お金の土台を作る

1年間で預金は増えたのに、純資産が減った。なぜ?

増えた分と減った分は、別々の場所に出ます。

このページの要点

住宅金融支援機構の試算表では、借入2,000万円・固定1.5%・30年の元利均等返済で、1年目の借入金残高は19,468,058円。1年間に69,024円×12=828,288円を払っても、減った元金は531,942円です。預金が1,000,000円増えても、株式が1,000,000円、自宅が1,500,000円下がれば、純資産は7,000,000円から6,031,942円へ968,058円減ります。預金だけを見れば+100万円、純資産で見れば−96万円です。

最終更新 2026年9月10日 / 全 15 問 ・知る 3 ・わかる 2 ・見抜く 3 ・ケースで考える 5 ・判断する 2

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目次 全 15 問

知る 3 問

  1. 負債残高
  2. 純資産増減
  3. 純資産増減

わかる 2 問

  1. 現金増加
  2. 純資産増減

見抜く 3 問

  1. 純資産増減
  2. 現金増加
  3. 評価損益

ケースで考える 5 問

  1. 資産評価額
  2. 負債残高
  3. 純資産増減
  4. 負債残高
  5. 純資産増減

判断する 2 問

  1. 純資産増減
  2. 資産評価額

知る

このテーマを理解するために必要な基本を押さえます。

資料は元利均等返済を、毎月お支払いいただく_が一定となる返済方法だとしています。

  • A 返済額 正解

    正解です。一定になるのは、払う額のほうです。

  • B 元金の額

    元金の額が一定なのは、元金均等返済のほうです。

  • C 利息の額

    利息の額は一定になりません。

  • D 借入金残高

    借入金残高は減っていきます。

一定になるのは、払う額のほうです。

知るお金の土台を作る★★★
返済方法何が一定か資料が挙げる特徴
元利均等返済毎月の返済額返済計画が立てやすい/借入金残高の減り方が遅くなる
元金均等返済毎月の元金の額元金の減少が早い/返済開始当初の返済額が最も高い

どちらも借入額2,000万円・固定金利年1.5%・借入期間30年での比較(試算結果の数値は概算)。

資料は「■元利均等返済とは 毎月お支払いいただく返済額が一定となる返済方法です」としています。元金の額が一定になるのは元金均等返済のほうで、資料は「毎月お支払いいただく返済額のうち、元金の額が一定となる返済方法です」としています。同じ額を払っていても、その中身は毎回変わります。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

資料の元利均等返済の表は、毎月返済額に占める元金の割合を年ごとに示しています。毎月返済額はどの年も69,024円です。

それぞれ、元金の割合はどれですか。

答え 1年目(12回目) … 元金割合 64.7%/10年目(120回目) … 元金割合 74.0%/20年目(240回目) … 元金割合 86.0%/25年目(300回目) … 元金割合 92.7%

同じ額を払っても、中身が変わっていきます。

知るお金の土台を作る★★★★
1年目(12回目) → 元金 44,634円/64.7%、利息 24,390円/35.3%10年目(120回目) → 元金 51,081円/74.0%、利息 17,943円/26.0%20年目(240回目) → 元金 59,342円/86.0%、利息 9,682円/14.0%25年目(300回目) → 元金 63,960円/92.7%、利息 5,064円/7.3%

毎月返済額はどの年も69,024円で変わらない。変わるのは中身の割合だけ。

1年目は69,024円のうち元金が44,634円で64.7%、25年目は63,960円で92.7%。払う額は変わらないのに、純資産を増やす部分が年々大きくなります。逆に言えば、返し始めた頃ほど、払った額のわりに残高が減りません。1年の成果を見るときは、払った額ではなく減った残高を見ることになります。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

四つの言い分を、一つずつ確かめてください。

  • A 元利均等返済では、毎月の元金の額が一定である

    元金の額が一定なのは、元金均等返済のほうです。

  • B 元利均等返済は、借入金残高の減り方が遅くなる 正解

    通ります。資料がデメリットとして挙げています。

  • C 元金均等返済は、返済開始当初の返済額が最も低い

    当初の返済額が最も高い、と書かれています。

  • D 二つの方法で、支払う利息の合計は同じである

    合計Aと合計Bの差が336,058円あります。

資料がデメリットとして挙げています。

知るお金の土台を作る★★★★

資料に書いてあること

  • 元利均等返済は、毎月の返済額が一定
  • 元利均等返済は、借入金残高の減り方が遅くなる
  • 元金均等返済は、返済開始当初の返済額が最も高い
  • 合計A(24,848,426円)− 合計B(24,512,368円)= 336,058円

借入額2,000万円・固定金利年1.5%・借入期間30年での試算(概算)。

資料は元利均等返済のデメリットに「借入金残高の減り方が遅くなります」と書いています。元金の額が一定なのは元金均等返済のほう。元金均等返済のデメリットは「返済開始当初の返済額が最も高いため、当初の負担が重く」で、低いのではありません。利息の合計は元利均等が4,848,426円、元金均等が4,512,368円で、336,058円の差があります。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

わかる

仕組みや計算のしかたを確かめます。

「今年は預金が1,000,000円増えた。順調だ」と考えました。

このとき、どう見るのがよいですか。

  • A 預金が増えたので進んだ

    預金の欄だけが増えています。

  • B 株の分だけ差し引けばよい

    自宅の下落と返済の分も入ります。

  • C 純資産で見ると減っている 正解

    正解です。減った分は、別の場所に出ています。

  • D 返済した分だけ進んだ

    返済も入りますが、それだけでは足りません。

減った分は、別の場所に出ています。

わかるお金の土台を作る★★★

預金だけを見たとき

  • 2,000,000円 → 3,000,000円
  • +1,000,000円

純資産で見たとき

  • 7,000,000円 → 6,031,942円
  • −968,058円

同じ1年の話。差は1,968,058円ある。

預金は1,000,000円増えましたが、株式が1,000,000円、自宅が1,500,000円下がりました。借入金の返済も進んでいます。これらをすべて入れると、純資産は7,000,000円から6,031,942円へ968,058円減っています。増えた場所と減った場所が別々なので、片方だけを見ていると向きを取り違えます。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

1年の変化を、純資産を増やした側と減らした側に分けます。

増やした側に入るのは、どれですか。

  • A 株式の下落 1,000,000円

    資産が減るので、純資産も減ります。

  • B 元金の返済 531,942円 正解

    正解です。残高が減った分だけ、自分の分が増えます。

  • C 自宅の下落 1,500,000円

    こちらも資産が減る側です。

  • D 支払った利息 296,346円

    払っても残高が減らないので、増やしません。

残高が減った分だけ、自分の分が増えます。

わかるお金の土台を作る★★★
  • 預金の増加 1,000,000円 + 元金の返済 531,942円 = 1,531,942円増やした側
  • 株式 1,000,000円 + 自宅 1,500,000円 = 2,500,000円減らした側
  • −968,058円差し引き

支払った利息296,346円は、どちらにも入らない。払っても残高が減らないため。

借入金残高が531,942円減れば、資産が同じでも純資産はその分だけ増えます。株式と自宅の下落は資産を減らすので、純資産も減ります。支払った利息296,346円は、払っても残高を減らさないので、純資産を増やしません。増やした側は預金の増加1,000,000円とこの531,942円で、合わせて1,531,942円です。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

見抜く

誤解しやすい点や、見落としがちなリスクを見抜きます。

この資料から言えるのは、どれでしょう。

答え 元利均等返済は、毎月の返済額が一定である/元利均等返済は、借入金残高の減り方が遅くなる/返済額に占める元金の割合は、返済が進むにつれて大きくなる

払った額と、減った額は別のものです。

見抜くお金の土台を作る★★★★

1年で借入金残高がいくら減ったかを見る

1年で返済にいくら払ったかを、そのまま成果として見る

1年目は828,288円払って、残高が減ったのは531,942円。

毎月の返済額が一定であること、残高の減り方が遅いこと、元金割合が64.7%から92.7%へ上がっていくことは、いずれも資料に書かれています。一方、1年間に828,288円払っても残高は531,942円しか減りません。また総返済額は元利均等が24,848,426円、元金均等が24,512,368円で、多いのは元利均等のほうです。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

「預金が1,000,000円増えて、ローンも返した。去年より良くなったはずだ」と考えました。

実際には、どうなっていますか。

  • A 預金の増加分だけ増えた

    増えた側にはもうひとつ、返済の分もあります。

  • B 返済した分も足せばよい

    足しても、下がった分のほうが大きいままです。

  • C 純資産は減っている 正解

    正解です。下がった分のほうが大きいからです。

  • D 株の下落は関係がない

    株式は1,000,000円下がっています。

下がった分のほうが大きいからです。

見抜くお金の土台を作る★★★★
  • 預金の増加(円)
  • 元金の減少(円)
  • 株式の下落(円)
  • 自宅の下落(円)

増えた側 1,531,942円、減った側 2,500,000円。差は968,058円。

増えた側は、預金1,000,000円と元金の減少531,942円で1,531,942円。減った側は、株式1,000,000円と自宅1,500,000円で2,500,000円。差し引き968,058円のマイナスです。預金が増えたことも返済が進んだことも本当ですが、それだけでは足りませんでした。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

828,288円を返したのに、借入金残高は531,942円しか減りませんでした。

それは、なぜですか。

  • A 返済額に利息が入るから 正解

    正解です。払った額の一部は、残高を減らしません。

  • B 元金の額が一定だから

    元金の額が一定なのは、元金均等返済のほうです。

  • C 借入期間が長すぎるから

    期間の長さそのものが理由ではありません。

  • D 毎月の返済額が一定だから

    額が一定でも、中身の割合は年々変わります。

払った額の一部は、残高を減らしません。

見抜くお金の土台を作る★★★★
1年間に払った 828,288円
  • 元金に充てられた 531,942円 → 借入金残高が減る(純資産が増える)
  • 利息に充てられた 296,346円 → 残高は減らない

資料の1年目の割合は元金64.7%、利息35.3%。

資料の1年目の行は、毎月返済額69,024円のうち元金44,634円(64.7%)、利息24,390円(35.3%)としています。利息の分は残高を減らしません。しかも資料は元利均等返済のデメリットとして「借入金残高の減り方が遅くなります」と書いています。返済額の全部が自分の分になるわけではありません。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

ケースで考える

具体的な条件のもとで考えます。

1年前は預金2,000,000円、株式5,000,000円、自宅20,000,000円でした。いまは預金3,000,000円、株式4,000,000円、自宅18,500,000円です。

いまの資産の合計は、いくらですか。(単位:円)

答え 25500000円

三つを足して、25,500,000円です。

ケースお金の土台を作る★★★
  • 1年前の資産合計(円)
  • いまの資産合計(円)
  • うち預金の増加(円)

預金は増えたが、株式と自宅が合わせて2,500,000円下がった。

1年前の合計は27,000,000円だったので、1,500,000円減っています。預金は1,000,000円増えましたが、株式が1,000,000円、自宅が1,500,000円下がったからです。預金の通帳だけを見ていると増えていますが、三つを並べると向きが逆になります。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

資料の元利均等返済の表では、借入額2,000万円に対して1年目(12回目)の借入金残高が19,468,058円とされています。

1年間で、借入金残高はいくら減りましたか。(単位:円)

答え 531942円

20,000,000 − 19,468,058 で、531,942円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. 借入額 20,000,000円
  2. 1年目(12回目)の借入金残高 19,468,058円
  3. 減った元金 20,000,000 − 19,468,058 = 531,942円
  4. 1年間に払った額 69,024 × 12 = 828,288円(差の296,346円は利息)

資料の試算は固定金利年1.5%・借入期間30年。試算結果の数値は概算とされている。

同じ1年間に払った額は 69,024 × 12 = 828,288円です。払った額と、残高が減った額は同じではありません。差の296,346円は利息に充てられています。資料は元利均等返済のデメリットとして「借入金残高の減り方が遅くなります」と書いています。この531,942円が、返済によって増えた自分の分です。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

いまの資産の合計は25,500,000円です。借入金残高は、資料の1年目の数字と同じ19,468,058円です。

いまの純資産は、いくらですか。(単位:円)

答え 6031942円

25,500,000 − 19,468,058 で、6,031,942円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 25,500,000円いまの資産合計
  • 19,468,058円いまの借入金残高
  • 6,031,942円いまの純資産
  • 7,000,000円1年前の純資産

1年で968,058円減っている。

1年前は 27,000,000 − 20,000,000 = 7,000,000円でした。いまは6,031,942円なので、968,058円減っています。返済は進み、預金も増えているのに、純資産は減りました。株式と自宅の下落が、それを上回ったからです。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

1年間に 69,024円 × 12回 = 828,288円を返しました。

このうち、借入金残高を減らしたのはいくらですか。

  • A 828,288円すべて

    払った額と、減った額は同じではありません。

  • B 296,346円

    296,346円は利息に充てられた分です。

  • C 690,240円

    690,240円という額は、表に出てきません。

  • D 531,942円 正解

    正解です。残りは利息に充てられています。

残りは利息に充てられています。

ケースお金の土台を作る★★★★
  • 1年間に払った額(円)
  • 1年間に減った借入金残高(円)

差の296,346円は利息。資料の1年目の割合は元金64.7%、利息35.3%。

借入金残高は20,000,000円から19,468,058円になったので、減ったのは531,942円。払った828,288円との差、296,346円は利息です。返済のうち純資産を増やすのは元金の分だけで、利息の分は出ていったきりです。資料の表でも、1年目の元金割合は64.7%、利息割合は35.3%とされています。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

1年前の純資産は7,000,000円、いまの純資産は6,031,942円です。

純資産は、いくら減りましたか。(単位:円)

答え 968058円

7,000,000 − 6,031,942 で、968,058円です。

ケースお金の土台を作る★★★★
  1. 預金の増加 +1,000,000円
  2. 元金の減少 +531,942円
  3. 株式の下落 −1,000,000円
  4. 自宅の下落 −1,500,000円
  5. 合計 −968,058円(7,000,000円 → 6,031,942円)

四つのうち二つはプラス。別々に見ていると向きが分からない。

内訳で確かめると、預金の増加+1,000,000円、元金の減少+531,942円、株式の下落−1,000,000円、自宅の下落−1,500,000円。足すと−968,058円で、差額と一致します。四つのうち二つはプラスなので、それぞれを別々に見ていると「増えている」としか見えません。合計してはじめて向きが決まります。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

判断する

実際の場面で、何を確認すべきかを判断します。

1年の成果を確かめようとしています。

預金の増減のほかに、見るのはどれでしょう。

  • A 通帳の記帳の回数

    記帳の回数は、純資産と関わりません。

  • B 評価額と借入金残高 正解

    正解です。増えた場所と減った場所は、別々です。

  • C 入金があった月数

    入金の月数も関わりません。

  • D 口座を開いた年月

    口座を開いた年月も関わりません。

増えた場所と減った場所は、別々です。

判断お金の土台を作る★★★

預金・評価額・借入金残高の四つを並べて、増減を足す

通帳の残高が増えていることだけを見て、順調だと考える

預金だけなら+1,000,000円、純資産なら−968,058円。差は1,968,058円。

この回では、預金が1,000,000円増え、借入金残高も531,942円減りました。それでも株式と自宅が合わせて2,500,000円下がったので、純資産は968,058円減っています。記帳の回数も、入金があった月数も、口座を開いた年月も、その向きを教えてくれません。四つを並べて足したときに、はじめて分かります。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

返済が進むのと、持っているものの値段が下がるのが、同じ年に起きました。

確かめておくのは、どれですか。

  • A 毎月の返済日はいつか

    返済日は、増減の大小と関わりません。

  • B 借入れをした年はいつか

    借りた年も、この判断とは別のものです。

  • C 金利のタイプは何か

    金利のタイプも、その年の大小は教えてくれません。

  • D 資産の評価額と残高 正解

    正解です。二つは別々に効いて、打ち消し合います。

二つは別々に効いて、打ち消し合います。

判断お金の土台を作る★★★★
動いたもの純資産への向きこの回の額
預金の増加増やす+1,000,000円
借入金残高の減少増やす+531,942円
株式の評価額の下落減らす−1,000,000円
自宅の評価額の下落減らす−1,500,000円

どちらが大きいかは年ごとに変わる。この年は減らす側が968,058円上回った。

返済は借入金残高を減らして純資産を増やし、下落は資産を減らして純資産を減らします。この回では531,942円の増加に対して2,500,000円の減少があり、下落のほうが大きくなりました。どちらが大きいかは、その年ごとに変わります。返済日も、借りた年も、金利のタイプも、その大小を教えてくれません。

出典 住宅金融支援機構【フラット35】「元利均等返済と元金均等返済とは?」 / 2026年9月時点の情報

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