お金の土台を作る

利息を毎年使う人と再投資する人。20年後にどれくらい差が出る?

資産額の差を、そのまま得と読まないようにします。

このページの要点

元本3,000,000円を年2%で20年。毎年60,000円を受け取って使うAさんの資産は3,000,000円のまま、受け取った分を回すBさんは4,457,842円。差は1,457,842円ですが、Aさんも20年で1,200,000円を受け取っています。回したことから出た分は257,842円。年4%なら1,173,369円で、率が2倍なら約4.55倍になります。国税庁は配当所得を「収入金額−株式などを取得するための借入金の利子」としています。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 元利合計
  2. 再投資
  3. 元利合計

わかる 2 問

  1. 再投資
  2. 長期効果

見抜く 3 問

  1. 再投資
  2. 長期効果
  3. 複利

ケースで考える 5 問

  1. 単利
  2. 複利
  3. 長期効果
  4. 再投資
  5. 複利

判断する 2 問

  1. 再投資
  2. 長期効果

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

配当所得の金額は、収入金額から株式などを取得するための_を引いて計算します。

  • A 売買の手数料

    売買の手数料は、この式には出てきません。

  • B 借入金の利子 正解

    正解です。引くものが一つだけ置かれています。

  • C 源泉徴収税額

    収入金額は、源泉徴収税額を差し引く前の額です。

  • D 配当控除の額

    配当控除は、税額を計算する段の話です。

引くものが一つだけ置かれています。

知るお金の土台を作る★★★★
所得の種類金額の計算
利子所得収入金額(源泉徴収される前の金額)がそのまま所得の金額
配当所得収入金額 − 株式などを取得するための借入金の利子
上場株式等の譲渡所得等譲渡価額 − 必要経費(取得費+委託手数料等)

どれも「受け取ったもの」だが、引くものが違う。

資料は「収入金額(源泉徴収税額や外国所得税額を差し引く前の金額)-株式などを取得するための借入金の利子 = 配当所得の金額」としています。収入金額は源泉徴収税額を差し引く前の額なので、税額は引きません。同じ「受け取ったもの」でも、利子所得は収入金額がそのまま所得の金額になります。所得の種類で、引くものが違います。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

資料は、配当所得の計算方法と源泉徴収の率、そして用語を定めています。

それぞれ、どう定められていますか。

答え 配当所得の金額 … 収入金額 − 株式などを取得するための借入金の利子/上場株式等の配当等の源泉徴収 … 15.315パーセント(他に地方税5パーセント)/上場株式等以外の配当等の源泉徴収 … 20.42パーセント(地方税なし)/大口株主等 … 発行済株式の総数等の3パーセント以上を有する個人

二つの率は、地方税の有無も違います。

知るお金の土台を作る★★★★
配当所得の金額 → 収入金額 − 株式などを取得するための借入金の利子上場株式等の配当等 → 15.315%(他に地方税5%)上場株式等以外の配当等 → 20.42%(地方税なし)大口株主等 → 発行済株式の総数等の3パーセント以上を有する個人

大口株主等が受け取る上場株式等の配当等は、上場株式等以外と同じ扱いになる。

上場株式等の配当等は15.315%に地方税5%が加わって20.315%。上場株式等以外は20.42%で地方税はありません。合計で見ると近い率ですが、内訳が違います。また大口株主等にあたるかどうかで、上場株式等でも扱いが変わります。受け取る前に何が引かれるかは、どういう配当かで決まります。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 配当所得は、収入金額そのままが所得の金額になる

    株式などを取得するための借入金の利子を引きます。

  • B 上場株式等の配当等の源泉徴収は、20.42%である

    20.42%は、上場株式等以外の場合です。

  • C 上場株式等の配当等は、必ず確定申告しなければならない

    金額にかかわらず確定申告を要しない、とされています。

  • D 大口株主等は、3パーセント以上を有する個人である 正解

    通ります。発行済株式の総数等に対する割合です。

発行済株式の総数等に対する割合です。

知るお金の土台を作る★★★★

資料に書いてあること

  • 配当所得の金額は、収入金額 − 株式などを取得するための借入金の利子
  • 収入金額は、源泉徴収税額や外国所得税額を差し引く前の金額
  • 上場株式等の配当等は15.315%(他に地方税5%)が源泉徴収される
  • 上場株式等以外の配当等は20.42%(地方税なし)
  • 上場株式等の配当等は、金額にかかわらず確定申告を要しない

確定申告不要制度を選択した配当所得の源泉徴収税額は、その年分の所得税額から差し引くことはできない。

資料は「この大口株主等とは、内国法人の発行済株式の総数等の3パーセント以上に相当する数または金額の株式等を有する個人をいいます」としています。配当所得は収入金額から借入金の利子を引きます。上場株式等の配当等の源泉徴収は15.315%(他に地方税5%)。また上場株式等の配当等は「支払を受けるべき配当等の金額にかかわらず、確定申告を要しません」とされています。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

Aさんは受け取った分を使ったので、20年後の資産は元本の3,000,000円だけです。Bさんの資産は4,457,842円になりました。

この差の1,457,842円は、どう読みますか。

  • A 資産が少ないので損をした

    Aさんは受け取った分を使っています。損とは言い切れません。

  • B 利息をもらっていないので損だ

    毎年60,000円を受け取っています。

  • C 1,200,000円は使った 正解

    正解です。Aさんも受け取ってはいます。

  • D 二人の資産は同じになる

    資産額は3,000,000円と4,457,842円で違います。

Aさんも受け取ってはいます。

わかるお金の土台を作る★★★

Aさん(受け取って使う)

  • 20年後の資産 3,000,000円
  • 20年間に受け取った合計 1,200,000円(使った)

Bさん(受け取った分を回す)

  • 20年後の資産 4,457,842円
  • 増えた分 1,457,842円(資産の中にある)

資産額の差1,457,842円のうち、1,200,000円は使ったか残したかの違い。

Aさんは20年で1,200,000円を受け取り、それを使っています。だから資産額の差1,457,842円のうち、1,200,000円は「使ったか残したか」の違いです。残りの257,842円が、受け取った分を回したことから出た分。使ったことで何を得たかは、この回では計算できません。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

同じ元本3,000,000円・20年で、年4%にしてみます。Aさんは毎年120,000円を受け取って使い、受取合計は2,400,000円。Bさんは1.04の20乗(2.1911231436)を掛けて6,573,369円、増えた分は3,573,369円です。

回したことから出た分は、いくらになりますか。

  • A 257,842円のまま

    率が変われば、この分も変わります。

  • B 約2倍の515,684円

    2倍ではありません。もっと大きくなります。

  • C 1,173,369円 正解

    正解です。3,573,369 − 2,400,000 の答えです。

  • D 3,573,369円

    3,573,369円はBさんの増えた分で、受取合計を引く前です。

3,573,369 − 2,400,000 の答えです。

わかるお金の土台を作る★★★★★
想定利回りAさんの受取合計Bさんの増えた分回したことから出た分
年2%1,200,000円1,457,842円257,842円
年4%2,400,000円3,573,369円1,173,369円

率が2倍で、回したことから出た分は約4.55倍。元本3,000,000円・20年。

年2%のときは257,842円でしたから、率が2倍になると 1,173,369 ÷ 257,842 = 約4.55倍になります。率が2倍でも、回したことから出る分は2倍では済みません。逆に率が低いと、この分はごくわずかになります。「再投資すると大きく増える」かどうかは、どのくらいの率かによって変わります。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 配当所得の金額は、収入金額から株式などを取得するための借入金の利子を引いて計算する/上場株式等の配当等は、金額にかかわらず確定申告を要しない/大口株主等とは、発行済株式の総数等の3パーセント以上を有する個人である

収入金額は、引かれる前の額です。

見抜くお金の土台を作る★★★★

資産額の差から、受け取って使った分を引いて分けて見る

資産額の差を、そのまま片方の得として読む

差1,457,842円のうち、1,200,000円は使ったか残したかの違い。

計算方法、上場株式等の配当等の確定申告不要、大口株主等の割合は、いずれも資料に書かれています。一方、収入金額は「源泉徴収税額や外国所得税額を差し引く前の金額」とされています。またこの回では、受け取った分を使ったAさんの資産は3,000,000円、回したBさんは4,457,842円で、1,457,842円の差がつきました。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

「資産額の差1,457,842円は、まるごとBさんの得だ」と考えました。

この読み方は、どうですか。

  • A まるごとBさんの得といえる

    Aさんが受け取った分が入っていません。

  • B 使った分を差し引く 正解

    正解です。Aさんも1,200,000円を受け取っています。

  • C 差はもっと大きくなる

    大きくなるのではなく、小さくなります。

  • D 二人の差はゼロになる

    ゼロにはなりません。257,842円が残ります。

Aさんも1,200,000円を受け取っています。

見抜くお金の土台を作る★★★★
  • 資産額の差(円)
  • Aさんが受け取って使った合計(円)
  • 回したことから出た分(円)

上の棒は、下の二つに分かれる。

Aさんは20年で1,200,000円を受け取り、使いました。だから資産だけを比べると差が1,457,842円に見えますが、Aさんが手にした1,200,000円を勘定に入れると、回したことから出た分は 1,457,842 − 1,200,000 = 257,842円です。使ったお金で何を得たかは、この計算には入っていません。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

「受け取った分を回したことによる効果」を知りたいと思いました。

それにあたるのは、どれですか。

  • A 20年後の資産額の差 1,457,842円

    使ったか残したかの分が混ざっています。

  • B 増加分と受取合計の差 257,842円 正解

    正解です。使ったか残したかの分を除いた残りです。

  • C 受取合計 1,200,000円

    Aさんが受け取った額そのもので、効果ではありません。

  • D 元本 3,000,000円

    元本は、二人とも同じです。

使ったか残したかの分を除いた残りです。

見抜くお金の土台を作る★★★★
資産額の差 1,457,842円
  • Aさんが受け取って使った分 1,200,000円 → 使ったか残したかの違い
  • 残り 257,842円 → 受け取った分を回したことから出た分

使ったお金で何を得たかは、この計算には入っていない。

AさんもBさんも、20年のあいだに受け取る機会は同じだけありました。違うのは、それを使ったか、元本に足して回したか。資産額の差1,457,842円から、Aさんが受け取った1,200,000円を差し引いた257,842円が、回したことから生まれた分です。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

元本3,000,000円を、年2%で置きます。Aさんは毎年、受け取った分をそのまま使います。税は考えません。

Aさんが1年に受け取る額は、いくらですか。(単位:円)

答え 60000円

3,000,000 × 0.02 で、60,000円です。

ケースお金の土台を作る★★
  • 元本(円)
  • 1年に受け取る額(円)
  • 20年間の受取合計(円)

年2%はこの回で置いた例。税は考えていない。

Aさんは毎年これを受け取って使うので、元本はずっと3,000,000円のままです。20年間で受け取る合計は 60,000 × 20 = 1,200,000円。一方Bさんは同じ60,000円を元本に足して回します。二人の違いは、この一点だけです。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

Bさんは毎年、受け取った分をそのまま元本に足して回します。年2%で20年。1.02の20乗は1.4859473960です。円未満は切り捨てます。

Bさんの20年後の資産は、いくらですか。(単位:円)

答え 4457842円

3,000,000 × 1.4859473960 で、4,457,842円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. 1.02の20乗 = 1.4859473960
  2. 3,000,000 × 1.4859473960 = 4,457,842.188 → 4,457,842円
  3. 増えた分 4,457,842 − 3,000,000 = 1,457,842円
  4. Aさんの資産は3,000,000円のまま

税や手数料は考えていない。複利は年1回として計算した。

増えた分は1,457,842円。Aさんの資産は3,000,000円のままですから、資産額の差もこの1,457,842円になります。ただしAさんは同じ20年で1,200,000円を受け取っているので、この差をそのまま「Bさんの得」と読むことはできません。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

Aさんの20年後の資産は3,000,000円、Bさんは4,457,842円です。

資産額の差は、いくらですか。(単位:円)

答え 1457842円

4,457,842 − 3,000,000 で、1,457,842円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • Aさんの20年後の資産(円)
  • Bさんの20年後の資産(円)

Aさんは別に、20年間で1,200,000円を受け取って使っている。

ここまでは、よく見る比べ方です。ただしAさんは20年間に1,200,000円を受け取り、使っています。この1,457,842円という数字は、「使ったか残したか」の分と「回したことによる」分が混ざったものです。次に、その二つに分けてみます。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

資料は、少額配当となる線を「10万円 × 配当計算期間の月数 ÷ 12」としています。配当計算期間が6か月の場合を計算します。

いくら以下なら、少額配当になりますか。

  • A 50,000円 正解

    正解です。100,000 × 6 ÷ 12 の答えです。

  • B 100,000円

    100,000円は、配当計算期間が12か月のときの線です。

  • C 120,000円

    120,000円という額は出てきません。

  • D 600,000円

    600,000円でもありません。

100,000 × 6 ÷ 12 の答えです。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 100,000 × 6 ÷ 12 = 50,000円配当計算期間 6か月
  • 100,000 × 12 ÷ 12 = 100,000円配当計算期間 12か月

配当計算期間が1年を超える場合は12月として計算する。1月に満たない端数は1月として計算する。

配当計算期間が12か月なら 100,000 × 12 ÷ 12 = 100,000円ですが、6か月なら半分の50,000円です。期間が短ければ線も低くなります。なお資料は、配当計算期間が1年を超える場合は12月として計算し、1月に満たない端数は1月として計算するとしています。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

資産額の差は1,457,842円、Aさんが20年間に受け取って使った合計は1,200,000円です。

受け取った分を回したことから出た分は、いくらですか。(単位:円)

答え 257842円

1,457,842 − 1,200,000 で、257,842円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  1. Aさん資産 3,000,000円l受け取って使った 1,200,000円
  2. Bさん資産 4,457,842円(受け取った分は資産の中)
  3. 差の内訳1,200,000円(使ったか残したか)+ 257,842円(回したことから)

元本3,000,000円・年2%・20年。税は考えていない。

20年で257,842円。元本3,000,000円に対して8.6%ほどです。資産額の差1,457,842円と比べると、ずいぶん小さく見えます。ただしこの分は、率が上がると急に大きくなります。次にそれを確かめます。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

二人の資産額に差がついていました。

その差を読むときに、するのは。

  • A 受け取った分も数える 正解

    正解です。差の中に、使った分が混ざっています。

  • B 桁数を数える

    桁数からは、内訳が出ません。

  • C 契約日を調べる

    契約日も関わりません。

  • D 名義を確かめる

    名義も関わりません。

差の中に、使った分が混ざっています。

判断お金の土台を作る★★★

資産額の差から、受け取って使った分を引いて分けて見る

資産額の差を、そのまま片方の得として読む

1,457,842円 = 使ったか残したかの1,200,000円 + 回したことから出た257,842円。

この回では、資産額の差1,457,842円のうち1,200,000円が「Aさんが受け取って使った分」でした。残りの257,842円が、回したことから出た分です。桁数も、契約日も、名義も、その内訳を教えてくれません。片方が受け取って使った額を数えておけば、差を二つに分けられます。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

毎年、受け取る分があります。

この先を考えるときに決めるのは、どれですか。

  • A 金融機関の名前

    名前は、この分かれ目と関わりません。

  • B 契約した曜日

    曜日も関わりません。

  • C 利息の桁数

    桁数も関わりません。

  • D 使うか置くか 正解

    正解です。そこだけが、二人の違いでした。

そこだけが、二人の違いでした。

判断お金の土台を作る★★★★
受け取った分を使う → 20年後の資産 3,000,000円(受取合計 1,200,000円は使った)受け取った分を元本に足す → 20年後の資産 4,457,842円

元本・率・期間はどちらも同じ。違うのは一点だけ。

この回のAさんとBさんは、元本も率も期間も同じでした。違うのは、受け取った分を使うか元本に足すかの一点だけ。それだけで20年後の資産が3,000,000円と4,457,842円に分かれました。名前も、曜日も、桁数も、その分かれ目には関わりません。ただし、どちらを選ぶべきかはこの回では扱いません。

出典 国税庁「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 / 2026年9月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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