投資信託は資産運用としてありでしょうか。

女性40代 hyoukai76さん 40代/女性 解決済み

最近は資産運用が注目されていますが中でも気になるのが投資信託です。投資信託なら自分で投資の判断をしないでも良いので、やってみたいと思っています。ですが、実際に投資信託をやるにあたって気になっている事もあります。それは同じ投資の中でも投資信託はやっても稼げないという話です。人によっては投資をやる時に投資信託をやるのは良くないと思う人もいます。なので私は投資信託には興味があるのですが、実際に投資信託をやるかかなり迷っています。せっかく始めてもあまり儲からないのでしょうか。確かに投資信託は自分でやらないない分楽でプロの判断で安心感もあります。ですが、だからといってそれで儲けが少ない上にマイナスになるリスクまであるのがどうかと思います。

1 名の専門家が回答しています

大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半    男性

栃木県 群馬県 埼玉県 東京都

2021/03/09

資産運用の方法として、投資信託は果たして適しているのか、というご質問です。
投資信託に興味を持っておられるということですので、ある程度その特徴はご存知かと思いますが、改めて整理しておきたいと思います。
投資信託は、委託会社と呼ばれる運用会社が企画開発して商品化し、受託銀行と呼ばれる信託銀行と契約を結び、組成されます。販売会社を通じて販売されますが、投資家から集められたお金は、信託銀行の当該投資信託専用の口座に預けられます。運用会社は、その集められたお金(信託財産と言います)を株式や債券などの有価証券に投資し、値上がり益や配当・利子などの獲得を通じて、投資家の信託財産の成長をめざします。
この投資信託の最大の特徴は、少額から始めることができる、という点です。
一般的には、10,000円から始められますが、販売会社によっては、100円からスタートすることもできます。そして、少額で投資できるのですが、少額でも、投資にとって、とても大切な分散投資が可能である、ということが第二の特徴です。投資信託や株式などの金融商品への投資には、リスクが付きものです。この場合のリスクは、「危険」という意味ではなく、「価格変動のぶれ幅」という意味で使われます。例えば、金融商品を購入した場合は、その商品に「価格変動のぶれ幅」が少なからずあるため、価格が下方にぶれた場合には、購入価格を下回ってしまう可能性がある、つまり元本割れの可能性があるということになります。しかし、この「価格変動のぶれ幅」というリスクは、多数の銘柄に投資することで低減させることが可能となります。これを分散と言いますが、通常、少額投資では多くの銘柄に投資できないので、なかなか難しいものです。ところが、投資信託は多くの投資家から集めた資金をまとめて、大きな資金として投資を行います。そのため、たとえ一人ひとりの投資家からの資金は少額であったとしても、投資信託としては分散投資が可能になるのです。また、第三の特徴として、投資信託は運用会社に属する専門家が運用を行うという点があります。この専門家は、ファンドマネージャーと呼ばれますが、投資家のお金を投資家のためだけに運用して、投資家の資産を増やそうと尽力しています。
そしてまた、投資信託には、いろいろな分類の方法があり、多くの種類があります。代表的なものとして、アクティブ型とパッシブ型(インデックス型)という分類があります。アクティブ型は、運用の目標とする指標、これをベンチマークと言いますが、それを上回る投資成果をめざすものです。一方、インデックス型は。ベンチマークに連動する投資成果をめざすタイプです。また、投資対象地域によって、国内型、海外型、内外型に分類され、投資対象資産によっては、株式型や債券型、資産複合型などに分類されます。
ご質問者様によれば、投資信託はあまり儲からない、その上にリスクがあるので、投資信託への投資に踏み切れない、ということです。現在、国内には約6,000本の投資信託があります。確かに、これだけの数の投資信託がありますので、中には運用成績の芳しくないものもあるでしょう。しかし、だからといって、投資信託は儲からないと、お考えになるのは正しい理解とは言えないのではないか、と私は思います。
投資信託は、あまり収益が上がらないわりに、損をしてしまうように感じる方が多い理由は、次のような過去の傾向から類推できます。それは、株式市場の値動きと投資信託への資金流入の動きを比較した場合、ほぼ同じような動きをしている、という事実です。つまり株価の高い時期に、多くの資金が投資信託に流入しているのです。多くの方が、投資信託を高値掴みしてしまう傾向があり、その結果、あまり儲からないと感じてしまう方が多くなるのではないでしょうか。
しかし、投資信託の中には、過去10年間の年率リターンが34.77%を記録しているファンドもあります(2020年10月末 モーニングスター調べ)。これは、10年前に10,000円でスタートしたものが、この10月末には197,000円以上になっているということを表します。そして、2020年10月末現在、過去10年間で年率20%以上値上がりをしている投資信託は16本もあるのです。年率20%の場合は、10年間で10,000円が60,000円以上になることを意味しています。このように、投資信託の中には、大きなリターンを獲得しているファンドもあるのです。
しかし、そのようなファンドをベストなタイミングで選ぶことは、専門家や投資熟練者で、もなかなか難しいものです。そこで、投資初心者には、そういうタイミング投資ではなく、積立投資でコツコツ増やしていく方法をお薦めします。
例えば、1989年12月末の日経平均株価の最高値(38,915円87銭)のタイミングで積立投資を始めた場合にはどうなったか、計算してみました。30年後の2019年11月末時点では、日経平均株価は最高値からマイナス40%程度下落した水準である23,293円91銭に留まっています。しかし、毎月末に積立投資をしていった場合は、投資元本360万円に対して60%程度のプラスの結果を残すことになりました。(註:日経平均株価は、日本経済新聞社の著作物です)
常に積立投資の結果がプラスになる訳ではありませんが、株価が上下に変動を繰り返すような相場の場合は、タイミングを見て一括で投資をするよりも、運用成果が比較的よくなる傾向があります。従って、投資信託を積立投資により長期間継続していくことが、資産形成の遠回りのようで実は近道なのではないか、と思っています。
参考になれば幸いです。

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