お金の土台を作る

株価が30%上昇。自分のお金は本当に増えた?

画面の数字と、確定した数字は別のものです。

このページの要点

国税庁は、上場株式等の譲渡益の税率を20%(所得税15%、住民税5%)とし、復興特別所得税は基準所得税額に2.1%を掛けて計算するとしています。取得費10,000,000円の株が30%上がると評価額は13,000,000円で、画面には3,000,000円の増加が出ます。売れば税は609,450円で、手元に残る増加分は2,390,550円。売らずに翌月元の水準へ戻れば、残るのは0円です。同じ3,000,000円が、確定させるかどうかで二つに割れます。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 実現益
  2. 実現益
  3. 実現益

わかる 2 問

  1. 評価益
  2. 純資産

見抜く 3 問

  1. 評価益
  2. 評価益
  3. 実現益

ケースで考える 5 問

  1. 価格変動
  2. 実現益
  3. 純資産
  4. 価格変動
  5. 純資産

判断する 2 問

  1. 評価益
  2. 流動性

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

上場株式等に係る譲渡益の税率は20%で、内訳は所得税15%と_5%です。

  • A 復興特別所得税

    復興特別所得税は、別に2.1%を掛けて計算します。

  • B 住民税 正解

    正解です。資料の税率の表に、そのまま書かれています。

  • C 事業税

    事業税は出てきません。

  • D 固定資産税

    固定資産税でもありません。

資料の税率の表に、そのまま書かれています。

知るお金の土台を作る★★★
区分税率
上場株式等に係る譲渡所得等(譲渡益)20%(所得税15%、住民税5%)
一般株式等に係る譲渡所得等(譲渡益)20%(所得税15%、住民税5%)
復興特別所得税基準所得税額に2.1%を掛けて計算

復興特別所得税は、平成25年から令和29年までの各年分について所得税と併せて申告・納付する。

資料の表は「上場株式等に係る譲渡所得等(譲渡益) 20%(所得税15%、住民税5%)」としています。復興特別所得税はこの20%とは別に、基準所得税額に2.1%を掛けて計算するもので、平成25年から令和29年までの各年分について所得税と併せて申告・納付するとされています。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

資料は、譲渡益の計算方法と税率を示しています。

それぞれ、どう定められていますか。

答え 譲渡所得等の金額 … 総収入金額(譲渡価額)− 必要経費(取得費+委託手数料等)/所得税 … 15%/住民税 … 5%/復興特別所得税 … 基準所得税額に2.1%を掛けて計算

一つだけ、掛ける相手が違います。

知るお金の土台を作る★★★★
譲渡所得等の金額 → 総収入金額(譲渡価額)− 必要経費(取得費+委託手数料等)所得税 → 譲渡益に15%住民税 → 譲渡益に5%復興特別所得税 → 基準所得税額に2.1%

上場株式等も一般株式等も、表では20%(所得税15%、住民税5%)とされている。

所得税と住民税は譲渡益に掛けますが、復興特別所得税だけは基準所得税額に掛けます。だから 3,000,000 × 2.1% = 63,000円ではなく、450,000 × 2.1% = 9,450円です。また譲渡益そのものも、譲渡価額ではなく、そこから取得費と委託手数料等を引いた額です。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 上場株式等の譲渡益の税率は、所得税だけで20%である

    20%の内訳は、所得税15%と住民税5%です。

  • B 譲渡益は、売ったときの譲渡価額そのものである

    取得費と委託手数料等を引いた額です。

  • C 上場株式等の譲渡損失は、一般株式等の譲渡所得等の金額から控除できる

    控除することはできない、と書かれています。

  • D 復興特別所得税は、基準所得税額に2.1%を掛けて計算する 正解

    通ります。譲渡益に直接掛けるのではありません。

譲渡益に直接掛けるのではありません。

知るお金の土台を作る★★★★

資料に書いてあること

  • 上場株式等に係る譲渡所得等(譲渡益)は20%(所得税15%、住民税5%)
  • 譲渡所得等の金額 = 譲渡価額 − 必要経費(取得費+委託手数料等)
  • 復興特別所得税額は、基準所得税額に2.1%を掛けて計算する
  • 上場株式等に係る譲渡損失は、一般株式等に係る譲渡所得等の金額から控除できない

株式等の譲渡は、他の所得と区分して計算する「申告分離課税」とされている。

資料は「復興特別所得税額は、基準所得税額に2.1パーセントの税率を掛けて計算します」としています。20%の内訳は所得税15%と住民税5%。譲渡益は譲渡価額から必要経費(取得費+委託手数料等)を引いた額です。また「上場株式等に係る譲渡損失の金額を一般株式等に係る譲渡所得等の金額から控除することはできません」とされています。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

「評価額が3,000,000円増えた。それだけ自由に使えるお金が増えた」と考えました。

この3,000,000円は、いまどうなっていますか。

  • A まだ使える形ではない 正解

    正解です。株式のまま持っている状態です。

  • B 3,000,000円使える

    現金として増えているわけではありません。

  • C 半分は使える

    半分でもありません。

  • D 売らなくても入金される

    売らなければ、代金は入りません。

株式のまま持っている状態です。

わかるお金の土台を作る★★★

画面に出ている数字

  • 評価額 13,000,000円
  • 増加額 3,000,000円

手元にあるもの

  • 株式(売っていない)
  • 現金の増加 0円

評価額は「いま売ったらいくらか」を示した数字。

増えたのは、持っている株式の評価額です。手元にあるのは株式であって、現金ではありません。使える形にするには売ることになりますが、そのときには税がかかります。しかも売らないうちに株価が下がれば、増加額そのものが変わります。画面の数字は、その時点で売ったらいくらかを示しているだけです。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

四つの数字が出てきました。

純資産の増加として確定しているのは、どれですか。

  • A 評価額の増加 3,000,000円

    売るまで動く数字です。

  • B 売ったときの譲渡価額 13,000,000円

    ここから税を納めるので、増加分ではありません。

  • C 税引き後の 2,390,550円 正解

    正解です。売って、税を納めたあとの額です。

  • D はじめの取得費 10,000,000円

    もともと自分が出したお金です。

売って、税を納めたあとの額です。

わかるお金の土台を作る★★★★
数字中身確定しているか
3,000,000円評価額の増加していない(株価で動く)
13,000,000円売った代金ここから税を納める
609,450円税額納める額
2,390,550円税を引いた増加分している

取得費10,000,000円は、もともと自分が出したお金。

評価額の増加は、売るまで動きます。譲渡価額13,000,000円は売った代金そのもので、ここから税を納めます。取得費は、もともと自分が出したお金です。売って税を納めたあとに、はじめの10,000,000円を超えて残った2,390,550円が、確定した増加分になります。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 上場株式等に係る譲渡益の税率は、所得税15%と住民税5%である/譲渡所得等の金額は、譲渡価額から取得費と委託手数料等を引いて計算する/復興特別所得税は、基準所得税額に2.1%を掛けて計算する

税がかかるのは、譲渡したときです。

見抜くお金の土台を作る★★★★

画面の増加額から税を引いて、残る額を出しておく

評価額の増加額を、そのまま自由に使えるお金として数える

この回では、3,000,000円の増加が、確定させれば2,390,550円、確定させなければ0円になった。

税率の内訳、譲渡所得等の金額の計算方法、復興特別所得税の掛け方は、いずれも資料に書かれています。一方、資料が定めているのは「株式等を譲渡したとき」の課税で、評価額が上がっただけの時点の話ではありません。また上場株式等の譲渡損失を一般株式等の譲渡所得等の金額から控除することはできない、とされています。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

「30%上がったから、3,000,000円もうかった」と言いました。

この言い方は、どうですか。

  • A 3,000,000円もうかった

    売っていないので、まだ額が決まりません。

  • B まだ確定していない 正解

    正解です。売るまで、額は決まりません。

  • C 税金の分だけ減る

    売れば税が引かれますが、売るとは限りません。

  • D 元の水準に戻った

    この時点では、まだ戻っていません。

売るまで、額は決まりません。

見抜くお金の土台を作る★★★★
  • 画面に出た増加額(円)
  • 売った場合に残る額(円)
  • 売らずに戻った場合(円)

同じ3,000,000円が、確定させるかどうかで二つに割れる。

評価額は、その時点で売ったらいくらかを示す数字です。売れば税が引かれて2,390,550円になり、売らずに株価が戻れば0円になります。どちらになるかは、まだ決まっていません。3,000,000円という数字は、いまのところどちらでもない状態を指しています。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

評価益と、売って確定した利益は、どちらも「利益」と呼ばれます。

二つは、何が違いますか。

  • A 評価益のほうが額が大きい

    額の大小の話ではありません。上がることも下がることもあります。

  • B 売って初めて額が決まる 正解

    正解です。評価益は、まだ動く数字です。

  • C 評価益は証券会社が保証する

    保証されるものではありません。

  • D 実現益は値上がりしない

    確定した利益は、そもそも動きません。

評価益は、まだ動く数字です。

見抜くお金の土台を作る★★★★
値上がりした3,000,000円
  • 売らない → 評価益のまま。株価が動けば一緒に動く(元に戻れば0円)
  • 売る → 譲渡益として額が決まり、税609,450円を引いて2,390,550円が残る

資料が課税を定めているのは、譲渡したときのほう。

評価益は、いま売ったらいくらかを示す数字なので、株価が動けば一緒に動きます。売って確定した利益は、譲渡価額から取得費と委託手数料等を引いた額として決まり、そこに税がかかります。決まった額から税を引いた残りが、純資産に残る分です。この回では、3,000,000円が2,390,550円になりました。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

取得費10,000,000円で買った上場株式が、30%上がりました。

いまの評価額は、いくらですか。(単位:円)

答え 13000000円

10,000,000 × 1.3 で、13,000,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
  • 取得費(円)
  • いまの評価額(円)
  • 画面に出る増加額(円)

取得費10,000,000円と上昇率30%は、この回で置いた例。

画面には13,000,000円と出て、買ったときより3,000,000円多く見えます。ただしこれは、いま売ったらいくらになるかを示した数字です。実際に売ったわけではないので、まだ手元には何も入っていません。この回では、この3,000,000円がどこまで自分のものになるかを追います。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

13,000,000円で売ったとします。取得費は10,000,000円、委託手数料は0円とします。譲渡益は3,000,000円です。

所得税15%、復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)、住民税5%を合わせると、税額はいくらですか。(単位:円)

答え 609450円

450,000+9,450+150,000 で、609,450円です。

ケースお金の土台を作る★★★★★
  1. 譲渡所得等の金額 13,000,000 − 10,000,000 = 3,000,000円
  2. 所得税 3,000,000 × 15% = 450,000円
  3. 復興特別所得税 450,000 × 2.1% = 9,450円
  4. 住民税 3,000,000 × 5% = 150,000円
  5. 合計 609,450円(合計の率にすると20.315%)

委託手数料は0円として置いた。資料の式では必要経費に含まれる。

所得税は 3,000,000 × 15% = 450,000円。復興特別所得税は「基準所得税額に2.1パーセントの税率を掛けて計算します」なので 450,000 × 2.1% = 9,450円。住民税は 3,000,000 × 5% = 150,000円。合わせて609,450円です。合計の率にすると20.315%で、3,000,000 × 20.315% = 609,450円と一致します。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

翌月、株価は元の水準へ戻りました。前月に13,000,000円で売って税609,450円を納めた人は現金12,390,550円を持ち、売らずに持ち続けた人の株式は10,000,000円に戻っています。

二人の持ち高の差は、いくらですか。(単位:円)

答え 2390550円

12,390,550 − 10,000,000 で、2,390,550円です。

ケースお金の土台を作る★★★★★
  • 売った人の現金(円)
  • 売らなかった人の株式(円)

同じ株、同じ値動き。ちがうのは確定させたかどうかだけ。

同じ株を同じだけ持ち、同じ値動きを見ていた二人です。ちがうのは、上がった時点で確定させたかどうかだけ。売った人には税を引いた2,390,550円が残り、売らなかった人には何も残りませんでした。画面に出ていた3,000,000円は、確定させれば2,390,550円になり、確定させなければ0円になります。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

売らずに持ち続けていたところ、翌月に株価が元の水準へ戻りました。

画面に出ていた3,000,000円の増加は、どうなりましたか。

  • A そのまま残る

    評価額は元の水準に戻っています。

  • B 半分だけ残る

    半分も残りません。増加額は0円になります。

  • C 残らない 正解

    正解です。評価額は10,000,000円に戻りました。

  • D 税金だけが残る

    売っていないので、税もかかりません。

評価額は10,000,000円に戻りました。

ケースお金の土台を作る★★★
  1. 買ったとき評価額 10,000,000円
  2. 30%上昇評価額 13,000,000円(画面の増加 3,000,000円)
  3. 翌月評価額 10,000,000円(増加 0円)

売っていなければ、税もかからないかわりに、増加分も残らない。

評価額は、その時点で売ったらいくらかを示した数字です。株価が元に戻れば、評価額も10,000,000円に戻り、増加額は0円になります。売っていないので税もかかりません。前月に画面で見た3,000,000円は、どこにも残りませんでした。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

13,000,000円で売って、税609,450円を納めました。

手元に入る合計は、いくらですか。(単位:円)

答え 12390550円

13,000,000 − 609,450 で、12,390,550円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 13,000,000円譲渡価額
  • 609,450円税額
  • 12,390,550円手元に入る合計
  • 10,000,000円はじめに出したお金
  • 2,390,550円確定した増加分

画面に出ていた3,000,000円との差609,450円が、税の分。

はじめに出したお金は10,000,000円だったので、増えたのは 12,390,550 − 10,000,000 = 2,390,550円です。画面に出ていた3,000,000円との差は609,450円で、これが税の分。純資産に残るのは、画面の数字から税を引いたあとの額になります。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

持っているものの評価額が上がりました。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 売って手元に残る額 正解

    正解です。画面の数字とは、別の額になります。

  • B 上がった日が何曜日か

    曜日は、残る額と関わりません。

  • C 証券会社の設立年

    設立年も関わりません。

  • D 銘柄コードの番号

    コードの番号も関わりません。

画面の数字とは、別の額になります。

判断お金の土台を作る★★★

画面の増加額から税を引いて、確定させたときに残る額を出す

画面の増加額を、そのまま自由に使えるお金として数える

3,000,000円は、売れば2,390,550円、売らずに戻れば0円になった。

この回では、画面に出ていた3,000,000円が、売れば2,390,550円、売らずに戻れば0円になりました。どちらも3,000,000円ではありません。曜日も、設立年も、コードの番号も、その額を教えてくれません。画面の増加額から税を引いてみれば、確定させたときにいくら残るかが先に分かります。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

純資産の増減を書き出します。値上がりした分を、どう扱うか決めます。

書き出すときに分けておくのは、どれですか。

  • A 確定した分と未確定の分 正解

    正解です。未確定の分は、あとから変わります。

  • B 買った月と売った月の違い

    月の区別では、確定したかどうかは分かりません。

  • C 証券口座の口座番号

    口座番号も関わりません。

  • D 取引した時間帯

    時間帯も関わりません。

未確定の分は、あとから変わります。

判断お金の土台を作る★★★★
確定した分 2,390,550円 → 株価が動いても変わらない未確定の分 3,000,000円 → 翌月に0円になった

どちらも同じ一つの値上がりから出てきた数字。

この回では、確定していない3,000,000円が翌月に0円になりました。確定した2,390,550円のほうは、そのあと株価が動いても変わりません。同じ「増えた」でも、あとから変わるものと変わらないものがあります。買った月も、口座番号も、時間帯も、その区別を教えてくれません。

出典 国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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