本ページはプロモーションが含まれています。
このページの内容の理解度をクイズでチェック!
目次
はじめに
債券投資は、株式投資と比べて比較的安定した収益が期待できると考えられていますが、決してリスクがないわけではありません。債券投資における重要なリスクの一つが「信用リスク」です。今回は、債券の信用リスクとは何か、その影響、そしてどのように回避すればよいのかを、初心者の方にもわかりやすく解説します。債券投資を始める前に、ぜひこの記事で信用リスクについて理解を深めてください。

債券はローリスク・ローリターンと言われますが、それはあくまで株式などと比較しての話。信用リスクを理解せずに投資するのは危険です!
債券の信用リスクとは?発行体の支払い能力を理解する
債券の「信用リスク」とは、債券を発行した主体(発行体)が、約束された利子(利払い)や満期時の元本を、期日通りに支払えなくなる可能性のことです。債券は、国や企業などが資金を調達するために発行する借用証書のようなもの。そのため、発行体の財政状況や経営状況が悪化すると、支払い能力が低下し、信用リスクが高まります。
たとえば、あなたがA株式会社に100万円を貸し付けたとしましょう。A社の業績が好調であれば、約束通り利息を受け取り、満期には元本が返済される可能性が高いと考えられます。しかし、A社の業績が悪化し、倒産の危機に瀕した場合、利息の支払いが滞ったり、元本が返済されなかったりするリスクが高まります。これが信用リスクです。
債券投資においては、この信用リスクを常に意識し、発行体の信用力を慎重に評価することが重要になります。信用リスクが高い債券は、一般的に利回りが高く設定されていますが、その分、元本を失うリスクも高くなることを覚えておきましょう。
信用リスクの評価:格付け機関の役割
債券の信用リスクを評価する上で、格付け機関の存在は非常に重要です。格付け機関は、 Moody’s(ムーディーズ)や Standard & Poor’s(S&P)、 Fitch Ratings(フィッチ・レーティングス) などの専門機関であり、債券の発行体の信用力を分析・評価し、格付けという形で公表しています。格付けは、AAA(トリプルA)からDまでランク付けされ、一般的にAAAに近いほど信用力が高く、Dに近いほど信用力が低いと判断されます。
投資家は、この格付けを参考にすることで、債券の信用リスクをある程度把握することができます。ただし、格付けはあくまで参考情報の一つであり、格付けが高いからといって必ずしも安全というわけではありません。格付け機関の評価は、過去のデータや現在の状況に基づいて行われますが、将来の状況変化を完全に予測することはできません。
例えば、ある企業の格付けが投資適格級(BBB以上)であっても、将来的に業績が悪化し、格下げされる可能性もあります。そのため、格付けだけでなく、発行体の財務状況や業界動向など、多角的な視点から信用リスクを評価することが重要です。
- 格付けが高い債券:信用リスクが低いと考えられ、安定的な投資を求める投資家に向いています。
- 格付けが低い債券:信用リスクが高いと考えられ、高いリターンを狙いたい投資家に向いていますが、リスク管理が重要になります。

格付けは信用リスクを測る上で重要な指標ですが、鵜呑みにするのは危険です。自分で情報収集することも心がけましょう。
デフォルト(債務不履行)が起きたらどうなる?損失リスクを理解する
発行体が利子や元本を支払えなくなることを「デフォルト(債務不履行)」と呼びます。デフォルトが発生した場合、投資家は大きな損失を被る可能性があります。デフォルトが起きた場合の影響について、詳しく見ていきましょう。
デフォルトが発生すると、債券の価格は大きく下落します。市場での信頼を失うため、買い手がつかなくなり、場合によっては紙くず同然の価値になることもあります。また、デフォルトが発生した場合、投資家は受け取るはずだった利子や元本の一部、または全部を受け取れなくなる可能性があります。回収できる金額は、発行体の資産状況や債権の優先順位によって異なりますが、満額回収できるケースは稀です。
例えば、ある企業が発行した債券に投資していた場合、その企業がデフォルトすると、債券の価格は暴落し、利子の支払いも停止されます。満期を迎えても元本が返済される見込みはなく、投資家は大きな損失を被ることになります。最悪の場合、投資した金額の全額を失う可能性もあります。
デフォルトは、債券投資における最大のリスクの一つです。そのため、債券を選ぶ際には、発行体の信用力を慎重に評価し、デフォルトのリスクを十分に理解しておくことが重要です。
デフォルトからの回収:弁済の優先順位
デフォルトが発生した場合でも、債権者は債権を回収するために様々な手段を講じます。しかし、回収できる金額は、債権の種類や優先順位によって異なります。一般的に、担保付き債権は、無担保債権よりも優先的に弁済されます。また、同じ種類の債権でも、発行条件によって優先順位が異なる場合があります。
例えば、企業が倒産した場合、まず担保付き債権者(抵当権者など)が担保資産を処分して債権を回収します。その後、残った資産を元に、無担保債権者が債権額に応じて弁済を受けます。しかし、残った資産が少ない場合、無担保債権者は債権額の一部しか回収できないこともあります。個人投資家が保有する債券は、一般的に無担保債権であることが多いため、デフォルトが発生した場合には、回収できる金額が少なくなる可能性が高いです。
デフォルトからの回収は、時間と労力がかかる上に、必ずしも満額回収できるとは限りません。そのため、デフォルトが発生する前に、信用リスクを適切に管理し、リスクを回避することが重要です。

デフォルトは、投資家にとって最悪の事態の一つです。そうなった場合の回収も難しいので、事前にリスクを回避することが大切です。
ハイリスク・ハイリターン?信用リスクと利回りの関係
一般的に、信用リスクが高い債券ほど、利回り(リターン)を高く設定する傾向があります。これは、投資家が信用リスクというリスクを負うことに対する代償として、高いリターンを求めるためです。つまり、高い利回りの裏には、高い信用リスクが潜んでいる可能性があるということです。
例えば、ある先進国の国債の利回りが1%であるのに対し、ある新興国の国債の利回りが5%であるとします。この場合、新興国の国債の方が利回りが高い分、信用リスクも高いと考えられます。新興国は、先進国に比べて政治・経済情勢が不安定な場合が多く、デフォルトのリスクも高いため、投資家は高い利回りを求めるのです。
高い利回りは魅力的ですが、安易に飛びつくのは危険です。利回りの高さだけに目を奪われず、その裏に潜む信用リスクをしっかりと見極めることが重要です。高い利回りを求める代わりに、債券の安全性を犠牲にしていることを理解しておきましょう。
利回りだけで判断しない:リスクとのバランス
債券投資において、利回りは重要な判断材料の一つですが、それだけで投資判断を下すのは危険です。利回りの高さだけに注目すると、信用リスクの高い債券を選んでしまい、結果的に大きな損失を被る可能性があります。債券を選ぶ際には、利回りだけでなく、発行体の信用力や格付け、財務状況などを総合的に判断し、リスクとのバランスを考慮することが重要です。
例えば、同じ業種の企業が発行する債券でも、企業の規模や経営状況、財務状況によって信用リスクは異なります。利回りが高い債券を選ぶ際には、なぜその債券の利回りが高いのか、その理由をしっかりと分析し、納得できる場合にのみ投資するようにしましょう。リスク許容度に応じて、適切な利回りの債券を選ぶことが、安定的な資産形成につながります。

「うまい話には裏がある」というのは、投資の世界でも同じです。高い利回りには、必ずそれに見合ったリスクが潜んでいることを覚えておきましょう。
安全な債券選び:信用リスクを避けるための対策
信用リスクを避けるためには、発行体の信用力が高く、安全性が高いとされる債券を選ぶことが重要です。具体的には、先進国の国債や、格付けの高い企業の社債などが挙げられます。これらの債券は、一般的に利回りは低いですが、デフォルトのリスクも低いと考えられます。
また、債券を選ぶ際には、発行体の財務状況や経営状況をしっかりと確認することも重要です。企業のホームページやIR情報、ニュース記事などを参考に、発行体の信用力を判断しましょう。格付け機関の評価も参考になりますが、あくまで一つの情報源として捉え、鵜呑みにしないように注意が必要です。
例えば、日本の国債は、日本の政府が発行する債券であり、信用力は非常に高いと考えられています。また、トヨタ自動車やNTTなどの大手企業が発行する社債も、一般的に信用力が高く、安全な投資先として人気があります。ただし、これらの債券は利回りが低い傾向にあるため、高いリターンを求める投資家には不向きかもしれません。
分散投資でリスクを軽減
信用リスクを避けるためのもう一つの重要な対策は、分散投資です。特定の国や企業に投資が集中していると、その発行体に万一の事態があった時に大きな影響を受けます。複数の発行体や種類の異なる資産に投資を分散することで、リスクを低減することができます。債券だけでなく、株式や不動産など、様々な資産に分散投資することで、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。
例えば、A社の社債だけに投資していた場合、A社がデフォルトすると、投資した金額の大部分を失う可能性があります。しかし、A社の社債だけでなく、B社の社債、C社の社債、そして国債など、複数の債券に分散投資していれば、A社がデフォルトしても、ポートフォリオ全体に与える影響を小さく抑えることができます。分散投資は、リスクを完全にゼロにすることはできませんが、損失を軽減し、安定的な収益を確保するための有効な手段です。

一つのカゴに卵を盛るな、という格言があります。債券投資においても、分散投資は非常に重要なリスク管理手法です。
分散投資の重要性:リスク低減の基本戦略
分散投資は、投資における基本戦略の一つであり、信用リスクだけでなく、様々なリスクを低減するために有効な手段です。分散投資を行うことで、特定の資産の価格が下落した場合でも、他の資産の価格上昇によって損失をカバーすることができます。分散投資には、以下のようなメリットがあります。
- リスクの低減:複数の資産に分散投資することで、ポートフォリオ全体の価格変動リスクを低減することができます。
- 収益機会の拡大:異なる種類の資産に投資することで、様々な市場の成長機会を捉えることができます。
- 精神的な安定:分散投資によってリスクが低減されることで、投資に対する不安やストレスを軽減することができます。
分散投資を行う際には、異なる種類、異なる国・地域、異なる通貨の資産を組み合わせることが重要です。例えば、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、不動産など、様々な資産を組み合わせてポートフォリオを構築することで、リスクを効果的に分散することができます。
分散投資の具体例:ポートフォリオの構築
分散投資の具体的な例として、ポートフォリオの構築方法を紹介します。例えば、リスク許容度が低い投資家の場合、以下のようなポートフォリオを構築することが考えられます。
- 国内債券:50%
- 海外債券:20%
- 国内株式:20%
- 海外株式:10%
一方、リスク許容度が高い投資家の場合、以下のようなポートフォリオを構築することが考えられます。
- 国内株式:40%
- 海外株式:30%
- 国内債券:20%
- 海外債券:10%
これらのポートフォリオはあくまで一例であり、投資家の年齢、投資経験、目標金額、リスク許容度などに応じて、最適なポートフォリオは異なります。専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談し、自分に合ったポートフォリオを構築することをおすすめします。

分散投資は、一見地味に見えるかもしれませんが、長期的な資産形成には欠かせない戦略です。リスクを抑えながら、着実に資産を増やしていくためには、分散投資を意識しましょう。
まとめとやるべきアクション
今回は、債券投資における信用リスクについて解説しました。信用リスクとは、債券の発行体が約束通りに利子や元本を支払えなくなる可能性のことです。信用リスクが高い債券は、一般的に利回りが高く設定されていますが、その分、元本を失うリスクも高くなります。信用リスクを避けるためには、発行体の信用力が高く、安全性が高いとされる債券を選ぶことが重要です。また、分散投資を行うことで、リスクを低減することができます。
債券投資は、株式投資と比べて比較的安定した収益が期待できると考えられていますが、決してリスクがないわけではありません。信用リスクをはじめとする様々なリスクを理解し、適切に管理することで、安定的な資産形成を目指しましょう。
**今、興味のある債券(例:日本の国債、特定企業の社債)について、「信用リスク」はどこにあるかを考えてみましょう。** 格付け機関の評価、企業の財務状況、ニュース記事などを参考に、自分なりに信用リスクを評価してみることをおすすめします。そして、その信用リスクに見合った利回りであるかどうかを判断し、投資するかどうかを検討しましょう。

債券投資は、奥が深い世界です。今回学んだ信用リスクを理解し、一歩ずつ着実に知識を深めていきましょう。


