お金の土台を作る

金利2%の商品と3%の商品。1%差なら気にしなくていい?

1ポイントは、法律が率を動かす最小の幅です。

このページの要点

民法は法定利率を年三パーセントと定め、変動については「一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる」としています。つまり1ポイントが、率を動かす最小の刻みです。元金5,000,000円を10年置くと、年2%で6,094,972円、年3%で6,719,581円。差は624,609円で、単純に掛けた500,000円より124,609円多くなります。元金1,000万円・20年なら差は3,201,639円です。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 金利差
  2. 期間
  3. 期間

わかる 2 問

  1. 金利差
  2. 期間

見抜く 3 問

  1. 金利差
  2. 金利差
  3. 期間

ケースで考える 5 問

  1. 元金
  2. 複利効果
  3. 金利差
  4. 複利効果
  5. 期間

判断する 2 問

  1. 元金
  2. 複利効果

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

民法は、法定利率を年_パーセントとしています。

  • A

    一パーセントではありません。

  • B

    二パーセントでもありません。

  • C 正解

    正解です。第四百四条第2項に書かれています。

  • D

    五パーセントでもありません。

第四百四条第2項に書かれています。

知るお金の土台を作る★★★
条文定め
第四百四条第2項法定利率は、年三パーセントとする
第四百四条第3項三年を一期とし、一期ごとに変動する
第四百四条第4項変動は、一パーセント未満の端数を切り捨てた割合を加算または減算する
第四百四条第5項基準割合は、各月の短期貸付けの平均利率の合計を六十で除した割合

各期の基準割合は法務大臣が告示する。条文からいまの値は分からない。

第四百四条第2項は「法定利率は、年三パーセントとする」としています。ただし第3項で「三年を一期とし、一期ごとに…変動するものとする」とされており、各期の値は法務大臣の告示による基準割合をもとに決まります。だから、いまの期の値が三パーセントのままかどうかは、条文だけでは分かりません。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

民法第四百四条は、法定利率の水準と、その動かし方を定めています。

それぞれ、どう定められていますか。

答え 法定利率 … 年三パーセント/変動の周期 … 三年を一期とし、一期ごとに変動する/変動の刻み … 一パーセント未満の端数は切り捨てる/基準割合 … 各月の短期貸付けの平均利率の合計を六十で除した割合

動かすときの刻みは、1ポイントです。

知るお金の土台を作る★★★★
法定利率 → 年三パーセント(第2項)変動の周期 → 三年を一期とし、一期ごとに変動(第3項)変動の刻み → 一パーセント未満の端数は切り捨て(第4項)基準割合 → 各月の短期貸付けの平均利率の合計を六十で除す。〇・一パーセント未満は切り捨て(第5項)

基準割合は〇・一パーセント刻み、法定利率の変動は一パーセント刻み。

法定利率は年三パーセントで、三年を一期として変動します。変動のときは「一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる」ので、動くとしても1ポイント刻み。一方、そのもとになる基準割合のほうは「〇・一パーセント未満」の切り捨てで、十分の一まで細かく出します。細かく計算したあと、1ポイント刻みに丸めて反映させる形です。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 法定利率は、一度決まると変わらない

    三年を一期として変動する、とされています。

  • B 法定利率の変動は、一パーセント刻みである 正解

    通ります。一パーセント未満は切り捨てられます。

  • C 基準割合は、直近1年の平均から計算する

    60か月分、つまり5年分の平均から計算します。

  • D 延滞した利息を、元本に組み入れることはできない

    一定の条件のもとで、組み入れることができます。

一パーセント未満は切り捨てられます。

知るお金の土台を作る★★★★

条文に書いてあること

  • 法定利率は、年三パーセントとする(第四百四条第2項)
  • 三年を一期とし、一期ごとに変動する(同第3項)
  • 変動は、一パーセント未満の端数を切り捨てて加算または減算する(同第4項)
  • 基準割合は、60か月分の平均利率の合計を六十で除した割合(同第5項)
  • 一年分以上延滞した利息は、催告してもなお支払われないとき、元本に組み入れることができる(第四百五条)

基準割合は〇・一パーセント未満を切り捨てて、法務大臣が告示する。

第四百四条第4項は「その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる」としています。法定利率は第3項により三年を一期として変動します。基準割合は「六年前の年の一月から前々年の十二月までの各月」の平均利率の合計を六十で除したもので、60か月分です。第四百五条は、一年分以上延滞した利息を「元本に組み入れることができる」としています。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条・第四百五条 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

「2%と3%。1%の差なんて、気にしなくていい」と言われました。

元金5,000,000円で10年なら、どうなりますか。

  • A 1%は小さいので気にしない

    額にしてみないと、小ささは決まりません。

  • B 率だけで大小が決まる

    率のほかに、元金と期間が要ります。

  • C 10年で50,000円しか違わない

    50,000円ではありません。もっと大きくなります。

  • D 10年で624,609円ちがう 正解

    正解です。6,094,972円と6,719,581円の差です。

6,094,972円と6,719,581円の差です。

わかるお金の土台を作る★★★

元金5,000,000円・10年

  • 年2% → 6,094,972円
  • 年3% → 6,719,581円
  • 差 624,609円

元金10,000,000円・20年

  • 年2% → 14,859,473円
  • 年3% → 18,061,112円
  • 差 3,201,639円

率の差はどちらも1ポイント。複利は年1回、税と手数料は考えていない。

年2%なら6,094,972円、年3%なら6,719,581円。差は624,609円です。元金の1割を超えます。しかも元金を1,000万円、期間を20年にすると差は3,201,639円になります。1ポイントという数字の小ささは、額の小ささを意味しません。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

第四百四条第5項は、基準割合を「各月における短期貸付けの平均利率…の合計を六十で除して計算した割合」としています。

何か月分の平均から計算していますか。

  • A 12か月

    12か月ではありません。

  • B 36か月

    36か月でもありません。

  • C 60か月 正解

    正解です。「六十で除して」と書かれています。

  • D 120か月

    120か月でもありません。

「六十で除して」と書かれています。

わかるお金の土台を作る★★★★
何をするか刻み
基準割合60か月分の平均利率の合計を六十で除す〇・一パーセント未満を切り捨て
法定利率の変動基準割合の差を加算または減算する一パーセント未満を切り捨て

60か月は5年分。期間を長くとるほど、数字の上下は落ち着く。

六年前の年の一月から前々年の十二月までで、ちょうど60か月、5年分です。1年ではなく5年分をならすことで、短い期間の上下に振られないようにしています。しかも法定利率に反映させるときは一パーセント未満を切り捨てるので、二重に落ち着かせる形になっています。この回の計算で期間を10年・20年と延ばしたのと同じで、長くとるほど数字は落ち着きます。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 法定利率は年三パーセントとされている/法定利率は三年を一期として変動する/一年分以上延滞した利息は、元本に組み入れることができる場合がある

二つの切り捨ては、細かさが違います。

見抜くお金の土台を作る★★★★

1ポイントの差に、自分の元金と期間を当てて額を出す

1%という数字の小ささだけを見て、差も小さいと決める

同じ1ポイントが、10年で624,609円、元金2倍・20年で3,201,639円になった。

年三パーセントという水準、三年を一期とする変動、延滞した利息の元本組入れは、いずれも条文に書かれています。一方、〇・一パーセント刻みなのは基準割合のほうで、法定利率の変動は一パーセント未満を切り捨てます。また1ポイントの差は、10年で624,609円、20年で(元金も2倍にすれば)3,201,639円と、期間によって大きく変わります。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条・第四百五条 / 2026年9月時点の情報

「1%は小さい数字だから、影響も小さいはずだ」と考えました。

この受け取り方は、どうですか。

  • A 1%なので影響も小さいはずだ

    額にしてみないと、小ささは決まりません。

  • B 率が同じなら額も同じになる

    掛ける元金と期間が違えば、額も変わります。

  • C 期間には関係しない

    期間で大きく変わります。10年と20年で約5.1倍です。

  • D 額と期間で変わる 正解

    正解です。624,609円と3,201,639円に分かれました。

624,609円と3,201,639円に分かれました。

見抜くお金の土台を作る★★★★
  • 元金500万円・10年の差(円)
  • 元金1,000万円・20年の差(円)

率の差はどちらも1ポイント。3,201,639 ÷ 624,609 = 約5.1倍。

同じ1ポイントの差が、元金5,000,000円・10年では624,609円、元金10,000,000円・20年では3,201,639円になりました。約5.1倍です。民法も、法定利率を動かすときの最小の幅として1ポイントを置いています。1ポイントは、率の世界では小さくても、動かす単位として扱われる大きさです。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

民法は、法定利率が動くときの幅を1ポイント刻みにしています。

それは、条文のどこから分かりますか。

  • A 銀行の短期貸付けの平均利率を使うところ

    平均利率は、基準割合を作るための材料です。

  • B 一パーセント未満の端数を切り捨てるところ 正解

    正解です。端数を落とすので、刻みになります。

  • C 三年を一期とするところ

    三年を一期とするのは、動かす時期の話です。

  • D 法務大臣が告示するところ

    告示するのは、基準割合のほうです。

端数を落とすので、刻みになります。

見抜くお金の土台を作る★★★★
基準割合の差
  • 一パーセント未満の端数 → 切り捨てる(法定利率は動かない)
  • 一パーセント以上の部分 → 直近変動期の法定利率に加算または減算する

基準割合そのものは〇・一パーセント未満を切り捨てて告示される。

第四百四条第4項は、基準割合の差に相当する割合について「その割合に一パーセント未満の端数があるときは、これを切り捨てる」としています。だから0.9ポイントの差が出ても法定利率は動かず、1.4ポイントなら1ポイントだけ動きます。細かく計算した基準割合(〇・一パーセント刻み)を、1ポイント刻みに丸めて反映させる形です。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

元金5,000,000円を、年2%の複利(年1回)で10年間置きます。1.02の10乗は1.2189944200です。円未満は切り捨てます。

10年後は、いくらになりますか。(単位:円)

答え 6094972円

5,000,000 × 1.2189944200 で、6,094,972円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 元金(円)
  • 年2%で10年後(円)

年2%は資料の指定にある例。複利は年1回として計算した。税や手数料は考えていない。

10年で1,094,972円ふえました。この回では、これと年3%の場合を並べます。率の差はたった1ポイントですが、額に直すといくらになるかは、掛ける元金と期間で決まります。まずは片方の額を出しておきます。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

同じ元金5,000,000円を、年3%の複利(年1回)で10年間置きます。1.03の10乗は1.3439163793です。円未満は切り捨てます。

10年後は、いくらになりますか。(単位:円)

答え 6719581円

5,000,000 × 1.3439163793 で、6,719,581円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. 1.03の2乗 = 1.0609
  2. 1.03の4乗 = 1.0609 × 1.0609 = 1.12550881
  3. 1.03の5乗 = 1.12550881 × 1.03 = 1.1592740743
  4. 1.03の10乗 = 1.1592740743 × 1.1592740743 = 1.3439163793
  5. 5,000,000 × 1.3439163793 = 6,719,581.90 → 6,719,581円

1.02の10乗は1.2189944200。倍率の差は0.1249219593。

年2%のときは6,094,972円でした。差は624,609円。1.02の10乗が1.2189944200、1.03の10乗が1.3439163793で、倍率の差は0.1249219593。これに元金5,000,000円を掛けた額が、そのまま差になります。率の差は1ポイントですが、10年掛け合わせると倍率の差は12ポイント以上に広がっています。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

10年後は、年2%で6,094,972円、年3%で6,719,581円になりました。

二つの差は、いくらですか。(単位:円)

答え 624609円

6,719,581 − 6,094,972 で、624,609円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 年2%で10年後(円)
  • 年3%で10年後(円)

元金5,000,000円。差624,609円は元金の12%を超える。

元金5,000,000円の12%を超える額です。1ポイントの差を10年積み上げるだけで、これだけ開きます。しかも元金と期間が大きくなれば、差はさらに広がります。「1%だから小さい」という受け取り方は、掛ける相手を見ないまま決めていることになります。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

1%の差を単純に掛けると 5,000,000 × 1% × 10年 = 500,000円です。実際の差は624,609円でした。

この124,609円の開きは、どこから出ていますか。

  • A 利子への利子の分 正解

    正解です。掛け算だけでは出てこない分です。

  • B 差し引かれた税金の分

    この回では、税を差し引いていません。

  • C 支払った手数料の分

    手数料も置いていません。

  • D 元金を追加した分

    元金5,000,000円は、追加していません。

掛け算だけでは出てこない分です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 5,000,000 × 1% × 10年 = 500,000円単純に掛けた差
  • 624,609円実際の差
  • 124,609円開き

税・手数料は置いていない。元金も追加していない。

単純な掛け算は、毎年の利息がずっと同じという前提の計算です。実際には前の年に付いた利子も次の年の計算のもとに入るので、そのぶん差が広がります。この回では税も手数料も置いていませんし、元金5,000,000円は最初から動かしていません。開きの出どころは、積み上がり方だけです。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百五条 / 2026年9月時点の情報

元金を10,000,000円、期間を20年にします。1.02の20乗は1.4859473960、1.03の20乗は1.8061112350です。円未満は切り捨てます。

年2%と年3%の差は、いくらですか。(単位:円)

答え 3201639円

18,061,112 − 14,859,473 で、3,201,639円です。

ケースお金の土台を作る★★★★★
  1. 年2% 10,000,000 × 1.4859473960 = 14,859,473.96 → 14,859,473円
  2. 年3% 10,000,000 × 1.8061112350 = 18,061,112.35 → 18,061,112円
  3. 差 18,061,112 − 14,859,473 = 3,201,639円
  4. 10年・500万円のときの差 624,609円と比べると 約5.1倍

元金2倍・期間2倍で、差は4倍ではなく約5.1倍になる。

年2%なら14,859,473円、年3%なら18,061,112円。差は3,201,639円です。元金5,000,000円・10年のときの差は624,609円でしたから、約5.1倍。元金2倍と期間2倍を掛けた4倍よりも大きくなります。期間を延ばした分は、単に足されるのではなく、掛け合わされていくからです。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

「1%の差」という言葉を聞きました。

大きさを知るために、するのは。

  • A 元金と期間を当てる 正解

    正解です。同じ1ポイントから、二つの額が出ました。

  • B 桁数を数える

    桁数からは、額が出ません。

  • C 契約日を調べる

    契約日は、額を教えてくれません。

  • D 端数を切り捨てる

    端数の処理は、額を出したあとの話です。

同じ1ポイントから、二つの額が出ました。

判断お金の土台を作る★★★

1ポイントの差に、自分の元金と期間を当てて円の額にする

1%という数字の小ささだけを見て、影響も小さいと決める

民法も、法定利率を動かす最小の幅として1ポイントを置いている。

この回では、同じ1ポイントの差が624,609円と3,201,639円になりました。分けたのは元金と期間です。桁数を数えても、契約日を調べても、端数を切り捨てても、額は出てきません。自分の元金といつまで置くのかを当てはめたときに、初めて円という単位になります。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

金利の差を見て、大きいか小さいかを決めようとしています。

あわせて確かめるのは、どれですか。

  • A 元金と期間 正解

    正解です。差の開き方は、この二つで決まります。

  • B 金融機関の名前

    名前は、額と関わりません。

  • C 契約した曜日

    曜日も関わりません。

  • D 小数点以下の桁数

    桁数も関わりません。

差の開き方は、この二つで決まります。

判断お金の土台を作る★★★★
元金500万円・10年 → 差 624,609円元金1,000万円・20年 → 差 3,201,639円3,201,639 ÷ 624,609 = 約5.1倍(元金2倍 × 期間2倍 の4倍より大きい)

率の差はどちらも1ポイント。複利は年1回として計算した。

この回では、元金を2倍・期間を2倍にすると、差は4倍ではなく約5.1倍になりました。期間を延ばした分は足されるのではなく掛け合わされるので、元金と期間のどちらを動かしたかで開き方も変わります。名前も、曜日も、桁数も、その開き方を教えてくれません。

出典 e-Gov法令検索「民法」第四百四条 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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