お金の基本

金利をどう使うか

5回で足してきた確認項目を、1つの型にまとめます。どんな金利の表示を見ても、自分にとって年いくらの話なのかを出せるようになります。

このページの要点

金利を読むときに確かめるのは、期間の単位・かかる対象・自分の立場・税引き前かどうか・自分の金額に直すといくらか、の5つ。条件どうしを比べるときは率、自分にとっての重さを測るときは金額。預けるより借りるほうが金利は高いのがふつうだが、備えを崩さないことが前提。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 金利を見る5つ
  2. 実質年率
  3. 借りるほうが高い
  4. 何のために読むか

わかる 3 問

  1. 備えが先
  2. 率と金額の判定
  3. 数字を読む手順

見抜く 4 問

  1. 場面と確かめる項目
  2. 表示の形の違い
  3. 預けると借りるの差
  4. 率と金額の使い分け

ケースで考える 2 問

  1. 条件を示されたら
  2. 余裕ができたとき

判断する 2 問

  1. 金額にしてから決める
  2. 金利の基本のまとめ

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

金利の数字を読むとき、この5回で1つずつ足してきた確認項目はどれですか。

  • A 期間の単位、かかる対象、自分の立場、税引き後かどうか、金額に直すといくらか 正解

    この5回で、1つずつ足してきたものです。

  • B 金融機関の名前、店舗の数、営業時間、担当者、知名度

    どれも、受け取る金額や払う金額を変えません。

  • C 借入の金額、返済の回数、口座の数、通帳の種類、印鑑の形

    通帳や印鑑は、金利の読み方とは関係ありません。

  • D 過去の水準、他人の選択、専門家の予想、話題性、人気

    他人の選択や予想は、自分の数字を決めません。

単位・対象・立場・税・金額の5つです。

知るお金の基本★★★

金利の数字を読む5つ

  • 年あたりか、月あたりか
  • 最初の元本か、いまの残高か
  • 自分は借りる側か、預ける側か
  • 表示は税引き前か
  • 自分の金額に直すといくらか

年あたりか月あたりか。最初の元本にかかるのか、いまの残高にかかるのか。自分は払う側か受け取る側か。表示は税引き前か。そして最後に、自分の金額にかけるといくらか。この5つを通せば、どんな金利の表示でも自分の話に直せます。5回かけて1つずつ足してきたものが、ここでそろいます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

手数料なども含めて、実際に負担することになる年あたりの割合を__年率といいます。

  • A 実質 正解

    費用も含めた、年あたりの割合のことです。

  • B 名目

    名目は、金額をそのまま見た値のことです。

  • C 表示

    表示金利は、金利そのものの表示を指します。

  • D 平均

    平均は、複数の値をならしたもののことです。

費用も含めた年あたりの割合が、実質年率です。

知るお金の基本★★★
金利手数料などの費用実質年率

結局、年あたり何パーセント負担しているか

金利だけを見ていると、手数料が別に取られている場合に負担を小さく見積もってしまいます。実質年率は、そうした費用も込みで「結局、年あたり何パーセント負担しているのか」を表したものです。借りるときの表示では、この形で示されることがあります。比べるときは、同じ土俵に立っているかを確かめます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次の説明は、預金の金利と借入の金利の関係として正しいですか。

  • A 同じ時期なら、ふつう借りるときの金利のほうが、預けるときの金利より高い 正解

    貸し出す側の金利のほうが、高くなります。

  • B 同じ時期なら、預けるときの金利のほうが高い

    預けるときのほうが高いことは、ふつうありません。

  • C 預けるときと借りるときで、金利は必ず同じになる

    同じであれば、銀行の仕組みが成り立ちません。

  • D 借りるときの金利は、いつでもゼロである

    借りれば、金利は必ずかかります。

ふつう、借りるときの金利のほうが高くなります。

知るお金の基本★★★

預けるとき

  • 受け取る側になる
  • 金利は低め
  • 増える速さは限られる

借りるとき

  • 払う側になる
  • 金利は高め
  • 減らせば効きやすい

銀行は、預かったお金を貸し出し、その差で成り立っています。だから受け取る金利より、払う金利のほうが高い。この差があるおかげで、同じ1万円でも「預けて増やす」より「借入を減らす」ほうが効きやすい、という関係が生まれます。差の大きさは、預金と借入の金利を並べれば自分で確かめられます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

金利の数字を読めるようになると、何ができるようになりますか。

  • A 示された条件が自分にとって年いくらの話なのかを、自分で出せるようになる 正解

    自分の金額に直せることが、いちばんの成果です。

  • B 将来の金利を、正確に予想できるようになる

    将来の金利は、誰にも予想できません。

  • C どの金融機関が最も優れているかを、決められるようになる

    優劣は、目的によって変わります。

  • D 金利の変動を、自分で止められるようになる

    個人が金利の動きを止めることはできません。

条件を、自分の金額に直せるようになります。

知るお金の基本★★★
  1. 条件を読む
  2. 自分の金額に直す
  3. ほかの支出と比べて決める

金利を学ぶ目的は、予想を当てることではありません。目の前に出された条件が、自分にとって年いくらの話なのかを出せるようになることです。金額が出れば、ほかの支出と比べられます。比べられれば、受けるか断るかを自分で決められます。読める、直せる、比べられる。この3つがそろえば十分です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

手元に余裕ができたとき、借入を減らすことを考える前に確かめるべきことは何ですか。

  • A 急な出費への備えが、手元に残るかどうか 正解

    備えを崩すと、次の予定外で借りることになります。

  • B 周りの人が、繰上返済をしているかどうか

    他人の選択は、自分の備えを補ってはくれません。

  • C 金利が今後どうなるか

    先の金利は、いま確かめることができません。

  • D 返済が終わるまで、あと何回あるか

    回数より、備えが残るかどうかが先です。

備えが手元に残るかどうかを、先に確かめます。

わかるお金の基本★★★

備えを残したうえで、残った分の使い道を考える

備えまで使って、借入を減らしてしまう

借入を減らすのは効きますが、備えまで使ってしまうと、次の予定外で借りることになります。それでは元も子もありません。流動性の回で見た順番が、そのまま生きます。まず備え、そのうえで残った分の使い道を考える。順番を守るだけで、行ったり来たりを避けられます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの説明が、金利の読み方として正しいかどうかを判定してください。

  • A 同じ率でも、元本が違えば金額はまったく違ってくる 正解

    かける相手が違えば、結果も違ってきます。

  • B 率が同じなら、金額も同じになる

    元本が違えば、金額は変わります。

  • C 率が小さければ、金額も必ず小さくなる

    元本が大きければ、小さい率でも金額は大きくなります。

  • D 率だけを見れば、自分にとっての負担の大きさが分かる

    率だけでは、自分にとっての負担は決まりません。

元本が違えば、同じ率でも金額は変わります。

わかるお金の基本★★★
  • 元本100万円年2,500円
  • 元本1,000万円年25,000円

どちらも金利0.25%。かける相手が違う

0.25パーセントは、100万円なら年2,500円、1,000万円なら年25,000円です。率は同じでも、意味はまったく違います。だから率のニュースを見たら、必ず自分の元本にかけます。逆に、率が大きくても元本が小さければ金額は知れています。率と金額の両方を見る癖が、この5回でくり返し出てきた要点です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

示された金利を自分の話に直す手順を、正しい順に並べてください。

答え 年あたりか、月あたりかを確かめる → 何にかかる金利かを確かめる → 自分の金額にかけて、年いくらか出す

単位、対象、金額の順に確かめます。

わかるお金の基本★★★
  1. 年あたりか、月あたりか
  2. 最初の元本か、いまの残高か
  3. 自分の金額にかけて年いくらか

順番には理由があります。単位を取り違えると12倍ずれ、対象を取り違えると金額がずれる。この2つを固めてから初めて、かけ算に意味が出ます。他社との比較は、自分の金額が出たあとの話です。前提を確かめてから計算する。この形は、金利にかぎらず数字を扱うときいつでも使えます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

金利を見る場面と、そこで確かめるべきことを対応させてください。

答え 預金の金利を見たとき … 税引き後でおよそ8割になることを思い出す/借入の金利を見たとき … 手数料も含めた形かどうかを確かめる/変動金利の契約を見たとき … いつ見直されるのかを確かめる

場面によって、確かめる項目が変わります。

見抜くお金の基本★★★★
いちばん効く確認理由
預金の金利税引き後か受け取る側だから
借入の金利費用込みか払う側だから
変動の契約見直しの時期条件が動くから

5つの確認をすべて毎回やる必要はありません。預けるなら税、借りるなら費用込みかどうか、変動なら見直しの時期。場面ごとに、いちばん効く項目が違います。どこを見ればよいかが分かっていれば、確認は短時間で終わります。慣れれば、条件の紙を見た瞬間に必要な箇所へ目が行くようになります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

2つの借入を比べるとき、片方が金利だけ、もう片方が費用も含めた形で示されていました。どうすべきですか。

  • A 費用も含めた同じ形にそろえてから比べる 正解

    土俵をそろえて、初めて比べられます。

  • B 表示された数字が小さいほうを選べばよい

    含むものが違えば、小ささに意味はありません。

  • C 費用も含めた形で示されているほうが、必ず高い

    含む分だけ大きく見えるだけで、必ず高いとは限りません。

  • D 表示の形が違っても、そのまま比べてよい

    形が違うまま比べると、判断を誤ります。

同じ形にそろえてから比べます。

見抜くお金の基本★★★★

費用の有無を確かめ、同じ形にそろえてから比べる

表示された数字の小ささだけで選ぶ

片方に手数料が含まれ、もう片方に含まれていないなら、数字は同じ土俵に乗っていません。金利だけの表示が小さく見えるのは当然です。費用の有無を確かめ、含めた形にそろえる。非課税と課税を比べたときと、まったく同じ話です。そろっていないものを比べても、答えは出ません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

10万円を年0.2パーセントで預けた場合と、10万円を年15パーセントで借りている場合。1年で生じる利息の差はいくらですか(税は考えません)。

答え 14800円

15,000円 − 200円 = 14,800円です。

見抜くお金の基本★★★★
  • 預けて受け取る年200円
  • 借りて払う年15,000円

どちらも10万円。差は14,800円

預けて受け取るのは200円、借りて払うのは15,000円。差は14,800円です。だから、手元の10万円を「預けて増やす」よりも「借入を減らす」ほうが、この場合ははるかに効きます。もちろん備えを崩さないことが前提ですが、預金と借入の金利を並べるだけで、どちらに回すのが効くかは自分で判断できます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

金利について判断するとき、率と金額の使い分けとして正しいのはどれですか。

  • A 条件どうしを比べるときは率、自分にとっての重さを測るときは金額で見る 正解

    目的によって、使い分けます。

  • B いつでも率だけで見ればよい

    率だけでは、自分にとっての重さが分かりません。

  • C いつでも金額だけで見ればよい

    金額だけでは、条件どうしを比べられません。

  • D 率と金額は同じものなので、区別しなくてよい

    率は割合、金額は実額です。別のものです。

比べるときは率、重さを測るときは金額です。

見抜くお金の基本★★★★

率で見るとき

  • 条件どうしを比べる
  • 大きさの違いをそろえる
  • どちらが有利かを知る

金額で見るとき

  • 自分にとっての重さを測る
  • ほかの支出と比べる
  • 受けるか断るかを決める

率は、大きさの違うものを同じ土俵に乗せるための単位です。だから条件を比べるときに使います。一方、その条件が自分にとってどれだけ重いかは、自分の金額にかけないと分かりません。順序は「率でそろえて比べる、金額で重さを測る」。どちらか一方では、片手落ちになります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Iさんは、ある借入の条件を示されました。

受けるかどうかを決める前に確かめるべきことを、すべて選んでください。

答え 年あたりの率かどうかを確かめる/手数料などの費用が含まれているかを確かめる/自分の金額にかけて、年いくらか出す

単位、費用の有無、金額の3つです。

ケースお金の基本★★★★

条件を示されたら

  • 年あたりの率か
  • 費用は含まれているか
  • 自分の金額で年いくらか

3つとも、その場で確かめられます。単位を確かめ、費用込みかを確かめ、自分の金額にかける。ここまでやれば「年いくらの話」という形になり、ほかの支出と並べられます。説明の分かりやすさや締め切りは、判断を急がせる材料であって、負担の大きさを1円も変えません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Jさんには年15パーセントの借入が20万円あり、預金の金利は年0.2パーセントです。手元に30万円の余裕ができました。生活費の3か月分は、これとは別に確保できています。

Jさんの判断として、適切な考え方はどれですか。

  • A 備えは確保できているので、金利の高い借入を減らすほうが、預けるより効きが大きい 正解

    前提が満たされ、数字の差も大きく開いています。

  • B 預金の金利が上がるのを待ってから決める

    待っているあいだも、高い金利を払い続けます。

  • C 借入は返さず、全額を預金に回す

    受け取る額より、払う額のほうがはるかに大きくなります。

  • D 備えがあるかどうかに関係なく、全額を返済に回す

    備えがなければ、返しても次の予定外で借り直します。

備えがあるので、金利の高い借入を減らすほうが効きます。

ケースお金の基本★★★★
  • 年3万円払う借入20万円・年15%
  • 年400円受け取る預金20万円・年0.2%
  • 年約3万円

20万円を年15パーセントで借りていれば、年3万円払っています。同じ20万円を年0.2パーセントで預けても、受け取るのは400円。差は大きく開いています。備えが別に確保できているという前提が満たされているので、返済に回す判断に無理がありません。前提と数字、両方がそろって初めて決められます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

金利について何かを決めるとき、決める直前にすべきことは何ですか。

  • A 率を自分の金額に直し、ほかの支出と並べてみる 正解

    比べられる形にしてから、決めます。

  • B 率の数字が、過去より高いか低いかを確かめる

    過去との比較は、自分への重さを示しません。

  • C 同じような条件の人が、どう決めたかを調べる

    他人の決定は、自分の金額を変えません。

  • D 決めずに、しばらく様子を見る

    金額に直せば、いま決められます。

金額に直して、ほかの支出と並べます。

判断お金の基本★★★★
率の数字自分の金額に直すそしてほかの支出と並べる

比べられる形にしてから決める

「年1パーセント」では、高いのか安いのか判断できません。「年3万円」なら、月あたり2,500円。これは自分の何かの支出と比べられます。比べられるものにしてから決める。この一手を挟むだけで、率の印象に流されずに済みます。5回を通して、いちばんくり返してきたのがこの動作です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

小カテゴリ「金利の基本」の6回で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A 金利はお金を借りる値段。単位・対象・立場・税を確かめ、自分の金額に直して判断する 正解

    確かめ、直し、判断する。この形です。

  • B 金利は、数字が低ければ低いほど良いものである

    立場によっては、低いことが不利にもなります。

  • C 金利は専門的なので、詳しい人に任せておけばよい

    かけ算1回で、自分でも出せる話です。

  • D 金利は、先の動きを予想できれば得をする

    予想を当てることが、目的ではありません。

確かめて、金額に直して、判断します。

判断お金の基本★★★★★

金利の基本 6回

  • 金利とは何か・年利という単位
  • 単利の計算と期間の按分
  • 税引き後の手取り
  • 変動と固定、そして世の中の金利

金利とは何かから始めて、単利の計算、税引き後の手取り、変動と固定の違い、世の中の金利が動く仕組みまで見てきました。共通していたのは、率のままにせず自分の金額に直すという一点です。次の小カテゴリでは、この利息がさらに利息を生む形、複利に入ります。時間が味方にも敵にもなる、という話です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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