筆者は以前、勤めていた職場を辞めて就職活動をしていた時、合間のお小遣い稼ぎのためにクラウドソーシングを利用していました。もともと、Webライターとしてそれなりに実績があったことも関係していますが、面接や履歴書作りの合間に一生懸命取り組んだところ、1カ月の収入が30万円にも達したのです。
実際はこれ以外にも、Webコンテンツ制作会社から頼まれて作成した原稿もあったので、収入はもっと多かったと思います。このような背景を考えると「学生さんのお小遣い稼ぎ程度(毎月10万円くらいの収入が得られること)であれば、クラウドソーシングを使えば何とかなるのでは?」というのが、筆者の正直な感想です。
そこで今回は「学生がクラウドソーシングを使って収入を得るには、一体何をすれば良いのか」について考えてみましょう。
目次
学生とクラウドソーシングの相性が良い理由
パソコンとネット環境さえあればできる
本題に入る前に、学生とクラウドソーシングの相性が良い理由を考えてみましょう。1つの理由として挙げられるのは「パソコンとネット環境さえあればできる」ことです。
特に現在(2021年9月)は、多くの大学でオンライン授業が取り入れられているため、家にパソコンとネット環境が整備されている人がほとんどでしょう。
「その仕事を始めるために、初期投資が必要」ということはまずないので、安心して始められます。
初心者からでも始められる案件も出回っている
時期によっても数は違いますが、クラウドソーシングには全くの初心者からでも始められる案件はたくさん出回っています。例えば
- 簡単なアンケートに答える
- 漫画やアニメの感想を書く
- 受験生時代通った予備校の口コミを書く
など、初心者であっても、これまでの経験や自分の趣味に基づいて対応できる案件にまずは応募しましょう。
いつでも好きな時間にできる
クラウドソーシングの強みは、案件の募集さえ行われていれば、いつでも好きな時間に取り組んでよいことです。講義がない日の日中はもちろん、(体調のことを考えるとあまりおすすめはしませんが)夜中に対応しても、期限までに成果物を出せるのであれば、何ら問題はありません。
もちろん、学生の本分はあくまで勉強です。無理のない程度に取り組みましょう。
最高で月30万円稼いだライターが教えるクラウドソーシングの使いこなし方
複数のサービスへの登録はマスト
次に、コンスタントにクラウドソーシングでお金を稼げるようになるための使い方を、いくつかのポイントに分けて説明します。
必ずやってほしいこととして挙げられるのは「複数のサービスに登録する」ことです。少なくとも、最大手クラスである
の2つには必ず登録しましょう。また「文章を書くのが好き」という人であれば、文章に特化したクラウドソーシングサイトである「サグーワークス」に登録するのもおすすめです。
実際のところ、これ以外にもいわゆるクラウドソーシングサービスはたくさんありますが、出回っている案件の数も、登録者数も少ないため、必ずしも仕事にありつけるとは限りません。
「あまりいろいろなところに登録してしまうと、ワケがわからなくなる」と思う人は、ひとまず上で紹介したクラウドワークス、ランサーズに登録し、余力があればサグーワークスも検討する程度で良いでしょう。
プロフィールはしっかり書く
自分が人に何かを頼む側になった場合を想定して考えてみてください。「どこの誰だかわからない人」に何かを頼みたいと思う人は、ごくわずかではと思います。
筆者も、仕事を通じて自分が「クラウドソーシングを通じて人に何かを依頼する立場」に立ったことがありますが、やはり「プロフィールに何も書いていない人」に対しては依頼する気が起きませんでした。
結局のところ「その人の経歴・実績、人となりが全くわからない」ためです。つまり「頼んだところで、こっちが期待するだけの成果物を出してくれるのか」がわからない以上、「だったらそれなりに人となりがわかりそうな人の方が良いよね」という結論になってしまいます。
もちろん、全くの初心者なら仕事の実績はなかなか書きづらいかもしれません。しかし
- 大学で何を勉強しているのか
- どんなことに興味があるのか
- 仕事において何を意識して取り組んでいるのか
については書けるはずですので、このあたりは手薄にしないようにしましょう。
最初は件数をひたすらこなす
また、クラウドソーシングにおいて案外重視されているのが「これまでに受注してきた案件の数」です。仮に、同じくらいのスペック(仕事に必要な能力・経験・経歴など)のクラウドワーカーが2人いて、どちらか1人にしか仕事を依頼できない場合「これまでにどれだけ案件を受注してきたか」が、採否を決める上での決め手になるのも実情でしょう。
もちろん「仕事をしていく上での考え方」「クライアントが送信したメッセージへのレスポンスの早さ」など、他の要素が決め手になる場合も少なくありません。しかし、案件の数は多ければ多いに越したことがないので、初心者のうちは「まずは受注する案件を増やすこと」を目標に動きましょう。
なお、クラウドソーシングの場合、簡単なアンケートに参加しただけでも、ちゃんと受注してきた案件の数としてカウントされます。「小さなことからコツコツと」の精神で、地道に取り組むようにしてください。
1件10円のアンケートでも応募してみる
先ほど触れたように、クラウドソーシングでは「受注してきた案件の数」が、クライアントへの印象を左右する大事な要素の1つとして扱われます。
初心者であれば、ひたすら数をこなすことが重要になるので、たとえ1件10円のアンケートでも「自分に応えられそう」と思ったら果敢にチャレンジしてみましょう。
また、本来は褒められたことではないのですが、文字数が多い割に報酬が安い案件というのも存在します。こういう案件も「自分にもできそう」と思ったら「お金をもらって実績を増やすため」と割り切ってチャレンジしてみるのも1つの選択肢です。
表彰システムがあれば上位を目指す
クラウドソーシングのサービスによって呼び名は異なりますが、登録しているクラウドワーカーに対する表彰システムを設けているサービスは多く存在します。例えば、ランサーズの場合
- レギュラー
- ブロンズ
- シルバー
- 認定ランサー
の4つにランク分けしています。
出典:ランサー様向けにランク制度を導入いたしました | お知らせ
なお、表中にある「認定ランサーの基準」は以下の通りです。毎月、これらの基準を満たしているかどうかの審査が行われます。
- 獲得報酬額: 各カテゴリの上位20%
- クライアントからの評価: 4.8以上
- プロジェクト完了率: 90%以上
- タスク承認率: 90%以上
- 24時間以内のメッセージ返信率: 80%以上
- ランサーズへのログイン: 最終ログインが1ヶ月以内
- 各種認証やプロフィールの登録: 後述の項目が認証済み・登録済み
出典:認定ランサーの基準を知りたい | ヘルプ | クラウドソーシング「ランサーズ」
クライアントの側からすれば、このような表彰システムで上位にランクインしているクラウドワーカーに頼んだ方が、期限通りに望む成果物が入手できると思うのは当然です。
クラウドソーシングでコンスタントに報酬を得るためには「クライアントから注目されるクラウドワーカーであること」が重要なので、可能な限り表彰システムの上位に入るよう努力しましょう。
自分の専門分野が生かせる案件に応募する
これはどちらかと言えば、大学3~4年生や大学院生(修士課程)など、より自分の専門分野が固まってきている人に対してのアドバイスです。クラウドソーシングであっても、専門知識が必要な分野に関連する案件の募集の場合、報酬が高い傾向があります。
短時間でより効率的に報酬を得られるようにするのは、このような案件にも果敢にチャレンジしてみましょう。
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