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目次
はじめに
「まさか自分が…」そう思っていても、災害や盗難はいつ誰に起こるかわかりません。もしもの時に、少しでも経済的な負担を軽くしてくれるのが雑損控除という制度です。
この制度は、災害や盗難、横領によって生活に必要な資産に損害を受けた場合に、税金の一部が戻ってくるというもの。今回は、雑損控除の基本的な考え方から、対象となるもの、損失額の計算方法、確定申告の手続きまで、わかりやすく解説します。万が一の事態に備えて、ぜひ最後まで読んでください。
この記事を読めば、以下のことが理解できます。
- 雑損控除の対象となるケース
- 雑損控除の対象とならないケース
- 損失額の具体的な計算方法
- 損失額が大きすぎて控除しきれない場合の対処法
- 雑損控除を受けるための確定申告の手続き

災害は予測できません。しかし、知識があれば落ち着いて対応できます。雑損控除は、そんな時のためのセーフティネットの一つ。ぜひ理解しておきましょう。
雑損控除の対象となる損害とは? 災害・盗難・横領による損失をカバー
雑損控除は、私たちの生活に予期せぬ損害が発生した場合に、税負担を軽減するための制度です。具体的には、以下の3つのケースが対象となります。
- 災害:火災、風水害(台風、大雨、洪水など)、地震など、自然災害による損害
- 盗難:空き巣、車上荒らしなど、盗難による損害
- 横領:従業員による会社の資金の横領など、横領による損害
これらの損害によって、生活に必要な資産に直接的な被害を受けた場合に、雑損控除の対象となります。ここで重要なのが「生活に必要な資産」という点です。具体的には、住宅、家財(家具、家電製品、衣類など)、生活用の自動車などが該当します。
例えば、台風で自宅が浸水し、家具や家電製品が使えなくなった場合、または、空き巣に入られて現金や貴金属が盗まれた場合などが、雑損控除の対象となる可能性があります。
クイズの1問目にもありましたが、災害や盗難などで損害を受けた際に税金が軽くなる控除の名称は「雑損控除」です。医療費控除や社会保険料控除とは異なり、災害や盗難による損失に特化した制度であることを覚えておきましょう。

災害だけでなく、盗難や横領も対象となるのがポイントですね。ただし、対象となる資産は「生活に必要なもの」に限られることを覚えておきましょう。
対象外となるケースを理解する:生活に不要な資産や事業用資産は適用外
雑損控除は、あくまで生活に必要な資産を守るための制度です。そのため、以下のようなケースは原則として対象外となります。
- 別荘や趣味の美術品などのぜいたく品:生活に必須とは言えないため対象外
- 事業用の資産:事業所得を得るために使用している資産(店舗、事務所、事業用の車両など)
- 投機目的で購入した金や株:生活に必要な資産とは見なされないため対象外
- 詐欺や恐喝による損失:これらの損失は雑損控除ではなく、別の法律で対応されるべきと考えられています。
クイズの2問目にもありましたが、雑損控除の対象となる「生活に必要な資産」に原則含まれないものは「投資目的で購入した金」です。生活に必要な住宅や家具とは異なり、投資目的の資産は対象外となります。
また、災害や盗難に遭ったとしても、以下のケースでは雑損控除の対象外となる場合があります。
- 損害の原因が故意または重大な過失による場合:例えば、自分で火災を起こした場合や、盗難防止対策を怠っていた場合など。
- 保険金や損害賠償金で全額補てんされる場合:実質的な自己負担がないため。
これらの点に注意して、ご自身の状況が雑損控除の対象となるかどうかを確認するようにしましょう。

「生活に必要なもの」という線引きが重要です。趣味の品や投資目的の資産は、残念ながら雑損控除の対象にはなりません。
損失額の計算方法:再取得価額を基に算出し、保険金等は差し引く
雑損控除の金額を計算する上で最も重要なのが、損失額を正確に算出することです。損失額は、以下の計算式で求められます。
損失額 = (損害金額 + 災害関連支出) - 保険金等で補てんされる金額
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
- 損害金額:損害を受けた資産の、災害直前の時価を基に計算します。ただし、時価を算定するのが難しい場合は、再取得価額(同じものをもう一度購入するために必要な金額)を基に計算することが一般的です。
- 災害関連支出:災害によって生じた損害を防止するために支出した費用を指します。例えば、住宅のがれきを撤去するための費用、土砂崩れを防止するための費用などが該当します。ただし、予防や修繕に直接関係のない支出は含めることができません。
- 保険金等で補てんされる金額:火災保険、地震保険、盗難保険などから支払われる保険金や、損害賠償金などが該当します。
例えば、火災で家財が焼失し、再取得価額が100万円だったとします。火災によるがれき撤去費用が10万円かかり、火災保険から80万円の保険金が支払われた場合、損失額は以下のようになります。
損失額 = (100万円 + 10万円) - 80万円 = 30万円
クイズの3問目にもありましたが、損失額の計算で、損害金額から差し引く必要があるものは「保険金や損害賠償金で補てんされた額」です。保険金などで補てんされた部分は、実質的な自己負担額ではないため、損失額から差し引く必要があります。
この30万円が、雑損控除の対象となる金額となります。ただし、雑損控除の金額には上限があり、以下のいずれか少ない方の金額となります。
- (損失額)-(総所得金額等 × 10%)
- (災害関連支出の金額)-5万円
ご自身の状況に合わせて、正確な損失額を計算するようにしましょう。

損失額の計算は少し複雑ですが、一つずつ丁寧に計算していきましょう。特に、保険金で補てんされた金額を差し引くのを忘れないように!
損失額が大きすぎる場合の繰越控除:3年間繰り越して税負担を軽減
災害の規模によっては、損失額が大きくなり、その年の所得から控除しきれない場合があります。例えば、地震で住宅が全壊し、損失額が数百万円に及ぶようなケースです。
このような場合でも、諦める必要はありません。雑損控除には、繰越控除という制度があります。繰越控除とは、その年に控除しきれなかった損失額を、翌年以降3年間にわたって繰り越して控除できる制度です。
例えば、2024年の所得が300万円で、雑損控除の金額が500万円だった場合、2024年には200万円しか控除できません。しかし、残りの300万円を、2025年、2026年、2027年の所得から控除することができます。
繰越控除の適用を受けるためには、確定申告を毎年行う必要があります。確定申告の際には、繰越控除を受ける旨を記載し、損失額を証明する書類(罹災証明書、領収書など)を添付する必要があります。
クイズの4問目にもありましたが、損失額が大きすぎて控除しきれない場合、最も適切な対処法は「翌年以降3年間、損失額を繰り越して控除する」ことです。繰越控除を活用することで、将来の税負担を軽減することができます。

繰越控除は、災害による大きな損失を抱えた人にとって、非常にありがたい制度です。確定申告を忘れずに行い、確実に税金の還付を受けましょう。
確定申告の手続きと災害減免法:有利な方を選択し、税負担を最小限に
雑損控除の適用を受けるためには、確定申告を行う必要があります。確定申告とは、1年間の所得と税金を計算し、税務署に申告する手続きです。確定申告の期間は、通常、毎年2月16日から3月15日までです。
確定申告の際には、以下の書類を準備する必要があります。
- 確定申告書:税務署で入手するか、国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。
- 源泉徴収票:勤務先から発行されます。
- 雑損控除に関する書類:罹災証明書、盗難届の控え、領収書など。
- 本人確認書類:マイナンバーカード、運転免許証など。
- 印鑑
確定申告書には、所得金額、控除金額、税額などを記載する必要があります。雑損控除の欄に、計算した損失額を記載し、必要な書類を添付して税務署に提出します。
また、災害によって住宅や家財に大きな損害を受けた場合には、災害減免法という制度も利用できます。災害減免法とは、災害によって所得が一定額以下になった場合に、所得税の全部または一部を免除する制度です。
雑損控除と災害減免法は、どちらか一方を選択して適用することができます。どちらの制度が有利になるかは、所得金額や損失額によって異なります。税理士や税務署に相談して、ご自身の状況に合った方を選択するようにしましょう。
クイズの5問目にもありましたが、雑損控除で最も重要な要件「生活に通常必要な資産」を逸脱した損失は「雑損控除の対象外として控除の適用はない」となります。控除の対象となる要件をしっかりと理解しておきましょう。

確定申告は少し面倒ですが、税金を還付してもらうためには必要な手続きです。税務署の相談窓口などを活用して、スムーズに手続きを進めましょう。
まとめとやるべきアクション
今回は、雑損控除の基本的な考え方から、対象となるもの、損失額の計算方法、確定申告の手続きまでを解説しました。
今回の内容をまとめると、
- 雑損控除は、災害や盗難、横領によって生活に必要な資産に損害を受けた場合に、税負担を軽減するための制度
- 生活に必要な資産とは、住宅、家財、生活用の自動車など
- 別荘やぜいたく品、事業用の資産、投機目的の資産などは対象外
- 損失額は、「損害金額+災害関連支出-保険金等」で計算
- 損失額が大きすぎて控除しきれない場合は、繰越控除を利用できる
- 雑損控除の適用を受けるためには、確定申告が必要
- 災害減免法という制度も利用できる
もし大規模な災害に遭った場合、被害状況の写真や、住宅・家財の修理見積書、受け取った保険金の金額などを必ず記録に残しておきましょう。これらの記録は、確定申告の際に雑損控除を申請するために必要な証拠となります。
また、税理士や税務署に相談することで、より適切なアドバイスを受けることができます。万が一の事態に備えて、今からできることを始めておきましょう。

雑損控除は、万が一の事態に備えるための大切な知識です。この記事を参考に、ご自身の状況に合わせて制度を理解し、活用してください。


