お金の基本

使うほど減る資産

車や家電は、買った日からじわじわ売値が下がります。財布からは出ていかないので気づきませんが、減った分はたしかに費用です。

このページの要点

資産には、使う年数とともに売値が下がっていくものがある。200万円の車が5年後に80万円なら、5年で120万円、1年あたり24万円ぶん減っている。財布からは出ていかないので見えにくいが、これも費用。年あたりに直すと、買うときの判断材料になる。

最終更新 2026年8月31日 / 全 15 問 ・知る 4 ・わかる 3 ・見抜く 4 ・ケースで考える 2 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 4 問

  1. 減る資産
  2. 見えない費用
  3. 減る資産の例
  4. 減った分の出し方

わかる 3 問

  1. 減るものと減らないもの
  2. 年あたりに直す手順
  3. 減ることは悪いことか

見抜く 4 問

  1. 減る資産の判定
  2. 1年あたりいくら
  3. 長く使うと
  4. 減る分を入れない比較

ケースで考える 2 問

  1. 買う前に確かめる
  2. 売るときに気づく

判断する 2 問

  1. 減る分も費用
  2. 使うほど減る資産

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

車や家電のように「使うほど減る資産」とは、どういう意味ですか。

  • A 使う年数とともに、売ったときの値段が下がっていくということ 正解

    年数とともに、売値が下がっていきます。

  • B 使うたびに、手元から現金が出ていくということ

    現金が出ていくかどうかとは、別の話です。

  • C 使うと、こわれて資産でなくなるということ

    こわれなくても、売値は下がります。

  • D 使わなければ、値段は下がらないということ

    使わなくても、年式で下がります。

年数とともに、売ったときの値段が下がることです。

知るお金の基本★★
  1. 買ったとき200万円
  2. 2年後140万円
  3. 5年後80万円

車は走らせなくても、年式が古くなれば売値は下がります。家電も同じです。財布からお金が出ていくわけではないので気づきにくいのですが、資産としての額は確かに小さくなっている。持っているだけで減っていく、という性質です。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次の説明は、減った分の扱いについて正しいですか。

  • A 減った分は財布から出ていかないが、費用として起きている 正解

    見えないだけで、すでに起きています。

  • B 財布から出ていかないので、費用ではない

    出ていかなくても、値打ちは減っています。

  • C 減った分は、売るまで存在しない

    売る前から、値段は下がっています。

  • D 減った分は、あとから戻ってくる

    下がった分が戻る保証はありません。

財布からは出ませんが、費用として起きています。

知るお金の基本★★★

見える費用

  • ガソリン代
  • 保険料
  • 車検の費用

見えない費用

  • 売値が下がった分
  • 財布からは出ていかない
  • 家計簿には載らない

200万円で買った車が80万円になっていれば、120万円ぶんの値打ちが消えています。売っていなくても、すでに起きたことです。ガソリン代や保険料は目に見えるので家計簿に載りますが、この120万円は載らない。見えない費用ほど、意識して数えておく必要があります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

次のうち、使う年数とともに売値が下がりやすいものはどれですか。

  • A 買って5年たった車 正解

    年式が古くなるほど、売値は下がります。

  • B 銀行に預けている現金

    預金の額そのものは減りません。

  • C いま持っている1万円札

    1万円札は、1万円のままです。

  • D 来月受け取る予定の給料

    まだ手元にないので、資産ではありません。

車は、年数とともに売値が下がります。

知るお金の基本★★
年数で売値が下がるか理由
5年たった車下がる使って古くなる
預金下がらない額そのものは変わらない
1万円札下がらない1万円のまま
来月の給料対象外まだ手元にない

現金や預金は、額そのものは減りません(買える量は物価で変わりますが、それは別の話です)。まだ受け取っていない給料は、そもそも手元にありません。年数で売値が下がるのは、使って古くなるもの。車、家電、家具などが当てはまります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

減った分は、買ったときの値段から、いまの__を引けば出ます。

  • A 売れる値段 正解

    買値 − いま売れる値段 = 減った分です。

  • B 買った値段

    同じ値段を引いても、0にしかなりません。

  • C 払った税金

    税金は、別に払っている費用です。

  • D 修理の費用

    修理費も、別に払っている費用です。

買値から、いま売れる値段を引きます。

知るお金の基本★★★
  • 200万円買ったときの値段
  • 80万円いま売れる値段
  • 120万円減った分

200万円で買って、いま80万円で売れるなら、減った分は120万円。引き算1回です。この計算をしておくと、そのものを持ち続けている間にいくら失っているかが分かります。修理費や税金は、別に払っている費用なので、この計算とは分けます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

それぞれの資産と、額の動き方を対応させてください。

答え 車や家電 … 年数とともに売値が下がる/現金や預金 … 額そのものは変わらない/値動きのあるもの … 上がることも下がることもある

資産によって、額の動き方が違います。

わかるお金の基本★★★
額の動き方時間の働き
車・家電下がる一方敵として働く
現金・預金変わらない額としては動かない
値動きのあるもの上下するどちらにも動く

3つは動き方がまったく違います。車や家電は下がる一方、預金は変わらない、値動きのあるものは両方に動く。どれを持っているかで、時間が味方になるか敵になるかも変わります。「資産を持っている」と一言で言っても、中身によって起きることは違います。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

減った分を1年あたりに直す手順を、正しい順に並べてください。

答え 買ったときの値段を書く → いま売れる値段を調べる → 差を持っていた年数で割る

買値を書き、売値を調べ、年数で割ります。

わかるお金の基本★★★
  1. 買ったときの値段(200万円)
  2. いま売れる値段(80万円)
  3. 差120万円 ÷ 5年 = 年24万円

200万円と80万円の差120万円を、5年で割れば1年あたり24万円。この形にすると、ほかの費用と並べて比べられます。年24万円は、月にすれば2万円です。買い替えの値段は、次の判断の材料であって、いままでいくら減ったかの計算には入りません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

資産が減ること自体を、どう受け止めるのが適切ですか。

  • A 使うために持っているのだから、減ること自体は当たり前。大きさを知っておくことが大事 正解

    大きさが分かれば、見合うかどうか判断できます。

  • B 減る資産は持つべきではない

    使うために必要なものは、持つ意味があります。

  • C 減るのは損なので、できるだけ使わないほうがよい

    使わなくても、年数で下がっていきます。

  • D 減る分は、いつか必ず取り戻せる

    下がった分が戻る保証はありません。

減ること自体は当たり前で、大きさを知ることが大事です。

わかるお金の基本★★★★

減る大きさを知って、働きに見合うか判断する

減ること自体を避けようとして、使わないまま持ち続ける

車は移動のために、家電は暮らしのために持っています。減った分は、その働きに対して払った代金のようなものです。問題は減ることではなく、いくら減っているかを知らないこと。年24万円と分かれば、その働きに見合うかどうかを自分で判断できます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

それぞれの説明が、減る資産の見方として正しいかどうかを判定してください。

  • A 減り方は買ってすぐの時期が大きく、そのあとはゆるやかになるものが多い 正解

    最初に大きく、あとはゆるやかになります。

  • B 減り方は、毎年まったく同じ額になる

    毎年同じ額ずつ減るとは限りません。

  • C 使わずに置いておけば、減らない

    使わなくても、年数で下がります。

  • D 減った分は、家計簿に自動的に載る

    財布から出ないので、家計簿には載りません。

買ってすぐの時期に大きく減るものが多いです。

見抜くお金の基本★★★★
  • 1年目大きく下がる
  • 2〜3年目ゆるやかに
  • 4〜5年目さらにゆるやかに

減り方の形(イメージ)。最初が大きい

新品と中古では、同じものでも値段の差が大きく開きます。そこを過ぎると、下がり方はゆるやかになっていく。だから短い期間で買い替えるほど、1年あたりの減り方は大きくなります。長く使うほど年あたりが下がるのは、この形のためです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

200万円で買った車を5年使い、いま売れば80万円になるとします。

減った分を1年あたりに直すと、いくらになりますか。

答え 24万円

(200万円 − 80万円)÷ 5年 = 年24万円です。

見抜くお金の基本★★★★
  • 120万円減った分
  • 5年使った年数
  • 24万円(月2万円)1年あたり

月にすれば2万円です。ガソリン代や保険料に、この2万円を足したものが、車を持つことの本当の費用に近づきます。年あたりに直すのは、ほかの費用と同じ土俵に乗せるためです。買う前にこの数字を出しておくと、判断の材料が1つ増えます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

同じものを、より長く使うと、1年あたりの減り方はどうなりますか。

  • A 小さくなる。同じ減った分を、より多くの年数で割ることになるから 正解

    割る年数が増えるので、1年あたりは小さくなります。

  • B 大きくなる。古くなるほど価値が下がるから

    減る総額は増えても、年あたりは小さくなります。

  • C 変わらない。減り方は年数と関係ないから

    年数は、1年あたりの額を決めます。

  • D 使い方によって、まったく予想できない

    割り算なので、方向は決まっています。

同じ分をより多くの年数で割るので、小さくなります。

見抜くお金の基本★★★★

5年で手放す

  • 減った分 120万円
  • 1年あたり 24万円

長く使う

  • 減る総額は増えても
  • 割る年数が増える
  • 1年あたりは軽くなる

5年で120万円なら年24万円ですが、10年使えば減る額はもう少し増えても、割る年数が倍になります。長く使うほど、1年あたりの負担は軽くなる。買い替えを早めるほど重くなる、ということでもあります。どちらを選ぶかは、必要と好みで決めることです。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

車を持つ費用を、ガソリン代と保険料だけで数えると、何が起きますか。

  • A 実際より安く見える。いちばん大きいことのある「減った分」が抜けている 正解

    大きい項目が抜けたまま、比べることになります。

  • B 実際より高く見える

    抜けているので、高くは見えません。

  • C 実際と、ちょうど一致する

    項目が抜けていれば、一致しません。

  • D 数え方の問題なので、金額は変わらない

    数え方で、判断は変わります。

実際より安く見えます。減った分が抜けています。

見抜くお金の基本★★★★★

車を持つ費用に入れるもの

  • ガソリン代(見える)
  • 保険料(見える)
  • 税金・車検(見える)
  • 減った分=年24万円(見えない)

年24万円の減りは、ガソリン代や保険料に匹敵するか、それより大きいこともあります。目に見える費用だけで比べると、持つ場合が実際より安く見えてしまう。ほかの手段と比べるときは、見えない費用も同じ土俵に乗せてから並べます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

Yさんは、これから車を買おうとしています。

買う前に確かめるべきことを、すべて選んでください。

答え 何年くらい使うつもりかを決める/その年数のあと、いくらで売れそうかを調べる/減る分を年あたりに直して、ほかの費用に足す

使う年数、そのあとの売値、年あたりの3つです。

ケースお金の基本★★★★
  1. 何年使うつもりか
  2. その年数のあと、いくらで売れそうか
  3. 減る分 ÷ 年数 = 年あたりの費用

この3つがそろうと、持つことの本当の費用がおおよそ見えます。買値が安くても、下がり方が大きければ年あたりは重くなる。逆に買値が高くても、長く使えて売値が残るなら年あたりは軽くなります。買値だけでは、この違いが分かりません。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

Zさんは200万円で買った車を5年使い、売りに出したところ80万円と言われました。「そんなに下がるのか」と驚いています。

この驚きは、どこから来ていますか。

  • A 減った分を、持っている間ずっと数えていなかったから 正解

    見えていなかったから、最後に驚くことになります。

  • B 売る相手を、間違えたから

    相手を変えても、大きくは変わりません。

  • C 車の使い方が、悪かったから

    使い方にかかわらず、年数で下がります。

  • D 5年という期間が、短すぎたから

    期間の長短の問題ではありません。

減った分を、持っている間ずっと数えていなかったからです。

ケースお金の基本★★★★★
  1. 1年目少しずつ減っている
  2. 3年目さらに減っている
  3. 5年目・売却合計120万円ぶん

120万円は5年かけて少しずつ減っていて、売る日に一度に減ったわけではありません。ただ、財布から出ていかないので気づかなかった。年24万円と分かっていれば、売るときの数字も想定の範囲になります。驚きは、見えていなかったことから来ています。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

減る資産を扱ううえで、いちばん大事な心がけは何ですか。

  • A 減った分も費用として数え、年あたりに直しておくこと 正解

    数字にすれば、自分で判断できます。

  • B 減る資産は、できるだけ持たないようにすること

    必要なものは、持つ意味があります。

  • C 減った分は、売るまで考えないこと

    売るときに、驚くことになります。

  • D 減り方の小さいものだけを、選ぶこと

    減り方だけでは、必要かどうかは決まりません。

費用として数え、年あたりに直しておくことです。

判断お金の基本★★★★

減った分を年あたりに直して、費用として並べる

財布から出ないので、費用として数えない

数えていれば、買うときも手放すときも判断できます。年24万円という数字があれば、その働きに見合うかを自分で決められる。持たないと決めるのも、持つと決めるのも、数字が出てからの話です。減り方の小ささだけで選ぶと、必要なものを選べなくなります。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

この回で身につけた見方を、ひとことでいうと何になりますか。

  • A 減った分は見えないが費用。買値と売値の差を年数で割って、ほかの費用と並べる 正解

    引き算と割り算で、見えない費用が見えます。

  • B 減る資産は損なので、持たないほうがよい

    必要なものを持つことに、意味はあります。

  • C 減った分は、売るまでは起きていない

    売る前から、値打ちは減っています。

  • D 減り方は、どの資産でも同じである

    資産によって、減り方は違います。

見えない費用を、年あたりに直して並べます。

判断お金の基本★★★★★

使うほど減る資産

  • 買値 − いま売れる値段 = 減った分
  • 減った分 ÷ 年数 = 年あたりの費用
  • 見える費用に足して、はじめて全体が見える

買値と売値の差を年数で割る。引き算1回と割り算1回で、持つことの費用が見えます。減ること自体は、使うために持っている以上、当たり前のことです。大事なのは大きさを知っておくこと。次回は、資産が自分で生む側、つまり増える道のほうを見ていきます。

出典 金融広報中央委員会「知るぽると」 / 2026年8月時点の情報

読んだら、解いて確かめる

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