今ではほぼ英語を仕事で使う事はないので、かなり忘れている部分もありますが、筆者の大学受験時代の得意科目は英語でした。そのため、ほんの一瞬だけ「英語を使った職業に就きたい」と考えたことがあります。冷静に考えると
- 英語を使った職業といっても幅広い
- 英語が得意といっても生半可なレベルでは通用しない
ので、今から思えばこの考えを持ち続けなかったことは(少なくとも筆者にとっては)正解だったのかもしれません。
しかし、英語に興味があり、それなりに勉強している(目安は英検準1級、TOEIC800点以上)なら、英語を活かして起業するのも現実的な選択肢として浮かび上がってくるでしょう。そこで今回は英語で起業したい人へ
- おすすめの業種6選
- あるとなお良いスキル2選
について解説します。
目次
英語で起業したい人へおすすめの業種6選
オンライン英会話の講師
英語で起業するにあたって、元手がかからない方法として考えられるのが、オンライン英会話の講師として登録し、自宅からレッスンを行うことです。極端な話、インターネットにつながるパソコンとオンライン会議ができる設備があれば、今すぐにでも始められます。
なお、講師として応募できる条件は、オンライン英会話サービスの運営元によりだいぶ異なります。目安として
- TOIEC(R)TEST750点以上
- 英検準1級以上
- 海外経験1年以上
- 英語講師歴1年以上
が最低ラインと言って良いでしょう。
また、オンライン英会話の講師の報酬は、最初は「30分600円」などかなり安いです。もちろん、対応できる業務が多ければ多いほど、報酬は上がっていきますが、しばらくは「教えるということに慣れるため」と割り切って進めた方が良いでしょう。
翻訳家
英語を使った仕事の代表例として知られるのは、翻訳です。翻訳自体が未経験であっても、英語のスキルがあれば、問題なく始められます。
ただし、専門性が高い分野になればなるほど、報酬が高くなるのも事実なので、絶えずスキルアップする努力が欠かせません。
英語塾
自宅の一部や家族・親族・友人からスペースを借りられる見込みがあるなら、英語塾を開業するのも良いでしょう。子ども向けの簡単なレッスンはもちろん、高校生から社会人を中心に英検やTOEIC(R)などの資格試験対策講座を行ったり、シニア向けに脳トレとして英語を教えたりなど、やり方は様々です。
なお、大手フランチャイズチェーンの傘下に入って開業する場合、開業に必要な資料や集客のノウハウを得られるなどメリットはありますが、加盟料などを払わなくてはいけない上に、教えられる内容にもある程度制約がかかります。
「まずは手堅く攻める」ならフランチャイズチェーンに加入する方が良いし、「自分の好きなようにやる」なら加入しないで開業しても何ら構いません。ただし「自分の好きなようにやる」場合、塾・予備校・学校などの教職員として働いた経験がないと、「人に何かを教える」というノウハウ自体がないためかなり大変でしょう。
英語専門の家庭教師
「自宅に知らない人を入れるのはちょっと」「スペースを借りるあてもない」という人なら、英語専門の家庭教師をするのも良いでしょう。
- 英検・TOEIC(R)などの資格試験対策講座
- 難関大学受験者向けの英語の授業
を担当すれば、かなりの高額な報酬が得られます。ただし、生徒にわかりやすく教えるスキルが必要になる上に、生徒との相性次第では当初の予定より早く案件が終わってしまう可能性もあるので注意してください。
通訳
新型コロナウイルス感染症の収束のめどが見えてこない限りは厳しいかもしれませんが、また海外との往来ができるようになった場合に備えて、通訳のスキルを磨いておくのも1つの手段です。
1つの目安になるのが、国家資格である「全国通訳案内士」を取得することでしょう。ツアーガイドとして観光地の案内を行いたい場合、この資格は必須になります。
ただし、英語のスキルはもちろん、日本の歴史や国内の主要な観光地についても知識も問われる試験を受けなくてはいけないため、どちらかと言えば「英語も好きだけど、旅行や歴史も好き」という人でないとなかなか難しいかもしれません。
また、ビジネス領域の通訳を目指したい場合は、TOBIS(ビジネス通訳検定)で上位の級を狙うのも1つの手段です。昨今はオンライン会議での同時通訳を行う案件があるのも珍しくないので、十分なアピールポイントになるでしょう。
ただし、ビジネス領域の通訳は何よりも実務経験がものをいうので、初心者がいきなりチャレンジするにはかなりハードルが高くなっています。この分野を本業として極めたいなら、翻訳・通訳専門の人材紹介会社などに登録し、根気強く案件の紹介を受けるしかありません。
貿易・輸入代行
事務仕事があまり苦にならない人であれば、貿易関連の仕事に就くのも良いでしょう。海外のECサイトから商品を購入したいものの、自分では手続きを進められないという人のために、輸入代行を行うのは、比較的元手がかからずに始められるビジネスです。
ただし
- 海外の会社へのクレームを入れるなど、交渉しなくてはいけない場面も出てくる
- 最初のうちはなかなか顧客がつかない
- 日本の法律で輸入が禁止されているものの代行を行ってしまうと、自分も罪に問われる恐れがある
ので注意が必要です。
わからない場合は随時
などの公的機関に確認して進めましょう。
英語で起業したい人にあるとなお良いスキル2選
日本語教師資格
英語を活かして起業すること自体は元手もかからず比較的容易にできますが、それだけでは生計を立てていくのは難しいです。やはり「英語プラスアルファ」がある人の方が強いでしょう。
1つの方法として、日本語教師資格を取得することも考えられます。英語圏の人で、日本語をこれから学びたいという人に対してオンラインレッスンをする際に、やはり日本語教師資格がある人から習いたいと考える人は多いためです。
なお、日本語教師資格は現状は民間資格ですが、文化庁が管轄する国家資格「公認日本語教師」への移行が検討されています。
参照:文化庁「日本語教師の資格及び日本語教育機関の水準の維持向上を図るための仕組みの在り方について(報告概要案)」
予定では2024(令和6)年以降に試験を含めた本格的な制度運用が始まるとのことですが「日本語を教えるに足る十分な能力を有している」というアピールポイントになるでしょう。
Webマーケティング、ライティング
英語に限らず、起業をした場合に問題になるのが「どうやって集客を行うか」です。特に昨今は、Webで情報を検索する人が増えているため「どうすれば人の目に留まるか」を意識しなくてはいけないでしょう。
そのため、自分のビジネスをアピールするWebページを作るためにも、Webマーケティングやライティングの知識があった方が有利です。
技術的な面は外注するにしても
- どういうWebページを作りたいか
- 自分でコラムなどの文章を書く際に何をどうすれば伝わるか
などについて学び、実際に反映させてみることで、集客の結果も変わるかもしれません。
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