老後のための資産運用

男性40代 kichiken1031さん 40代/男性 解決済み

数年前に毎日ニュースで話題になっていた「2000万円問題」ですが、
私たちの年代の人間が定年になるころには年金に多くは望むことができないし、
年金自体をもらえるかも不安です。
豊かな老後生活のために何かしておきたいと考えていますが、
資産運用の知識や経験が未経験の状態で、何をどうすれば
いいのかが判断が出来ません。リスクの高い金融商品は経験や時間が
必要だと思いますし、日中は細かく取引に参加できません。低金利の時代に
銀行に預けているだけでは意味はなく
、iDeCoやNISAなどが良いのかなと考えていますが
詳しい仕組みを理解できていません。年金対策・老後の資金確保のためのアドバイスや知恵があれば教えて頂きたいです。年金破産なんてことだけは避けたいのでよろしくお願いします

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

<年金対策・老後の資金確保のためのアドバイスや知恵があれば教えて頂きたいです。>ということですが、
まずは、大切なのは、「老後資金の柱は公的年金」ということです。
「老後資金2000万円」問題。そんなに多額のお金が必要なの、と驚いていることと思います。でもよく考えていただければと思います。65歳まで働き、老後の生活が95歳までの30年間で、毎月の生活費が20万円だとしたら、20万円×12ヵ月×30年で7200万円ということになります。必要なお金は2000万円よりずっと多いのです。それなのになぜ2000万円ですむかといえば、差額の5200万円(≒平均厚生年金受給額(国民年金を含む)月14万6000円×12ヵ月×30年)は、公的年金として国から支払われるからです。老後の生活を支えてくれるのは、公的年金なのです。
「国の年金はあてにならない」とか「公的年金はいずれ破綻する」などといわれているのを見聞きすることがあるかもしれませんが、これらに根拠はありません。雑誌やネットのニュースは、ネガティブな見出しのほうが人目をひきやすいので、そうやって不安をあおっているのです。
日本の公的年金は、現役世代の払っている年金保険料を、現在の高齢者が年金として受け取る仕組みです。「賦課方式」といって、現役世代が高齢世代に先送りする形式なのです。
若い人たちは「どうせ自分たちは払うだけで、年金をもらう頃には破綻している」と思っている人もいるようですが、年金は国が社会制度として運営管理しているので、日本がなくならない限り、年金制度も破綻することはありません。
また、少子高齢化に伴い、1人の高齢者を支える現役世代の人数が減り、その負担も増えていますが、マクロ経済スライド(年金額の抑制)や、受給開始年齢の引き上げ、消費税の増税分の投入など、いろいろな方法で年金制度が破綻しないよう制度改正が行われています。
もちろん破綻しなければいいというものではなく、受給額が実質的に減少する覚悟は必要です。「年金版人間ドック」によりますと、「所得代替率(年金の受給開始の額が、現役時代の手取りの何%にあたるか示す率)」は、経済再生ケースで、現在の6割強から将来は50%程度に、約2割低下するといわれていますが、あくまで推測値となっています。
また、「払った保険料ほど年金はもらえない」というイメージは多く広がっていますが、厚生労働省のデータによりますと、厚生年金でみて、現在の30歳では払った保険料の2.3倍(国民年金のみでは1.5倍)の金額がもらえます。国民年金の半分は税金でまかなわれていますし、厚生年金保険料の半分は事業主負担だからです。低金利時代の現在では、「公的年金は有利な投資」といえるでしょう。
ちなみに、公的年金額を増やす方法は、①厚生年金に加入する働き方をする②収入を上げる③長く働くことです。
さて、こうした中、個人が節税しながら資産形成をする仕組みを国は続々と強化しています。
①NISAやつみたてNISA②iDeCoなどです。これらの公的な仕組みをなるべく早いうちから活用し自助努力で長生きリスクに備えることが必要となります。
まずは、NISAやiDeCoで税制優遇をフル活用しましょう。
通常、投資による運用益を受け取った場合、約20%の税金がかかります。ところが、税制優遇制度を利用すると税金がかかりません。その税制優遇制度には、①NISAやつみたてNISA②iDeCoがあり、一定の投資額に対しての運用益が非課税になります。
たとえば、投資信託で10万円の利益が出たとします。この利益には、約20%の税金がかかるため、約2万円が差し引かれ利益の手取りは約8万円です。
この税制優遇制度を利用すると、2万円の税金が非課税となり、10万円が手元に残り「手取り」が増えますので、おトクな制度です。
ただし、NISAとつみたてNISAは、いずれか一方しか利用できません。
また、NISAとつみたてNISAでは、年間の投資上限額、非課税の期間、対象となる運用商品、手数料などで違いがありますので注意しましょう。なお、投資初心者は、金融庁がつくってくれた「投資の収益をアップさせる仕組み」を持つ、つみたてNISAがおすすめです。
一方、②iDeCoは、公的年金や企業年金の不足分を補う「じぶん年金」と呼ばれる制度です。
①NISAやつみたてNISA同様に、運用益が非課税になるうえに、掛け金が所得控除されるメリットがあります。
たとえば、所得税(20%)と住民税(10%)の合計が30%の人が月2万円を運用すれば、ノーリスクで、年間7万2000円分の節税効果があります。これを20年間続けるだけで、144万円の節税効果になります。この節税効果だけでも大きなメリットといえます。
また、iDeCoは、60歳になるまで資金を引き出せないものの、老後資金のための長期的な積み立て投資と考えれば、引き出せないのは、デメリットではないと考えることもできます。なお、毎月の積立額の上限は、会社員なら勤め先の企業年金などで異なるため確認が必要です。
まずは、ネット上から、ネット証券会社(SBI証券、楽天証券など)に専用口座を開きましょう。そして、少額から投資(毎月100円から、毎月1000円からなど、iDeCoは5000円以上)をしてみたらいかがでしょうか。はじめは、「長期、分散、積立て」の原則にしたがって運用しましょう。実践することで、自然と、投資能力が磨かれます。習うより慣れろです。慣れてきたら、徐々に、金額をアップしていけば良いでしょう。また、マイナスになることも、プラスなることもありうることを理解し、自分にあった運用商品を見つけることが肝要です。ちなみに、30年間、3%の運用で、毎月17,160円積み立てをすれば、運用だけで1000万円を貯めることができます。

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