2021/07/21

親の介護にかかる具体的な費用について

男性40代 konmoさん 40代/男性 解決済み

私の親がそろそろ80代に突入し、体の自由も効かなくなって来ると考えております。そこで、疑問なことは、親の介護費用には何にどれくらいかかるのか、また総額でおよそいくらくらい必要なのかということです。私自身、また妻自身も介護経験は未経験です。ですので、余計に介護に必要とするお金のことで不安を感じております。私自身は子供がまだ小さいこともあり、仕事を辞める選択肢もありませんし、妻自身もまだ仕事を続けていようです。よって、このまま親が介護状態になった場合、私たち夫婦が親に付き添える時間も限られています。やはり、施設とかに入所させることも必要かなとは頭の片隅でも考えております。その場合にかかる具体的な介護費用も知りたいです。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 相続・介護
60代後半    男性

東京都

2021/07/21

まずは、介護費用についてみていきましましょう。
生命保険文化センターの介護経験者を対象に調査したデータによりますと、1人当たりの介護費用は約500万円です。なお、この金額は、在宅や施設の介護を含めた金額です。

その内訳は、
月7.8万円(公的介護保険を利用した自己負担額=年収により1割~3割)×約4年7ヵ月(平均介護期間)+69万円(一時的な費用、バリアフリーに対応した住宅改修、介護ベットの購入など)=合計約494万円です。

ただし、介護期間4年7ヵ月はあくまで平均です。この調査では、介護期間が、1年未満13.8%、10年以上14.5%とバラツキがあります。いつまで続くかわからないのが介護ですが、少なくとも平均とされる1人500万円ぐらいは準備をしておくべきでしょう。

なお、内訳として、在宅介護は、月平均4.6万円、施設介護は、月平均11.8万円の数値となっています。
(在宅介護の場合)月4.6万円×約4年7ヶ月+69万円=合計約320万円
(施設介護の場合)月11.8万円×約4年7ヶ月=約合計640万円が平均値となります。

また、施設別には、
・特別養護老人ホーム
<介護レベル:中度~重度 入居一時金:0円 月額費用目安:約9万~13万円程度>
・サービス付き高齢者向け住宅
<介護レベル:自立~中程度 入居一時金:敷金程度 月額費用:約12万~20万円程度>
・介護付き有料老人ホーム
<介護レベル:自立~重度 入居一時金:0円~数千万円 月額費用目安:約16万~29万円程度>
となっています。

ちなみに、介護付き有料老人ホーム入居にした場合、老人ホーム検索サイト「みんなの介護」のデータによりますと、平均月額22万4000円かかっています。入居一時金を除いて、1人あたり、月22.6万円×約4年7ヶ月=約合計1221万円かかることになります。
なお、施設のレベル、一時金の有無、介護のレベル、地域によってかなり差がありますので、注意が必要です。

なお、もしも親の介護が必要になったら、お金のことだけを考えますと、なるべく長い間自宅で過ごし(在宅介護)、在宅での介護が難しくなったら施設に入るのがいいでしょう。
なぜならば、年金だけで民間の介護付き有料老人ホームの月額利用料を賄うのは難しい場合がほとんどだからです。不足分は、貯蓄で取り崩すことになりますが、これからの時代は、100歳以上の長生きは珍しくなく、貯えが底をつく恐れがあります。

なお、もしも施設に入らざるを得なくなった場合は、親自身の年金や資産状況を把握し、その範囲内で入れる施設を探すことです。
また、子ども自身の年金や預貯金で介護費用を補てんすることは、自らの老後を危険にさらす可能性もあります。「親の介護費用は親の資産で賄う」ことを基本としましょう。

次に、仕事についてみてみましょう。
家族が介護になったら、いちばん近い存在として担い手になろうと思うのは当然です。しかし、自分の将来を犠牲にしてもよいということでもありません。まずは「介護休業」(通算93日)や「介護休暇」(年間5日)など、仕事と介護の両立を支援する制度を活用しましょう。可能な限り介護離職は避けましょう。

また、無理をして家族だけでの介護は考えず、介護保険制度を上手に利用しましょう。親の住所地を担当する地域包括センターや親が暮らしている市区町村の窓口に相談することです。申請をすると、認定調査員が自宅や入院先に訪ねてきて「どのような介護が、どの程度必要か」聞き取りが行われます。その後、要介護認定が下りたら、ケアマネージャーがケアプランを作成します。

介護サービスには、大きく在宅サービスと施設サービスがありますが、在宅サービスには、デイサービスのほか、ホームヘルプサービス、福祉用具レンタル、住宅改修、訪問介護などがあります。ケアマネージャーは、介護が必要な人の状態に合ったサービスを受けられるように、ケアプランの作成から事業者との調整まで行います。なお、利用者は、これを自己負担割合1~3割で利用できますが、要介護度に応じた利用限度額や利用できるサービスの制限があります。利用限度額を超えた場合は、その分は全額自己負担となります。

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