分の2になっています。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

値動きする資産を持っています。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 資産と負債の今の額 正解

    正解です。差引が分かって初めて、動いた幅が読めます。

  • B 証券会社が設立された年

    設立年は、差引とは関わりません。

  • C 取引所の立会時間の長さ

    立会時間も、差引とは関わりません。

  • D 銘柄の名前の由来

    名前の由来も関わりません。

差引が分かって初めて、動いた幅が読めます。

判断お金の土台を作る★★★

動く前に、資産と負債を並べて差引を出しておく

証券口座の評価額だけを、自分の資産額として見ておく

同じ1,000,000円の減りが、資産合計では約16.7%、差引では約33.3%になった。

この回では、株式の評価額が1,000,000円減ったとき、資産合計は約16.7%、差引は約33.3%減りました。どちらの割合になるかは、預金と借入金がいくらあるかで決まります。設立年も立会時間も名前の由来も、その割合を教えてくれません。動く前に並べておけば、動いたときに何が起きるかが先に分かります。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

同じ20%の下落でも、差引への効き方は人によって違います。

何を確かめれば、その違いが分かりますか。

  • A その日の売買代金の順位

    売買代金の順位は、差引とは関わりません。

  • B 保有している銘柄の数

    銘柄の数だけでは、差引は決まりません。

  • C 残っている負債の額 正解

    正解です。負債が多いほど、差引の振れは大きくなります。

  • D 取引所に上場した年

    上場した年も、差引とは関わりません。

負債が多いほど、差引の振れは大きくなります。

判断お金の土台を作る★★★★
負債 0円 → 差引6,000,000円 → 1,000,000円の減りは 約16.7%負債 3,000,000円 → 差引3,000,000円 → 同じ減りが 約33.3%

株も下落率も同じ。違うのは負債がいくら残っているかだけ。

この回では、資産合計6,000,000円・負債3,000,000円で、差引は約33.3%減りました。もし負債がなければ、差引は資産合計と同じで約16.7%の減りにとどまります。逆に負債がもっと多ければ、差引の割合はさらに大きくなります。同じ株の同じ下落でも、負債がいくら残っているかで、効き方が変わります。

出典 JPX「内国株の売買制度 > 制限値幅」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

このレッスンを解く