お金の土台を作る

20%値下がりしたら、元に戻るには20%上昇で足りる?

足りない分は、下落率を2回掛けた大きさになります。

このページの要点

資産運用業協会は、投資信託について保全の仕組みを説明したうえで「このように保全されていることと、投資信託が運用の結果、損失が発生する可能性のある元本保証のない金融商品であることとは別のことですから、ご注意ください」としています。1,000,000円が20%下がると800,000円。ここから20%上げても960,000円で、40,000円足りません。元に戻すには+25%必要です。30%下落なら+約42.9%、50%下落なら+100%になります。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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会員登録なしで解けます。このページには答えと解説を載せています。

目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 元本
  2. 元本
  3. 元本

わかる 2 問

  1. 回復率
  2. 損失の非対称性

見抜く 3 問

  1. 損失の非対称性
  2. 回復率
  3. 複利的な変化

ケースで考える 5 問

  1. 損失率
  2. 回復率
  3. 損失の非対称性
  4. 損失の非対称性
  5. 回復率

判断する 2 問

  1. 損失率
  2. 元本

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

資料は、投資信託にたずさわる三つの機関が破綻した場合について説明しています。

それぞれ、どうなるとされていますか。

答え 販売会社が破綻した場合 … 信託財産に影響はなく、別の販売会社に移管される/運用会社が破綻した場合 … 他の運用会社に運用が引き継がれるか、繰上償還される/信託銀行が破綻した場合 … 破綻時の基準価額で解約されるか、他の信託銀行に移管される/分別管理 … 信託財産を信託銀行自身の財産とは区分して管理すること

三つとも、信託財産には影響がないとされています。

知るお金の土台を作る★★★★
販売会社の破綻 → 信託財産に影響なし。別の販売会社に移管運用会社の破綻 → 他の運用会社に引き継がれるか、繰上償還信託銀行の破綻 → 破綻時の基準価額で解約、または他の信託銀行に移管分別管理 → 信託財産を信託銀行自身の財産とは区分して管理(法律で義務)

資料は、保全されていることと元本保証がないこととは別のことだとしている。

資料は「仮に投資信託にたずさわる各機関が破綻したとしても、投資家が預けたお金は、投資額にかかわらず制度的に守られるようになっています」としています。お金は信託銀行が信託財産として管理し、その信託財産は信託銀行自身の財産とは区分して管理することが法律で義務づけられています。守られているのは、この仕組みの部分です。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 信託財産は信託銀行の財産と区分して管理される 正解

    通ります。分別管理として法律で義務づけられています。

  • B 運用会社が破綻すると信託財産も失われてしまう

    運用会社は信託財産の保管や管理を行っていません。

  • C 販売会社が破綻すると取引は続けられなくなる

    別の販売会社に移管され、取引を続けられます。

  • D 投資信託は元本が保証されている金融商品である

    資料は元本保証のない金融商品だとしています。

分別管理として法律で義務づけられています。

知るお金の土台を作る★★★★

資料に書いてあること

  • 各機関が破綻しても、投資家が預けたお金は投資額にかかわらず制度的に守られる
  • お金は販売会社を経由して、信託銀行が信託財産として管理している
  • 運用会社は運用指図を行うだけで、信託財産の保管や管理は行っていない
  • 信託財産は信託銀行自身の財産とは区分して管理(分別管理)することが法律で義務
  • 保全されていることと、元本保証がないこととは別のこと

資料は最後に「ご注意ください」と書いて、二つを分けている。

資料は「信託財産は信託銀行自身の財産とは区分して管理(分別管理)することが法律で義務づけられています」としています。運用会社は運用指図を行うだけで信託財産の保管や管理は行っておらず、破綻しても信託財産に直接的な影響はありません。販売会社が破綻しても別の販売会社に移管されます。そして資料は、投資信託を元本保証のない金融商品だとしています。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

資料は、信託財産は信託銀行自身の財産とは区分して管理(_管理)することが法律で義務づけられている、としています。

  • A 分別 正解

    正解です。区分して管理することを指す言葉です。

  • B 合同

    合同管理という言葉は使われていません。

  • C 一括

    一括管理でもありません。

  • D 共有

    共有管理でもありません。

区分して管理することを指す言葉です。

知るお金の土台を作る★★★
機関資料の記述
販売会社窓口となるが、お金は信託銀行が信託財産として管理
運用会社運用指図を行うだけで、保管や管理は行わない
信託銀行信託財産を自身の財産とは区分して管理(分別管理)
注意点保全されていることと、元本保証がないこととは別のこと

分別管理は法律で義務づけられている。

資料は「信託財産は信託銀行自身の財産とは区分して管理(分別管理)することが法律で義務づけられています」としています。だから信託銀行が破綻しても、信託財産には影響がないとされています。ただし資料は、この保全と、運用の結果として損失が出る可能性があることとは別のことだと続けています。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

Aさんは「20%下がったのだから、20%上がれば元に戻る」と考えました。

計算してみると、どうですか。

  • A そのとおり元に戻る

    960,000円で、40,000円足りません。

  • B 40,000円足りない 正解

    正解です。800,000 × 1.2 で960,000円です。

  • C 元本を超えて増える

    超えるどころか、届いていません。

  • D 下落率は回復と関わらない

    下落率は関わります。掛ける相手を決めています。

800,000 × 1.2 で960,000円です。

わかるお金の土台を作る★★★

下げの20%

  • 1,000,000円の20%
  • = 200,000円
  • 800,000円になる

上げの20%

  • 800,000円の20%
  • = 160,000円
  • 960,000円になる

同じ20%でも、掛ける相手が違うので金額が違う。差は40,000円。

下げの20%は1,000,000円の20%で200,000円。上げの20%は800,000円の20%で160,000円です。掛ける相手が小さくなっているので、戻ってくる額のほうが小さくなります。差の40,000円がそのまま残り、960,000円にとどまります。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

足りない分は、40,000円・90,000円・250,000円と並びました。下落率はそれぞれ20%・30%・50%です。

この並びは、何を表していますか。

  • A 下落率をそのまま掛けた額

    そのまま掛けると20万・30万・50万になります。

  • B 下落率を2回掛けた額 正解

    正解です。0.04・0.09・0.25という並びです。

  • C 手数料の合計額

    この回では手数料を置いていません。

  • D 税金の合計額

    税金も置いていません。

0.04・0.09・0.25という並びです。

わかるお金の土台を作る★★★★

同じ率で下げて上げたときに足りない分

  • −20% → 0.2 × 0.2 = 0.04 → 40,000円
  • −30% → 0.3 × 0.3 = 0.09 → 90,000円
  • −50% → 0.5 × 0.5 = 0.25 → 250,000円

(1 − r)×(1 + r)= 1 − r × r。足りないのは r × r の分。

40,000円は1,000,000円の4%、90,000円は9%、250,000円は25%。0.2×0.2、0.3×0.3、0.5×0.5と、それぞれ下落率を2回掛けた数になっています。式で見ると(1 − r)×(1 + r)= 1 − r×r なので、必ずこの形になります。下落率が2倍になれば、足りない分は4倍です。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

「下がった率と同じだけ上がれば、いつでも元に戻る」と考えました。

この考え方は、どうですか。

  • A 下落率にかかわらず元に戻る

    戻りません。必ず足りない分が残ります。

  • B 下落率の2乗だけ足りない 正解

    正解です。20%なら4%、50%なら25%足りません。

  • C 常に元本を超えて増えている

    超えることはありません。

  • D 率は結果と関わらない

    率は関わります。2回掛けた分が差になります。

20%なら4%、50%なら25%足りません。

見抜くお金の土台を作る★★★★
1,000,000円(元本)÷2540,000円(20%のときの足りない分)

(1 − r)×(1 + r)は 1 − r × r になります。だから残るのは、元本から下落率を2回掛けた分を引いた額です。20%なら0.04で40,000円、30%なら0.09で90,000円、50%なら0.25で250,000円。下落率が大きくなるほど、足りない分は急に大きくなります。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

この資料とこの回の計算から言えるのは、どれでしょう。

答え 資料は、保全されていることと元本保証がないことは別だとしている/分別管理は、法律で義務づけられている/下落率が大きいほど、元に戻すのに必要な上昇率は高くなる

必要な上昇率は、まっすぐには増えません。

見抜くお金の土台を作る★★★★

下がった率と、元に戻すのに必要な率を別々に出す

下がった率と同じだけ上がれば戻ると決める

−20%→+25%、−30%→約+42.9%、−50%→+100%。

保全と元本保証は別、分別管理は法律上の義務。どちらも資料に書かれています。この回では−20%で+25%、−30%で約+42.9%、−50%で+100%が必要でした。同じ率だけ上げても戻りませんし、下落率が20%から40%へ2倍になっても、必要な上昇率は25%から約66.7%で2倍を超えます。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

同じ率を下げと上げに一度ずつ使っても、元には戻りませんでした。

そうなるのは、なぜですか。

  • A 掛ける相手が小さくなっているから 正解

    正解です。下げは元本に、上げは減ったあとの額に掛かります。

  • B 証券会社が率を決めているから

    証券会社が率を決めるという話ではありません。

  • C 通帳の桁数が決まっているから

    通帳の桁数は、計算に入ってきません。

  • D 硬貨の枚数が変わるから

    硬貨の枚数も、計算に入ってきません。

下げは元本に、上げは減ったあとの額に掛かります。

見抜くお金の土台を作る★★★★
同じ「20%」という率
  • 下げるとき → 1,000,000円に掛かる(200,000円)
  • 上げるとき → 800,000円に掛かる(160,000円)

掛かる相手が違うので、同じ率でも金額が違う。差は40,000円。

20%の下げは1,000,000円に掛かって200,000円。20%の上げは800,000円に掛かって160,000円です。率は同じでも、掛かる相手が違うので金額が違います。だから戻ってくる額のほうが小さくなり、差の40,000円が残ります。下落が大きいほど掛ける相手が小さくなるので、差も大きくなります。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Aさんは1,000,000円で買った資産を持っています。値段が20%下がりました。

いくらになりましたか。(単位:円)

答え 800000円

1,000,000 × 0.8 で、800,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 買ったときの金額(円)
  • 20%下がったあと(円)

20%はこちらで置いた仮の数字。実際の値動きではない。

200,000円減って800,000円になりました。ここまでは掛け算ひとつです。このあと同じ20%を上げたらどうなるか、というのがこの回の中心になります。20%はこちらで置いた仮の数字で、資料に値動きの数字は載っていません。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

800,000円になった資産が、今度は20%上がりました。買ったときの金額は1,000,000円です。

いくらになりましたか。(単位:円)

答え 960000円

800,000 × 1.2 で、960,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 1,000,000円買ったときの金額
  • 800,000円20%下げたあと
  • 960,000円そこから20%上げたあと
  • 40,000円(1,000,000円の4%)足りない分

0.2 × 0.2 = 0.04。足りない分は下落率を2回掛けた大きさ。

買ったときの金額には40,000円届きません。同じ20%を下げと上げで一度ずつ使うと、元に戻らずに40,000円分だけ小さくなります。この40,000円は0.2 × 0.2 = 0.04、つまり1,000,000円の4%にあたります。下落率を2回掛けた大きさです。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

条件を変えます。1,000,000円が30%下がって700,000円になり、そこから30%上がったとします。

いくらになりますか。(単位:円)

答え 910000円

700,000 × 1.3 で、910,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 20%下げて20%上げたとき(円)
  • 30%下げて30%上げたとき(円)

足りない分は40,000円から90,000円へ。0.2×0.2=0.04、0.3×0.3=0.09。

90,000円足りません。20%のときは40,000円でしたから、下落率が1.5倍になっただけで足りない額は2倍以上になります。0.3 × 0.3 = 0.09で、1,000,000円の9%。ここでも足りない分は下落率を2回掛けた大きさです。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

今度は1,000,000円が50%下がって500,000円になり、そこから50%上がったとします。

いくらになりますか。

  • A 1,000,000円

    元に戻るのは、この場合ではありません。

  • B 750,000円 正解

    正解です。500,000 × 1.5 で750,000円です。

  • C 900,000円

    900,000円にはなりません。

  • D 1,250,000円

    元本を超えることもありません。

500,000 × 1.5 で750,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★★

同じ率で下げて上げたときの、足りない分

−20% → +20%
960,000円(40,000円足りない)
−30% → +30%
910,000円(90,000円足りない)
−50% → +50%
750,000円(250,000円足りない)

足りない分は0.04・0.09・0.25。下落率を2回掛けた大きさ。

250,000円足りません。0.5 × 0.5 = 0.25で、1,000,000円の25%。20%のときは40,000円、30%のときは90,000円、50%では250,000円と、下落率が大きくなるほど足りない額が急に増えます。まっすぐには増えません。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

1,000,000円が50%下がって500,000円になりました。ここから買ったときの金額まで戻すことを考えます。

何%上がる必要がありますか。(単位:%)

答え 100%

1,000,000 ÷ 500,000 = 2 で、100%です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. −20% → 1,000,000 ÷ 800,000 = 1.25 → +25%
  2. −30% → 1,000,000 ÷ 700,000 = 1.4285… → 約+42.9%
  3. −50% → 1,000,000 ÷ 500,000 = 2 → +100%
  4. 下落率が大きくなるほど、必要な上昇率は急に大きくなる

参考:−10%なら 1,000,000 ÷ 900,000 = 1.1111… で約+11.1%。

半分になった資産を元に戻すには、倍にする必要があります。−20%なら+25%、−30%なら約+42.9%、−50%なら+100%。下落率が20%から50%へ2.5倍になると、必要な上昇率は25%から100%へ4倍になります。下落が深いほど、戻すのに要る率が急に立ち上がります。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

値下がりした幅を見ました。

あわせて確かめるのは、どれでしょう。

  • A 元に戻すのに必要な上昇率 正解

    正解です。下げの率だけでは、戻る道のりが見えません。

  • B 前日の出来高

    出来高からは、必要な上昇率が出ません。

  • C 銘柄名の長さ

    名前の長さは、計算に入ってきません。

  • D 画面の明るさ

    画面の明るさも、計算に入ってきません。

下げの率だけでは、戻る道のりが見えません。

判断お金の土台を作る★★★

下がった率と、元に戻すのに必要な率を並べて見る

下がった率の数字だけを見て、戻る道のりを見積もる

−20%→+25%、−30%→約+42.9%、−50%→+100%。

この回では−20%に対して+25%、−50%に対して+100%が必要でした。下落率だけを見ていると、戻すのにどれだけ要るかが分かりません。二つを並べてはじめて、下落幅の意味が見えます。出来高も、名前の長さも、画面の明るさも、その率を教えてくれません。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

この回では、下がる前の金額と下がったあとの金額を並べて、戻すのに必要な率を出しました。

必要な上昇率を出すとき、役に立たないのはどれですか。

  • A 下がる前の金額

    下がる前の金額は、割られる数です。

  • B 下がったあとの金額

    下がったあとの金額は、割る数です。

  • C 注文した時刻の秒数 正解

    正解です。時刻の秒数は、計算に入ってきません。

  • D 元に戻すのに必要な上昇率

    必要な上昇率は、その割り算の答えです。

時刻の秒数は、計算に入ってきません。

判断お金の土台を作る★★★
下がる前の金額 → 1,000,000円下がったあとの金額 → 800,000円/700,000円/500,000円割り算の答え → 1.25/1.4285…/2必要な上昇率 → +25%/約+42.9%/+100%

同じ率で上げ直した場合は、下落率を2回掛けた分だけ足りない。

この回の計算に入ってきたのは、下がる前の金額1,000,000円と、下がったあとの金額の二つだけです。この二つを割れば、必要な上昇率が出ます。注文した時刻の秒数は、そのどこにも入ってきません。下落率の大きさより先に、二つの金額がそろっているかを見る形になります。

出典 資産運用業協会「投資信託の安全性」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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