お金の基本

借りる前に確かめること

借りられる額は、貸す側が決めた天井です。返せる額は、自分の家計が決めます。自分の数字を先に出してから、条件を見ます。

このページの要点

借りる前に決めるのは、目的・必要な額・いつまでに返すかの3つ。借りられる額は貸す側の判断で、返せる額は自分の家計から出す。返済負担率で重さを確かめ、総額・費用込みの年率・遅延損害金の率を契約前に見る。借りない・時期をずらす・額を減らすも、並べて比べる。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

このレッスンを解く

会員登録なしで解けます。このページには答えと解説を載せています。

目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 借りる前に決める
  2. 返済負担率
  3. 目的の分け方
  4. 借りないも選択肢

わかる 3 問

  1. 借りられる額と返せる額
  2. 借りる前の手順
  3. 借りる前の判定

見抜く 4 問

  1. 目的と考えること
  2. 審査に通ったから
  3. 負担率を出す
  4. 借りずに済ませる手

ケースで考える 2 問

  1. 契約する前の点検
  2. 条件が悪いとき

判断する 2 問

  1. 返せる額から決める
  2. 借りる前に

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

借りる前に、まず自分で決めておくべきことは何ですか。

  • A 何のために借りるのか、いくら必要か、いつまでに返すのか 正解

    自分の側の3つを、先に決めます。

  • B どの会社が、いちばん早く貸してくれるか

    手続きの速さは、負担の大きさを決めません。

  • C いくらまで借りられるか

    借りられる額と、必要な額は別のものです。

  • D 手続きが、いちばん簡単なのはどこか

    手続きの簡単さは、返す額を変えません。

目的、必要な額、返す期限の3つです。

知るお金の基本★★★

借りる前に決める3つ

  • 何のために借りるのか
  • いくら必要なのか
  • いつまでに返すのか

この3つが決まっていないと、条件を比べることもできません。目的が曖昧なら本当に必要かどうかも判断できず、必要な額が決まっていなければ勧められるまま多く借りることになります。いつまでに返すかは、そのまま総額を決めます。自分の側の3つを固めてから、初めて外の条件を見ます。ここまでの回と同じ順番です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

収入に対して、返済額がどれくらいの割合かを表したものを、返済__率といいます。

  • A 負担 正解

    収入に対する、返済額の割合のことです。

  • B 利息

    利息率は、借入にかかる金利のことです。

  • C 進捗

    進捗率は、物事の進み具合を表します。

  • D 完了

    完了率も、進み具合を表す言葉です。

収入に対する返済額の割合が、返済負担率です。

知るお金の基本★★★
  • 月20万円手取り
  • 3万円毎月の返済
  • 15%返済負担率

手取り月20万円の人が毎月3万円返しているなら、割合は15パーセントです。この割合が大きいほど、生活に使えるお金が減り、予定外の出費に耐えにくくなります。金額だけを見ると「3万円くらいなら」と思えても、割合に直すと重さが見えます。金利のときと同じで、割合と金額の両方で見ます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

借りる目的を考えるとき、有効な分け方はどれですか。

  • A 使えばなくなるものか、返し終わったあとも手元に残るものか 正解

    残るかどうかで、負担の感じ方が変わります。

  • B 金額が大きいか、小さいか

    金額の大小は、目的の分け方ではありません。

  • C 自分のためか、他人のためか

    誰のためかは、返す負担を変えません。

  • D 急いでいるか、急いでいないか

    急ぎかどうかは、むしろ条件を悪くする材料です。

なくなるものか、あとに残るものかで分けます。

知るお金の基本★★★
借りる目的
  • あとに残るもの:住まい・仕事の道具など
  • 使えばなくなるもの:支払いだけが残る

住まいや仕事の道具のように、返し終わったあとも手元に残るものがあります。一方、旅行や食事のように、使えばなくなるものもあります。どちらが良い悪いではありませんが、後者は「支払いだけが残る」形になります。同じ金額でも、返しているあいだの重さが変わる。目的をこの軸で見ると、判断がはっきりします。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次の説明は、借りるかどうかを考えるときの姿勢として正しいですか。

  • A 「借りない」「時期をずらす」「額を減らす」も、並べて比べるべき選択肢である 正解

    並べて初めて、借りる案の良し悪しが分かります。

  • B 借りると決めたら、あとは条件を比べるだけでよい

    借りるかどうかも、比べるべき対象です。

  • C 借りないという選択肢は、検討する意味がない

    有力な選択肢の1つになります。

  • D 必要なら、条件にかかわらず借りるべきである

    条件しだいで、見送るという判断もあります。

借りないことも、並べて比べる選択肢の1つです。

知るお金の基本★★★

借りない・時期をずらす・額を減らすも並べて比べる

借りることを前提に、どこから借りるかだけを比べる

選択肢を「どこから借りるか」だけに絞ると、借りること自体が前提になります。しかし実際には、時期をずらす、額を減らす、そもそも借りない、という道もあります。並べてみて初めて、借りる案の良し悪しが分かります。比べる相手がいない案は、良いか悪いかを判断できません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

「借りられる額」と「返せる額」の関係として、正しいのはどれですか。

  • A 別のもの。借りられる額は貸す側の判断で、返せる額は自分の家計が決める 正解

    決めている人が、そもそも違います。

  • B 同じもの。借りられる額まで借りて、問題ない

    上限まで借りると、余裕がなくなります。

  • C 借りられる額のほうが、いつも小さい

    ふつうは、借りられる額のほうが大きくなります。

  • D 返せる額は、貸す側が決めてくれる

    返せる額は、自分で計算するものです。

別のものです。返せる額は、自分の家計が決めます。

わかるお金の基本★★★

借りられる額

  • 貸す側が決める上限
  • 回収の見込みから決まる
  • 自分の予定は入っていない

返せる額

  • 自分の家計が決める
  • 収入・支出・備えから
  • 予定外にも耐えられる範囲

借りられる額は、貸す側が回収の見込みから決めた上限です。そこには、あなたの生活の余裕も、この先の予定も入っていません。返せる額は、自分の収入と支出、そして備えから決まります。上限まで借りると、予定外の出費が起きたときに逃げ場がなくなる。上限は目標ではなく、単なる天井です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

借りるかどうかを決めるまでの手順を、正しい順に並べてください。

答え 目的と、必要な額をはっきりさせる → 返せる額と期間を、自分の家計から決める → そのうえで条件を比べ、借りるかどうかを決める

目的と額、返せる範囲、そして条件の順です。

わかるお金の基本★★★
  1. 目的と必要な額をはっきりさせる
  2. 返せる額と期間を家計から決める
  3. 条件を比べて、借りるかどうか決める

先に「いくらまで借りられるか」を聞くと、その数字が基準になってしまいます。上限を知る前に、自分に必要な額と返せる額を出しておく。そうすれば、上限がいくらであっても自分の数字で判断できます。順番を守るだけで、必要以上に借りることを防げます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの説明が、借りる前の考え方として正しいかどうかを判定してください。

  • A 予定外の出費が起きても返し続けられるか、余裕を見て考える 正解

    予定外を織り込んだ額にしておきます。

  • B いまの収入が続く前提で、ぎりぎりまで借りてよい

    収入が続く保証は、どこにもありません。

  • C 審査に通ったのだから、その額は返せるということである

    審査は、貸す側の判断にすぎません。

  • D 金利さえ低ければ、額や期間は気にしなくてよい

    金利だけでなく、額と期間も総額を決めます。

予定外にも耐えられる余裕を見て考えます。

わかるお金の基本★★★

余裕を見て借りると

メリット

  • 予定外の出費に耐えられる
  • 遅れを起こしにくい

デメリット

  • 借りられる額より少なくなる
  • 希望どおりにならないことがある

返済は何年も続きます。そのあいだに、収入が減ることも、大きな出費が起きることもあります。ぎりぎりの額で組むと、そうしたときに遅れが生じます。前回見たとおり、遅れは負担も選択肢も悪化させる。だから最初から、予定外を織り込んだ額にしておく。余裕は無駄ではなく、遅れを防ぐための備えです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

借りる目的と、そこで考えるべきことを対応させてください。

答え 返し終わったあとも手元に残るもの … 残るものの値打ちと、返す総額を比べる/使えばなくなるもの … 支払いだけが残るので、本当に必要か問い直す/ほかの借入を返すための借入 … 返せない状態が変わっていないので、まず相談する

目的によって、考えるべきことが変わります。

見抜くお金の基本★★★★
あとに残るもの考えること
残るものそのもの自体値打ちと総額を比べる
なくなるもの支払いだけ本当に必要か問い直す
借入を返す借入負担の増加借りる前に相談する

残るものなら、その値打ちと総額を比べる形になります。なくなるものなら、支払いだけが残るので必要性を問い直す。ほかの借入を返すための借入は、前回見たとおり状態が変わらないまま負担が増えるので、借りるより先に相談する場面です。目的が違えば、問うべきことも違います。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

「審査に通ったのだから、この額は返せるはずだ」という考え方について、正しいのはどれですか。

  • A 審査は貸す側が回収の見込みを判断したもので、自分が無理なく返せるかとは別 正解

    見ている中身が、そもそも違います。

  • B 正しい。審査に通れば、返せることが保証される

    返せることの保証では、ありません。

  • C 正しい。審査では、家計の余裕まで確かめられている

    生活の余裕までは、見られていません。

  • D 誤り。審査に通っても、必ず返せなくなる

    必ず返せなくなる、ということもありません。

審査は貸す側の判断で、返せるかどうかとは別です。

見抜くお金の基本★★★★

審査が見ているもの

  • 貸したお金の回収の見込み
  • これまでの返済の状況
  • 貸す側にとっての判断

自分が見るべきもの

  • 生活に余裕が残るか
  • 予定外に耐えられるか
  • 自分の家計での判断

審査で見られているのは、貸したお金が返ってくる見込みです。あなたの生活に余裕が残るか、この先の予定に耐えられるかまでは見ていません。だから「通ったから大丈夫」とは言えません。返せるかどうかは、自分の家計から自分で出す。ここは他人に判断を委ねられない部分です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

手取りが月20万円の人が、毎月3万円を返済しています。返済負担率は何パーセントですか。

答え 15%

3万円 ÷ 20万円 = 15パーセントです。

見抜くお金の基本★★★★
  • 手取り20万円
  • 毎月の返済3万円 = 15%

ここに家賃や食費が乗る

割合に直すと、金額だけでは見えない重さが出ます。15パーセントということは、手取りの6分の1以上が返済に回っているということ。ここに家賃や食費が乗るので、残る余裕がどれくらいかが見えてきます。借りる前に、この計算をしておく。すでに借入があるなら、合計で計算します。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

借りる以外に、検討できる手として適切なのはどれですか。

  • A 時期をずらす、額を減らす、公的な支援や貸付の制度を調べる 正解

    どれも、借りる前に検討できる手です。

  • B 別のところから、より多く借りる

    借入を増やすことは、負担を重くします。

  • C 誰にも相談せず、自分で何とかする

    抱え込むほど、選択肢は減っていきます。

  • D 条件を確かめずに、いちばん早いところで借りる

    急ぐほど、条件は悪くなりがちです。

時期をずらす、額を減らす、公的な制度を調べるです。

見抜くお金の基本★★★★

借りる以外の手

  • 時期をずらす
  • 必要な額を減らす
  • 公的な支援や貸付の制度を調べる

急いでいるときほど、借りる以外の道が見えなくなります。しかし、購入の時期を数か月ずらせるなら、そのあいだに備えられます。額を減らせば、返済も軽くなります。困っている場合には、公的な支援や貸付の制度もあります。選択肢を並べてから決めることが、条件の悪い借入を避ける最も確実な方法です。

出典 消費者庁「消費者ホットライン188」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Cさんは、ある借入を申し込むかどうかを最終的に決めようとしています。

契約する前に確かめるべきことを、すべて選んでください。

答え 返す総額と、費用も含めた年率/いまある借入も含めた、返済負担率/遅れたときの遅延損害金の率

総額と年率、返済負担率、遅延損害金の率です。

ケースお金の基本★★★★

契約する前に確かめる3つ

  • 返す総額と、費用込みの年率
  • いまある借入を含めた返済負担率
  • 遅れたときの遅延損害金の率

3つとも契約書に書かれているか、自分で計算できるものです。総額と年率で条件の重さが分かり、負担率で家計に収まるかが分かり、遅延損害金の率で万一のときの備えができます。審査の速さや担当者の印象は、返す金額を1円も変えません。この小カテゴリで見てきたことが、ここに集まります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Dさんが調べたところ、その借入は返済負担率が手取りの35パーセントになり、年率も高めでした。ただ、欲しいものは3か月待てば自分で用意できるものです。

Dさんの判断として、適切な考え方はどれですか。

  • A 3か月待って用意する案と並べ、負担率と総額を比べて決める 正解

    待つ案と並べれば、比べて決められます。

  • B 条件が悪くても、欲しいものなので借りるべきである

    条件を無視すると、あとの負担が重くなります。

  • C 負担率が35パーセントでも、返せるなら問題ない

    35パーセントでは、予定外に耐えにくくなります。

  • D 借りないと決めたのだから、もう何も調べなくてよい

    待つ案の中身も、確かめる価値があります。

待つ案と並べ、負担率と総額を比べて決めます。

ケースお金の基本★★★★

いま借りる

  • すぐ手に入る
  • 負担率は手取りの35%
  • 年率も高め

3か月待つ

  • 手に入るのは3か月後
  • 借入も利息もない
  • そのあいだに用意できる

3か月待てるという事実は、大きな材料です。待てば、条件の悪い借入を避けられます。負担率35パーセントは、手取りの3分の1以上が返済に回るということ。ここに家賃や食費が乗ると、予定外に耐える余裕はほとんど残りません。「待てるかどうか」を先に確かめる。それだけで、条件の悪い借入の多くは避けられます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

借りる額を決めるとき、基準にすべきものは何ですか。

  • A 自分の家計から出した、予定外にも耐えられる返済額 正解

    返せる額から、期間と額を逆算します。

  • B 貸す側が示した、借りられる上限額

    上限は、自分の余裕とは関係ありません。

  • C 周りの人が、いくら借りているか

    他人の金額は、自分の家計を変えません。

  • D 販売する側などが勧めてきた金額

    勧められた金額も、基準にはなりません。

予定外にも耐えられる返済額から決めます。

判断お金の基本★★★★
無理なく返せる毎月の額期間が決まる借りる額

額から入るのではなく、返済額から入る

上限は貸す側が決めた天井で、自分の余裕とは関係ありません。まず毎月いくらまでなら無理なく返せるかを出し、そこから期間と額を逆算する。この順なら、上限がいくらであっても自分の数字で決められます。額から入るのではなく、返済額から入る。ここが借入の判断で、最も大事な順番です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

この回で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A 目的と返せる額を自分で決めてから条件を比べる。借りないことも選択肢に並べる 正解

    自分の数字が先で、条件はそのあとです。

  • B 借りられる上限まで借りるのが、いちばん効率がよい

    上限は目標ではなく、単なる天井です。

  • C 審査に通れば、返せるということである

    審査は、貸す側の判断にすぎません。

  • D 条件は、契約したあとに確かめればよい

    契約する前に、確かめておくものです。

自分の数字を先に決め、借りない案も並べます。

判断お金の基本★★★★★

借りる前に

  • 目的と必要な額をはっきりさせる
  • 返せる額を家計から出す
  • 総額・年率・遅延損害金の率を確かめる
  • 借りない・待つ・減らすも並べる

目的をはっきりさせ、返せる額を家計から出し、そのうえで総額・年率・遅延損害金の率を確かめる。そして「借りない」「待つ」「減らす」も並べて比べる。この順で進めば、条件の悪い借入はかなり避けられます。急いでいるときほど順番が飛びやすいので、型として覚えておきます。次回は、金利の話を時間の側から見直します。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

このレッスンを解く