消費税の話が信じられないです。

女性40代 hyoukai76さん 40代/女性 解決済み

今現在消費税を10%に上げたのは失敗だったという話しを聞きます。そんな中
いずれ今よりも消費税を上げていくと聞きます。当面10%から上げないという話ですがあまり信じれらないです。上がってしまうようならそれまでに高い買い物をした方が良いという事になります。実際消費税は近いうちに上がってしまうと思いますでしょうか?私はもう国の言う事は信用できないのでいつ上がってもおかしくないと思っています。ですがそこはプロの視点ではどのように感じますでしょうか。分かりやすく教えて欲しいです。できたらその根拠も教えて欲しいと思います。近いうちに上がるならその根拠を教えてもらって、上がらないと思うなら上がらない根拠を教えて欲しいです。

1 名の専門家が回答しています

松村 勝宜 マツムラ カツノリ
分野 税金・公的手当・給付金・補助金・助成金
40代後半    男性

全国

2021/03/09

消費税率が近いうちに実際に上がるかどうかはさておき、まずは消費税の必要性について考えてみたいと思います。
現状、消費税は国の税収全体の中でも最大となる3割以上を占め、金額にすると20兆円を超えています。一方で、税収だけでは膨張する歳出を賄いきれておらず、不足分は借金をして子どもや孫の世代にツケを回し続けている状況です。
こうした状況で国の財政を何とか維持していくためには、①税収をさらに増やす、②国の借金をさらに増やす、③歳出を減らす(増やさない)のいずれか、または複数の項目に取り組んでいかなければなりません。
まず①の可能性について考えてみます。消費税に次いで税収が多いのが、所得税です。これを増やすと手取りが減っていきますので、経済にはマイナスの方向です。次に多いのが法人税ですが、これを増やすと労働者に支払われる賃金にしわ寄せがいくかもしれませんし、企業が低い法人税率の国へ出ていってしまえば、働く場所が少なくなり、失業者が増えてしまう可能性もあります。その他の税として、酒税やたばこ税、相続税などがありますが、いずれも税収全体に占める割合はごくわずかですので、どんなにビールやたばこを値上げしたとしても、歳出増加分を穴埋めする効果は限定的です。
②の借金をさらに増やすことについてはどうでしょうか。現状でさえ、借金が膨張し続けている状況です。国債を次から次へと発行していく中で、世の中のお金の量が増え続けるとしたら、お金の価値は下がり、歯止めが効かないインフレがやって来るかもしれません。極論ですが、今は100円で買えるペットボトルの値段が1万円になる世の中になったとしたら(物価は100倍)、今は百万円の預貯金があっても実質は今の1万円程度の価値しかなくなってしまいます。そうなると、消費増税どころではない塗炭の苦しみに見舞われることになります。また、そもそも借金の返済を子どもや孫の世代に先送りし続けていく状況は、決して好ましいとは思えません。
③の歳出を減らす(増やさない)ということは、さらに難しいでしょう。国の歳出で最大の項目は社会保障関係費であり、歳出全体の3分の1を占めています。これからも高齢化は止まりませんので、どんなに高齢者にガマンを求めたとしても、社会保障に必要な費用は比率・金額ともに拡大し続けるでしょう。ちなみに、国会議員の報酬を減らせ!などの主張がよくみられますが、予算規模全体からみると微々たるものですので、根本的な問題解決にはなりません。
では、こうした背景をふまえて私見を申し上げますと、社会保障を充実させて生きていく上での安心感を高めるためにも、消費税を早期に増税し、広く薄くみんなで負担し合うことは必要だと思います。
消費税への批判として、逆進性が高いことが言われます。つまり、お金持ちもそうでない人も、食費など生活に最低限必要な一定の出費は発生するため、低所得者ほど負担感が大きくなってしまうというものです。しかし、まだ高齢化率が低い時代であればそうかもしれませんが、高齢社会となった今では、社会保障の恩恵を受けるのは、相対的に所得が低い高齢者層が中心となるため、必ずしもこの批判は当てはまらないといえます。
私は、消費税は決して不公平ではなく、むしろ逆で、相対的には最も公平な税ではないかと思います。
もっとも、所得が高い人や、たくさんの資産を保有している人には、今よりも少し大きな負担をしていただくことも必要でしょう。所得税の累進性(高所得者ほど税率を高くする)を高め、相続税など、資産に対する課税を強化することなどが必要だと思います。実は今すでにそのような方向性にはなっているのですが、まだ十分とはいえないでしょう。
ご質問者さまがおっしゃるように、消費税を上げれば確かに目先の負担感は強く、経済にもマイナスの影響が出ることは免れないでしょう。
しかし、短期的に景気が良くなっても財政悪化という根本的な問題が解決していなければ、結局は将来同じことが繰り返されるでしょう。奇策はありません。みんながこのような財政の現状をしっかりと認識し、長期的な視座に立って考えていけるようになることこそが、より良い未来につながるのだと思います。
最後に、私は消費税率を早期に上げるべきだと考えますが、実際に上がるかどうかは政治判断です。
少なくとも、ご相談者さまのように消費増税に強い抵抗感をお持ちの方が一定数いらっしゃる以上は、増税は難しいと思います。政治家は有権者に嫌われることを最も恐れますので。
このまま問題をひたすら先送りし、消費増税どころではない苦しみを味わうことにならなければよいのですが。

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