エカテ20様
ご相談頂きありがとうございます。
複数ご質問を頂いていますのでそれぞれお伝え致したいと思います。
◆子どもがふたりいて私立に小学校から通わせた場合いくらかかるか
⇒ 文部科学省のHPに掲載されている『平成30年度子供の学習費調査の結果について』を参考データとしてお伝え致します。
前提条件として、
・これから小学校に通う
・小学校に入るまでの教育費はここでは計算に含めない
・小学校から高校卒業まで全て私立
・参考データは高校までのためここでも高校まで
と致します。
尚、この参考データは、学校教育費・学校給食費・学校外活動費の合計となっています。
学校外活動費は塾や習い事の経費などになり教育方針や家計の状況等によって大きく異なると思います。
それぞれの1年あたりの学習費総額は以下です。
小学校:159万8,691円
中学校:140万6,433円
高校:96万9,911円
これに通う年数をかけて合計すると、お一人あたり1,672万1,178円となります。
お二人では3,344万2,356円となります。
前提条件でも記載致しましたが、大学の費用は含んでいませんので上記に大学の費用が加わります。
◆自分たちの老後には結局いくらかかるのか。
⇒ 一般的に使われるデータとして、生活保障に関する調査(公益社団法人 生命保険文化センター)があります。令和元年度のデータを見ると、夫婦二人の『老後の最低日常生活費』の平均は月額22.1万円、『老後のゆとりのための上乗せ額』の平均は月額14万円でゆとりのある生活費の平均は月額36.1万円となります。
ただ、退職後の生活費は教育費や住宅などのローンが無ければ概ね現役時代の約7割程度が目安とも言われています。現役時代の約7割を目安に、そのデータとの差をいくらか反映させれば妥当ではないでしょうか。
◆年金は払い続けているが実際にどれぐらいもらえるのかがわかっていません。
⇒ ねんきん定期便をご確認下さい。
老齢基礎年金は、満額なら令和3年4月からの年額では780,900円となっています。
老齢厚生年金は定期便作成時点のデータのためエカテ20様の年代としては納めた年数からご満足頂ける金額ではないかも知れませんが、定期的に確認し増えていく過程もご確認いただくと良いと思います。
日本年金機構のホームページでは試算も出来ますので気になる場合はご利用していただければと思います。
◆全部子どもにあげてしまって問題ないのでしょうか。
⇒ 子どもにあげようと思われている対象が何なのかが分かりませんので、他のご質問の回答をご覧いただきこの項目に関連する回答も出来ているかご確認をお願い致します。
◆最後に親から相続するにあたり、節税できる方法がないか気になります。
⇒ まずはどのくらい相続税が必要かを概算で計算すると良いと思います。
お姉さまと平和な分配をご希望されておられるようなのでここではお姉さまとお二人で相続される場合について記述致します。
記述出来る文字数の関係もあり、相続税率の詳細は国税庁のHPをご参照下さい。
法定相続人がお姉様とエカテ20様のお二人の場合、基礎控除は
3,000万円+600万円×2=4,200万円
となり、親御様にご相続が発生した時点のご資産の評価額が上記の金額を超えていると相続税が発生します。
ここでは相続税がかかるものとして一般的に言われている相続税の軽減につながるものをいくつかご紹介致します。
尚、『平和な分配方法』かどうかを考慮せず、単に相続税の軽減のみを考慮しています。
・親御様が生命保険に加入する(相続税法第12条)
→ 親御様が生命保険に加入されておられなかったり保険金の額が少ない場合、生命保険に入ると有効です。
法定相続人がお姉様とお二人なら、死亡保険金が500万円×法定相続人(2人)=1,000万円分までは相続税を計算する資産としてカウントされません。
・『小規模宅地等の特例』を利用する
→ 親御様が持ち家に住まわれておりそのご自宅を将来相続されるお二人のいずれかが同居して生計を一にする等様々な要件がありますが、要件を満たすとご自宅の相続税を計算する上での評価額が下がります。330平方メートル(約100坪)まで、80%減などが適用されます。この特例を希望されるなら要件の詳細を確認し特例が利用できるように対応していただければと思います。
・相続税と贈与税の税率を見比べ、相続税率が下がるように贈与する
→ 親御様にいまご相続が発生した場合の相続税率をご確認いただき、相続税率を下げることで贈与と相続全体の税金の総額を減らす、と言うものです。
相続税率が10%なら基礎控除の範囲内(贈与を受けた人が年間110万円以内)で贈与、
相続税率が20%なら贈与税率10%の範囲内(贈与を受けた人が年間310万円以内)などで贈与を行い相続税率も10%に近づけるように贈与
(※『定期金給付契約に基づく贈与』にならないよう注意が必要です。
相続発生時、遡って3年間は贈与は無かったこととして相続資産に組み戻される点にも注意は必要です)
などがあります。メリットやデメリット、注意点や『平和な分配方法』等を踏まえて総合的に判断し選択していくことになると思います。
◆姉がいて相続のときにもめそうです。平和な分配方法を提案してほしいです
⇒ 一律に言えることではありませんが、大まかに分けて2点お伝え致します。
・親御様が公正証書遺言等にて記録を残す
ご相続の対象となる資産は親御様のもののはずです。その親御様が元気なうちに意思表示した記録があれば、お二人共納得出来るのではないでしょうか。
・受け取る分は遺留分(法定相続分の半分)のみと割り切る
エカテ20様にとって、「揉めてでも受け取りたい分」と「受け取る分が少なくても揉めたくない」の兼ね合いになります。
揉めたくない気持ちが優先するなら、「受け取る分が少なくても揉めたくない」と割り切るのも一つの選択です。
放棄をしてゼロと言うのも一つの方法ですが、お子様なら遺留分と言う最低限主張できる権利があります。
親御様にご相続が発生した場合に法定相続人がお姉さまとエカテ20様のお二人なら、法定相続分はそれぞれ1/2になります。
そして、遺留分は法定相続分の1/2になりますので、親御様のご資産の1/4になります。
エカテ20様にとっては不本意かも知れませんが、揉めてでも妥協しないかどうかで妥当なご判断をなされると良いと思います。
いろいろなご質問にそれぞれお伝え致しましたので、長文になり読みづらくなったかと思います。また、最後まで書ききれていない部分もあるかも知れませんが、少しでもエカテ20様のお役に立てれば幸いです。
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