2021/03/29

相続による税金発生について

男性30代 所沢これみつさん 30代/男性 解決済み

自分は現在31歳の会社員です。まだ若いといっても、いつかは来る老後の死をイメージすることがあります。遺産を下の世代へと相続することも今からイメージすることがあります。これを行う際には相続年金が発生し、頭を悩ますことになります。自分が亡くなるとして、その際に下の世代に少しでも遺産相続の支払いをへらす方法を知りたいです。例えば、死期が事前に分かっていたとして、生きている内に全財産を子孫に渡して銀行も財布も空っぽにして死んでいったら、財産ゼロとなって相続税金は発生しないということがありえるのでしょうか。究極を言えば、遺産相続の税金がゼロに済む方法があるとよいです。何か良い方法、知識を教えてほしいと思います。

1 名の専門家が回答しています

佐藤 元宣 サトウ  モトノブ
分野 相続・介護
40代前半    男性

全国

2021/03/31

質問内容を一通り確認させていただき、今回の質問は「相続税の基礎控除額」を知ることで問題を解決することができます。

相続税法では、相続税の基礎控除額といった控除額が設けられており、簡単に説明をしますと、死亡した人の財産(遺産)が相続税の基礎控除額以下であった場合、死亡した人の財産(遺産)を相続した人(相続人)に対して相続税がかからないといったものになります。

たとえば、質問者様の家族構成が、質問者様、配偶者、子供2人だったとします。

この時、仮に、質問者様が死亡した場合における相続税の基礎控除額は以下の計算式によって算出されます。
(質問に回答をした令和3年3月現在の税法に基づきます)


相続税の基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)


今回の例における法定相続人は、配偶者と子供2人の3人となるため、上記計算式にあてはめて計算をしますと、4,800万円となります。

この結果、質問者様が死亡した時、質問者様の財産(遺産)が4,800万円以下であった場合、配偶者と子供2人が相続をした財産(遺産)に対して相続税が課されることはないと判定されます。

したがって、質問にある「遺産相続の税金がゼロに済む方法」として、まずは、相続税の基礎控除額以下の財産を所有していれば何ら問題が生じることはないと言えます。

ちなみに、「例えば、死期が事前に分かっていたとして、生きている内に全財産を子孫に渡して銀行も財布も空っぽにして死んでいったら、財産ゼロとなって相続税金は発生しないということがありえるのでしょうか」とあります。

こちらは結論から申し上げて、相続税の租税回避になることから認められていません。

上記の質問は、いわゆる「贈与」にあたりますが、国税庁では、このような租税回避とならないように、以下のように解説をしています。


相続などにより財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内(死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)に贈与を受けた財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。

出典:国税庁 No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)より一部引用
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4161.htm#:~:text=%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8A%E8%B2%A1%E7%94%A3%E3%82%92,%E4%BE%A1%E9%A1%8D%E3%82%92%E5%8A%A0%E7%AE%97%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82


たとえば、質問者様の家族構成が、質問者様、配偶者、子供2人だったとし、質問者様の財産が1億円あったとします。

この時、相続税の基礎控除額を超えた財産があることから、相続税が発生することがわかります。

仮に、質問者様の死期が事前に分かっていたとして、生きている内に全財産(1億円)を子孫に渡して銀行も財布も空っぽにして死亡した場合、この贈与が相続開始(死亡)前3年以内であれば、この1億円は、相続税の計算をする際に財産に含めて計算をする必要があります。

したがって、質問者様が考えているような相続税の租税回避をすることができないことを意味します。

そのため、将来的に相続税の基礎控除額を超える財産を保有するようになった場合、遺族が相続税の納税負担をできる限り軽くなるようにしてあげたり、納税しなくても済むような相続税対策が必要になるわけです。

このようなことから、将来的に相続税対策が必要になる場合は、早い内から専門家である税理士やFPなどの専門家へ相談され、計画的に行動へ移されることが望ましいと言えます。

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