お金の基本

資産を一枚にする

ここまで見てきたことは、1枚の表に収まります。何を、いくら、どの箱に、いくら生んで、いくらかかって、いくら減るのか。並べると、自分の位置が見えます。

このページの要点

資産は6つの柱で1枚に並べられる。①何を持っているか ②いま換えたらいくら ③どの箱か ④1年で生む額 ⑤1年でかかる費用 ⑥1年で減る額。合計だけでは見えなかった偏り、費用、減りが同時に見える。年に1度書き直せば、変化も分かる。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 一枚にする
  2. 表の柱
  3. 一枚で分かること
  4. 書き直す間隔

わかる 3 問

  1. 表を作る手順
  2. 柱と分かること
  3. 合計だけでは

見抜く 4 問

  1. 差し引きで見る
  2. 40万円の差し引き
  3. 一枚の判定
  4. 書き直して気づく

ケースで考える 2 問

  1. 一枚を読む
  2. 表にして気づく

判断する 2 問

  1. 表は決めてくれない
  2. 資産を一枚にする

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

資産を1枚の表にまとめるのは、何のためですか。

  • A ばらばらに知っていることを並べて、全体を同時に見るため 正解

    並べると、つなげて考えられます。

  • B 資産の合計額を、大きくするため

    並べても、合計額は変わりません。

  • C 人に見せて、説明するため

    人に見せるためのものではありません。

  • D どれがいちばん増えるかを、決めるため

    順位をつけるためのものではありません。

ばらばらの情報を並べて、全体を同時に見るためです。

知るお金の基本★★
ばらばらの情報1枚に並べる全体が同時に見える

同じ情報でも、並べ方で見えるものが変わる

預金の残高は通帳、車の値段は査定、費用は請求書。それぞれの場所にあると、つなげて考えられません。1枚に並べると、額と使いやすさと費用が同時に目に入る。同じ情報でも、並べ方を変えるだけで見えるものが変わります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

資産の一覧表に並べる柱として、この回で扱うのはどれですか。

  • A 何を・いくら・どの箱・生む額・かかる費用・減る額の6つ 正解

    これまでの5回が、そのまま柱になります。

  • B 買った日・買った店・買った理由の3つ

    買った経緯は、いまの状態を表しません。

  • C 好きな順・値段の順・古い順の3つ

    好みの順は、判断の材料になりません。

  • D 自分のもの・家族のもの・借りものの3つ

    持ち主の区別は、この表の目的ではありません。

何を・いくら・どの箱・生む・かかる・減るの6つです。

知るお金の基本★★★

資産の一覧表・6つの柱

  • 何を持っているか
  • いま換えたらいくらか
  • どの箱か(すぐ使う/増やす/生活で使う)
  • 1年で生む額
  • 1年でかかる費用
  • 1年で減る額

この6つは、ここまでの5回にそのまま対応しています。いくらは第1回、箱は第2回、減る額は第3回、生む額は第4回、かかる費用は第5回。学んできたことが、1行ずつ柱になっている。だから表を埋めれば、5回ぶんの見方を一度に当てたことになります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次の説明は、資産の一覧表について正しいですか。

  • A 合計額だけでは見えない偏り・費用・減りが、同時に見えるようになる 正解

    3つが、同時に見えるようになります。

  • B 一覧表を作ると、資産の合計額が増える

    表にしても、合計額は変わりません。

  • C 一覧表は、資産が多い人にしか意味がない

    少ないほど、偏りの影響は大きくなります。

  • D 一覧表を作れば、将来の額が予想できる

    将来の額は、予想できません。

偏り・費用・減りが、同時に見えるようになります。

知るお金の基本★★★

合計だけ見ると

  • 資産200万円
  • それ以上は分からない

一枚にすると

  • すぐ使えるのは60万円
  • 車に年30万円かかる
  • 年24万円ぶん減っている

合計200万円という数字は、それ以上のことを教えてくれません。表にすると、そのうち60万円しかすぐ使えないこと、車に年30万円かかっていること、年24万円ぶん減っていることが同時に見える。資産が少ない人ほど、この見え方は効きます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

一覧表は一度作って終わりではなく、__に一度は書き直します。

  • A 正解

    年に一度なら、変化を追えて手間も軽く済みます。

  • B

    毎日書き直す必要はありません。

  • C 10年

    10年では、間が空きすぎます。

  • D 30年

    30年では、まったく別の表になっています。

年に一度は書き直します。

知るお金の基本★★★
  1. 作った日そのときの写真
  2. 1年後売値も残高も動いている
  3. 書き直す変化が見える

車の売値は下がり、値動きのあるものは動き、預金は使えば減ります。1年たてば、表の数字はどれも古くなっています。毎日書き直す必要はありませんが、10年放っておけば別の表になっている。年に一度なら、変化も追えて手間も重くなりません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

資産の一覧表を作る手順を、正しい順に並べてください。

答え 持っているものを行に書き出す → いま換えたらいくらかを入れる → 生む額・かかる費用・減る額を入れる

行を作り、額を入れ、動きを入れます。

わかるお金の基本★★★
  1. 持っているものを行に書き出す
  2. いま換えたらいくらかを入れる
  3. 生む額・かかる費用・減る額を入れる

先に動きの欄から埋めようとすると、どの資産の話か分からなくなります。行を立ててから、左から順に埋めていく。全部埋まらない欄があってもかまいません。空欄は、調べるべきことのリストになります。買い足すのは、表ができてからの話です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの柱と、そこで分かることを対応させてください。

答え どの箱か … 支払いに使えるかどうか/生む額とかかる費用 … 1年でどれだけ増えるか/減る額 … 持っているだけで失う分

柱ごとに、分かることが違います。

わかるお金の基本★★★
そこで分かること
使いやすさどの箱か支払いに使えるかどうか
増える速さ生む額 − かかる費用1年でどれだけ増えるか
失う分減る額持っているだけで失う分

3つは、まったく別のことを教えてくれます。箱は使いやすさ、生む額と費用は増える速さ、減る額は失っている分。1つの柱だけでは判断できず、そろって初めて全体が見えます。だから6つを並べる意味があります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

資産を合計額だけで見ていると、いちばん見えなくなるのは何ですか。

  • A 中身の違い。使いやすさも、費用も、減り方も、1つの数字に溶けてしまう 正解

    違いが、1つの数字に溶けます。

  • B 資産の金額そのもの

    金額そのものは、合計に出ています。

  • C 自分が持っているものの名前

    名前は、思い出せば分かります。

  • D 資産を買った日付

    日付は、いまの状態とは別のことです。

中身の違いが、1つの数字に溶けてしまいます。

わかるお金の基本★★★

合計を開いて、中身の違いを並べる

合計という1つの数字だけで判断する

200万円という数字は、預金200万円でも、車200万円でも同じに見えます。しかし前者は明日使えて、後者は年30万円かかりながら減っていく。合計は、いちばん大事な違いを消してしまう数字です。だから開いて並べます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

一覧表の1行ごとに、生む額・かかる費用・減る額を差し引くと、何が分かりますか。

  • A その資産が、1年で自分にとってプラスかマイナスか 正解

    1行ごとに、プラスかマイナスかが出ます。

  • B その資産の、買ったときの値段

    買値は、この差し引きには入りません。

  • C その資産が、将来いくらになるか

    将来の額は、分かりません。

  • D その資産を、いつ買うべきだったか

    過去の判断を評価するものではありません。

その資産が1年でプラスかマイナスかが分かります。

見抜くお金の基本★★★★
生むかかる・減る
投資信託40万円12,000円2,000円
車100万円0円費用30万円+減り24万円
預金60万円わずかなし

投資信託40万円が年12,000円生んで2,000円かかるなら、差し引き10,000円のプラス。車100万円が費用30万円で減りが24万円なら、年54万円のマイナスです。同じ表の中に、増える行と減る行が並ぶ。それを知ったうえで持つかどうかを決めるのが、この表の使い方です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

投資信託を40万円ぶん持っています。年3パーセント生み、年0.5パーセントの費用がかかるとします。

この行の1年の差し引きは、いくらになりますか。

答え 10000円

12,000円 − 2,000円 = 10,000円です。

見抜くお金の基本★★★★
  • 12,000円生む(年3%)
  • 2,000円かかる(年0.5%)
  • 10,000円1年の差し引き

生む額だけを見れば12,000円ですが、費用を引くと10,000円。表の1行に、この2つを並べて書いておくと、引き忘れがなくなります。率のままだと「3パーセントから0.5パーセント」と抽象的ですが、金額にすれば10,000円と、はっきりした数字になります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

それぞれの説明が、一覧表の使い方として正しいかどうかを判定してください。

  • A マイナスの行があっても、必要なら持ち続けてよい。数字を知ったうえで決める 正解

    数字は、決めるための材料です。

  • B マイナスの行は、すべて手放すべきである

    必要なものは、マイナスでも持つ意味があります。

  • C プラスの行だけを残せば、暮らしは良くなる

    生活が成り立たなくなることもあります。

  • D 表に載らない大事なものは、価値がないということである

    数えないことと、価値がないことは別です。

数字を知ったうえで、持ち続けると決めてよいのです。

見抜くお金の基本★★★★
年54万円のマイナスの行
  • それがないと働けない → 持つ意味がある
  • 代わりがある → 手放す選択もある

車が年54万円のマイナスでも、それがなければ働けないなら持つ意味があります。表は決めてくれません。決めるための材料を並べるだけです。プラスの行だけ残せば、生活そのものが成り立たなくなることもある。数字と暮らしの両方を見て、自分で決めます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

一覧表を1年後に書き直すと、合計額のほかに何が見えますか。

  • A どの行が増え、どの行が減ったのか。動いた場所が分かる 正解

    動いた場所が、行ごとに分かります。

  • B 来年の合計額が、正確に分かる

    来年の額は、予想できません。

  • C 自分の判断が、正しかったかどうかが決まる

    正しかったかどうかは、数字だけでは決まりません。

  • D ほかの人の資産と、比べられるようになる

    他人の表とは、事情が違います。

どの行が動いたのかが分かります。

見抜くお金の基本★★★★

合計だけ追うと

  • +10万円
  • それだけ

行ごとに比べると

  • 預金 −20万円
  • 投資信託 +30万円
  • 動いた場所が分かる

合計が10万円増えていても、中身では預金が20万円減って投資信託が30万円増えているかもしれません。合計だけを追っていると、この動きは見えない。行ごとに比べると、何が起きたのかが分かります。来年の額は、書き直しても予想できません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Eさんは、資産の一覧表を1枚作り終えました。

このあと表から読み取るべきことを、すべて選んでください。

答え すぐ使える行の合計が、生活費の何か月分かを見る/1年の差し引きがマイナスの行を探す/空欄が残った行を、調べるべきこととして書き出す

厚み、マイナスの行、空欄の3つを読み取ります。

ケースお金の基本★★★★

一枚から読み取る3つ

  • すぐ使える行は、生活費の何か月分か
  • 1年の差し引きがマイナスの行はどれか
  • 空欄が残っているのはどこか

合計が増えていても、すぐ使える行が薄ければ支払いには困ります。マイナスの行は、内容を見てから決めること。空欄は、まだ確かめられていない部分なので、調べるべきことのリストになります。表は読み取って初めて役に立ちます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Fさんは表を作って、資産の合計は200万円あるのに、すぐ使える行は預金の8万円だけだと気づきました。

この気づきを、どう扱うのが適切ですか。

  • A すぐ使える行が薄いことが分かったので、まずそこを厚くする方法を考える 正解

    薄い部分が分かったら、そこから手を打ちます。

  • B 合計200万円あるので、気にしなくてよい

    合計があっても、そこからは出せません。

  • C 資産をすべて売って、現金にしておくべきである

    すべて現金にする必要はありません。

  • D 表の作り方が間違っているので、作り直すべきである

    表は正しく、気づきは正しいものです。

すぐ使える行が薄いと分かったので、そこから手を打ちます。

ケースお金の基本★★★★★
すぐ使える行が8万円
  • 毎月回す先を、すぐ使える箱に変える
  • 使っていない資産を整理する
  • 支出を見直す

8万円では、急な出費があれば足りません。合計があっても、そこからは出せない。厚くする方法は、毎月回す先を変える、使っていない資産を整理する、支出を見直すなど複数あります。すべて現金にする必要はなく、必要な厚みまで戻せば十分です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

資産の一覧表について、正しい受け止め方はどれですか。

  • A 表は材料を並べるもので、どうするかを決めるのは自分 正解

    材料がそろって、はじめて自分で決められます。

  • B 表を作れば、何をすべきかが自動的に決まる

    同じ表でも、事情によって結論は変わります。

  • C 表の数字が良ければ、暮らしも良いということ

    数字と暮らしは、別のものさしです。

  • D 表に載らないものは、持つ意味がない

    数えないことと、価値がないことは別です。

表は材料を並べるもので、決めるのは自分です。

判断お金の基本★★★★

表で材料をそろえ、暮らしと合わせて自分で決める

表の数字だけで、良し悪しを決めてしまう

同じ表を見ても、働き方や家族の事情で結論は変わります。車が年54万円のマイナスでも、通勤に必要なら持ち続ける。表が教えてくれるのは「いくらか」であって「どうすべきか」ではありません。数字と暮らしの両方を見て、自分で決めます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

小カテゴリ「資産」で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A いま換えられる額で数え、目的で分け、生む分と費用と減る分を並べて、1枚で見る 正解

    5回ぶんが、この1枚に収まります。

  • B 資産は、合計額さえ大きければよい

    合計額は、中身の違いをかくします。

  • C 資産は、増えるものだけを持てばよい

    必要なものは、減っても持つ意味があります。

  • D 資産は、買ったときの値段で数えるのが正しい

    数えるのは、いま換えられる額です。

数え、分け、並べて、1枚で見ます。

判断お金の基本★★★★★

資産を一枚にする

  • いま換えられる額で数える
  • 目的で3つに分ける
  • 生む分 − 費用 − 減る分を並べる
  • 年に一度、書き直す

大事さではなく換えられるかで線を引き、いまの額で数える。目的で3つに分け、生む分から費用を引き、減る分も入れる。そこまでやって、はじめて自分の位置が分かります。ただし、これは片側だけです。次の小カテゴリでは、もう一方の「返すべきもの」を見ていきます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

会員登録をすると、経験値と連続学習日数が記録され、間違えた問題だけをあとで解き直せます。

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