大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチコウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT

60代後半/男性

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自己紹介

投資信託運用会社に30年超在籍し、運用や商品開発等の業務を担当してまいりました。つみたてNISAやiDeCoなど投資信託を中心とした資産形成・資産運用について、分かりやすくお伝えしていきたいと思っています。資産のない方、資産の少ない方こそ、資産運用を始めるべきだと思います。「お客様の資産形成の設計図を共にデザインし研究し続けること」という理念のもと、「利他のこころ」を第⼀に、誠実に⾏動することをモットーとしています。投資信託に関する悩み、疑問、質問を、ぜひお聞かせください。

専門家プロフィール

保有資格

2級ファイナンシャル・プランニング技能士 、 AFP 、 住宅ローンアドバイザー 、 DCプランナー1級(企業年金総合プランナー) 、 証券アナリスト(日本証券アナリスト協会) 、 証券外務員一種 、 内部管理責任者

得意分野

株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT

業歴

5年7ヶ月

住所地

埼玉県

個別相談

対応分野

株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT その他資産運用 老後のお金全般 年金・個人年金・iDeco 家計全般・ライフプラン・家計簿・節約 住まい選び・マイホーム・住宅ローン

対応エリア

栃木県 群馬県 埼玉県 東京都

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大地 恒一郎さんの回答一覧

大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
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資産運用に興味はあるが失敗したくない、つまり、損したくないという気持ちは、誰もが思う自然なお気持ちだと思います。しかし、資産運用にリスクは付きもの、と言われます。そこで、資産運用とリスクについて、まず簡単にご説明しましょう。
資産運用とはそもそも何か、ですが、これには、資産を増やすことだけではなく、資産を守ること、も含まれています。ですから、貯蓄も実は立派な資産運用の1つの方法です。しかし、今の超低金利の下では、貯蓄だけでは、守ることはできても増やすことはとても難しいでしょう。そこで、増やすためには、資産運用のもう一つの方法である投資を考える必要があります。
その投資には、リスクが付きものです。リスクには2つの意味があると、私は考えています。
一つは、金融商品は価格が変動しますが、その価格変動のぶれ幅の大きさのこと。そしてもう一つは、金融商品の価格に影響を与える、様々な要因(換金の容易さ、会社の安定度、国の政治経済の安定度など)の不確実性のこと、です。後者のリスクは、どんな金融商品でも、いくつか持ち合わせているので、まず注意すべきは、最初のリスク、金融商品の価格変動のぶれ幅の大きさです。
預貯金は金利の高低により利息の額が変わりますが元本は安定しています。一方、株式は大きく値上がりすることもあれば、逆に値下がりすることもあります。そして、ただ、株式のこの価格変動のぶれは、投資の方法によって小さくすることも可能です。その一つが分散投資というものです。これは、株式に投資する場合でも、多くの銘柄に投資する、いろいろな国に投資する、などがありますし、株式だけでなく、日本の債券や海外の債券にも投資する、というように、いくつかの資産に分けて投資する方法もあります。それを毎月一定額、積立てていく方法であれば、リスクを軽減しながら、コツコツと運用を続けていくことができるのではないかと思います。
そういう投資に最適な金融商品は、投資信託ではないでしょうか。
そして、株式はリスクが大きいから、できれば避けたいということであれば、個人向け国債、に投資するという方法もあります。今は、超低金利の環境ですから、国債の金利も低いのですが、個人向け国債の金利は0.05%と、普通預金の50倍となっています。金利が変動するタイプのものは10年満期の国債です。10年間保有すれば、元本は保証されますし、その間、金利の上昇があっても、その都度、国債の金利は見直されるタイプなので、安心です。10万円からの投資となりますので、積立投資より投資金額は大きくなりますが、いかがでしょうか。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
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今保有されている資産を、リスクの少ない方法で増やしていきながら、安心できる老後を迎えたいとのことで、まず何からすればいいのか、というご質問ですが、現在、1,000万円程度の貯金がおありです。まずはこの資金の運用を考えましょう。
「人生の三大支出」というものをご存知でしょうか。それは、①子供の教育費用、②自宅の購入費用、③老後の生活費、というものです。お子様がもうすぐご誕生ということですので、まずは、お子様の教育費用をどのようにお考えになるか、次にご自宅をどうされるのか、持ち家か借家か、ということを考えられてはいかがでしょうか。当面使う見込みのない貯金であれば、それをお子様の将来の教育費や住居費に充てることを前提に、安定的な運用を目指し、定期預金や個人向け国債を中心に運用されてはと思います。もう少し積極的な運用(リスクを取った運用)を、ということであれば、一部を「つみたてNISA」など税制優遇の使える制度を活用なさってもいいかもしれません。
次に、老後の資産形成ですが、まずはご自身の年金を見積もってみることから、始められてはいかがでしょうか。「ねんきん定期便」というものが毎年誕生月に、日本年金機構から送られてきます。それをベースに試算することが可能です。またお勤めの会社で、どのような退職給付制度があるのかを確認されることをお薦めします。その上で、老後の不足分はいくらかを考え、資産形成を始められてはと思います。
その際は、老後までの時間が潤沢にあるという時間の財産をフル活用して、少し高めのリスクを取ってもいいでしょう。iDeCoという個人型確定拠出年金は、現在は加入資格に制約がありますが、2022年からは全ての会社員が加入できるようになります。60歳まで換金することはできませんが、それは老後のための資産形成としては、逆に大きなメリットだと考えます。
このiDeCoを活用して、少しリスクの高い投資信託に投資することで、時間を味方にしながら、税制優遇制度を活用していくことがお得だと思います。「つみたてNISA」も「iDeCo」も、主な投資商品は投資信託となっています。「つみたてNISA」は最長20年間、そして「iDeCo」は30歳から始めれば30年間は税制優遇が受けられます。投資信託にもリスクはありますが、その程度の期間を念頭に置いて、資産運用を行っていくことで、リスクを上手にコントロールしながら資産形成することも可能になってきます。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
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今後の子供の教育費等の支出を考えると、今のうちにお金を増やしておきたい、とのことですが、まずは、お子様の教育費が、いつから、いくらくらいかかってくるのか、という簡単なマネープランを立ててみることをお薦めします。そして、教育費として、どの程度のお金が必要なのかを踏まえて、今後の資産形成をお考えになることが必要かなと思います。
個人的には、教育費のようにそれほど遠くない将来に、確実に必要になるお金については、まずは減らさないことが大切だと考えます。ですから、教育費に回すお金は、超低金利下ではありますが、着実に貯めることのできる定期預金や積立預金が望ましいのではないでしょうか。
少しリスクを取ってもいい、ということであれば、税制優遇期間が20年ある「つみたてNISA」の併用をお薦めします。この「つみたてNISA」は、必要なときにいつでも換金できる制度です。約6,000本近くある投資信託から、金融庁が選定した184本(2020年10月末現在)の投資信託が対象となっています。ただし、金融庁が選定している商品だからといって、リスクが少ない訳ではありません。「つみたてNISA」の対象となっていても、投資信託に固有のリスクはあります。そういう意味で、貯金とつみたてNISAを併用しながら、資産形成を行っていく方法もあると思います。
投資信託には、インデックス型とアクティブ型というものがあり、前者は日本や世界の株価指数や債券指数などのインデックスと言われる指標に連動する投資信託です。後者は、ファンドマネージャ―が、株価指数などの動きを上回る成果を上げようと運用する投資信託です。ただし、現実的には半数以上のアクティブ型投資信託が、株価指数などの成績を上回れない、と言われています。
投資信託への投資が初めてということであれば、インデックス型の投資信託をお薦めします。このインデックス型は、東証株価指数への連動をめざすTOPIX型であれば、2000銘柄以上に投資していますので、銘柄の分散と言う意味では十分な分散投資が行われていると言えるでしょう。分散投資は、リスクを軽減する投資方法の1つと言われています。
投資信託の分類には、国内株式や海外株式、国内債券や海外債券などに資産で区分するものもあります。それらを組み合わせたバランス型投資信託というものもあります。ちなみに、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という、国民の年金資産を運用しているところでは、現在、国内株式25%、海外株式25%、国内債券25%、海外債券25%という比率で運用を行っています。分散投資としてリスクを軽減させるためには、このように資産の分散を行うことも必要となってきます。
一方で、株式投資やFXは、投資初心者には少しリスクが高いのではないかと思います。株式投資においても分散投資を行うことは可能ですが、そのためには少しまとまったお金が必要になるでしょうし、管理も難しくなると思います。
またFXは、単に値動きの方向性を当てに行くものですので、経済活動に参加するという本来の意味での投資とは、少し異なったもののではないかと考えています。
ただし、投資するなら投資信託、と決め打ちできるものではありません。株式投資や債券投資など他の投資も、投資経験を重ねていけば、十分検討の余地はあると思います。投資が初めてと言う方には、投資信託は始めやすい投資商品ではないかと考えています。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
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老後資金を確保するために、資産運用を始めたいけれど、何から始めればいいのか分からない、というご質問ですが、お子様の教育資金については、どのようにお考えでいらっしゃいますか。ここでは、お子様方の今後の教育資金については、現在の預貯金で賄う、という前提でお話させていただきます。
50代でいらっしゃるということですが、一般的に50代になると、65歳の年金受給年齢が近づいてくることを意識し、徐々に保有資産のリスクを下げていく時期だと言われます。つまり、積み上げてきた資産の保全を意識しながら運用を行っていくことが必要、ということになります。
ご質問者様の場合、預貯金はひとまずそのままにしておき、その預貯金の中から、教育資金と予期しない支出に備えた予備資金に充てる、ということが良いと思います、そして、預貯金の残りの部分について、当面、例えば10年程度使う見込みがないのであれば、それを、「変動金利型10年満期」の個人向け国債に投資する、という考え方があると思います。
国債は安全だといっても、途中売却する場合には元本を下回る可能性もありますが、満期まで保有すれば、ほぼ確実に元本は戻ってきます。そして金利は、現在最低保証の0.05%となっていますが、この利率は実は普通預金の50倍です。しかも、半年ごとに適用する利率が変りますので、金利が上昇する局面では受取利子が増えていくことになります。10年間、固定しておけるお金があるのであれば、検討なさってもいいのではないかと思います。
一方、新たに投資を始める場合、何がいいか、ということですが、まずは「つみたてNISA」をお薦めします。「つみたてNISA」は、NISAと呼ばれる少額投資非課税制度の一つですが、投資対象が投資信託となっています。その投資信託は、いくつかの要件を満たした投資信託を金融庁が選定していて、2020年10月末現在、184ファンドあります。
この「つみたてNISA」は、年間40万円まで利用可能で、非課税期間は20年間です。50歳で始めると70歳までその投資額40万円が非課税となります。そして毎年40万円ずつ「つみたてNISA」を行なうと、70歳時点での投資総額は800万円となります。
投資信託にはリスクがありますので、元本が保証されているものではありません。しかし、金融庁の試算によると、1985年から毎年、国内・海外の株式・債券(四資産)に投資し20年間運用した場合は、どの年に始めても年率2%以上の運用利回りとなり、一番成績の低いものでも、100万円の元金が185万円となっていました。
もちろん、これはあくまで過去の結果ですので、今後の成果が保証されているわけではありませんが、一般的に、このように資産を分散して、長期に積立投資を行うことで、リスクが軽減され、資産形成には効果的であると言われています。
一方、個人型確定拠出年金、愛称「iDeCo」は、その名の通り、私的年金の一つとして老後の資金確保のための制度です。ただし、会社員の場合、現在は加入資格に制約があります。2022年には全ての会社員が加入できるようになりますが、それまでは、お勤めの会社の年金制度によっては加入できない場合もありますので、注意が必要です。
また「iDeCo」は、多くの金融機関で取り扱っていますが、その金融機関に支払う手数料の金額や、取扱商品の種類や数が、金融機関によって様々です。従って、金融機関を選ぶことと、投資する商品を選ぶことが重要になります。
この「iDeCo」は、ご自分の毎月の掛金を所得から控除できますし、加入期間中は運用益が非課税となります。また年金の受給が可能となった際には、一時金で受け取る場合には退職所得控除を、そして年金で受け取る場合には公的年金等控除を、それぞれ利用することが可能です。つまり一粒で三度美味しい商品とも言えます。なお、加入資格によって月々の拠出限度額が決まっていますので、その点は注意が必要です。
「iDeCo」と「つみたてNISA」は併用が可能ですので、60歳以上まで資金を固定できるものは「iDeCo」で、途中換金の可能性のある資金は「つみたてNISA」で、というように、使い分けることができます。
以上、参考にしていただければ幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
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少額投資は意味がないのか、というご質問ですが、私はそうは思いません。資産形成のために20代で資産運用を始めようとするのであれば、一般的には、少額からのスタートになるのではないでしょうか。
そして実は、預貯金も立派な資産運用の一つの方法です。「運用」には、「守る」運用と「増やす」運用があると考えていますが、預貯金は「守る」運用の典型でしょう。その「守る」運用で、コツコツお金を貯めていくことも必要なことだと思います。しかし、それだけではなく、「増やす」運用、つまり投資を始めることも大切なことであると考えています。1980年代のように郵便貯金で8%の金利が付く時代と違い、現在の超低金利の下では、預貯金で「増やす」ことは現実的ではありません。
そして、投資にはリスクが付きものです。しかし、このリスクはある程度軽減することが可能です。その方法の一つが、少額から始めることのできる積立投資です。初めて投資を始めるということであれば、最初は少額からスタートして、徐々に金額を増やしたり、投資対象を増やしたりしていけばいいと思います。そしてリスクを軽減するには、長期の積立投資の他に、分散投資という方法があり、リスク軽減のためには最も大切な投資方法です。この分散投資を積立で行うときにお薦めの投資方法は、投資対象が投資信託の「つみたてNISA」でしょう。
「つみたてNISA」は、少額投資非課税制度の一つであり、税制優遇が使える制度ということもあって、それなりの手続きが必要となります。ですので、手軽に始める、とは言えないかもしれません。ただ、少し手間がかかっても、税制優遇のある「つみたてNISA」は、是非使っていただきたい投資方法と言えるでしょう。
さて、スマホアプリで手軽に投資可能、と言われているものは、セゾンポケット以外にも、いくつかあるようです。ロボットアドバイザー型のアプリも最近は盛んですし、ネット証券でもスマホを活用できるようです。
少し話が逸れますが、実は、スマホのアプリで行う投資も、金融商品仲介業者や証券会社が関係しています。ご質問にあるセゾンポケットの場合は、「株式会社クレディセゾン」が金融商品仲介業者であり、その「クレディセゾン」を通じて、「株式会社スマートプラス」という証券会社と契約を結ぶことになるようです。
今は、アプリを使ってスマホで簡単に投資を始められますが、個人的には、投資を始めるのであれば、金融や投資の基礎をきちんと学んでから始めて欲しいと思っています。どんなに簡単に投資を始めることができても、リスクは避けられません。投資のリスクとは何か、どういうリスクがあるのか、リスクはどのように軽減できるのか、手数料などのコストはどの段階でどの程度必要になってくるのか、などの金融や投資の基本知識を、自ら学び、考え、その上で投資をスタートしても、決して遅くはないと思うのです。
例えば、「日本証券業協会」や「投資信託協会」のホームページには、投資について、分かりやすく解説しているサイトがあります。また「知るぽると」という金融広報委員会のサイトでもいろいろと学ぶことができます。「東京証券取引所」のホームページには、「東証マネ部」というサイトが用意されています。金融や投資について学ぶ方法は、このようにいくつも用意されていますので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。
最終的にスマホで投資を始めるにしても、金融や投資のキホンを学んだうえで、どのアプリ、どのサイトから投資を始めればいいか、証券会社がいいのか、銀行がいいのか、金融商品仲介業者経由がいいのか、などを検討してみてはいかがでしょうか。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半/男性
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共働きのご夫婦に合う資産運用の方法は何か、というご質問ですが、資産運用の方法は、その方のご年齢や今後のライフプラン、現在の資産状況、リスクに対する考え方などによって、様々です。10人いれば10通りの方法があるでしょうし、100人いれば100通りの資産運用方法があるのだと思います。
そこで、ごく一般的な考え方でご説明させていただきます。
年収がお二人合わせて750万円程度とのことですが、現在は、貯金に一定額を回すことができており、今後は貯金に代えて、もしくはこれに加えて、あまりリスクの高くない資産運用をしてみたい、という前提でお話をさせていただきます。
預貯金以外の投資方法で、ほとんどリスクを取らなくても済むものの一つとして、「変動金利型10年満期」の個人向け国債への投資が考えられます。満期まで保有すれば元本が確保できますし、半年ごとに金利の見直しがありますので、金利上昇時には受取利息の額が増えることも期待できます。ただし、途中換金をする場合は、元本割れの可能性もありますので、その点は注意が必要です。
リスクの低い投資方法としては、この日本国債への投資が考えられるでしょう。一般的に、債券投資は株式投資と比較すると、リスクの低い投資と言われますが、企業の発行する社債の場合は、その企業の経営がどの程度安定しているかなどの信用リスクを考える必要がありますし、海外の国や企業が発行する外国債券の場合は、為替変動リスクを考慮する必要があります。そういう意味で、相対的にリスクの低い債券投資として、国債への投資は一つの選択肢だと思います。
また、もう少しリスクの高い金融商品としては、投資信託があります。投資信託は、株式や債券などの資産に投資する商品で、専門家が運用しているものです。投資信託は、多数の投資家から資金を集めて、それをまとめて運用しています。それによって、多くの銘柄への分散投資を実現しています。多数の銘柄や複数の資産への分散投資は、個人で行うことも可能ですが、それには大きな資金が必要となります。資産運用において、分散投資はリスクを軽減するためにとても重要な投資方法ですが、投資信託は、多くの投資家から資金を集めることで、分散投資を可能にしているのです。
この投資信託へ投資を考える場合、今の預貯金の一部を取り崩して行うのではなく、新たに、毎月決まった日に決まった額を投資する積立投資を始められることをお薦めします。この積立投資がリスクの少ない投資方法としてベストという訳ではありませんが、あまりリスクを取りたくない投資初心者の方には向いているのではないかと思っています。
そして、その積立投資を始めるにあたっては、まずは「つみたてNISA」という税制優遇の使える制度を利用なさってみてはいかがでしょうか。この「つみたてNISA」は、金融庁が選定した、ある一定の要件を満たした投資信託を投資対象としています。株式を組入れる投資信託だけではなく、いろいろな資産に分散して投資する資産複合型(バランス型とも呼ばれます)の商品も揃っています。もう少し詳しい内容をお知りになりたい場合は、「金融庁」のホームページに、「つみたてNISA」を含む「NISA特設WEBサイト」というコーナーがありますので、ご覧になってみてください。
その他、個人型確定拠出年金「iDeCo」という、これも税制優遇のある積立投資型の制度があります。「iDeCo」は60歳になるまで換金、引出しができませんので、目的を老後資金の確保に限定してご利用になるといいと思います。ただし「iDeCo」は現在、会社員の方の加入資格に制限がある場合もあります。2020年の年金制度改正により、2022年には全ての会社員の方が「iDeCo」に加入できるようになります。この「iDeCo」も主な投資対象は投資信託となっています。
預貯金以外の資産運用方法としては、まずは「変動金利型10年満期」の個人向け国債と、少しリスクを取った投資として「つみたてNISA」をご検討されてみてはいかがでしょうか。その検討過程で、現状のお金の使途や余裕資金についてなど家計の見直しにも繋がってくるのではないかと思います。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
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元手が少なくても資産運用は有効なのか、というご質問ですが、以前、ある運用会社の社長が次のようにお話をされていました。曰く、「投資先進国のアメリカでは、資産形成のために資産運用を若いうちから始めている。」と。日本では、資産運用はお金を持っている人が行うものという先入観があるようですが、今の超低金利下では、預貯金ではお金は増えていきません。つまり現在の日本では、資産運用を行いながら資産形成を行っていく必要があるということだと思います。
そういう意味も含めて、少額で始められる資産運用の方法をご紹介したいと思います。
その方法の一つは「つみたてNISA」という税制優遇のある制度です。どのような税制優遇制度かというと、運用期間中は、投資信託の分配金や譲渡益が非課税になるというものです。非課税の投資枠は毎年40万円が上限となっていて、非課税期間は最長20年間となっています。つまり投資額として合計800万円まで非課税ということになります。
「つみたてNISA」の投資対象商品は、金融庁の選定した「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」となっています。
ここで注意が必要なのは、金融庁が選定している投資信託といっても、当然のことながらリスクはあるということです。投資の分野では、「リスク」とは「危険」という意味ではなく、「価格変動のぶれ幅」、もしくは「不確実性」と説明されます。「投棄」は避けたい、ということですが、「投資」にはリスクが付きものですので、当然価格は変動します。リーマンショックの時や、今回の新型コロナショックの時のように、大きく値下がりすることもあります。そこで、このリスクをできるだけ軽減し、より安定した資産運用を行っていくことが大事になってきます。
実は、金融庁が「つみたてNISA」を創設する際に、過去の実績で検証したデータがあります。1985年以降の各年に、毎月同額ずつ、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券へ投資して、それを5年間保有した場合と20年間保有した場合を比べています。それによりますと、投資金額100万円が、5年後には「72万円~173万円」に、20年後には「185万円~321万円」となり、20年間保有した場合は、投資収益率が年率2%~8%に収斂していました。5年間保有の場合には、投資収益率が年率-6%~-8%のケースもありましたが、20年間保有では全てプラスとなっています。この20年間保有したケースが、投資金額は異なりますが、まさに「つみたてNISA」と同じ投資方法ということになります。
あくまで過去の実績であり、将来の運用成果を保証するものではないものの、ここから分かることは、長期保有により年率の収益率が安定し、しかもマイナスになりづらくなった、ということです。
これは決して「つみたてNISA」が「勝ちやすい」ということではなく、分散投資を長期で行えば、収益が安定し、マイナスになりづらくなる、ということを意味しています。そういう意味で、「つみたてNISA」を活用して、少額から分散投資を積立で行っていくという運用方法は、勝ちやすいというよりは、負けにくい運用方法と言えるかもしれません。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
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資産運用に積極的ではない方でも始めやすく説得しやすい、安全性の高い資産運用方法はないか、というご質問ですが、一瞬でも元本を下回るようなことがある投資は避けたい、とお考えの方であれば、ご質問者様のおっしゃる通り、個人向け国債(「変動金利型10年満期」)が良いと思います。個人向け国債の金利は、現在、最低保証の0.05%ですが、この利率は、定期預金0.002%の25倍となります。満期まで保有すれば、ほぼ確実に元本が戻ってくる安全性の高い個人向け金融商品としては、国債が第一の選択肢になるでしょう。
ところで、これまで専業主婦というお立場で、学資保険や積立貯金などで1200万円程度の蓄えをされてきたこととのことですが、本当に素晴らしいことだと思います。そして、今後お子様の成長とともに、教育費が嵩んでくることも想定されますので、金利に魅力のない預貯金等以外で、もっと利回りの良い資産運用方法をないか、とお考えになることも、よく理解できます。
しかしながら、ご家族が資産運用に積極的ではないということで、安全性の高い資産運用方法はないか、ということですが、安全性の高い運用方法の場合は、どうしても収益、つまりリターンには限界があります。なぜかというと、既にご承知のことと思いますが、より高いリターンを目指す場合は、その分、リスクを許容する必要があるからです。
ここで、改めてリスクについてご説明しておきます。投資や運用でリスクという場合、その意味は「危険」ということではなく、「価格変動のぶれ幅」、「不確実性」という意味で用いられます。そして、投資にはリスクが付きものです。しかし、このリスクはある程度軽減することが可能です。その方法の一つが、いくつかの資産に分散して投資する分散投資です。この分散投資に、少額から始めることのできる積立投資を組み合わせて、長期間継続することで、投資のリスクをある程度軽減することが可能となります。この分散投資を積立で行う場合にお薦めの投資方法は、「つみたてNISA」です。
この「つみたてNISA」という制度は、税制優遇のある制度です。そして投資対象は投資信託で、金融庁が選定した、ある一定の要件を満たした投資信託となります。その投資信託には、株式を組入れるタイプだけではなく、いろいろな資産に分散して投資する資産複合型(バランス型とも呼ばれます)の商品も揃っています。「つみたてNISA」は、年間40万円まで、それを20年間、分配金や譲渡益が非課税となる枠として使うことができます。つまり投資総額としては、800万円まで運用益非課税の枠があるということになります。
金融庁が「つみたてNISA」を創設する際に過去の実績で検証したデータがあります。1985年以降の各年に、毎月同額ずつ、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券へ投資して、それを5年間保有した場合と20年間保有した場合を比べています。それによりますと、投資金額100万円が、5年後は「72万円~173万円」に、20年後は「185万円~321万円」となり、20年間保有の場合は、投資収益率が年率2%~8%に収斂していました。5年間保有の場合には、投資収益率が年率-6%~-8%のケースもありましたが、20年間保有では、全てプラスとなっていました。この20年間保有したケースが、投資金額は異なりますが、まさに「つみたてNISA」と同じ投資方法です。
あくまで過去の実績であり、将来の運用成果を保証するものではないものの、ここから分かることは、長期保有により年率の収益率が安定し、しかもマイナスになりづらくなった、ということです。このように、「つみたてNISA」を利用して、比較的リスクの低い資産運用が可能となるということを、ご理解いただければと思います。
詳しい内容をお知りになりたい場合は、「金融庁」のホームページに、「つみたてNISA」を含む「NISA特設WEBサイト」というコーナーがありますので、ご覧になってみてください。
ご相談者様の場合、現在保有されている預貯金700万円のうち、使う見込みのない部分を個人向け国債に充て、その一方で、預貯金に回している月々の金額の一部で、「つみたてNISA」を始めてみてはいかがでしょうか。
ご参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
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初心者向けの運用方法を教えて欲しい、ということですが、ご質問者様のおっしゃる通り、iDeCoやNISA、NISAの中でも特に「つみたてNISA」は、投資初心者が資産形成を始める際に適している商品であると思います。
その理由は、まず少額から始めることができるということです。iDeCoは月5,000円から、「つみたてNISA」は月100円から始めることのできる会社もあります。
そして二つめの理由ですが、iDeCoも「つみたてNISA」も、どちらも投資信託が投資対象になっているということです。投資信託がなぜお薦めなのかというと、投資信託は、多くの投資家から集めた資金をまとめ、そのまとまった資金を運用会社のファンドマネージャーという専門家が株式や債券などに分散投資を行っています。
投資にはリスクが付きものですが、リスクは分散投資を行うことによって、ある程度軽減することができます。投資信託の運用は、その分散投資が基本となっているのです。
とはいえ、投資信託といえども、株式に投資するタイプのリスクは比較的大きくなっていますし、国内の債券に投資するタイプはリスクが相対的に低くなっています。どういうタイプの投資信託を選ぶかによって、リスクは変わってくるということになります。
少額で始めることができること、そして、投資で大事な分散投資が可能であること、主にこの2つの理由から、iDeCoや「つみたてNISA」をお薦めします。
株式投資も、応援したい企業や成長期待のある企業に投資し、共に成長していくという夢はありますが、現在は購入単位が100株単位となっているため、100円や1,000円からの投資は難しいでしょう。また、少ない資金で一つの銘柄にしか投資できない、とすると、分散投資は難しくリスクが自ずと高くなってしまいます。そういう意味で、初めての投資、初めての資産運用で始めやすいものは、iDeCoと「つみたてNISA」と言えるでしょう。
それでは、iDeCoと「つみたてNISA」について、少しご説明いたします。
まずiDeCoですが、これは個人型確定拠出年金の愛称です。年金というと少し難しく感じられるかもしれません。日本の年金制度は、3階建ての構造をしていると言われます。その3階部分にあたる、私的年金制度の一つがiDeCoです。1階部分は20歳以上60歳未満の方が加入している国民年金、2階部分は会社員や公務員の方が加入している厚生年金、そして、3階部分がこのiDeCoや他の企業年金などになります。
iDeCoは、年金制度の一つですので、基本的には老後資金の確保が目的になっています。その特徴は次の通りです。
 ① 投資対象は、投資信託を中心として、他に定期預金や保険商品もある
 ② 会社員は加入資格に制約のある場合もあるが、原則20歳以上の方は誰でも加入できる
 ③ 月々の掛金は5,000円以上、年間の投資上限額は加入資格によって異なる
 ④ 一度加入すると、積み立てた資金は60歳になるまで換金できない
 ⑤ 最大の特徴である税制優遇は、三段階(掛金拠出時、運用期間中、年金給付時)で適用
などとなっています。
資産運用をしながら老後の資金積立ができる制度であり、税制優遇が手厚いという利点があります。また2022年からは、加入資格の制約がなくなり、全ての会社員が加入できるようになります。
そして「つみたてNISA」は、NISAという少額投資非課税制度の中の一つになります。その特徴は次の通りです。
 ① 投資対象は、金融庁が設けた要件を満たした投資信託で、金融庁が指定する
 ② 加入年齢は、20歳以上の方であればどなたでも加入でき、上限年齢はない
 ③ 積立額は、最低100円から始めることのできる会社もあるが、一般的に1,000円以上
 ④ 年間の積立上限額は40万円まで
 ⑤ 必要なときに換金が可能
 ⑥ 税制優遇は20年間で、その間の分配金や譲渡益が非課税となる
などです。
iDeCoは銀行や証券会社など多くの金融機関で取り扱っていますが、金融機関によって手数料などの費用が異なりますので、金融機関選びがまず大きなポイントとなります。また金融機関によって、取り扱う商品も違っていて、その商品にかかる費用も異なっています。老後資金の積立という長期間の資産運用を行うことになるので、費用(コスト)を低く抑えることが重要となってきます。金融機関と運用商品の選定はじっくり検討してみてください。
「つみたてNISA」も、金融機関によって取り扱っている投資信託が異なります。ただ、金融機関に直接支払う手数料は、特にありません。ですので、どの投資信託を選ぶかが重要になります。2020年10月末現在、「つみたてNISA」の対象商品として指定されている投資信託は、184本あります。この中から、どの商品を選ぶかについては、投資家がどこまでその投資信託のリスクを許容できるかということと関係してきます。
株式に投資するタイプがいいのか、その中でも、株価指数に連動するタイプ(インデックス型)がいいのか、株価指数を上回る成果を目指すタイプ(アクティブ型)がいいのか、株式だけではなく債券などいくつかの資産を組み合わせたタイプ(バランス型)がいいのか、というような選択が必要となります。
個人的には、投資初心者は、まずは、いつでも換金可能な「つみたてNISA」を、国際分散投資型のバランス型インデックスファンドで始めることが良いのではないか、と考えています。その理由は、まずはリスクを抑えたタイプで始めてみてはどうか、と思うからです。実は、金融庁の「つみたてNISA」創設時の資料では、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券を均等に毎月投資した場合のシミュレーション結果が掲載されていました。そこでは、20年間保有した場合に、安定した投資成果を上げることができた例が提示されています。あくまで、過去の実績で将来の成果を保証するものではありませんが、これはまさに国際分散投資型のバランスファンドと同じような投資と言えるでしょう。そして、20代後半の方であれば、60歳までまだ時間に比較的余裕もありますので、会社の年金制度を確認し、「つみたてNISA」で少し知識を深め、経験を重ねたあとから、「iDeCo」を始めても遅くないのではと思っています。そして、「つみたてNISA」についても、徐々に、その他のタイプにチャレンジしていけばいいのではないか、と思います。
参考になれば幸いです。
大地 恒一郎
大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半/男性
解決済み

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普通預金しかしていないが、投資には怖さもあり失敗したくない、老後に備えて初心者でも始めやすい資産運用の方法はないか、というご質問と承りました。
資産運用のお話の前に、まず小学生のお子様の教育費に関連して、考えてみたいと思います教育費は、「人生三大支出」の一つとも言われていますが、今後家計にとっては相応の負担となってくるのではと思います。そして、必要となる時期もおそらく10年以内で、ある程度想定できるのではないかと考えます。このように比較的早い時期に支出が見込まれる費用に充てる資金については、できるだけ元本を確保して、減らさずにしておくことが必要であると思います。そういう意味で、お子様の教育費について、今後必要となる金額を早い時期に試算しておき、そのために必要な資金は安全確実な運用、つまり預貯金を基本として継続されることをお薦めします。

そして、月々の生活費から、別途貯蓄や投資に回す余裕があるのであれば、次のような運用を始めてみてはいかがかと思います。
それは「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」という、税制優遇が活用できる、二つの積立型の投資方法です。この二つは、投資初心者が資産運用を始めるには適した商品であると考えています。
その理由は、どちらも少額から始めることができるということです。「つみたてNISA」の場合は、会社によっては月100円から、一般的には月1,000円からスタートできますし、「iDeCo」は月5,000円から始めることができます。
そして二つめの理由は、「つみたてNISA」も「iDeCo」も、どちらも投資信託を投資対象にしているということです。なぜ投資信託がお薦めなのかというと、投資信託は、多くの投資家から集めた資金をもとに、運用会社のファンドマネージャーという専門家が株式や債券などの有価証券に分散投資を行う商品だからです。なぜ分散投資が良いのか。それは、投資に付きもののリスクは、分散投資を行うことによって、ある程度軽減することができるからなのです。投資信託は、その分散投資が基本となっています。とはいっても、株式に投資する投資信託のリスクは比較的大きくなりますし、国内債券に投資する投資信託はリスクが相対的に低くなっています。どういうタイプの投資信託を選ぶかによって、リスクは変わってくるということになります。
一方、株式投資も、決して敷居の高い運用方法ではなく、例えば、毎日買い物にいくスーパーや、ご家庭の家電・お子様のゲーム機のメーカー、また映画鑑賞が趣味の場合、映画会社など、いつも接している企業の株式に投資して、その企業の成長を長期的に見守っていくということで、株式投資をより身近に感じることができるのではないかと思います。
しかしながら、株式投資の場合、「つみたてNISA」や「iDeCo」に比べ、一回の投資に必要とされる金額は多くなる傾向があります。また、積立ではなく一括で投資することから、投資した後に、その株価の動きが気になって仕方がない、ということも考えられます。それに比べ、積立投資の場合は毎月購入するので、日々の値動きはさほど気にならず、日常生活をしていく上で精神的にも負担感の少ない投資方法ではないかと思っています。
それでは「つみたてNISA」からご説明します。
その概要は次の通りです。
  ① 投資対象は、金融庁が設定した要件を満たした投資信託で、金融庁が指定するもの
  ② 加入年齢は、20歳以上の方であればどなたでも加入でき、上限年齢はない
  ③ 積立額は、最低100円から始めることのできる会社もあるが、一般的には1,000円から
  ④ 年間の積立上限額は40万円まで
  ⑤ 換金は必要なときにいつでも可能
  ⑥ 税制優遇は20年間で、その間の分配金や譲渡益が非課税となる
などです。「つみたてNISA」は、NISAという少額投資非課税制度の中の一つという位置づけになっています。
次に「iDeCo」の概要は以下の通りです。
  ① 投資対象は、投資信託を中心として、他に定期預金や保険商品もある
  ② 会社員は加入資格に制約のある場合もあるが、原則20歳以上の方は誰でも加入できる
  ③ 月々の掛金は5,000円以上、年間の投資上限額は加入資格によって異なる
  ④ 一度加入すると、積み立てた資金は60歳になるまで換金できない
  ⑤ 最大の特徴である、税制優遇が三段階(掛金拠出時、運用期間中、年金給付時)で適用
    される
などとなっています。
「iDeCo」は、個人型確定拠出年金の愛称です。つまり年金制度の一つです。そのため、基本的には老後資金の確保が主たる目的となっています。個人が資産運用をしながら老後の資金を積立てていくことができる制度であり、前述の⑤のように税制優遇が手厚いという利点があります。2022年からは加入資格の制約がなくなり、全ての会社員が加入できるようになります。
もし資金に余裕があるのであれば、この二つの積立制度を活用し、「iDeCo」で老後の資金確保を進めながら、一方で教育費の補完やその他のライフイベントに備える資産形成として「つみたてNISA」を活用されてみてはいかがでしょうか。
ご注意いただきたい点は、「つみたてNISA」も「iDeCo」も、金融機関によって取り扱っている商品が異なっているということです。また、「iDeCo」の場合は、金融機関に支払う手数料も異なっています。従って、どの商品、つまりどの投資信託を選ぶのか、どの金融機関を選ぶのかがとても重要になります。
ご相談者様ご夫妻は40歳代前半ということですので、今から「iDeCo」を活用して、老後のための資産形成を始めることができれば、約20年前後の運用期間が見込めます。積立投資は、長く続けることで安定した運用成果が期待されますので、このタイミングで始められてもいいのではないかと思います。また、個人的には「つみたてNISA」もお薦めです。1,000円から始められますし、「iDeCo」と違って途中換金も可能ですので、予想していなかった出費にも対応可能です。
参考になれば幸いです。