老後のための資金について

男性40代 OceanBlueさん 40代/男性 解決済み

40代の会社員です。家族は私と、妻、子供2人の4人家族です。
コロナ禍の影響もあり、会社の業績が落ち込む中、給与の収入も去年に比べると減少しており、将来の老後の生活に不安を抱えています。
昨年、老後の生活資金として2,000万円以上必要であることが話題になりましたが、政治的な問題に発展し、結局うやむやなまま終わってしまったと思います。老後資金にどのくらいの費用が必要か、ネットで調べても色々で、3,000万円であったり、3,500万円であったり、結局いくら必要なのか分かりません。
一般的にくらいの老後資金が必要になるのか教えてほしいと思います。また、私は40代半ばではありますが、これから老後に向けて資金を貯蓄していく場合、どのような方法で貯蓄をすればよいのか教えてください。
よろしくお願いします。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 老後のお金全般
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

<一般的にいくらいの老後資金が必要になるのか教えてほしいと思います。>
ということですが、

夫婦2人の老後に必要な資金は、数字上からだけ見ると、最低必要生活費で月22万円、ゆとりある生活をしたければ月36万円と言われています(生命保険文化センター調査)。
老後の収入である、公的年金受給額の月平均は、約20万円(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、総務省家計調査)なので、最低必要な生活費を確保するには、月2万円の赤字になってしまいます。

〇最低必要生活費で暮らす場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-22万円/月(最低必要生活費)×24年(平均余命)=約600万円不足
〇ゆとりある老後の場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-36万円/月(50代の生活レベル)×24年=約4600万円不足
*夫はサラリーマンで65歳で退職、妻は専業主婦。平均余命24年で試算。

老後は悠々自適、旅行に行ったり、車を買い替えたり、子どもの結婚資金も援助したい・・・そんなゆとりを持ちたければ、さらに準備すべき老後資金は跳ね上がります。あれもこれも必要であれば、
老後資金の必要額はきりがないでしょう。

よって、一般的にいくら必要であるかではなく、それぞれのライフスタイルによって大きく変わります。老後の必要資金をシミュレーションするには、おおよそ次の項目が必要で、自分自身におきかえる必要があります。
年齢が、40歳半ばということで、確定した金額はでてこないかもしれませんが、おおよそで老後資金必要額を算出してみましょう。

①毎月の生活費(65歳以降)はいくら必要でしょうか。(例:月30万円)
②年金は65歳から夫婦でいくらもらえるでしょうか。(例:月20万円)
③65歳時点での金融資産はいくらでしょうか(例:500万)
④退職金はいくらでしょうか。(例:1000万円)
⑤予備資金(*)はいくら必要でしょうか (例:1500万)
*予備資金=住宅リフォームや医療・介護費用・子供への援助費用など、あれもこれもとなると、きりがないでしょう。上限額を設定しておいた方が良いでしょう。

例により、仮に計算しますと、65歳から90歳(25年)生きるとしますと、あくまでも例をもとに算出しています。*何歳まで生きるかで必要資金は違ってきますが、だれも予測できません。

①月30万円×12ヵ月×25年=9000万円
②月20万円×12ヵ月×25年=6000万円
③500万円
④1000万円
⑤1500万円

①ー②+③+④-⑤
=3000万円
老後資金が必要となります。

つまり、生活レベルによって老後3000万円必要な人も、5000万円必要な人もいます。また、在宅介護や老人ホームに入るタイミングによっても変わってきますし、勤めている企業や家族構成によってもリスクはまちまちです。つまり、どんな老後を過ごしたいのか、そのためにどのくらいの資金が必要なのか、どんな計画で実現していくのか。家族とじっくり考えて、何よりも自分らしい生き方を見つけていくことが、必要だと思われます。

(参考)
「老後2000万円問題」の根拠は、総務省「家計調査年報」(2017年)に載っているデータが根拠です。 あくまで家計の平均値です。
高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計が毎月約5.5万円の赤字となっていることから、これが30年続くとすれば、
毎月の不足分5.5万円(*)×12ヵ月×老後30年=必要な老後資金約2000万円
*月支出合計26.4万-月収入合計20.9万(公的年金19.2万(約20万)+その他収入1.7万)
<また、私は40代半ばではありますが、これから老後に向けて資金を貯蓄していく場合、どのような方法で貯蓄をすればよいのか教えてください。>ということですが、

おすすめするのは「iDeCo(個人型確定拠出年金」と「つみたてNISA」です。
メガバンクの銀行定期預金は、0.002%です。1000万預けても200円にしかなりません。
「iDeCo」は、掛金の全額が所得控除、運用益は非課税になるため、運用によって利益が出なくても、節税効果で銀行預金に寝かせておくより、はるかにお得です。なお、60歳まで引き出せないなどのデメリットやかかる手数料(金融機関や商品によって異なる)についても必ず確認しましょう。
「つみたてNISA」は、運用益が非課税で、いつでも引き出しができます。対象商品は、金融庁が定めた「手数料の安いもの」に限られます。初心者向けにおすすめです。
また、申し込むなら、ネット証券会社がおすすめです。

(例)50歳から10年間iDeCoで2万3000円ずつ積み立てたときのシミュレーション
(運用利回り2%の場合→これ以上運用できるかこれ以下なのかは、商品選びと市場により違います)
・元本       2.3万×12ヵ月×10年=276万円
・掛金が所得控除  41.4万円お得⇒ノーリスク
・運用益      23.4万円
・運用益非課税    5.9万円お得⇒非課税
・合計        346.7万円(+70.7万円お得)
⇒40歳半ばから始めますと、60歳までで、10年以上運用することができます。

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