正社員の試用期間について

まず、転職回数の多さによる就職活動への影響につきましては、その転職の目的・理由によります。
あくまでもやりたいことを実現するための前向きな転職を続けてこられたのであれば、その回数の多さ自体で必ずしも不利になるとは限らないでしょう。
しかし、職場に合わなかったことによる転職を繰り返してこられたのであれば、年齢を重ねるほど新たな就職は難しくなっていくかもしれません。
私は介護事業所を運営しておりますが、当初は従業員を雇用する際、例えばなかなか職場でうまくいかずに転職を繰り返してきたような方こそこちらの職場でいきいきと働いてもらいたいと張り切り、積極的に採用していたことがあります。しかし、私の未熟さにより、ほとんどの方になかなか続けていただけなかったことが、苦い経験として残っています。
おそらく多くの経営者は、本来はできる限り長く続けてほしいと願っているはずです。それが従業員にとっても経験値を高めていくために必要なことだと思いますし、会社側にとっても、従業員を1人採用するだけでも本当に骨が折れることなのです。
ですから、転職回数が多い場合の対処法は、まずは一つの職場でできる限り長く働くことに尽きます。そうすることで自信が生まれるでしょうし、仕事もどんどんやりやすくなっていくはずです。会社にとってもこの上なくありがたいことなのです。
ぜひ好循環が生まれるよう、お仕事に前向きに取り組んでください。
なお、試用期間中や試用期間終了後に「うちの会社には合わない」「能力不足だ」などの漠然とした理由だけで、 会社側が社員を一方的に解雇することはできません。
また従業員側も、試用期間だからといって、思っていた仕事内容と違ったり、社風が合わないと感じたりしても、簡単に辞めることはできません。通常の退職時と同様に正式な手続きを行う必要がありますので、念のため申し添えておきます。