退職金で投資を考えています

女性60代 risa492002さん 60代/女性 解決済み

夫が来年定年退職を迎えるにあたって、退職金が支給されるため(約2000万円弱)投資を考えることにしました。国債なども検討しましたが5年・10年と期間も長く、利息もあまりつかないため諦めることになりました。

過去に株式投資を経験したことがあるのですが、バブルが弾けたこともありやや損切状態で終了しました。

そこで、リスク分散型の投資信託を考えたいのですが、さまざまな商品があり、どういった仕組みで利益を得るのかわかりづらいものが多いです。
どの証券会社も自社で推し進めている投資信託を非常に強くセールスしているので、安易に購入してよいのか非常に迷っています。
投資信託は現物株式投資に比較して、本当にリスクが低いのかお聞きしたいです。

1 名の専門家が回答しています

大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半    男性

栃木県 群馬県 埼玉県 東京都

2021/03/09

ご家族の定年退職にあたり、退職金で投資を考えたいが、投資信託はリスクが低いのか、証券会社の薦める投資信託を購入してもよいのか、というご質問と承りました。
まず退職金で投資を、とお考えになることは、現在の預貯金の利率を考えると、賢明なことと思います。ただ、ご相談者様の現在の資産状況がどのようになっているかが分からない中で、退職金の全てを投資に振り向けることが良いとは言い切れません。もし、現在の保有資産にさほどゆとりがないのであれば、退職金は老後の生活資金として、とても大切な原資となります。ですので、まずは現在の保有資産を基に、今後の生活を見据えて、100歳くらいまでのマネープランをお作りになることをお薦めします。そうすることで、ご夫婦の年金額、退職金、保有資産などの資産と収入、それらと、現在の負債やゆとりある老後生活を送るための支出などを比較して、今後の資金の過不足を把握することができるでしょう。
その上で、投資による資産運用がいいのか、それとも退職金を極力減らさない運用方法を模索した方が良いのかなどを、様々な角度から検討されてみてはいかがでしょうか。
次に投資信託についてですが、おっしゃる通り、現在約6,000本もの投資信託があり、どの投資信託を選べばいいのか、投資信託初心者には分かりづらい状況です。そして、証券会社や銀行などの販売会社が新しい投資信託を薦めてくることも多いと思われます。確かに、毎月新しい投資信託が販売されるような状況では、それも販売会社としての自然の営業活動なのかもしれません。
しかし、お客様にとっては、その投資信託にどのようなリスクがあり、どんな内容なのか、それらをきちんと理解しないまま、大事なお金を投資に回すことは不安だと思います。
そこで、まずリスクについてご説明します。
金融商品におけるリスクとは、「危険」という意味ではなく、「価格変動のぶれ幅」という意味で主に使われています。従って、リスクの大きい商品は、「価格変動のぶれ幅」が大きく、元本を大きく上回ったり下回ったり、します。大きな利益が出る可能性が高い一方、大幅に値下がりする可能性もあるということです。リスクの低い商品は、「価格変動のぶれ幅」が小さいので、利益(リターン)は小さくなりますが、その分、損をする確率も小さくなるということです。
そして、このリスクは、投資信託にも当然内在しています。また、株式投資以上にリスクを取る投資信託もありますし、逆に、預貯金ほどではないにしろ、それに近いリスクの低い投資信託もあります。ですので、投資信託を選ぶ場合は、ご自身がどの程度のリスク、つまりどの程度の「価格変動のぶれ幅」を許容できるかが、重要なポイントとなります。
一瞬でも元本を下回ることは許容できない、という方であれば、投資信託ではなく、預貯金や個人向け国債が適していると言えるでしょう。
自分がどの程度までリスクを許容できるか、どの程度の価格変動のぶれ幅まで許せるか、ということをリスク許容度といいます。このリスク許容度は、個人の収入や将来の支出、資産状況、金融や投資に関する知識、年齢や性格などを考えることで、傾向が分かります。
投資においては、このリスク許容度に応じて、株式や債券などへの投資比率などを考えていくことになります。リスク許容度を数値で表すことは難しいのですが、質問に応じて回答を点数化してリスク許容度を測るような試みは、いろいろなところで紹介されていますので、参考にしてみてください。
さて投資信託ですが、投資信託は長期投資に向いている商品という点は、ご理解いただきたいと思います。「国債は5年、10年と期間が長く」とおっしゃっていますが、投資信託はもう少し長く、10年、20年という期間で考えていただきたい商品です。定年後の投資にあっても、10年、20年程度の期間を念頭において投資をお考えになられることをお薦めいたします。
そしてリスク分散型の投資信託とは、一般的にはバランス型投資信託といわれている投資信託のことかと思います。投資信託にはいろいろな分類がありますが、その中に投資信託協会が定める、投資対象による分類があります。投資対象とする資産による分類で、株式型や債券型の他に、資産複合型という、いわゆるバランス型といわれる種類があります。
このバランス型投資信託は、リスクの異なるいくつかの資産、例えば、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券を組み合わせることにより、全体のリスクを小さくしようとする投資信託のことです。全体のリスクを小さくするという意味は、株式だけに投資する投資信託よりも、また海外の株式や債券に投資して為替変動のリスクを取る投資信託よりも、リスクを小さく抑えようという意味になります。
ですから、単純にリスクの小さな投資信託ということであれば、為替変動リスクのない、日本の債券に投資する投資信託が、相対的にリスクの低い投資信託になります。
しかし、日本の債券に投資するだけでは、この超低金利下ではあまり収益は期待できないことから、国内債券の他に、国内株式や海外株式・海外債券などにも投資を行い、リスクを抑えつつ、リターンも期待できる商品として組成している、ということになります。
次に証券会社や銀行などの販売会社が薦めてくる投資信託を安易に購入していいのか、という点ですが、率直に言えば、NOです。販売会社が、ご相談者様の資産運用に寄り添って、ご相談者様の資産状況などを勘案したうえで薦めてくるのであれば別ですが、通常それはあまり期待できません。時期によって、推奨する投資信託が異なることもよくあります。
ですので、販売会社の薦める投資信託について購入すべきかどうか迷った場合は、その投資信託の運用方針をしっかり理解できて、その内容に共感できるかどうか、をまず判断基準にするべきだと思います。その上で、コストが低いかどうか、具体的には、販売手数料はかかるのか、かからないのか、運用期間中のコストである運用管理費用(信託報酬)の水準は、低いのか高いのか、をしっかり把握し、他の投資信託とも比較するなど充分検討した上で、お決めになることをお薦めします。
参考になれば幸いです。

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