会社員・主婦の副業にも家庭教師はおすすめ。始める前にチェックすべき点は?

近年、大企業を中心に、従業員に対して副業を認める会社も増えてきました。企業を取り巻く環境が一層厳しさを増している中、従業員が収入を得る手段を確保させるとともに、副業を行うことで、会社の業務では得られない人脈・知識を手に入れ、本業に活用させるという狙いも有しています。

これとは別に、結婚・出産・育児をきっかけに会社を辞めたものの、両立できるペースで働きたいという専業主婦も増えているようです。このような人たちに人気がある副業の1つに、家庭教師が挙げられます。比較的時給が高い上に、拘束時間も短いことが大きな理由ですが、実際に始めたい場合は、いくつか気を付けるべきことがあるので、事前に押さえておきましょう。

会社員・主婦の副業にも家庭教師はおすすめの理由

拘束時間は短い

家庭教師が会社員・主婦の副業として人気がある理由の1つに、拘束時間が短いことが挙げられます。具体的な時間は契約によっても異なりますが、1レッスン1時間から2時間程度が大半です。

最近はリモート対応可能のことも

家庭教師といえば、従来は、生徒の自宅に出向いたり、街中のカフェなどで落ち合ったりして、そのまま対面でレッスンをするスタイルが一般的でした。

しかし、昨今では新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、オンライン会議システムを用いたリモート指導も取り入れられています。この方法なら、指定された時間にオンライン会議システムにログインし、指導を行えばいいので、自宅から一歩も出ずにレッスンをすることが可能です。

時給は決して安くはない

家庭教師が副業として人気のある理由の1つに、時給の高さが挙げられるでしょう。担当する学年、科目によっても異なりますが、時給2,000円 ~ 3,000円台は珍しくありません。

中には5,000円を超える人も

また

  • いわゆる「御三家」など、有名私立中学・高校の卒業生である
  • 既に家庭教師としてのキャリアがあり、多数の合格実績を有している

人であれば、時給が5,000円を超えるのは珍しくありません。本人のスキルやこれまでの経験、生徒側の家庭の経済力にもよりますが、やり方次第ではかなりの高給取りになるのも事実です。

いわゆる「受験勉強」以外も教えられる

実は筆者はかなり前に、家庭教師として簿記検定試験の指導をしていた経験があります。家庭教師というと、小学生・中学生・高校生などの学生が、受験勉強や学校の授業の補習のために利用するイメージがありますが、最近はそうでもないようです。

資格試験合格者は有利

もし、これから家庭教師を副業にしようと思うなら、比較的受験者数の多い資格試験に合格していることをアピールするといいでしょう。例えば

  • ファイナンシャルプランナー(ファイナンシャルプランニング技能検定)
  • 簿記(日商簿記検定1・2級、全経簿記能力検定上級)
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士
  • 社会保険労務士
  • 税理士
  • TOEIC
  • 実用英語検定(英検)
  • 基本情報技術者

などの資格をすでに持っているなら、対応可能な科目としてアピールポイントに使えるでしょう。

料理、ハンドクラフトなどの案件もある

「自分は難関校を出ているわけでもないし、資格を持っているわけでもないから、家庭教師なんてできそうにない」という人でも、家庭教師を副業にすることは可能です。

  • 料理
  • フラワーアレンジメント
  • 茶道
  • ピアノ
  • 手芸

など、長年続けてきた趣味があり、人と話すことが好きなら、ぜひ人に教えてみましょう。

会社にバレにくく、扶養からも外れにくい

家庭教師が副業として人気がある理由の1つとして「会社にバレにくく、扶養からも外れにくい」ことが挙げられます。

業務委託契約の場合がほとんど

家庭教師として仕事をする場合、通常のパート・アルバイトのように雇用契約を結ぶのではなく、業務委託契約を結ぶことがほとんどです。

つまり、個人事業主として仕事を引き受ける契約をするというのが実態に近いため、自分で得られた収入とかかった費用を計算し、確定申告を行うことになります。

このとき、住民税も自分で納める(普通徴収)形にしておけば、自身や家族の会社に副業による収入があることが発覚する可能性はかなり低いです。

移動中のケガ・事故には注意

ただし、業務委託契約に基づいて仕事をすることになる以上、雇用契約を結んだときのように、労災補償は受けられません。

つまり、仕事への行き帰りや、仕事中にケガ・病気になったとしても、治療費用は自分で支払わなくてはいけません。くれぐれも、ケガをしたり、事故に遭わないよう気を付けましょう。

比較的元手はかからない

副業の中には

  • 商品・商材の仕入れが必要になるもの
  • 不動産投資など、多額の資金が必要になるもの

など、ある程度まとまった元手がないと始められないものもあります。しかし、家庭教師の場合、必要なのは自分の知識とスケジュールの余裕だけなので、元手はそれほどかかりません。

担当分野の知識・技術のブラッシュアップは必須

ただし、家庭教師として生徒に質の高いレッスンを行うためにも、自分が担当する分野の知識・技術のブラッシュアップは常に行いましょう。

多額のお金が必要になるわけではありませんが、常に最新の情報に触れる努力はしてください。

家庭教師を始める前にチェックすべき点は?

どうやって案件を探すか決める

家庭教師を始める場合、どのようにして案件を探すかが問題になります。比較的一般的な方法として

  • 家庭教師紹介センターに登録する
  • 友人、知人から紹介してもらう
  • SNSで募集する

の3つについて考えてみましょう。

家庭教師紹介センターに登録する

一昔前は、家庭教師照会センターに登録し、自分の希望条件に合った案件を紹介してもらうのが一般的なやり方でした。家庭教師紹介センターと一口に言っても

  • 比較的大規模で、現役の大学生にも門戸を開いている会社
  • 「東京大学卒業生限定」「医学部受験生対応」など、登録の条件をかなり厳しくしている会社
  • 小中高生の勉強だけでなく、趣味・スポーツや資格試験対策など幅広い講座を展開している会社

など、その会社ごとの特色があるので、自分にあったところを吟味しましょう。

友人・知人から紹介してもらう

こちらもやや古典的な方法ですが、友人・知人の周囲に家庭教師を必要としている人がいれば、紹介してもらうのも1つの手段です。この方法は、気心が知れた間柄の人から紹介してもらうので、ある程度は生徒の素性がわかるのが大きなメリットですが、トラブルが起きた場合は、その友人・知人との関係にも影響が及ぶというデメリットも抱えています。

SNSで募集する

近年では、Twitter、FacebookなどのSNSで「●●の指導が可能です」と告知をし、案件を獲得する家庭教師もいます。

費用がかからず、手軽にできるという意味ではメリットがありますが、実際に会ってみるまでは生徒の素性がわからない点に抵抗を覚える人もいるでしょう。

時給をいくらにするか決める

家庭教師の報酬は「1時間3,000円」など時給制で決めることがほとんどです。「どんなことをしたら〇円」という決まりがあるわけではないので、最終的には教える側と教わる側の協議・合意の上で決めることになります。

時給が高い=要求水準が高い

お互いが納得していれば何ら問題はないのですが、教わる側がかなり高い時給を提示してくることもあります。

一見、ありがたいことではあるものの、それだけ高い水準の指導を求められるという意味でもあるので、心してかかるべきです。

生徒の人柄を見極める

家庭教師の仕事を長く続けるために大事な要素の1つに、生徒との相性が挙げられます。

仕事である以上、ある程度合わない点があっても割り切って進めるのも大事ですが、根本的に合わないと、自分にとっても、相手にとっても多大なストレスがかかるので気を付けてください。

事前面談は必須

家庭教師の案件を引き受けるかどうか決める前に、生徒との事前面談を行うのが通常の流れです。初対面の人とたった数十分話をしただけで、その人の人となりがすべてわかるわけではありませんが「今後、どのように指導を進めていけばいいのか」「自分が引き受けても大丈夫か」はわかるでしょう。

先方から断られることもあるので注意

もちろん、生徒の側にだって「この人に教わって大丈夫かどうか」は考えています。状況次第では、生徒の側から断られることだってあるので、注意してください。

指導する曜日・時間帯を決める

家庭教師の仕事の特徴として、指導する曜日・時間帯がほぼ決まっていることが挙げられます。

固定スケジュールになるので注意

生徒によってはある程度柔軟な運用が可能かもしれませんが、家庭教師の副業をするとなると「土曜日の14時から16時までは授業」というように、ある程度スケジュールが固定されるので気を付けてください。

変動せざるを得ない場合は早めに連絡・相談を

もちろん、体調を崩したり、急な出張・出勤が入った場合はこの限りではありません。このように、予定を変動せざるを得ない場合は、早めに生徒に連絡し、相談しましょう。

FP 荒井 美亜

FP 荒井 美亜あらい みあ

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大学院まで行って公認会計士を目指していたものの、紆余曲折を経て今は「日本一、お金のことを楽しくわかりやすく説明できるライター兼ファイナンシャルプランナー」目指して活動中です。日本FP協会のイベントのお手伝いもしています。保有資格)日本FP協会認定AFP、FP技能検定2級、税理士会計科目合格、日商簿記検定1級、全経簿記能力検定上級、貸金業務取扱主任者試験合格

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