「簡単かつ在宅でできる」副業として、アンケートモニターはコンスタントに人気を博しています。基本的には「自分が調査対象に含まれるアンケートに答える」だけで良いので、パソコンやスマートフォンがあれば問題なくできるのが人気の理由の1つでしょう、
しかし、数としてはごく少ないですが「アンケートモニターサイトを装って、実は個人情報を抜き取るのが本来の目的」という悪いサイトがあるのも事実です。アンケートモニターで副業をする場合、このような「悪いサイトに引っかからない」ことも重要なポイントになります。
これらの背景を踏まえ「アンケートモニターで安全かつ効率よく稼ぐ方法」について考えてみましょう。
アンケートモニターサイトが信頼できるかチェックする
運営会社またはグループ会社の規模
アンケートモニターが信頼できるかどうかチェックする際、真っ先にチェックすべきなのは「運営会社またはグループ会社の規模」です。
もちろん、大手企業であっても最近はシステム障害や個人情報流出などの重大事故を起こしているので、100%トラブルが起こらないとは限りませんが、やはり「自分が名前を知っている会社(もしくはそのグループ会社)」の方が安心できるでしょう。
また、アンケートモニターサイトを運営している会社自体の名前自体は無名でも、「大株主が大手企業である」「大手企業が調査部門として設けている会社ということは往々にしてあります。
運営歴の長さ
信頼に足る会社かどうか調べるためには「運営歴の長さ」をチェックするのも1つの手段です。運営歴がそれなりに長ければ、サービスを維持するだけの十分な体制が整っていて、トラブルがあったとしてもちゃんと解決した上で業務を続けられていると考えられるためです。
もちろん「大手企業が今までは自社内の1部門でアンケートモニターを用いた調査業務を行っていたが、その部門を切り離して子会社として立ち上げた」という理由で(会社としての)運営歴が短いことも考えられます。
会員数の多さ
「世の中から信頼されているサービスなのか」をチェックするためには、会員数の多さも確認する必要があります。運営歴が短いなら、会員数が少ないのは致し方ありませんが、運営歴が長いにも関わらず、会員数があまりに少ない場合は
- 過去に重大なトラブルがなかったか
- Web、SNS上での口コミがあまりに悪くないか
を確認する方が無難です。
プライバシーマークの取得状況
「もっと確かな指標が欲しい」ということであれば、アンケートモニターサイトの運営元がプライバシーマークを取得しているかどうかを1つの指標にしましょう。
プライバシーマークとは、一定の水準を満たした(日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合している)、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を評価し、その旨を示すマークを付与する制度です。
出典:一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)「よくわかるプライバシーマーク制度」
アンケートモニターサイトの運営会社や、通信販売業を営む会社など「個人情報を広く扱う会社」が多く取得しています。プライバシーマークを取得するには、社内の体制を整備した上で、所定の機関による審査を受けなくてはいけません。
日本マーケティングリサーチ協会への加盟状況
プライバシーマークの取得と併せてチェックしたいのが、業界団体の1つである一般社団法人日本マーケティング協会への加入状況です。
アンケートモニターのように、一般消費者への調査業務を行っている企業・団体が加盟することを前提にした団体ですが、入会にあたっては
- 会社の登記謄本
- 過去3年間の取扱高(調査手法別取り扱い高の内訳がわかる書類)
- 直近3年分の収支報告書
- 業務内容及び組織図が明確に記された会社案内(パンフレット)
などたくさんの書類が必要になる上に、入会2年以上の正会員社2社による推薦が必須となります。
SSL/TLS暗号化通信の導入状況
アンケートモニターサイトも含め、そのWebサイトが技術的に見て安全かどうかを判断する1つの手段に「SSL/TLS暗号化通信の導入状況」が挙げられます。
簡単に言うと「インターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組み」です。これらの仕組みが導入されていて、正常に機能しているのであれば、個人情報を送信する際に暗号化が適切に行われると考えましょう。
専門的な知識がなくてもできる見分け方の1つに、WebサイトのURLが「https」で始まっているかをチェックする方法が挙げられます。
WebやSNS上の口コミ
WebやSNS上での口コミも、判断材料の1つとして使いましょう。
個人的な恨みや単なる誹謗中傷が目的で書かれている場合もあるので、うのみにするのはおすすめできませんが、あまりに悪いことばかり書かれている場合は「もしかしたら、何か問題があったのでは?」と警戒した方が良いかもしれません。
アンケート本体とは関係ない勧誘メールの有無
アンケートも含めて、企業が外部の一般消費者から個人情報の提供を受ける場合は
- 提供された個人情報の利用目的
- 所定の利用目的以外の理由で個人情報は使用しない旨
を利用規約に盛り込み、その内容に則った運用をする必要があります。
つまり「アンケートモニターとして登録しただけなのに、なんだか知らない商品の勧誘メールが届いた」ということは、本来はあってはならないことです。
関与していた社員が、アンケートモニターの情報を不正に入手し、名簿業者などに売り飛ばすなど、重大なトラブルが起こっている可能性もゼロではありません。
なお、アンケートモニターの会社の話ではありませんが「関与会社の社員が個人情報を不正に入手し、名簿業者に売り飛ばしていた」などの情報漏洩事件は過去にも発生しています。
報酬の受け取り方法
アンケートモニターが副業として成り立つのは「アンケートを答えると謝礼が受け取れるから」です。最近は「一度ポイントとして謝礼を付与し、一定数以上のポイントが貯まったら、いわゆる共通ポイントや現金に交換できる」というシステムを取り入れていることが多くなっています。
このような場合
- 何ポイント以上貯まったら交換できるのか
- 交換期限はいつまでなのか
の2点はちゃんとチェックするようにしましょう。
安全かつ効率よく稼ぐために工夫を取り入れる
また、アンケートモニターで安全かつ効率よく稼ぐためには、工夫も必要です。簡単に取り入れられるものを紹介しましょう。
個人情報はできるだけ詳細に登録する
アンケートモニターの運営会社は、モニターが登録した個人情報に基づき「どんな調査に協力してもらうのか」を決めて、アンケートの案内を行っています。
つまり、個人情報が詳細に登録されているほど、アンケートの案内が届く確率が上がるということです。コンスタントに報酬を手に入れたいなら、可能な限り詳細に個人情報を登録しましょう。
ログイン情報は使いまわさない
アンケートモニターサイトに限ったことではありませんが、ログイン情報は使いまわさないのをおすすめします。いつ、ログイン情報を含めた個人情報が流出するかは誰にもわかりません。
ログイン情報を使いまわしていた場合、悪意のある第三者がそれを使って不正ログインをし、オンラインショッピングの不正利用など別の犯罪を働く可能性もゼロではないのです。
筆者も決して情報の整理整頓が得意な方ではないので「使いまわしてもよくない?」と思う気持ちはわかりますが、「ログイン情報は使いまわさない」という前提でアンケートモニターの副業に取り組みましょう。
こまめにポイントを報酬として受け取る
ポイントの運用ルールは、アンケートモニターの運営会社によっても異なるので一概には言えませんが、有効期限が設けられていることがほとんどです。
また、運営会社が倒産したり、事業から撤退したりするなど「アンケートモニターを続けられなくなる」事態が起きる可能性もゼロではありません。
「毎日〇時からアンケートをチェックする」と習慣化する
どんなことにも言えることですが、物事を続けるためには「毎日〇時になったらこれをやる」など、習慣化をする方が効率的です。アンケートモニターを副業として続け、一定以上の収入を得たいなら、まずは「毎日〇時からアンケートをチェックする」など、習慣化してしまいましょう。
座談会、オンラインインタビューに呼ばれたら可能な限り応じる
アンケートモニターの運営会社は日々様々な案件を扱っていますが、中には「まず、オンライン上でアンケートを行い、一定の条件を満たした人に対して座談会やオンラインインタビューを行い、さらに情報収集を行う」という形で進行する案件もあります。
座談会やオンラインインタビューに呼ばれた場合は、可能な限り応じましょう。昨今は、情勢を鑑みてオンラインインタビュー形式で行うことがほとんどであるため、比較的対応しやすいはずです。
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