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目次
はじめに
もし、一家の働き手が亡くなってしまったら? 残された家族の生活を支えるために、日本の公的年金制度には遺族年金という制度があります。遺族年金は、亡くなった方が加入していた年金制度に応じて、遺族の方に支給される大切な年金です。
この記事では、遺族年金の基本的な仕組みから、受給するための要件、対象となる遺族の範囲、そして注意すべきポイントまで、高校生や新社会人の皆さんにも分かりやすく解説します。万が一の事態に備えて、遺族年金について正しく理解しておきましょう。
学びのゴールは、遺族年金の主な受給要件と対象者を理解することです。この記事を通して、遺族年金に関する不安を解消し、将来設計に役立てていただければ幸いです。

万が一の事態に備えて、遺族年金について知っておくことは非常に重要です。この記事を通して、制度の理解を深め、将来への備えを万全にしましょう。
遺族年金とは? 遺族の生活を支える公的年金制度
遺族年金は、公的年金(国民年金や厚生年金)の被保険者、または年金を受け取る資格がある方が亡くなった場合に、その遺族の生活を保障するために支給される年金です。つまり、亡くなった方が年金制度に加入しており、一定の条件を満たしていれば、残された家族は遺族年金を受け取ることができるのです。
遺族年金の目的は、遺族が経済的に困窮することなく、安定した生活を送れるようにサポートすることです。特に、幼い子供がいる家庭や、配偶者が高齢で働けない場合など、遺族年金は生活を支える上で非常に重要な役割を果たします。
遺族年金は、被保険者(年金加入者)が死亡したという事実に基づいて支給されるため、生命保険などとは異なり、保険料を支払っていた期間や金額によって受給額が大きく変動することはありません(厚生年金の場合は、加入期間や給与額が影響します)。あくまで、遺族の生活を支えることを目的とした制度であるという点を理解しておきましょう。
公的年金加入者が死亡した際、残された遺族の生活を保障する年金は遺族年金と呼ばれます。障害年金は病気やケガで障害が残った時に、老齢年金は高齢になった時に受け取る年金です。

遺族年金は、残された家族にとって非常に重要な生活の支えとなります。万が一の事態に備え、制度について理解を深めておきましょう。
遺族基礎年金と遺族厚生年金:2つの種類と加入状況による違い
遺族年金には、大きく分けて遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があります。どちらの年金を受け取れるかは、亡くなった方がどの年金制度に加入していたかによって異なります。
遺族基礎年金:国民年金加入者が対象
遺族基礎年金は、国民年金に加入していた方が亡くなった場合に、その遺族に支給されます。国民年金は、日本に住む20歳から60歳未満のすべての人が加入する義務のある年金制度です。自営業者、学生、無職の方などが主に国民年金に加入しています。
遺族基礎年金は、主に「子のある配偶者」または「子」が対象となります。ここでいう「子」とは、18歳になった年度の3月31日までの子(障害等級1級または2級の場合は20歳未満)を指します。つまり、配偶者がいる場合でも、子供がいない場合は遺族基礎年金を受け取ることができません。
国民年金から支給され、主に「子のある配偶者または子」を対象とする年金は遺族基礎年金です。遺族厚生年金は、厚生年金加入者が亡くなった場合に遺族に支給されます。寡婦年金は、夫が亡くなった妻に対して支給される年金ですが、遺族基礎年金とは別の制度です。
遺族厚生年金:厚生年金加入者が対象
遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた方が亡くなった場合に、その遺族に支給されます。厚生年金は、会社員や公務員などが加入する年金制度です。
遺族厚生年金は、遺族基礎年金よりも対象となる遺族の範囲が広く、配偶者、子、父母、孫、祖父母のうち、亡くなった方によって生計を維持されていた人が対象となります。ただし、受給できる遺族には優先順位があり、最も優先順位が高い人が受給することになります。
会社員や公務員の場合、国民年金と厚生年金の両方に加入していることになるため、遺族は遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れる可能性があります。
亡くなった方の加入状況によって、受け取れる年金の種類が変わる点が、遺族年金の特徴です。自分がどちらの年金制度に加入しているかを確認しておきましょう。

遺族基礎年金と遺族厚生年金は、対象となる人が異なります。自分がどちらの年金制度に加入しているかを知っておくことが大切です。
遺族年金を受給するための要件:保険料納付状況と遺族の条件
遺族年金を受給するためには、亡くなった方(被保険者)が保険料の納付要件を満たしている必要があります。また、遺族にもそれぞれ受給するための条件が定められています。
保険料の納付要件
亡くなった方が、以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。
- 死亡日の前日において、保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が、国民年金加入期間の3分の2以上あること。
- 死亡日が令和8年4月1日前である場合は、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。
簡単に言うと、亡くなった方が年金を納めるべき期間のうち、一定の割合以上の期間について、保険料を納めているか、免除されている必要があるということです。保険料の未納期間が多いと、遺族年金を受け取ることができない場合がありますので注意が必要です。
遺族の受給要件
遺族基礎年金と遺族厚生年金では、遺族の受給要件が異なります。
遺族基礎年金
遺族基礎年金を受け取ることができるのは、以下のいずれかに該当する遺族です。
- 子のある配偶者
- 子
ここでいう「子」とは、18歳になった年度の3月31日までの子(障害等級1級または2級の場合は20歳未満)を指します。つまり、配偶者がいる場合でも、子供がいない場合は遺族基礎年金を受け取ることができません。
遺族厚生年金
遺族厚生年金を受け取ることができるのは、以下のいずれかに該当する遺族で、亡くなった方によって生計を維持されていた人です。
- 配偶者
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
遺族厚生年金は、遺族基礎年金よりも対象となる遺族の範囲が広くなっています。ただし、受給できる遺族には優先順位があり、最も優先順位が高い人が受給することになります。
遺族基礎年金を受け取れる「子」の年齢制限(原則)は、18歳になった年度の3月31日までです。子の年齢要件は厳格に定められており、障害がある場合は20歳未満まで延長されます。

遺族年金を受け取るためには、保険料の納付要件と遺族の受給要件の両方を満たす必要があります。特に、保険料の未納には注意が必要です。
遺族基礎年金を受け取れる子の条件:年齢と障害の有無
遺族基礎年金を受け取ることができる「子」には、年齢制限があります。原則として、18歳になった年度の3月31日までの子が対象となります。つまり、高校卒業までの子供が対象となるイメージです。
ただし、障害等級1級または2級に該当する障害がある場合は、20歳未満まで受給資格が延長されます。これは、障害のある子供は、成人後も経済的な自立が難しい場合が多いため、生活を保障する必要があるからです。
また、子が遺族基礎年金を受け取っている場合でも、以下のいずれかに該当すると、受給権を失います。
- 死亡したとき
- 婚姻したとき
- 離縁によって、亡くなった被保険者との親族関係がなくなったとき
- 養子縁組をしたとき
- 18歳になった年度の3月31日が終了したとき(障害等級1級または2級の場合は20歳に達したとき)
- 障害等級1級または2級に該当しなくなったとき
遺族厚生年金にも同様の年齢制限があり、子のいない夫婦などでは、妻が50歳未満だと受け取れない期間があるなど、複雑なルールがあります。

遺族基礎年金を受け取れる子の条件は、年齢と障害の有無によって異なります。受給資格を失うケースも確認しておきましょう。
遺族年金の注意点:非課税所得、他の年金との調整、受給要件の確認
遺族年金は、遺族の生活を保障するための制度ですが、受給にあたってはいくつかの注意点があります。ここでは、特に重要な3つの注意点について解説します。
非課税所得であること
遺族年金は、非課税所得です。つまり、遺族年金を受け取っても、所得税や住民税がかかることはありません。これは、遺族年金が遺族の生活を保障するためのものであるという考えに基づいています。
他の年金との調整
遺族年金は、他の公的年金(老齢年金、障害年金、雇用保険の基本手当(失業給付)など)と同時に受け取れない場合があります。例えば、自分が老齢年金を受け取っている場合、遺族年金との間で調整が行われ、どちらか一方しか受け取ることができないことがあります。
また、雇用保険の基本手当(失業給付)を受け取っている場合も、遺族年金との間で調整が行われることがあります。これは、雇用保険が失業中の生活を保障するための制度であり、遺族年金と重複して受け取る必要がないと考えられるためです。
受給要件の確認
遺族年金を受給するためには、亡くなった方の保険料納付状況や、遺族の年齢、家族構成など、様々な要件を満たす必要があります。これらの要件は非常に複雑であり、自己判断で手続きを進めると、損をしてしまう可能性があります。
そのため、遺族年金を申請する前に、必ず年金事務所や年金相談センターに相談し、自分の状況で遺族年金を受け取ることができるかどうか、確認することが重要です。
子のいない35歳の妻が、会社員だった夫を亡くした場合、年齢要件により、遺族厚生年金は受給できない期間がある可能性があります。遺族厚生年金は、子のいない30歳未満の妻には5年間の有期給付となるなど、遺族の状況によって細かく要件が定められています。
遺族年金を受給するにあたり、最も注意すべき点は、他の公的年金との調整や受給要件を必ず確認することです。遺族年金は複雑な調整ルールがあり、自己判断で手続きを進めると損をする可能性があるため、年金事務所に相談することが重要です。

遺族年金は、非課税所得であることや、他の年金との調整など、注意すべき点がいくつかあります。申請前に必ず年金事務所に相談しましょう。
まとめとやるべきアクション
この記事では、遺族年金の基本的な仕組みから、受給要件、対象となる遺族の範囲、注意点について解説しました。遺族年金は、万が一の事態に備えて、残された家族の生活を支えるための大切な制度です。
今回の内容をまとめると、以下のようになります。
- 遺族年金は、公的年金の被保険者が亡くなった場合に、その遺族に支給される年金である。
- 遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類がある。
- 遺族年金を受給するためには、亡くなった方の保険料納付要件と、遺族の受給要件を満たす必要がある。
- 遺族年金は、非課税所得であるが、他の年金との調整が行われる場合がある。
- 遺族年金を申請する前に、必ず年金事務所に相談することが重要である。
配偶者や家族がいる方は、万が一の際に「誰が」「どのような年金」を受け取れる可能性があるか、ねんきんネットなどで確認してみましょう。ねんきんネットでは、ご自身の年金加入記録や、将来受け取れる年金額の試算などを行うことができます。また、年金事務所や年金相談センターでは、専門家による相談も受け付けていますので、積極的に活用しましょう。
万が一の事態に備えて、遺族年金について正しく理解し、将来設計に役立てていただければ幸いです。

遺族年金は複雑な制度ですが、理解することで将来の安心につながります。ぜひ、ねんきんネットや年金事務所を活用して、ご自身の状況を確認してみてください。


