e-Taxでの確定申告について

男性50代 fullsyamonさん 50代/男性 解決済み


現在、自営業で個人事業主として仕事をしている50代男性です。
毎年確定申告は行っているのですが、年に一度のことなので
毎回手順が分からなくなったりしますし、申告しに税務署や
申告会場まで出向くのも手間です。

そこで個人の確定申告であってもe-Taxを利用して電子申告できると
聞いたのでやってみようかと思っているのですが、始めるための
ハードルが高そうで心配しています。
一応パソコンは持っていてインターネット環境もあります。

e-Taxを始めるにあたって準備しなければならないことは
何なのでしょうか?
事前に税務署への申請などが必要なのでしょうか?
マイナンバーカードは必須なのでしょうか?
確定申告は出来たとして、支払いはどのようにするのでしょう?
e-Taxにした場合、紙での申請に比べてデメリットはあるのでしょうか?

1 名の専門家が回答しています

佐藤 元宣 サトウ  モトノブ
分野 税金・公的手当・給付金・補助金・助成金
40代前半    男性

全国

2021/03/09

ご質問の件について、質問が令和2年度にあったことから、令和2年度の税法に基づいた回答をしていきます。

なお、ご質問の流れを考慮し、回答順序が多少異なることをあらかじめご了承下さい。

はじめに、法改正が行われたことにより、令和2年度より質問者様のような自営業者の方で「青色申告者であること」、「会計ソフトなどを用いて会計帳簿を複式簿記で正しく記帳している人」は、etaxを利用して電子申告をすることでメリットが得られます。

具体的に、これまで青色申告特別控除として65万円適用されていた人は、etaxを利用して電子申告を行うことで、引き続き65万円の青色申告特別控除が適用されるものの、電子申告を行わず、書面で提出した場合は、55万円に引き下げられます。

先の法改正によって、所得税の基礎控除が38万円から48万円に引き上げられたため、これを踏まえると以下のようにまとめられます。

1.etaxで電子申告を行った場合:青色申告特別控除65万円+基礎控除48万円
2.確定申告書を書面提出した場合:青色申告特別控除55万円+基礎控除48万円
3.簡易な帳簿による申告を行った場合:青色申告特別控除10万円+基礎控除48万円
4.白色申告者の場合:基礎控除48万円

質問内容では、質問者様は上記1から4のどれに該当するかわかりませんが、1の方法で確定申告書を提出することで、節税対策につながり、納めるべき税金が最も少なくなります。

そのため、質問者様が青色申告者であり、会計ソフトなどを用いて会計帳簿を複式簿記で正しく記帳しているのであれば、etaxで電子申告をされることが望ましいと言えます。

上記回答を踏まえまして、以下、他のそれぞれの質問に回答をしていきます。

Q.e-Taxを始めるにあたって準備しなければならないことは何なのでしょうか?

A.e-Taxを始めるにあたって準備しなければならないことは、以下、国税庁のWEBサイトで案内をしているため、そちらを確認いただくことで足ります。

参考:国税庁 etax ご利用の流れ 個人の方
https://www.e-tax.nta.go.jp/start/index.htm

Q.事前に税務署への申請などが必要なのでしょうか?マイナンバーカードは必須なのでしょうか?

A.etaxを利用するには、大きく「マイナンバー方式」と「ID・パスワード方式」の2つに分けられ、「ID・パスワード方式」で電子申告を行う場合、税務署から「IDとパスワード」を発行してもらう必要があります。

なお、「マイナンバー方式」で電子申告を行う場合、マイナンバーカードやICカードリーダーライターが必要になりますが、特段の申請は必要ありません。

ちなみに、マイナンバーカードは必須とはならず、マイナンバーを保有しているのであれば、「マイナンバー方式」、マイナンバーカードがない場合は、「ID・パスワード方式」で行うのがスムーズと考えるとわかりやすいでしょう。

Q.確定申告は出来たとして、支払いはどのようにするのでしょう?

A.税金の納付は、これまで行ってきた方法で引き続き行うことができるほか、電子納税によっても行うことができます。

電子納税につきましては、以下、リンクを参考にしてみて下さい。

参考:国税庁 etax 電子納税
https://www.e-tax.nta.go.jp/nozei.html

Q.e-Taxにした場合、紙での申請に比べてデメリットはあるのでしょうか?

A.etaxは、手順に沿って必要事項を入力することで、簡単に確定申告書が作成できるものの、すべて作成した後に入力漏れがあるのかないのか、所得控除がしっかりと反映されているのかなどがわからない場合、時として無駄に多くの税金を納めてしまう危険性があるかもしれません。

とはいえ、時間をかけ、余裕を持って申告書の作成を行い、不明点は調べながら行うことで、書面で申告するよりもメリットの方が大きいことは確かと言えます。

なお、etaxで電子申告をする主なメリットは以下の通りです。

・確定申告をしに税務署や申告会場まで出向く手間が省かれる
・24時間いつでも作成して申告することができる
・還付金の振込が書面に比べて早い
・税金の計算間違いや記載する箇所を間違えることはない など

etaxを活用した電子申告は、一度やり方を覚えてしまうと負担が圧倒的に軽減されることになるでしょう。

おわりに

自営業者などの青色申告者の人は、今回の法改正によって、etaxを活用することで簡単に節税対策をすることができるようになりました。

一般に、節税対策と言えば、お金の支出を何かしら伴う場合が多いものの、etaxを活用した電子申告は、お金の支出を伴わないで節税対策ができるため、しっかりと活用しておきたいものです。

確定申告の時期になりますと、etaxの使い方などについて、コールセンターで聞くこともできるほか、電話などを通じて税務署でも教えてくれるため、できる限り、etaxを積極的に活用されることが質問者様にとって望ましいと言えるでしょう。

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