お金の土台を作る

今年100万円貯まった。来年も同じだけ貯められる?

来年へ持ち越せるのは、くり返している部分だけです。

このページの要点

国税庁は平均課税の判定で、前々年と前年の変動所得の合計額の2分の1と本年を比べ、さらに本年の総所得金額の20%以上かどうかを見るとしています。過去と並べて、今年が特別かを確かめる形です。今年の1,000,000円も、毎月の黒字360,000円と、今年だけの640,000円に分かれます。今年だけのぶんは64.0%。来年は収入が月20,000円減り、引っ越しに300,000円かかるので、見込みは180,000円の不足になります。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 変動所得
  2. 平均課税
  3. 臨時所得

わかる 2 問

  1. 年間実績
  2. 平均課税

見抜く 3 問

  1. 平均課税
  2. 再現性
  3. 変動所得

ケースで考える 5 問

  1. 再現性
  2. 一時収入
  3. 平均課税
  4. 変動所得
  5. 将来予算

判断する 2 問

  1. 年間実績
  2. 将来予算

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

国税庁は、変動所得と臨時所得の中身を例で示しています。

それぞれ、どれにあたりますか。

答え 変動所得の例 … 原稿料、作曲料による所得、著作権の使用料による所得/臨時所得の例 … 3年以上の期間他人に使用させることで一時に受ける権利金や頭金など/変動所得に含まれないもの … こんぶ、わかめなどの水産植物の採取による所得/平均課税を受けられる目安 … 本年の総所得金額の20%以上

一つだけ、含まれないほうの例です。

知るお金の土台を作る★★★★
区分資料が挙げている例
変動所得漁獲やのりの採取、はまち・まだい・ひらめ・かき・うなぎ・ほたて貝・真珠などの養殖、原稿料、作曲料、著作権の使用料
変動所得に含まれないものこんぶ、わかめなどの水産植物の採取/えび、こい、ますなどの養殖
臨時所得3年以上の期間他人に使用させて一時に受ける権利金や頭金など/3年以上の期間分の補償金/3年以上の専属契約による契約金

平均課税を受けられる目安は、本年の総所得金額の20%以上。

変動所得には原稿料や作曲料、著作権の使用料が入り、臨時所得には3年以上の期間に関わる権利金や頭金などが入ります。こんぶやわかめは水産植物なので、変動所得には含まれません。えびやこい、ますの養殖も、水産動物でありながら含まれないとされています。そして平均課税の目安は、本年の総所得金額の20%以上です。

出典 国税庁「変動所得とは」 / 2026年9月時点の情報

平均課税を受けられるのは、本年の総所得金額の_以上であるときです。

  • A 20% 正解

    正解です。五分の一にあたる割合です。

  • B 30%

    30%ではありません。

  • C 50%

    50%でもありません。

  • D 10%

    10%でもありません。

五分の一にあたる割合です。

知るお金の土台を作る★★★
平均課税を受けられる条件
  • ① 本年の変動所得 + 本年の臨時所得 ≧ 本年の総所得金額の20%
  • ② 本年の臨時所得 ≧ 本年の総所得金額の20%

①と②のどちらになるかは、前々年と前年の変動所得の合計額の2分の1で決まる。

資料は二つの条件のどちらでも「本年の総所得金額の20%以上であること」としています。①では変動所得と臨時所得の合計、②では臨時所得だけがこの線を超えているかを見ます。全体のうち5分の1以上を占めるなら、ならして扱うだけの理由がある、という線引きです。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 変動所得には、わかめの採取による所得が含まれる

    こんぶ、わかめなどの水産植物は含まれません。

  • B 臨時所得には、3年以上の期間に関わるものがある 正解

    通ります。権利金も、補償金も、契約金もそうです。

  • C 平均課税は、条件を満たさなくても受けられる

    本年の総所得金額の20%以上という条件があります。

  • D 変動所得には、えびやこい、ますの養殖による所得が含まれる

    えび、こい、ますなどの養殖は含まれません。

権利金も、補償金も、契約金もそうです。

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資料が臨時所得として挙げているもの

  • 3年以上の期間他人に使用させて一時に受ける権利金や頭金など(使用料の2年分以上のもの)
  • 公共事業の施行などに伴い、3年以上の期間分の事業の所得などの補償として受ける補償金
  • 鉱害その他の災害により、3年以上の期間分の事業の所得などの補償として受ける補償金
  • 3年以上の期間特定の者と専属契約を結んで一時に受ける契約金(報酬の2年分以上のもの)

いずれも「3年以上」が付いている。

資料が挙げる臨時所得は、3年以上の期間他人に使用させて一時に受ける権利金や頭金、3年以上の期間分の補償として受ける補償金、3年以上の期間の専属契約による契約金です。いずれも「3年以上」が付いています。こんぶやわかめは水産植物、えびやこい、ますの養殖は水産動物でも、変動所得には含まれません。平均課税には条件があります。

出典 国税庁「臨時所得とは」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

今年の1,000,000円は、毎月の黒字360,000円、例年を超えた賞与240,000円、大型支出がなかったことで浮いた400,000円に分かれます。

来年も同じだけ貯まりそうですか。

  • A 同じだけ貯まる

    640,000円は、今年だけの事情から出ています。

  • B 半分は貯まる

    半分と決まるものではありません。

  • C くり返すのは一部 正解

    正解です。640,000円は、今年だけのぶんです。

  • D 来年にならないと分からない

    内訳が分かっているので、いまも分けられます。

640,000円は、今年だけのぶんです。

わかるお金の土台を作る★★★

くり返しているぶん

  • 毎月の黒字 30,000円 × 12
  • = 360,000円

今年だけのぶん

  • 例年を超えた賞与 240,000円
  • 大型支出がなかった分 400,000円
  • = 640,000円

合わせて1,000,000円。金額はこの回で置いた例。

240,000 + 400,000 = 640,000円が、今年だけの事情から出た分です。来年へそのまま持ち越せるのは、毎月の黒字360,000円のほうになります。国税庁の平均課税も、年により変動が激しい所得や一時に受ける所得を、ほかと分けて扱う仕組みです。分けて考える発想そのものは、制度にも置かれています。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

前々年800,000円、前年1,200,000円で、その合計額の2分の1は1,000,000円です。本年の変動所得は1,500,000円でした。

どちらの条件で判定しますか。

  • A ①の条件で判定する

    ①は、2分の1の金額が本年の変動所得に満たない場合です。

  • B 判定できない

    数字がそろっているので、判定できます。

  • C どちらでもよい

    どちらでもよいのではなく、条件で決まります。

  • D ②の条件で判定する 正解

    正解です。本年のほうが、2分の1以上だからです。

本年のほうが、2分の1以上だからです。

わかるお金の土台を作る★★★★

過去2年の平均と本年を比べてから、どちらの条件で見るかを決める

本年の数字だけを見て、条件を選ぶ

①は変動所得+臨時所得で、②は臨時所得だけで20%以上かを見る。

資料は②を「前々年、前年に変動所得があって、その合計額の2分の1の金額が本年の変動所得の金額以上の方」としています。1,000,000円が1,500,000円以下なので、②にあたります。②では、本年の臨時所得だけが総所得金額の20%以上かを見ます。①なら変動所得と臨時所得の合計で見るので、見るところが変わります。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 平均課税の判定には、前々年と前年の金額が使われる/臨時所得の例には、いずれも3年以上の期間が関わっている/変動所得には、含まれないと明記された所得がある

過去と並べてから、今年を見ています。

見抜くお金の土台を作る★★★★

今年の実績を、過去と並べてから読む

今年の実績だけを見て、来年もそうなると考える

資料は前々年と前年の合計額の2分の1を、本年と比べている。

前々年と前年の金額を使うこと、臨時所得の例に3年以上が関わること、変動所得に含まれないものが明記されていることは、いずれも資料に書かれています。一方、どちらの条件で判定するかは過去2年との比較で決まるので、本年だけでは決まりません。所得の多い少ないで分ける仕組みでもありません。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

「今年100万円貯められたのだから、来年も貯められる」と考えました。

この考え方は、どうですか。

  • A 今年できたら来年も

    今年できたことが、来年もできるとはかぎりません。

  • B 実績が正しい

    実績は正しい数字です。使い方のほうが問題になります。

  • C 一回きりを除く 正解

    正しい見方です。実績の64.0%が、今年だけのぶんでした。

  • D 来年のほうが多い

    来年のほうが多いとは、この材料からは言えません。

実績の64.0%が、今年だけのぶんでした。

見抜くお金の土台を作る★★★★
  • 今年の実績(円)
  • うち今年だけのぶん(円)
  • 来年へ持ち越せるぶん(円)

今年だけのぶんは64.0%。金額はこの回で置いた例。

今年の1,000,000円のうち、来年へ持ち越せるのは毎月の黒字360,000円だけです。例年を超えた賞与240,000円と、大型支出がなかったことで浮いた400,000円は、今年だけの事情から出ています。実績そのものは正しい数字ですが、そこから来年の見込みを作るには、一回きりのぶんを外すことになります。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

国税庁は、変動所得と臨時所得をほかの所得と分けて扱う仕組みを置いています。

これらの所得には、どんな性質がありますか。

  • A 毎年ほぼ同じ額になる

    毎年同じなら、分けて扱う理由がありません。

  • B 年によって大きく動く 正解

    正解です。一時に受けるものも含まれています。

  • C 必ず増え続ける

    増え続けるという記述はありません。

  • D 金額が小さい

    金額の大小で分けているのではありません。

一時に受けるものも含まれています。

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メリット

  • 年ごとに大きく動く所得を、ほかと分けて扱える
  • 一時に受けるものを、まとめて重くならないようにできる

デメリット

  • 条件を満たさなければ、この扱いは受けられない
  • 何が変動所得・臨時所得になるかは、例で細かく決まっている

こんぶ、わかめなどの水産植物や、えび、こい、ますの養殖は含まれない。

変動所得として挙げられているのは漁獲や養殖、原稿料、作曲料、著作権の使用料。臨時所得として挙げられているのは、3年以上の期間に関わる権利金や補償金、契約金で、いずれも一時に受けるものです。年ごとに大きく動く所得を、ほかと同じように扱わない仕組みが置かれている、ということになります。

出典 国税庁「変動所得とは」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

今年は1,000,000円貯まりました。内訳をたどると、毎月の黒字が30,000円で、これは去年もおととしも同じでした。

毎年くり返している部分は、1年でいくらですか。(単位:円)

答え 360000円

30,000 × 12 で、360,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
  • 30,000円毎月の黒字
  • 360,000円12か月分
  • 1,000,000円今年の実績

差の640,000円は、今年だけの事情から出たもの。金額はこの回で置いた例。

実績1,000,000円のうち、毎年くり返しているのはこの360,000円です。残りは今年だけの事情から出たもので、来年も同じように出るとはかぎりません。国税庁も平均課税の判定で、前々年と前年を並べて本年と比べる形を置いています。過去と並べないと、今年が特別かどうかが決まりません。金額は、この回で置いた例です。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

今年の実績1,000,000円のうち、今年だけの事情から出たのは640,000円でした。

今年だけのぶんは、実績の何%ですか。(単位:%)

答え 64%

640,000 ÷ 1,000,000 × 100 で、64%です。

ケースお金の土台を作る★★★
640,000円÷1,000,000円×10064.0%

実績の3分の2近くが、今年だけのものです。国税庁は平均課税の目安を本年の総所得金額の20%以上に置いていますが、この64.0%はそれをはるかに超えています。割合を出しておけば、その実績をどこまで来年に使えるかの見当がつきます。金額は、この回で置いた例です。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

前々年の変動所得は800,000円、前年は1,200,000円でした。資料は、この合計額の2分の1と本年を比べるとしています。

比べる相手になる額は、いくらですか。(単位:円)

答え 1000000円

(800,000 + 1,200,000)÷ 2 で、1,000,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 過去2年の合計の2分の1(円)
  • 本年の変動所得(円)

本年のほうが多いので、②の条件で判定することになる。

過去2年を足して2で割った額、つまり2年の平均です。本年の変動所得がこれ以上なら②、これに満たなければ①で判定します。今年が過去と比べて多いか少ないかで、見るところが変わる形です。実績をそのまま使うのではなく、過去と並べてから使う、ということになります。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

資料は、変動所得に含まれないものも例で示しています。

含まれないのは、どれですか。

  • A わかめの採取 正解

    正解です。水産植物は、入りません。

  • B 原稿料

    原稿料は、変動所得として挙げられています。

  • C 作曲料

    作曲料も、変動所得として挙げられています。

  • D 著作権の使用料

    著作権の使用料も、変動所得として挙げられています。

水産植物は、入りません。

ケースお金の土台を作る★★★

変動所得に入る

  • 漁獲やのりの採取
  • はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝、真珠、真珠貝の養殖
  • 原稿料、作曲料
  • 著作権の使用料

入らない

  • こんぶ、わかめなどの水産植物の採取
  • えび、こい、ますなどの養殖

のりの採取は入り、こんぶ・わかめの採取は入らない。

資料は「水産動物でないもの、例えば、こんぶ、わかめなどの水産植物の採取による所得」は含まれないとしています。えびやこい、ますの養殖も、水産動物でありながら含まれません。原稿料、作曲料、著作権の使用料は、いずれも変動所得として挙げられています。名前が似ていても、入るものと入らないものが決まっています。

出典 国税庁「変動所得とは」 / 2026年9月時点の情報

来年へ持ち越せるのは360,000円です。来年は収入が月20,000円減り、引っ越しに300,000円かかる予定です。

来年は、いくら足りない見込みですか。(単位:円)

答え 180000円

360,000 − 240,000 − 300,000 で、180,000円足りません。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. 来年へ持ち越せるぶん 360,000円
  2. − 収入減 20,000 × 12 = 240,000円 → 120,000円
  3. − 引っ越し 300,000円 → −180,000円
  4. 180,000円 足りない見込み

今年の+1,000,000円との差は、1,180,000円。この回で置いた予定にもとづく計算。

収入減は 20,000 × 12 = 240,000円。持ち越せる360,000円から引くと120,000円で、そこから引っ越しの300,000円を引くと180,000円の不足になります。今年は1,000,000円貯まったのに、来年は180,000円足りない見込み。差は1,180,000円です。実績をそのまま使っていたら、この開きに気づけません。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

今年の実績を、来年の見込みに使おうとしています。

先にするのは、どれでしょう。

  • A 実績を切りのよい数にする

    数を丸めても、中身は分かれません。

  • B 内訳を分ける 正解

    正解です。くり返す部分だけが、持ち越せます。

  • C 前年より多いか見る

    多いか少ないかだけでは、中身が分かりません。

  • D 金額を四捨五入する

    四捨五入しても、中身は分かれません。

くり返す部分だけが、持ち越せます。

判断お金の土台を作る★★★

実績を、くり返すぶんと今年だけのぶんに分けてから使う

今年の実績の総額を、そのまま来年の見込みに置く

今年の実績のうち、来年へ持ち越せたのは360,000円だった。

今年の1,000,000円のうち、来年へ持ち越せるのは360,000円でした。内訳を分けないと、この区別ができません。国税庁も、前々年と前年を並べてから本年を見る形をとっています。切りのよい数にすることも、前年と比べることも、四捨五入することも、くり返す部分を取り出してはくれません。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

来年の見込みを立てています。

実績から外すのは、どれですか。

  • A 毎月くり返した黒字

    毎月くり返した黒字は、外さずに残すほうです。

  • B 今年だけ起きたこと 正解

    正解です。外したあとに、来年の予定を足し引きします。

  • C 記録した紙の枚数

    紙の枚数は、関わりません。

  • D 通帳に書いた日付

    日付も、関わりません。

外したあとに、来年の予定を足し引きします。

判断お金の土台を作る★★★★
  1. 実績から、今年だけ起きたことを外す
  2. 残ったのが、来年へ持ち越せるぶん
  3. そこに来年の予定を足し引きする
  4. 出てきた数字を、来年の見込みとして使う

実績1,000,000円から640,000円を外すと、残るのは360,000円。

例年を超えた賞与や、大型支出がなかったことで浮いた分は、今年だけのものです。外して残るのが、来年へ持ち越せる部分になります。そこに来年の予定、たとえば収入減と引っ越しを足し引きして、見込みができます。紙の枚数も、書いた日付も、その区別に関わりません。

出典 国税庁「変動所得、臨時所得の平均課税を選択できる方」 / 2026年9月時点の情報

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