2021/03/09

おばあちゃの介護

女性30代 さくらんぼいろさん 30代/女性 解決済み

私は20代です。
90歳近いおばあちゃんがいます。
おじいちゃんを亡くし、一人で暮らしています。

親から、私たち家族がおばあちゃんの家に引越しをして、一緒に暮らしたらどうかと提案がありました。
亡くなった後は、そのまま家をもらったらいいという話です。
現在、賃貸物件に住んでいて家賃を払っています。
一緒に暮らせば家賃の支払いはなく、生活費もある程度はおばあちゃんに出してもらえます。
しかし、近い将来介護生活が始まりそうです。

親とおばあちゃんはあまり仲が良くないため、介護はできないと言っています。
私は、子供のころからおばあちゃんにかわいがってもらい、金銭的にも色々援助してもらってきました。

介護してあげたい気持ちはありますが、子供たちも小さいし自信がありません。
お金のことを考えると、一緒に暮らすことはメリットが大きいです。
一緒に暮らすことを断ると、援助もなくなってしまいます。

コロナ渦を乗り切るためにも、同居は賢い選択なのでしょうか?

1 名の専門家が回答しています

佐藤 元宣 サトウ  モトノブ
分野 相続・介護
40代前半    男性

全国

2021/03/09

質問内容を一通り確認させていただき、おばあさんと同居をするのを決める前に、これから回答することが、質問者様にとって、今後どのようになりそうなのかご主人と必ず話し合っていただくことを強くおすすめ致します。

1.おばあさんの財産を相続する権利について

ご質問の中に、「親から、私たち家族がおばあちゃんの家に引越しをして、一緒に暮らしたらどうかと提案がありました。亡くなった後は、そのまま家をもらったらいいという話です。」とあります。

仮に、おばあさんが亡くなり、相続が開始となった場合、おばあさんの財産を相続する権利は、原則として、質問者様の親や親の兄弟姉妹(おじ・おば)にあります。

たとえば、おばあさんが質問者様の母親の母であった場合、おばあさんの財産を相続する権利は、質問者様の母親と母親の兄弟姉妹(おじ・おば)といったイメージです。

重要なのは、おばあさんが亡くなったとしても、事前に対策をしておかなければ、法律上、おばあさんが所有している家を質問者様が相続できる権利がないところにあります。

そのため、おばあさんが亡くなり、相続が開始となった場合、質問者様がおばあさんと同居して介護をしていたとしても、そもそも同居していた家を相続によって引き継ぐことができない大きな懸念が生じます。

まずは、この部分を必ず押さえておく必要があります。

2.おばあさんが所有している家を引き継ぐための方法

重複しますが、質問者様は、現状、おばあさんの家を相続する権利がありません。

そのため、現在、おばあさんが住んでいる家をご自身の所有物にするためには、以下のような方法が考えられます。

・おばあさんから質問者様に対する家の贈与(所有権移転登記)
・遺言書の作成
・相続人の相続放棄(質問者様の親や親の兄弟姉妹(おじ・おば)がおばあさんの財産を引き継がないこと)

お金がかかってしまうものの、確実な方法は、やはり「おばあさんから質問者様に対する家の贈与(所有権移転登記)」です。

仮に、私(回答者)が質問者様の立場であったとするならば、「おばあさんから質問者様に対する家の贈与(所有権移転登記)」を行い、おばあさんが住んでいる家が、確実に自分の所有物になった後に同居を開始します。

これ以外の方法は、多少なりともリスクが伴いそうな懸念を抱きます。

3.【参考】贈与によっておばあさんが住んでいる家を取得した場合

仮に、贈与によっておばあさんが住んでいる家を取得した場合、質問者様が受贈者にあたり、贈与税および不動産取得税を納めなければならない義務が生じます。

また、贈与による所有権移転登記を行うことになるため、司法書士などの専門家に対して支払う報酬や登録免許税などの費用が発生します。

とはいえ、これから数年間に渡っておばあさんの介護をしなければならないといった負担が付きながらも、確実にご自身の所有物にすることができるのを踏まえた時、将来的にメリットがあるのかも、ご主人としっかりと考えておきたいものです。

なお、おばあさんの年齢や質問者様の年齢を踏まえますと、相続時精算課税制度と呼ばれる贈与税が一律2,500万円まで非課税となる制度を活用することができます。

ただし、相続時精算課税制度を活用するには、贈与税の申告が必要となるほか、デメリットもあるため、専門家である税理士へご相談されてから活用の有無を決定することが望ましいと考えます。

4.おわりに

総合的に考えた時、とても難しい問題かもしれませんが、目先の数年間と将来的な数十年間を考えた時、どちらが自分たちにとって得策となりそうなのか、回答内容を1つの参考として、検討してみてはいかがでしょう。

ちなみに、私が質問者様の立場であったとするならば、将来的なお金のことを考慮して、贈与による家の取得を選択します。

ただ、自分だけではなく配偶者や子供の人生にも関わることであるため、話し合いをすることはもちろん、おばあさんの財産を相続できる人(推定相続人)とも話す機会を設けて、後々「揉めない」対策を事前に取ります。

あくまでも、おばあさんが生存している場合に有効な方法であり、亡くなった後は、贈与ではなく相続となり、取り扱いが全く異なるため、できる限り、早い段階で意思決定し行動することが大切です。

専門家にお金の悩みを相談できます

・ 月300円(税別)

・ 毎月3回まで質問が可能

・ 最短5分で回答可能

・ 100名超の認定専門家が回答

・ 回答率99%

関連する質問

2021/06/22

親に終活を勧める具体的な方法

はじめまして。今回ご質問の機会を頂きありがとうございます。早速ですが、数年前に母方の叔父が亡くなりました。叔父は結婚しておらず独り身でした。癌だったようですが、遠方で暮らしている私の母を含めた親族に叔父は病状を伝えておらず、病気が悪化した時にはすでに話ができず亡くなってしまいました。亡くなったあと、叔父の資産や支払が必要なものが一切わからず何のを手続きすればいいのかも分からず大変苦慮したと母から聞きました。私も両親と離れて暮らしており、突然両親の身になにか起きた際には現状の把握からしなければならないと考えております。事前に資産の情報や契約しているサービスの内容、必要な連絡先などを共有できれば、いつか訪れる親の最期への準備ができると考えています。しかしながら、いま元気な両親に資産状況などデリケートな内容を含めて情報共有しようと言うのもかなり心理的ハードルが高いと感じております。具体的にどのような話の仕方で、どのように情報共有をすればいいのか、ご教示頂けますと幸いです。

男性30代前半 はなみちさん 30代前半/男性 解決済み
松山 智彦 1名が回答
2021/04/08

老後のクレジットカードの解約はどうすればよいでしょうか

老後、私が将来的に入院したきり家に戻ってこれなくなったり、認知症で介護施設に入ったり、あるいは自宅で突然死した場合、その時にクレジットカードを所持していた場合はクレジットカードの解約はどのように行えばいいのでしょうか。結婚して子供がいる場合であれば、クレジットカードの解約は子供に代行してもらうことが可能なのですか。もし可能であればその手続きの方法を教えてください。また、万が一独身で子供がいない、いわゆる天涯孤独の状態だった場合はクレジットカードの解約はできるのでしょうか。また、できるとして誰が行うのでしょうか。入院していて突然カード会社から訴えられるような事態は避けたいと考えています。よろしくお願いいたします。

男性20代前半 torico3375さん 20代前半/男性 解決済み
松山 智彦 1名が回答
2021/03/09

親と不仲の兄弟に相続の権利を主張されたらと不安です。

現在、72歳になる母親と二人暮らしをしております、47歳の長男です。母親は病気がちで、寝たり起きたりを繰り返している状態です。私の二歳下に弟がおりますが、母親とはお金のことで大喧嘩をし、実家を出て世帯は別にしております。「私が死んでもあれには一銭も渡すな」ときつく言われております。しかし弟は、とにかくお金に汚く、お金への執着心が桁外れに強いので、母にもしものことがあったとき、間違いなく、親の残してくれた財産の、自分の取り分を主張してくるのは目に見えているのです。こちらには一銭もお金を入れず、母の世話にかかる様々な費用も全てこちらが負担しております。それなのに、母の息子、次男と言うだけで、母親本人が拒否している財産分与を、弟に渡さなければならないのでしょうか。悔しくてなりません。

男性50代前半 camelliakazuさん 50代前半/男性 解決済み
小松 康之 1名が回答
2021/04/12

両親の持ち家の処分について

自分の両親と義両親とも地方に戸建を所有しています。義父は昨年から入院手術を繰り返しており(80代)そろそろ今後のことを考えないとならない状況になってきました。自分の両親も70代に入り、漠然とした不安からか要件もないのに頻繁に電話してくるようになりました。自分夫婦は政令指定都市に居所があり、老後についてもどちらの出身地へ戻るという選択肢は考えていません。それぞれの兄弟についても同様です。そこで、両親・義両親の持ち家の処分についてですが、地方のため売りに出しても買い手がつかないということが多分に予想されます。買い手がつかないまま家屋を所有し続ける場合の固定資産税負担・更地にして土地として所有し続ける場合の固定資産税・相続放棄 どれが一番なのか?非常に悩んでいます。相続放棄した場合、土地(および古家)は誰に帰属し、どういった経過をたどるのでしょうか?ぜひご教授お願いします。

女性50代前半 tamu0207さん 50代前半/女性 解決済み
五十嵐 秀司 1名が回答
2021/06/08

相続で家族に迷惑をかけない為に気をつけておきたい事。

父親が残した海外の資産が、いつまで経っても返ってこないので困っています。弁護士さんに相談して5年経ちましたが、未だに解決していないので、もう無理なのかもしれないと半分諦めています。海外資産への課税にもかなり不満に思うところがあって、もう少し融通が効くものにして欲しいと思っています。何か方法がないものかと模索している最中です。 自分の相続の時には、子供達に同じような思いをして欲しくないと思っています。老後の資産運用や、万が一の時の備えなどについて教えて頂きたいと思っています。分かりやすい講座や相談室があれば嬉しいと思っています。

女性40代前半 ももたさん 40代前半/女性 解決済み
小島 孝治 1名が回答