相続税の支払いや発生について詳しく知りたい

男性20代 有明海苔さん 20代/男性 解決済み

私は現在大学に通っています。
まだ社会に出てはいないので税金とのかかわりが薄いのですが、特に相続税については知識も不足しています。

私が産まれた時の両親は高齢であり、同い年の友人の両親と比べても大きく年が離れています。そして父が定年を迎えた際に近いうちに亡くなってしまうのではないかと不安になってきました。両親と死別することに対する思いもありますが、その決意を立てる間もなく葬儀を終えて遺産の相続が発生します。

その時に支払うべき相続税とその発生する条件、またはその金額についての知識を知っていなければ対応が遅れてしまい、結果的に脱税することになりかねません。

そんなことにならないようにするためにも、相続税について最低限覚えておくべきことを教えてください。

1 名の専門家が回答しています

佐藤 元宣 サトウ  モトノブ
分野 税金・公的手当・給付金・補助金・助成金
40代前半    男性

全国

2021/03/09

質問内容を一通り確認させていただき、現時点では、「相続税の申告期限」と「相続税の基礎控除額」について知っておくことが、最低限押さえておきたい相続税の知識であると考えます。

なお、質問が令和2年度にあったことから、令和2年度の相続税法に基づいた回答をしていきます。

1.相続税の申告期限

国税庁では、相続税の申告期限について、以下のように解説しています。

相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行うことになっています。例えば、1月6日に死亡した場合にはその年の11月6日が申告期限になります。なお、この期限が土曜日、日曜日、祝日などに当たるときは、これらの日の翌日が期限となります。

上記解説の「被相続人」とは、死亡した人のことを指します。

たとえば、質問者様の父親が死亡した場合、父親が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内に相続税の申告をしなければならないことになります。

ただし、父親が残した遺産が、相続税の基礎控除額以下である場合、相続人が相続税を納める義務は発生しないことも知っておかなければなりません。

2.相続税の基礎控除額と計算方法

相続税の基礎控除額とは、すべての相続人に対して認められている控除額のことを言い、課税遺産総額が相続税の基礎控除額以下であった場合、相続人が納めるべき相続税が発生することはありません。

なお、相続税の基礎控除額の計算方法は以下の通りです。

相続税の基礎控除額:3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

たとえば、質問者様の父親が死亡し、法定相続人が母親(父親から見て配偶者)と質問者様(父親から見て子)であった場合、法定相続人は2人です。

したがって、上記計算式にあてはめますと、4,200万円となり、父親の課税遺産総額が4,200万円以下であれば、母親と質問者様は相続税を納める義務は発生せず、相続税の申告をする必要もないことになります。(特殊事情がないものとします)

ちなみに、課税遺産総額の大まかな説明となりますが、たとえば、父親の遺産の内、現金預金や不動産といったプラスの遺産が3,000万円、借入金などのマイナスの遺産が1,000万円あった場合、課税遺産総額は、プラスの遺産からマイナスの遺産を差し引きした2,000万円といったイメージです。

上記の場合、相続税の基礎控除額の方が多くなり、計算結果がマイナスとなるわけでありますから、相続税を納める義務は発生しないと判断できるわけです。

おわりに

今回の質問では、相続税についてでしたが、FPの実務上、相続税対策も重要でありながらも、相続人同士がもめない相続対策が重要だと感じています。

質問者様が、周りの相続人と話し合って遺産相続をする際、もめない相続が行われるように、相続税はもちろんですが、この辺も合わせて学ばれてみることを推奨致します。

専門家にお金の悩みを相談できます

・ 月300円(税別)

・ 毎月3回まで質問が可能

・ 最短5分で回答可能

・ 100名超の認定専門家が回答

・ 回答率99%

関連する質問

正しい税金の使われ方がされているのか

最近、コロナ禍で政府がいろいろと対策をしていますが、後手後手の対応となっていて、税金が正しく使われていないような気がしています。国民が汗かいて稼いだお金から搾取している税金なので、納得いく使われ方が求められると思います。テレビなどで、あまりに最近政治家の不祥事が多く、そのたびに税金の無駄遣いがされている思いが強くなります。これからは納得いく使われ方を求めたいです。

男性40代前半 モアーズさん 40代前半/男性 解決済み
松村 勝宜 1名が回答

住宅ローン控除とふるさと納税

住宅ローン控除を受けているのですが、源泉徴収税額が全額免除されている場合、ふるさと納税をやっても無意味でしょうか?毎年ふるさと納税を行なっていたのでやりたいのですが、控除がないのであればメリットがないかなと感じています。何かメリットがあれば教えてください。

女性30代後半 URUSUIさん 30代後半/女性 解決済み
植田 英三郎 1名が回答

ふるさと納税と税金の関係

最近ネットでも話題になっている「ふるさと納税」について。正直ふるさと納税がなんなのかわかりません。友人は絶対にやったほうがよいとすすめてくるのですがいまいちピンときません。第一どのようなシステムなのかもわからず、普通に購入して税金がお得になるのか、詳しい仕組みが知りたいです。実際にふるさと納税で得をするのか、それがどれぐらいお得なのか、ぜひFPの方の意見を聞いてみたいです。話によっては、確定申告がひつようになるという話もありますが、確定申告が面倒なイメージがあります。会社で仕事をしていたら確定申告の必要はないのではないかとも考えています。そのあたり、ふるさと納税をしたら確定申告が必要になるのかも聞いてみたいです。

男性30代前半 FujiVISHさん 30代前半/男性 解決済み
荒井 美亜 1名が回答

相続税一般と金融資産関連の税率や免税などについて

現在は既に高齢のみで老夫婦二人暮らしですが、それでもかっては子供たちがいてにぎやかな家庭でしたが、彼達も独立して社会人になり今はいません。 財産的には現在住んでいる土地・建物などの不動産関係、其れに金融資産としては郵便貯金の他に株式などを多少なりとも保有しています。そこで、特に相続税のことなんですけど、つまり、我が家の遺産相続について色々と相談したかったわけですが、ただ最近になって相続税法も変わったなどの報道にも接していますが具体的には判りません。 特に配偶者に対する相続税が相当に有利な方向に変わったともされているようです。又、配偶者や同居人に関しては居住権というのが有利になっているとも言われ、更に、相続した土地や建物関係の不動産においては居住権とともに、不動産の評価の総額によっては相続税の対象から外れるということも聞いております。そこで、実際にはどうなのか、妻や子供たちへの相続税一般と金融資産関連の税率や免税などについてお伺いいたします。

男性30代前半 orimasaさん 30代前半/男性 解決済み
舘野 光広 1名が回答

農業を始めようと思います。資金や手続きの仕方を教えて下さい

新規で農業を始めたいと思っています。あらかじめ下調べはしたのですが、土地は取得した方がいいのかや借地にした方が税金が安くなるのか?また農機具の購入費用など、就農する資金の調達をどうすればいいのか手探りで悩んでいます。仮に就農したら税金の支払いをどの様にしたらいいのか税金の種類金額も気になります。今は会社員ですが、貯蓄もどのくらい用意しておく必要があるのでしょうか?また自治体からの補助費用申請はどのようにしたらいいのか流れがわかるとうれしいです。農業で収益が出るまでは時間がかかると思います。私の様な新規農業就労を目指す人はどのようにお金のプランを全体的に考えればいいのかプロであるフィナンシャルプランナーの方の率直なご意見を聞かせていただければ幸いです。

男性40代前半 pwkf4さん 40代前半/男性 解決済み
佐藤 元宣 1名が回答