ポイントを相続の権利という視点で、遺言がない場合とある場合の2点について、ご説明いたします。まず、相続の権利についてですが、ご両親の一方が亡くなった場合は、相続人はその配偶者とuser-S様を含め3人の子供になります。相続は亡くなった時点から開始し、遺産は相続人の共有財産になります。民法では、遺産の割合(法定相続分といいます)が決められていて、もし、相続人が子供3人と配偶者(両親のどちらか)の場合、法定相続分は配偶者が1/2、子供は1/2を三等分します。つまりuser-S様の法定相続分は1/6になります。ただし、遺産の分割は民法に従う必要はなく、相続人で話し合い(遺産分割協議といいます)、分割案に全員が合意すればそれに従うことで、遺産の分割手続きを進めることができます。もし遺言書がある場合は、その遺言書に従うのが、相続手続きがスムーズに進みますが、例えばuser-S様の遺産分けがゼロの場合も想定されます。民法では、遺留分という相続人には一定の遺産を受け取る権利を定めています。その一定額は法定相続分の1/2です。なので、user-S様の遺留分は1/12になります。ただし、遺留分は請求しないと取り戻す事ができませんので、ご注意下さい。なお、遺言書がある場合でも、相続人全員が合意すれば、遺言に従う必要はありません。また、両親を、介護等をした場合は、遺産分割時に介護にかかった費用は考慮されます。
1 名の専門家が回答しています
関連する質問
本人が所有している財産の調べ方について
私は現在親元を離れて一人暮らしをしており、実家では両親が二人で暮らしています。まだ二人共健在ですし、すぐにどうこうなるということはないとは思いますが、もし万が一、急な災害や事故などで、両親が突然なくなってしまった場合を想定すると不安があります。実家の他にもいくつか持ち家や土地を所有していることは何となく知ってはいるのですが、私が正確に把握できている部分以外にも所有していた場合、突然の死後、そういった財産の存在を知ることは困難なのではないかと思っています。そうなると、相続の問題が発生した時に必要以上に手続きが煩雑になったり、相続不能なものが出てきたり、逆に望まない相続をしてしまったりと、トラブルの種になる気がしてなりません。本人がいなくとも、その本人が所有している財産を全て正確に知ることができるものなのか、その手段について専門家の方にお尋ねしてみたいです。
リースバック業者ごとの扱いの違いは?
ちょっと前に盛んにTVでCMをやっていた自宅の「リースバック」について、それを提供している会社ごとの詳しい違いを聞いてみたいと思います。その他にも最終的な自宅内の私財の処分についてなど、分からないことが多いので、後学の為に知って置いて損はなさそうだと思っています。
相続に関して具体的な準備
父が高齢の上に悪性リンパ腫を患いました。一応悪性リンパ腫の治療は済んで病院は退院していますが、現実的にそうは長くはないと思いますし、いずれ直面する問題として、相続の問題が発生いたします。今後の父の体調によっては、相続どころか介護資金の調達に回す可能性めあります。まずは、相続に関しての知識もなければ、家族の中でも特に具体的な検討や話し合いを行なっていません。まず相続の対象となる資産の把握から、相続に関する法律やら必要な手続き、分配などなどから、親が残してくれた資産を可能な限り残して、家族の中で配分したいとも考えています。家族にとってもっとも父の思いを、現実的には資産を受け継ぐ最良の選択についてプロのファイナンシャルプランナーの方に相談してみたいと思います。
銀行口座の名義人が死亡した場合、預金は引き出せないの?
何年か前に祖母が亡くなった際、両親や親戚が祖母の通帳からお葬式代を引き出すのに苦労していた記憶があります。やはり持ち主がなくなってしまうと、たとえ事前に本人に言われていたお葬式代であっても口座からお金を下ろすことは難しくなってしまうのでしょうか?恥ずかしながらもし下ろせなかった場合、そのお金はどうなってしまうのかもわからないので、その点も合わせて教えていただければ嬉しいです。
生活保護を受けている兄が亡くなった場合の事後処理費用は?
先日人工透析を受けている兄が入院しました。幸い熱中症と診断され、コロナウィルスではありませんでした。しかしコロナだったら兄は亡くなっていたかも?とすごく心配になりました。兄も私と同様に結婚歴はなくて子供いません。父はいますがもうすぐ80歳になろうかという高齢ですし、もし兄が亡くなったら私が喪主をすることになるかもしれません。兄は生活保護を受けているような状態なので、おそらく貯金はない。葬儀代を出すのが私だとなると、葬儀代はいくら必要になるのか?また兄が現在住んでいるマンションの退去費用も私負担となり、それはいくらになるのか?と心配でなりません。一体どれぐらい必要となるのか教えていただけないでしょうか。