お金の土台を作る

給料日前に毎回お金が足りない。使うペースに問題がある?

月の予算を守るつもりでも、前半のペースは別の数字です。

このページの要点

賃金は毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければなりません。だから収入はまとまって入り、支出は毎日出ていきます。手取り280,000円から固定費125,000円が引き落とされると残りは155,000円で、31日でならすと1日5,000円。ところが最初の11日で88,000円使えばペースは1日8,000円になり、そのまま31日続けると248,000円で93,000円足りません。残り20日で使えるのは67,000円、1日3,350円です。法令が1日あたりを出すときは、暦日数で割ると決めています。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 賃金支払の5原則
  2. 平均賃金
  3. 賃金支払の5原則

わかる 2 問

  1. 使うペース
  2. 一定期日

見抜く 3 問

  1. 賃金支払の5原則
  2. 使うペース
  3. 暦日数

ケースで考える 5 問

  1. 1日あたり
  2. 使うペース
  3. 外挿
  4. 控除
  5. 使うペース

判断する 2 問

  1. 使うペース
  2. 暦日数

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

厚生労働省は、賃金は通貨で、全額を、労働者に直接、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならないとしています。

それぞれ、何を定めていますか。

答え 通貨で … 何で支払うかを定めている/労働者に直接 … 誰に支払うかを定めている/毎月1回以上 … 何回支払うかを定めている/一定期日を定めて … いつ支払うかを定めている

五つのうち二つが、回数と日を決めています。

知るお金の土台を作る★★★
原則定めていること
通貨で何で支払うか
全額をいくら支払うか
労働者に直接誰に支払うか
毎月1回以上何回支払うか
一定期日を定めていつ支払うか

回数と日が決まっているので、収入はまとまって入る。

五つの原則は、それぞれ別のことを決めています。「通貨で」は何で、「労働者に直接」は誰に、「毎月1回以上」は何回、「一定期日を定めて」はいつ。残る「全額を」は、いくらを定めたものです。回数と日が決まっているので、収入はまとまって入ります。一方で支出は毎日出ていくため、入り方と出方が非対称になります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

平均賃金は、以前3か月間の賃金の総額を、その期間の_で割った額です。

  • A 所定労働日数

    所定労働日数ではありません。

  • B 総日数(暦日数) 正解

    正解です。働いた日数ではありません。

  • C 出勤した日数

    出勤した日数でもありません。

  • D 賃金が支払われた回数

    支払回数で割るのでもありません。

働いた日数ではありません。

知るお金の土台を作る★★★
平均賃金
  • 以前3か月間に支払われた賃金の総額
  • ÷ その期間の総日数(暦日数)
  • 働いた日数ではなく、暦の日数で割る

休業手当は、この平均賃金の6割以上とされている(額そのものは、この回では扱わない)。

厚生労働省は平均賃金を「以前3か月間に、その労働者に支払われた賃金の総額をその期間の総日数(暦日数)で除した金額」としています。働いた日数ではなく、暦の日数です。1日あたりを出すときは、何で割るかを先に決めなければならない、ということでもあります。割る数が変われば、同じ総額でも答えが変わります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 賃金は、支払う日をあらかじめ定めなければならない 正解

    通ります。「一定期日を定めて」と書かれています。

  • B 賃金の支払は、年に1回でもよい

    「毎月1回以上」なので、年1回では足りません。

  • C 賃金からは、どのような費用であっても自由に控除してよい

    法令で定められたもの以外は、労使協定が必要です。

  • D 平均賃金は、出勤した日数で割って出す

    暦日数で割ります。出勤日数ではありません。

「一定期日を定めて」と書かれています。

知るお金の土台を作る★★★

資料に書いてあること

  • 賃金は通貨で、全額を、労働者に直接、毎月1回以上、一定期日を定めて支払う
  • 税金・社会保険料等法令で定められたもの以外の控除は、労使協定が必要
  • 平均賃金は、以前3か月間の賃金総額 ÷ その期間の総日数(暦日数)
  • 休業手当は、平均賃金の6割以上

回数の下限は「毎月1回以上」。上限は定められていない。

資料は「(5)一定期日を定めて支払わなければなりません」としています。回数は「毎月1回以上」なので、年に1回では足りません。控除については、税金や社会保険料など法令で定められているもの以外は労使協定が必要とされていて、自由ではありません。平均賃金は総日数(暦日数)で割ります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

最初の11日で88,000円を使いました。ならして使える額は1日5,000円でした。

このペースは、どうなっていますか。

  • A ならした額と同じ

    同じではありません。8,000円と5,000円です。

  • B ならした額より遅い

    遅いのではなく、速いほうです。

  • C ならした額より速い 正解

    正解です。1日8,000円で、3,000円ずつ超えています。

  • D 日数が分からず比べられない

    日数は11日と分かっています。

1日8,000円で、3,000円ずつ超えています。

わかるお金の土台を作る★★★
  • ならして使える額(円/日)
  • 最初の11日のペース(円/日)

差は1日3,000円。11日で33,000円ぶん先に使っている。

88,000 ÷ 11 = 8,000円/日。ならして使える5,000円を、1日あたり3,000円ずつ超えています。11日で 3,000 × 11 = 33,000円だけ前借りした形です。月の予算155,000円を意識していても、前半のペースは別の数字なので、月額だけを見ていると気づけません。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

給料日が毎月25日のとき、1月25日から2月25日までは31日でした。

2月25日から3月25日までは、何日ですか。

  • A 31日

    31日になるのは、1月25日を起点にした場合です。

  • B 30日

    30日ではありません。

  • C 29日

    29日でもありません。

  • D 28日 正解

    正解です。2月は28日までなので、3日と25日です。

2月は28日までなので、3日と25日です。

わかるお金の土台を作る★★★★
  1. 1月25日 → 2月25日6日 + 25日 = 31日
  2. 2月25日 → 3月25日3日 + 25日 = 28日

同じ155,000円でも、31日なら1日5,000円、28日なら約5,536円。うるう年は数が変わる。

2月25日から2月末までが3日、3月1日から3月25日までが25日で、合わせて28日です。同じ「1か月」でも、区切りをどこに置くかで日数が3日変わります。使える額が同じ155,000円なら、31日で割れば1日5,000円、28日で割れば約5,536円。割る数が小さくなるので、1日あたりは増えます。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 賃金は、毎月1回以上支払わなければならない/支払う日は、あらかじめ定めなければならない/平均賃金は、暦日数で割って出す

定められているのは下限だけです。

見抜くお金の土台を作る★★★

収入はまとまって入り、支出は毎日出る。1日あたりで並べる

月の予算だけを見て、月末までもつかを決める

賃金は毎月1回以上、一定期日を定めて支払われる。

毎月1回以上、一定期日を定めて支払うこと、平均賃金を暦日数で割ることは、いずれも資料に書かれています。一方、回数は「毎月1回以上」で下限だけが定められており、上限は書かれていません。控除については、税金や社会保険料など法令で定められたもの以外は労使協定が必要とされています。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

「月の予算155,000円を超えなければ足りる」と考えました。

この考え方は、どうですか。

  • A 予算だけで足りる

    予算だけでは足りません。

  • B 途中のペースも要る 正解

    正しい見方です。前半で8割使えば、後半は残りません。

  • C 予算のほうが正確だ

    どちらが正確という話ではありません。

  • D 日数は関係がない

    日数で割るので、関係があります。

前半で8割使えば、後半は残りません。

見抜くお金の土台を作る★★★★
  • 最初の11日のペース(円/日)
  • ならした額(円/日)
  • 残り20日のペース(円/日)

155,000 − 88,000 = 67,000。67,000 ÷ 20 = 3,350。

月の予算を超えないことと、月末までもつことは別です。この例では前半11日で88,000円を使い、残り20日で使えるのは67,000円、1日3,350円になります。前半のペース8,000円から、4,650円落とすことになります。予算の総額は守れても、途中で足りなくなる形です。だから途中のペースを見ておく必要があります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

1日あたりを出そうとしています。

先に決めておくのは、どれですか。

  • A 端数の丸め方

    丸め方は、割る数を決めたあとの話です。

  • B 何日で割るか 正解

    正解です。割る数が変われば、答えも変わります。

  • C 小数点の位置

    小数点の位置も、あとの話です。

  • D 単位の書き方

    単位の書き方も、あとの話です。

割る数が変われば、答えも変わります。

見抜くお金の土台を作る★★★★

メリット

  • 暦日数で割ると、休んだ日も同じように数に入る
  • 期間を決めれば、誰が計算しても同じ答えになる

デメリット

  • 働いた日数で割った額とは一致しない
  • 期間の取り方で、1日あたりが動く

資料は「総日数(暦日数)で除した金額」と定めている。

資料は平均賃金を「その期間の総日数(暦日数)で除した金額」としていて、割る数を先に決めています。働いた日数ではなく暦日数です。同じ155,000円でも、31日で割れば5,000円、28日で割れば約5,536円。どちらが正しいというより、どちらで数えているかを決めていないと、比べたときに意味が変わります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

給料日は毎月25日です。1月25日に手取り280,000円が入り、固定費の引落しで125,000円が出ました。次の給料日である2月25日までは31日あります。

残りをならすと、1日あたりいくら使えますか。(単位:円)

答え 5000円

155,000 ÷ 31 で、5,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
155,000円÷31日5,000円

手取りから固定費を引くと 280,000 − 125,000 = 155,000円。これを次の給料日までの31日で割ると、1日あたり5,000円になります。賃金は「毎月1回以上、一定期日を定めて」支払われるので、収入はまとまって入り、支出は毎日出ていきます。月額のままでは、この非対称が見えません。金額と日付は、この回で置いた例です。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

1月25日から数えて11日のあいだに、旅行と買い物が重なって88,000円を使いました。

1日あたりいくら使ったことになりますか。(単位:円)

答え 8000円

88,000 ÷ 11 で、8,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
  • 88,000円使った額
  • 11日経った日数
  • 8,000円1日あたり

金額と日数は、この回で置いた例。

使った額を日数で割ると、1日あたりのペースが出ます。11日で88,000円なら8,000円/日。この数字は、月の予算とは別のものさしです。月の予算155,000円のうち88,000円を使ったと見れば「まだ半分は残っている」と読めますが、ペースで見ると、ならした5,000円を大きく超えています。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

1日8,000円のペースを、次の給料日までの31日間続けたとします。使えるお金は155,000円です。

いくら足りなくなりますか。(単位:円)

答え 93000円

8,000 × 31 = 248,000。155,000を引いて93,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • このペースを31日続けた額(円)
  • 実際に使える額(円)
  • 足りない額(円)

8,000 × 31 = 248,000。248,000 − 155,000 = 93,000。

ペースに日数を掛け戻すと、そのまま続けたときの総額が出ます。8,000 × 31 = 248,000円。使えるのは155,000円なので、93,000円足りません。月の予算を見ているだけでは、この差は月末になるまで現れません。ペースを日数分だけ伸ばしてから、決まっている額と突き合わせると、途中で分かります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

資料は、賃金から法令で定められたもの以外を控除するには労使協定が必要としています。

法令で定められているものとして挙げられているのは、どれですか。

  • A 家賃の口座からの振替

    家賃は、入ったあとに口座から引き落とされます。

  • B 通信費の引落し

    通信費も、口座から引き落とされる側です。

  • C 税金と社会保険料 正解

    正解です。ここだけが、協定なしで引けます。

  • D サブスクの支払

    サブスクも、口座から引き落とされます。

ここだけが、協定なしで引けます。

ケースお金の土台を作る★★★
  1. 賃金から税金・社会保険料が控除される(法令で定められたもの)
  2. 残りが給料日に口座へ入る
  3. 口座から固定費が引き落とされる(家賃・通信費など)
  4. 残った額を、次の給料日までの日数で割る

それ以外を賃金から控除するには、労使協定が必要とされている。

資料は「賃金から税金、社会保険料等法令で定められているもの以外を控除する場合には…労使協定が必要」としています。つまり税金と社会保険料は、協定を待たずに給与から引かれます。家賃や通信費、サブスクは給与からの控除ではなく、入ったあとに口座から引き落とされる側です。給与明細で減る分と、口座で減る分は、別の段で起きています。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

使えるお金は155,000円、最初の11日で88,000円を使いました。残りは20日あります。

残り20日は、1日あたりいくらになりますか。(単位:円)

答え 3350円

155,000 − 88,000 = 67,000。20で割って3,350円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  1. 使える額 155,000円
  2. − 使った額 88,000円 = 残り 67,000円
  3. ÷ 残り日数 20日 = 3,350円/日
  4. 前半の8,000円から、4,650円落とすことになる

11 + 20 = 31。日数が合っている。

残っている額を、残っている日数で割ります。67,000 ÷ 20 = 3,350円/日。前半の8,000円から4,650円落とすことになります。11 + 20 = 31 で日数も合います。この数字は前半が終わった時点で出せるので、月末を待つ必要はありません。早く出せば、落とす幅も小さくなります。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

月の後半になると足りなくなる、と気づきました。

確かめておくのは、どれでしょう。

  • A 通帳の記入欄の数

    記入欄の数は、ペースと関わりません。

  • B 前半のペース 正解

    正解です。月額とは別のものさしです。

  • C 給料日の曜日

    曜日も、ペースとは関わりません。

  • D 明細の並び順

    並び順も、関わりません。

月額とは別のものさしです。

判断お金の土台を作る★★★

使った額を経った日数で割り、次の給料日までの日数に掛け戻す

月の予算を超えていないから大丈夫だと決める

1日8,000円のペースを31日続ければ248,000円。使えるのは155,000円。

使った額を経った日数で割ると、1日あたりのペースが出ます。それを次の給料日までの日数に掛け戻せば、そのまま続けたときの総額が出ます。月の予算だけを見ていると、この突き合わせができません。通帳の記入欄の数も、給料日の曜日も、明細の並び順も、ペースを教えてくれません。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

1日あたりのペースを人と比べようとしています。

先にそろえておくのは、どれですか。

  • A 端数の丸め方の細かさ

    丸め方は、区切りをそろえたあとの話です。

  • B 書き出す紙の大きさ

    紙の大きさは、関わりません。

  • C 数字を書く色の種類

    色の種類も、関わりません。

  • D どこからどこまでか 正解

    正解です。割る数がそろわないと、比べられません。

割る数がそろわないと、比べられません。

判断お金の土台を作る★★★★
155,000円 ÷ 31日 → 5,000円/日155,000円 ÷ 28日 → 約5,536円/日平均賃金 → 賃金総額 ÷ その期間の総日数(暦日数)

区切りが違えば、1日あたりの大小は比べられない。

同じ155,000円でも、31日で割れば1日5,000円、28日で割れば約5,536円になります。資料が平均賃金を「その期間の総日数(暦日数)で除した金額」と定めているのも、期間と割る数をそろえるためです。区切りが違えば、数字の大小は意味を持ちません。紙の大きさも、色も、丸め方の細かさも、そこを直してはくれません。

出典 厚生労働省「賃金支払の5原則」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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